Scratchと私-活用の進む3つのこだわりについて-3学校の勉強とScratch

こんにちは。先月ご紹介したプロジェクトからお話を始めましょう!
(『「水」の旅 the JOURNEY of WATER)』https://scratch.mit.edu/projects/72413866/

水の旅

このプロジェクトを共有してすぐに意外なScratcherからメッセージが届きました。
「私は学校での水循環を知りました」
「私は小さな子供だったときに私はこのことを学んだ、これは小さな子供のためであることを知っています。私はまだゲームが好きです。」
同じ人からのメッセージですが、ちょっと口調が!? 
はい! その通り! アメリカのScratcherからでした! ネット上の翻訳機能を使ったものと思われます。

まず私のプロジェクトが世界中に公開されていることを再確認しました。
今よりScratcherの数がずっと少なかったので、プロジェクトを公開すると、「見る」のページには、世界中のプロジェクトがたくさん表示されました。
確かに他の国でも見つけやすかったのだと思います。しかし、日本語が書いてあるプロジェクトを、わざわざ開いて見てくれたScratcherに感謝します。

それにしても、国が違っても学校で習うことは同じなのですね。私の伝えたいことが世界中に通用するのだと思いました。感激です!

私は日本の子供たちへ発信しているつもりでしたが、それ以後は世界の子供たちも意識して、英語の説明も入れることにしました。
まずは「タイトル」、そして「使い方」と「メモと作品への貢献」は、日本語と英語の2本立てにしました。
さらにスプライト(登場するキャラクター)の吹き出しにも英語を付けました。学生時代に習った英語が多少なりとも役立ちましたが、久しぶりに辞書も用いながらの作業でした。間違った訳もあるかもしれませんが、まずは伝えようとすることが大事です。

ほんの2年前ではありますが、当時は日本語と英語で書いているプロジェクトは、ほぼありませんでした。
ところが少しすると、子供たちが作るプロジェクトに変化が見られ始めました。
明らかにWeb翻訳を使ったのだと感じられる英語ですが、英語の説明を加えるプロジェクトが増えてきました。
まだ小学校の高学年あるいは中学校入りたての子が、一生懸命訳したのだなということが想像できました。すごいことです!! 
その子たちは今では中学や高校に進み、とても上手に英語を書いています。きっと学校でも英語を頑張っているのでしょう! 

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私のプロジェクトには、LEDの光を扱ったものがいくつかあります。
あるワークショップで、赤・緑・青のLED(発行ダイオード)の光を紙コップの中で合成し、色を観察していました。
さっそくこれをプロジェクトにしました。

LEDで色を作ろう
『LEDで色を作ろうLet's create LED color!!』
https://scratch.mit.edu/projects/76223988/

こんな感じだったかな?と私の感覚で紙コップの色を塗りつぶしました。
しかしやはり実際の光の色も見せたいと思い、実際に電子部品を組み立て、LEDの様子を写真で載せました。
RGB数値入力
『LED色を試作!The real LED colors!』
https://scratch.mit.edu/projects/77526930/

目でみる色と、カメラで撮った色が微妙に違うところが少々残念ですが、このプロジェクトには小学校高学年の男子何人かが、すぐに食いついてきました! やっぱり本物に興味があるということでしょうか!

さらに、可能なら色の合成は数値で表したいと思い始め、16進数で色を合成することにしました。
かなり試行錯誤をしましたが、ようやく完成。これでいいのかなぁ?と、とても不安でした。Scratcherの数人に意見を聞いてみましたが、どうやらよさそうです。

しばらくすると、この16進数で表す方法を真似させて欲しいという子も現れました。

色を合成
『16進数でRGB合成Create RGB color!』
https://scratch.mit.edu/projects/85044200/

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子どもたちのプロジェクトを見ていると、小学校3年生程度でも、sinやcosを使って円を描く子もいます。
たぶん意味は分からず、他のプロジェクトをリミックスして、使い方を覚えたのだと思います。
私が昔、sinやcosを習った時には、これが試験以外のどこで役に立つのか、見当がつきませんでした。Scratchで利用しているこの子たちは、いざ学校で習う時には「あぁ!これか!」と深く理解するのだと思います。

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プロジェクト作成中、悩むことがあります。
重力を加えた物の動きとか、水滴を落とした時の水面上の輪の広がり方など、それぞれ数式で動かすにはどうしたらいいのか? 光の屈折を表すには、どのような数式で表したらいいか? など。
目で見る現象を、数値で表してみたいと思っています。

これには物理の公式が必要ですね。学校では私はあまり物理を勉強しませんでした。今頃になって必要を感じています。
物理や数学の公式は、身近に感じてはいませんでしたが、むしろ生活に密接したものだということが、この歳になってようやくわかってきました。

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2020年から授業でプログラミングが必修化されます。「各教科の中で実施する」とのことですね。プロジェクトを作っているScratcherなら、知らないうちにそれを自ら体験しているのかもしれません。

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株式会社ハイパーブレイン
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