ICT教育についてY先生に聞いてみた!

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皆さん、こんにちはICT営業担当Mです。今回は前回に引き続き”『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』の第二回となります。
前回、Y先生はGIGAスクール構想の課題は何より教員のリテラシーであるとおっしゃられました。しかしその課題を解決する方法は難しいと思います。今回はY先生にその課題解決についても聞いていきたいと思います。

M 前回、先生は『他者意識をもてるかが分岐点』そして、コンピューターをネットワークに繋げた瞬間、この意識が根源になるということでした。
確かに、インターネットというのは、どこに何が発信されているか、そしてどう思われているのか、いつも意識する必要がありますよね。これはICTリテラシーだけではなく人間としても重要だと思います。

Y先生 そうですね。そして、世界基準で物事を考えるということに結果つながります。

しかし、残念ながら子供たちの作業を無視して、自分の考えを押し通す先生は確かに存在しています。前回Bサイズの用紙や机のお話をさせていただきましたが、Bサイズから変えることができないということはそういうことなんです。

M なるほど……。自身のやり方を変えようとしないケースもあるということですね。

Y先生 そういうことです。この根源の問題を解決しなければGIGAスクールで一人一台のPCが利用できるようになっても結局使われずに終わってしまいます。

中には私が厳しくAサイズを使用するように指導していたものですからBサイズの用紙を隠して私のいない隙を狙って使用していた先生もいました(笑)

M ほんとですか。ああ……でも確かにそこまでするということは完全に自分のスタイルを変えたくないってことですよね……。

Y先生 これは大変な問題だと思っています。

子供を自分の価値観で、ステレオタイプで分類し、私の言うことは絶対だ。という授業のやり方をしていることになります。

そういう先生は大体PCに対して良く思っていないのが特徴です。

なぜならPCは論理的な処理しかしないから、思い通りにならなければイラつくのです。PCは命令通りに動いているのに命令が下手であれば思い通りに動かないのです。子供に対しては高圧的にすれば言うことを聞きます。

しかし、PCは高圧的になっても言うことを聞くことはありません(笑)

M 最初先生がBサイズの用紙についてお話しされたときは「?」でしたがなるほど、元を正そうとすればそういったところと繋がっているんですね。

Y先生 そういうことです。そして、世界の基準というのはそういった積み重ねからできています。B5だと小さすぎる、A4だと見やすい、そしてサイズを統一すれば コストも安く済む。ルールというのはある程度守っていく必要があるということです。

M これは根深い問題ですね……

Y先生 元々先生という職業は大学を出て、そのまま教員になっています。

他の仕事と言えば、おそらく家庭教師とか、塾とかそういったバイトが多かったのではないでしょうか。社会経験をしたことが一般人より少ないんです。

もちろん、これは国策が原因である部分も多く、『言うことを聞く人』が評価されてきたため、それをそのまま子供たちに対して強要しているからこういった現状になってしまったのだとも考えられます。

M ある意味、可哀想な気がします。これまで正しいとされてきたことですから。

急に方向転換は難しいです。これは先生だけではなくどの職業にも当てはまりますよね。ただ、そういった昔の気質というのは良い面もあるかと思いますが。

Y先生 おそらくですが、これからの未来はそういった気質はなくなっていく、というか通用しなくなると思っています。だからこそのGIGAスクール構想なのではないかと。

今のままでは日本は滅びてしまうと国は考えたのだと個人的に思っています。

M つまり、GIGAスクール構想で一人一台のPCを持つことで、もっと視野を広げて子供たちに学んでほしいということだと?

Y先生 視野を広げるというか世界基準で物事を見られるようになってほしいということですね。

GIGAスクール構想だけでなく、2020年度よりプログラミング教育と英語と道徳が必修化されます。

これらはバラバラに捉えがちなのですが、すべて繋がっているんです。プログラミング教育で論理的思考を学び、世界標準の言葉である英語を学ぶことで世界社会を理解する。でもあなたは日本人ですよね?日本人としての
アイデンティティを道徳で学び考えてほしい。そういった考えがあるのだと私は思います。

M ほんとだ!なんだか繋がってる気がします。

Y先生 これを三位一体と捉えている先生はおのずとコンピューターに対するリテラシーが高い人だと思います。

M 壮大すぎますね……

Y先生 リテラシーと聞くとなぜかコンピュータスキルをイメージする先生が多いのですが、そこじゃないんですよね。スキルについてはMさんに任せておけば良いのです(笑)

ところがリテラシーに関しては先生が自覚をもって自身と対話し続けることでしか向上しません。逆に言えばコンピューター用語をしらなくてもリテラシーは身につきます。

M なるほど、餅は餅屋ということですね。

そうなると、課題になってくるのは言い方が悪いのですが考え方を変えられない先生になってくるのだと思います。考え方を変えるなんてことは難しいと思うのですが。

Y先生 私はこれらの考え方を変える術自体がGIGAスクール構想であり、プログラミング教育なのではないかと思います。

M ええ!?GIGAスクール構想の課題はリテラシーが低い先生の存在でそのリテラシーを解決するためにGIGAスクール構想やプログラミング教育があるということですか?

Y先生 はい(笑)ある面白い話があります。

私が各学校の先生に対してプログラミングの講習をした際の話です。

ある学校に高圧的で有名な先生が居ました。それこそさっき言った考え方を変えられない先生ですね。その先生がプログラミングの授業を行うことになりました。

M おお……、その時点でリテラシーが高そうなのですが……。

Y先生 いえ、私が講習をすると先生は私のマネをするだけで中の数字を変えることくらいしかできなかったんです。

典型的な教科書人間ですね。そして、実際にその先生が授業を開始し、概要を説明すると子供はすぐに理解し、5分で先生が理解している範囲を抜いてしまったんです。

そうなると、理解できていないので先生も高圧的になれないのです。

先生は子供から聞いて、~は~という意味なんだねっていうことを確認することしかできなくなります。

そして、その先生は子供同士での相互活動を見守ることしかできなくなりました。

M そうなると結果その先生はより高度にプログラミングを理解せざるをえないということですね。

Y先生 それだけではなく、考え方自体を変えざるをえなくなりますよね。

今までどおりでは通用しなくなったのだと理解することが必要になってきます。

というより、そうであってほしいと思っています(笑)

リテラシー向上のためにGIGAスクール構想やプログラミング教育がある……。かなり驚きました。確かにそういった新しい風により変化が生まれ、その変化が当たり前になっていくことを人間は繰り返してきているような気がします。しかし、先生方への負担は今後大きくなるのでは……。次回はICTと働き方改革について伺ってみたいと思います。