教育委員会行政職の皆様に送る 現役ICT支援員を最大限活用できる3つの項目

投稿日 | カテゴリー: プログラミング教育, 授業支援, 校務支援 |

皆様こんにちは。
毎月1回現役ICT支援員による現場ならではのお話をお届けしているICT支援員日記も60回以上更新をし、皆様から様々な反響を頂いております。ありがとうございます。
記事数が多くなってきましたので、目次を設定いたしました。

ICT支援員をご活用いただく際の参考になれば幸いです。なお、1万viewを超える大人気コンテンツ「パワーポイントですごろく作成」は、ICT支援員が現場の先生と1年生でも楽しめるものを、と工夫して考えついたものです。

ICT支援員イメージ
◆ICT支援員活用事例1

授業支援
https://ict-help.jp/ict_days/category/class-support/
小学校1年生から6年生まで、具体的にどのような授業でどのような支援を行ったか、写真付きでご紹介しています。「けいさつひみつブック」等おもしろコンテンツ満載です。

◆ICT支援員活用事例2

プログラミング教育支援
https://ict-help.jp/ict_days/category/%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%95%99%e8%82%b2/
長年Scratchに携わってきた支援員が、その経験を活かして「Scratchでプログラミングを行うには」という観点でご紹介しています。

◆ICT支援員活用事例3

校務支援
https://ict-help.jp/ict_days/category/%e6%a0%a1%e5%8b%99%e6%94%af%e6%8f%b4/
現場に出向いて実際に研修を担当する支援員が、現場の目線で校務支援システムの導入について「こうすればうまくいくのでは」というノウハウをご紹介しています。

ご活用の参考にしていただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

ICT支援員とGIGAスクール構想その1

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

こんにちは、ICT営業担当のMです。
夏が始まり、これからGIGAスクール構想の動きもどんどん活発化し、導入の早い学校様は既に児童生徒が一人一台のタブレット(PC)を持っている。そんな状況下であると存じます。
そうなると、これから大事になるのは『このタブレットをどう学習に活用するか』だと思います。つまり、ICT支援員の活躍が必要不可欠であるということです。

 

そこで、今回もY先生にご意見をいただきました。しかし、私はあくまで営業のため、ICT支援員の細かい悩みや意見はわからない部分もあります。

そのため、今回は弊社のITCE1級保持者であるOを交えての対談を行い、それを皆さまにご紹介できればと思っています。全6回に分けて掲載させていただきますので、ぜひ、最後までお付き合いください。

 

M            先生、今回もよろしくお願いします。今回はICT支援員について伺いたく、弊社ITCE1級のOから何点か相談をさせていただければと思います。
O             Y先生、よろしくお願いします。
Y先生      Mさん、Oさんよろしくお願いします。
M             さっそくなんですが、Oさん、何か質問や、お聞きしたいことがあればお願いします。
O             はい、私達、ICT支援員が現場で先生とのやりとりの際、忙しくてICT機器に触る気力のない、つまり、結果的にやる気のない、という先生もやらざるを得ない状況になってきていると思います。そこで、そんなやる気のない先生をやる気にさせることはできるのでしょうか
Y先生      私、個人でお話しさせていただくとはっきり言って見捨てています(笑)
そもそも、そういう方は先生をやっていてはいけない。
ICT、デジタル化が進む世の中で、大学を出ていきなり先生と呼ばれて自分の価値観が全てである学級王国の中で長年生きている。考え方を変えられない先生というのはある意味歴史上の独裁者と変わらないと考えています。
元のベースがそれなので、そういう先生にとって相手が子供たちであろうと保護者であろうと、それが日本の法律であろうと自分のほうが上位に来る感覚の持ち主なんです。なので私の感覚の中ではそういう方にはやめていただくしかないというのが正直なところなんです。(笑)
M            な、なるほど……。
Y先生      ですが、目の前の子供たちを放っておくわけにはいかない。では、実際どうすればよいのか。私がやっているのはとにかくその方と事前に話をすることです。その方がやりたい授業であったり、いつも大事にしていることをとにかく掴んでその方向性で「こうするともっと合理化しませんかね?」と。
「合理的になります!」はもうアウトだと思います(笑)
M            たしかに、押し付けられた感がでてきてしまうかもしれません。
Y先生      そして、私が極力気をつけているのが、そんな時はなるべく複数を提示するようにしています。最低でも3つくらい。
「~なんですが合理化するならA、B、Cプランがありますがどうされます?」
というような感じで。他にも私は教職員だからできるのかもしれませんが、
”遠隔操作”という方法を使っていたりします。そう呼んでるだけなんですが(笑)
M            遠隔操作ですか?
Y先生      はい。私もどうしてもそういった先生に動いていただかなければならなかったことが何度かあります。何を言っても聞いていただけない時、一番先生を動かせるのは実は子供なんですよ。その学級の子供たちと人間関係をガッツリ作ってその子たちから言っていただく。これが一番確実な方法です。
O              なるほど。その学級の子供たちに「先生!パソコン触りたーい!」って言っていただくイメージでしょうか?
Y先生      それだと少し弱いかもしれません。例えば小学校4年生だと警察や消防など、社会の役割で勉強しますが、絵だけだとわからないことが多くあります。そこで、私の場合ですが子供たちに「こないだTVで警察についての番組がやっていてすごくおもしろかったよ」と伝えます。そうすると子供たちは「先生!こないだTVでやってた番組が見たい!」と具体的に言ってくれます。
M            たしかにそうなるとその番組についてネットで調べざるを得ないですね。
Y先生      はい。その番組をNHKforSchoolで見られるか調べたり、やってなかったらアーカイブサービスから探したりする必要が出てきます。
そもそも、その先生はICTが無理なので頭ごなしに言っても絶対に聞いてもらえません。なのでこちらはそういった工夫をしていく必要があります。
最近は先生の質が問われています。10年ほど前から初任者指導が入り、強制的に1年間ですがガンガン教育、研修をしています。しかし、その時点でやめてしまう
人が増えてきています。
O             良かれと思った研修で脱落してしまう人が増えている、ということですか?
Y先生      教員は事務処理が確かに多いのですが、それを教えるためとしか思えないような膨大な量の事務処理を最初に課す。そうなるとやめていってしまう事例が多くなった。これだと、法定人数に足りなくなるので今度はベースを下げる。こんなやり方では……。
これは国の政策の問題でもあるのですがはっきり言って給料も安いんです。最初の給料なんて十数万ですよ。
M            ええ!夢の公務員ですよね!もっと貰っているのかと思っていました。
Y先生      その給料で良い教員が集まるわけないですよね。この環境では若手はどんどん人材の質が下がっていく。ベテランは自分の経験で凝り固まってしまい自分とそれ以外というステレオタイプでの物の考え方になっていきますよね。
自分のいうことを聞く子供は良い子。聞かない子はそうじゃない。そういう見方をする先生が多く、そういう先生にはさっきの遠隔操作も通用しないんですよ。
その先生に「先生!~の動画が見たい!」なんて言ったら、子どもが何を言われるか。子どもの心が危ないですよね。
M            たしかに…。怖いですよね。
Y先生      つまり、一般企業が現状やっていることや、このポストコロナで変わっていこうとしている価値観を受け入れることがそもそも無理な人達に対して考えるよりも、目の前の子供たちに対して、「ICTを活用して世界や社会の価値観の一端をどうしたら経験させることができるかな?もちろんその先生のプライドを傷つけずに。」ということを考えた方が絶対に皆のためになると思います。
子供たちは世界や社会の一端を知ることで自分で学び始めるかもしれませんし、先生方は押し付けられないのでICT支援員に対して邪見に扱うこともありません。そして何よりICT支援員の方が嫌な思いをすることもないんじゃないでしょうか。

 

先生とICT、そしてその架け橋であるICT支援員。このバランスはかなりシビアであること。そして、今回私達だけでなくICTに関わるY先生もご苦労されていることが分かりました。
次回も引き続きY先生にICT支援員について、そして子どもたちへの接し方について伺っていきたいと思います。

2007

『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』第三回

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

こんにちは、ICT営業担当のMです。今回も前回に引き続き”『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』の第三回となります。
前回は驚くことがいっぱいでした。リテラシー向上のための動きは既に行われている。それがプログラミング教育やGIGAスクール構想である。そんな考え方があるとは……。
しかし、そんな中先生方の負担が増えるのではないかと私は心配しています。その辺のことを今回は聞いてみたいと思います。


M      先生、前回は驚くことがいっぱいでした。考え方次第なんですね……。
しかし、一方でリテラシーを向上するという、その変化のせいで先生への負担が大きくなるような気がします。教員の働き方の問題もあげられていますがどう思われますか?
Y先生 これは他者意識と事前共有、要はコミュニケーションですね。ここが大きいと思います。
M      他者意思と事前共有ですか?
Y先生 はい、例えば年度初めなんかそうなんですが、ひどい学校だと3時間くらい職員会議をしていますが、他者意識が足りないと私は感じています。
例えば、4月のスタートは~を大事にしましょうね!と細かな説明をしていますが、聞いたところで4月から配属されてきたばかりの先生が理解できるはずがないのです。
必要なことは校長先生の方針、年度初めに出すべき書類の案内、ある程度のスケジュールだけです。どれだけ時間がかかっても1時間半で終わります。


M      会議ばかりで仕事が終わらないということが書かれたビジネス書があった気します。
Y先生 そして、ICTは人を繋ぐことを知らない先生が多いことも事実です。
ITからICTのCが追加されている、Cはコミュニケーションですよね。
M      そうですね。確かにたまに先生になんでCが追加されてるの?Cの意味って何?と聞かれたことがあります。
Y先生 そして他者意識と事前共有ができればもっと時間を作ることができます。
例えば入学式があります。その内容を何かしら変更したいとします。
それを事前に、職員室で共有できるフォルダ内に保存しておく。
興味がある人、関係ある人はそのフォルダを見て、わからないことがあればコメントを入れ、修正箇所があれば、その先生が他の仕事をしている間に気が付いた人が添削や修正をする。あらかじめそういったコミュニケーションをとって連携しておくのです。
いざ、その提案内容の決定をする時、職員会議はあらかじめそういった共有が行われた後なのでほぼ話し合うことはなくなり短縮されます。


M      ああ、なるほど!会議が短くなることで、別のところで時間が使えるということですね。
Y先生 空いた時間については、もっと学年会議に時間を使ってほしいと思っています。
職員会議では子供の名前が出ることはよっぽどないのですが、学年会議は個々の名前が出てきます。子供の情報を共有することはとても大事なことなので長く時間をとっても良いと考えています。
M      職員会議を短くして子供達に時間を使う。とても良い環境ですよね。
ただ、子供たちに時間を使えば使うほど校務をやる時間が無くなる気がします。
理想のICT教育というのは一体どういうものなんでしょうか。
Y先生 私が考える理想のICT教育は先生の完全プロデューサー化です。
これは働き方改革にもつながります。
M      プロデューサー化ですか?
Y先生 お金のないプロデューサーです。予算は教員委員会にお願いすることになります(笑)子供たち一人一人の持ち味を的確に見極めてこの領域がこの子の才能だと感じたら、それを伸ばしていくイメージです。


M      現状は単元があり、決まったことを教えていき、決まった授業を何度もやっていますよね。しかし、ICTでどのように支援ができるのでしょうか。
Y先生 そもそも、私達先生というのはGoogleやWikipediaよりも知識はありません。
知りたいことは検索すれば私達が教えるより知識を得ることができるでしょう。
更に、今後AI技術が進み、教育の分野にシステムが導入され、型の決まった授業をやるだけであればAIのほうが完全に上だと思います。
そして、私達先生はAIができないことをサポートすることに専念します。
M      つまり、AIやGoogleなどのサービスを利用すれば先生方の時間が空き子供たちにその時間を使えるということですね。
Y先生 知識理解についてはICTのほうが絶対に上です。デジタル教科書もあればタブレットもあります。つまり、どこでも調べたり、学習することができます。
ところが、そういった方法で得た知識や頭脳から『その子らしさ』を見つけることは、現状AIでは難しいかと思います。
M      そこは感情のところですもんね。よく映画なんかでコンピューターには感情がないなんて言いますからね。
Y先生 技術は進んでいますが人間らしい感情をAIが持つことは、まだまだ遠いと考えています。もし、たまたま自分が得意な分野だったら先生が伸ばしてあげることもできます。


M      たしかにそんな未来だったら理想なのかもしれないですね。
私たちがご支援できることは安定した通信の提供ですかね。
Y先生 私としては安定しない通信なんかは寧ろ面白い教材になると考えています。
例えばインターネットに繋がらない端末があれば、なぜ繋がらないかを先生と子供達で考えるなんて、すごく面白い授業になると思います。
M      子供たちに障害切り分けをしてもらうんですか!?
Y先生 子供たちだけでなく先生も一緒に考えるんです。
現状、何か障害があったら何も考えずにMさんに助けてもらおうとしてしまいます。
寧ろこれを教材に使ったら面白いかもしれないという発想をしてほしいんです。


M      なるほど、そうすると私たちの仕事がなくなってしまいますね(笑)
Y先生 とんでもない。絶対に必要なんです。そこから先は技術や経験が必要不可欠だからです。
例えばインターネットに繋がらないという障害が発生したとします。
現状Mさんへ先生が問い合わせる時、再起動もしない、LANケーブルの抜き差しもしない。
考えずにすぐに問い合わせがありませんか?
M      そうですね。中には~したけど直らなかったとご説明いただける時もありますがほぼほぼ、そういったお問い合わせが多いですね。
逆に切り分けていただくとお忙しいのに申し訳ないと感じてしまいます。
Y先生 それがとても残念です。そういった症状は寧ろ考えるチャンスなんだと私は思っています。
それにそういった症状の時、Mさんへ『エラー〇〇』が出ているというメッセージだけでも伝えてもらえたら障害復旧が早くなりませんか?
M      確かにエラーメッセージはかなりのヒントになりますね。
Y先生 少しの思いやりや、考えるリテラシーがあれば障害復旧が早くなり問い合わせをした先生自体の時間も短縮され、結果助かるわけです。
エラーメッセージを伝えたり、再起動するのに技術なんて必要はないですよね。
M        そうですね、確かに障害切り分けを先生にやっていただくことで負担になると考えていましたが、少し角度を変えて見ると先生自体の助けになることもあるんですね。
Y先生 はい、少し角度を変えるだけなんです。


M      とても面白い話をありがとうございました。
全ての課題はリテラシー次第、そしてリテラシーの向上は既に進んでいる。そして、リテラシーの向上はGIGAスクール構想にもプログラミングにも自身の働き方にも影響していく……。そんな見方があるとは。
Y先生 リテラシーは他者への思いやりを意識するだけで自然と向上していきます。
そして、その思いやりを子供たちに伝えることが私達の仕事だと思っています。

M      先生、貴重なお話をありがとうございました。
Y先生 こちらこそ、お話しする機会をいただきありがとうございました。

Y先生はとても楽しそうに、自らの思いを話してくださいました。
本当に子供たちの未来に期待しているのだと思います。
先生は、対談中何度も『他者意識』と『世界基準』という言葉を使われていました。
つまり、『思いやり』ということです。これは人間にとって最も大切なことだと思います。
これから私達ハイパーブレインもこの『思いやり』を意識して、子供たちの未来のため、そして先生方のため、I『C』Tで支援していきたいと思います。

ICT教育についてY先生に聞いてみた!

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

皆さん、こんにちはICT営業担当Mです。今回は前回に引き続き”『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』の第二回となります。
前回、Y先生はGIGAスクール構想の課題は何より教員のリテラシーであるとおっしゃられました。しかしその課題を解決する方法は難しいと思います。今回はY先生にその課題解決についても聞いていきたいと思います。

M 前回、先生は『他者意識をもてるかが分岐点』そして、コンピューターをネットワークに繋げた瞬間、この意識が根源になるということでした。
確かに、インターネットというのは、どこに何が発信されているか、そしてどう思われているのか、いつも意識する必要がありますよね。これはICTリテラシーだけではなく人間としても重要だと思います。

Y先生 そうですね。そして、世界基準で物事を考えるということに結果つながります。

しかし、残念ながら子供たちの作業を無視して、自分の考えを押し通す先生は確かに存在しています。前回Bサイズの用紙や机のお話をさせていただきましたが、Bサイズから変えることができないということはそういうことなんです。

M なるほど……。自身のやり方を変えようとしないケースもあるということですね。

Y先生 そういうことです。この根源の問題を解決しなければGIGAスクールで一人一台のPCが利用できるようになっても結局使われずに終わってしまいます。

中には私が厳しくAサイズを使用するように指導していたものですからBサイズの用紙を隠して私のいない隙を狙って使用していた先生もいました(笑)

M ほんとですか。ああ……でも確かにそこまでするということは完全に自分のスタイルを変えたくないってことですよね……。

Y先生 これは大変な問題だと思っています。

子供を自分の価値観で、ステレオタイプで分類し、私の言うことは絶対だ。という授業のやり方をしていることになります。

そういう先生は大体PCに対して良く思っていないのが特徴です。

なぜならPCは論理的な処理しかしないから、思い通りにならなければイラつくのです。PCは命令通りに動いているのに命令が下手であれば思い通りに動かないのです。子供に対しては高圧的にすれば言うことを聞きます。

しかし、PCは高圧的になっても言うことを聞くことはありません(笑)

M 最初先生がBサイズの用紙についてお話しされたときは「?」でしたがなるほど、元を正そうとすればそういったところと繋がっているんですね。

Y先生 そういうことです。そして、世界の基準というのはそういった積み重ねからできています。B5だと小さすぎる、A4だと見やすい、そしてサイズを統一すれば コストも安く済む。ルールというのはある程度守っていく必要があるということです。

M これは根深い問題ですね……

Y先生 元々先生という職業は大学を出て、そのまま教員になっています。

他の仕事と言えば、おそらく家庭教師とか、塾とかそういったバイトが多かったのではないでしょうか。社会経験をしたことが一般人より少ないんです。

もちろん、これは国策が原因である部分も多く、『言うことを聞く人』が評価されてきたため、それをそのまま子供たちに対して強要しているからこういった現状になってしまったのだとも考えられます。

M ある意味、可哀想な気がします。これまで正しいとされてきたことですから。

急に方向転換は難しいです。これは先生だけではなくどの職業にも当てはまりますよね。ただ、そういった昔の気質というのは良い面もあるかと思いますが。

Y先生 おそらくですが、これからの未来はそういった気質はなくなっていく、というか通用しなくなると思っています。だからこそのGIGAスクール構想なのではないかと。

今のままでは日本は滅びてしまうと国は考えたのだと個人的に思っています。

M つまり、GIGAスクール構想で一人一台のPCを持つことで、もっと視野を広げて子供たちに学んでほしいということだと?

Y先生 視野を広げるというか世界基準で物事を見られるようになってほしいということですね。

GIGAスクール構想だけでなく、2020年度よりプログラミング教育と英語と道徳が必修化されます。

これらはバラバラに捉えがちなのですが、すべて繋がっているんです。プログラミング教育で論理的思考を学び、世界標準の言葉である英語を学ぶことで世界社会を理解する。でもあなたは日本人ですよね?日本人としての
アイデンティティを道徳で学び考えてほしい。そういった考えがあるのだと私は思います。

M ほんとだ!なんだか繋がってる気がします。

Y先生 これを三位一体と捉えている先生はおのずとコンピューターに対するリテラシーが高い人だと思います。

M 壮大すぎますね……

Y先生 リテラシーと聞くとなぜかコンピュータスキルをイメージする先生が多いのですが、そこじゃないんですよね。スキルについてはMさんに任せておけば良いのです(笑)

ところがリテラシーに関しては先生が自覚をもって自身と対話し続けることでしか向上しません。逆に言えばコンピューター用語をしらなくてもリテラシーは身につきます。

M なるほど、餅は餅屋ということですね。

そうなると、課題になってくるのは言い方が悪いのですが考え方を変えられない先生になってくるのだと思います。考え方を変えるなんてことは難しいと思うのですが。

Y先生 私はこれらの考え方を変える術自体がGIGAスクール構想であり、プログラミング教育なのではないかと思います。

M ええ!?GIGAスクール構想の課題はリテラシーが低い先生の存在でそのリテラシーを解決するためにGIGAスクール構想やプログラミング教育があるということですか?

Y先生 はい(笑)ある面白い話があります。

私が各学校の先生に対してプログラミングの講習をした際の話です。

ある学校に高圧的で有名な先生が居ました。それこそさっき言った考え方を変えられない先生ですね。その先生がプログラミングの授業を行うことになりました。

M おお……、その時点でリテラシーが高そうなのですが……。

Y先生 いえ、私が講習をすると先生は私のマネをするだけで中の数字を変えることくらいしかできなかったんです。

典型的な教科書人間ですね。そして、実際にその先生が授業を開始し、概要を説明すると子供はすぐに理解し、5分で先生が理解している範囲を抜いてしまったんです。

そうなると、理解できていないので先生も高圧的になれないのです。

先生は子供から聞いて、~は~という意味なんだねっていうことを確認することしかできなくなります。

そして、その先生は子供同士での相互活動を見守ることしかできなくなりました。

M そうなると結果その先生はより高度にプログラミングを理解せざるをえないということですね。

Y先生 それだけではなく、考え方自体を変えざるをえなくなりますよね。

今までどおりでは通用しなくなったのだと理解することが必要になってきます。

というより、そうであってほしいと思っています(笑)

リテラシー向上のためにGIGAスクール構想やプログラミング教育がある……。かなり驚きました。確かにそういった新しい風により変化が生まれ、その変化が当たり前になっていくことを人間は繰り返してきているような気がします。しかし、先生方への負担は今後大きくなるのでは……。次回はICTと働き方改革について伺ってみたいと思います。

ICT教育についてY先生に聞いてみた!

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

皆さん、はじめましてICT営業担当のMです。
私は教育委員会様や情報教育に精通している専門の先生とのコミュニケーションをメインに自治体のご要望に合わせ、最適な提案などをさせていただいております。
そのため、私からはいつもとは少し違う、教育の情報化を目指す自治体担当者様の意見などをご紹介できればと思います。

題して、『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』です。Y先生にGIGAスクール構想の課題や働き方改革について先生目線でのご意見をいただきました。

第一回『GIGAスクール構想に向けて』、第二回『課題と対策』、第三回『働き方と他者意識』と3回に分けてお送りいたします。


M Y先生よろしくお願いします。
Y先生 よろしくお願いします。

M この記事を読む人に対して先生のことを簡単に教えていただけますか?
Y先生 うーん、一番近い言い方をすると初任者指導の先生ですね。

M 初任者指導?
Y先生 はい、それのICT支援に特化した感じです。

辞令をもらう本務校があり、決まった曜日に決まった学校を周りICTについて先生に指導するような仕事ですね。

M ICT支援員に近い印象ですね。

Y先生 そうですね。本来そういったICT支援のために活動する役目です。
また、ハイパーブレインさんでは授業に対して実質的なサポートはできても、授業作り自体は難しいかと思います。

M そうですね。私たちからは基本的に〇〇ソフトは~の機能があります。とか◇◇の機能を使えば□□の授業に利用できますといったご提案はできますが、先生に授業プランがあってこそだと思います。
Y先生 ソフトの機能を理解しても、授業プランを考えることが難しい。
そこで私がその授業プランを支援することになります。
『~の機能を使えば○○の教科に□□のように使えば子供たちが◇◇といった学びの姿に到達しますよ』という教員から子供たちへの目線で支援をさせていただいています。
それ以外にも、すこし違うところで例えば情報モラル講習の講師をやったりとかICTに関しては多方面で支援しています。

M なるほど、そうなると先生としては気になってくるのはGIGAスクール構想だと思います。
既に各メーカーからある程度の情報は出てきています。
ただ、まだはっきりしていない部分も多いのでOSはどれがいいかとかPCはどれにするか、などはとりあえず置いておいて、児童生徒一人一台の時代が来るにあたり、先生目線で見たときの課題や問題点などはありますか?
と言われても山ほどあるかと思いますが。

Y先生 いや、実は課題も問題点も要約すれば一つだけなんです。(笑)

M 一つだけですか!?
Y先生 はい!一つだけ。それは教員のリテラシーです。

M ああ!なるほど。確かにICT活用ということであれば一番よく聞く言葉です。
しかし、リテラシー、リテラシーと言われても記事を読む人も耳にタコができるほど聞いていると思います。
具体的に先生が考えるリテラシーとはなんでしょうか?
Y先生 世界基準です。

M 世界基準?
Y先生 はい、私の考えるリテラシーは世界の中のルールや約束事を守ることです。
そして、そのルールや約束事の中で日本人らしいを表現していく。
しかし、残念ながらなんとしても自分たちのルールを曲げたくない先生がかなり多いのが現状です。

M なるほど……
Y先生 具体的な例だと、B4サイズを使いたがっている先生がまだ多くいることです。

M B4ですか……
Y先生 はい、Bサイズの用紙というのはあくまで日本の規格です。
総務省からも各学校、各自治体にAサイズを利用するよう通達が出ています。
通達が出た時点で各学校はAサイズへの移行に動きましたが残念ながらいまだにBサイズのプリントを配っている先生がいるんです。

M こだわりなんでしょうか?そこまで悪いイメージはないのですが
Y先生 この問題は根がかなり深く、昔から問題だと思っています。
まず一つ、コストの問題です。

M 確かにAサイズだけであればBサイズの用紙を買う必要はなさそうです。
Y先生 それに加えプリンタ側のコストが上がるんです。

当時はAサイズのものはAサイズしか印刷できず、Bサイズを使用する場合はA3対応のものが必要でした。かなり高価なものでした。倍くらい違ったんです。

M なるほど……
Y先生 次の問題点、それは子供のノート、机がBサイズだったんです。

教科書も当時はBサイズでした。


M 確かに私が子供のころはBサイズの教科書でしたね。
Y先生 そうです。机に至っては現在もBサイズのものを使用している学校があります。しかし、リテラシーの高い自治体、学校は教科書がAになった段階ですぐにAサイズの机に買い替えたんです。

M ああ、なるほど。ここでリテラシーが出てくるわけですね。
つまり、その時点でBから離れられなくなっているということが問題ということですか?

Y先生 いや、離れていても離れていなくてもそこは問題ではないんです。

子供のノートがBサイズです。先生はプリントでBサイズを印刷します。

M ちょうどいい感じに思えますが。
Y先生 違うんです。あまりにぴったりすぎてはみ出てしまうんです。
結果、子供たちは用紙の周りをちょっと切ってノートに貼っていました。
もし、これがA5で印刷してあげていればノートに空きができますしプリントでいっぱいだったノートにメモ欄ができたりします。



M ああ!確かに!

Y先生 リテラシーの話に戻しますが、コストについてもプリントについても『他者意識をもっているか』が分岐点だと思っています。
つまり、思いやりの意識ということです。
コンピューターがネットワークにつながった瞬間にこの意識が根源になるのだと私は考えています。

GIGAスクール構想実現のための課題は何より”教員のリテラシー”が必要……それは他者意識を持てるか。大事なことであることは確かにわかりますがかなり難しい課題のような気がします。今回はここまで。次回はその課題への向き合い方について伺いたいと思います。

<常駐支援日記 3月号>-Scratchを使用したプログラミング学習–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

みなさん、こんにちは。情報システム常駐支援を行っているYです。3月となり、春も近づいてきたためか、暖かい日が多くなってきましたね。日中と夜間とで気温差が大きい日も多いので、皆様もお体には気をつけてお過ごしください。
さて、小学校では2020年度からプログラミング教育が必修となりました。ただ、プログラミングの授業といっても何をしたら良いかわからないという先生方も多いのではないでしょうか。今回は文科省からプログラミング教育の利用ツールとして挙げられているScratchについて、使用した際の体験談も交えて、お話させていただきたいと思います。

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まず、Scratchとはどのようなアプリか簡単にご説明させていただきたいと思います。Scratchは米国のマサチューセッツ工科大学のMITメディアラボという研究所が作成したビジュアルプログラミングアプリケーションです。命令のブロックを組み立てるだけでプログラミングを行うことができ、工夫次第ではゲームやアニメーションのようなプログラムが作成できますが、作成するには様々なブロックを組み合わせながら試行錯誤する必要があります。
実際に私自身Scratchを使用し、シューティングゲームを作成してみましたが、考えることが多く、思っていた以上に作成時間がかかりました。例えばキャラが発射した弾が敵に当たった場合、敵が消えるというプログラムを作成しようと思いましたが、敵に当たった場合といった判定をどのように作成するか悩みました。ふとブロック一覧を見てみると「〇色が△色に触れた時」というブロックが目についたので、ここでもしかしたら〇色で弾の色を指定し、△色で敵キャラの色を選択すれば意図した動作をするプログラムが作成できるのではないかと考え、そのようにプログラムを作成したところ、思ったとおりの動作をさせることができました。直接的な言葉の命令ブロックはなかなかありませんが、組み合わせることで様々な表現をすることができるため、そのようなアイディアを発見した時の喜びは子ども達も感じるのではないかと思いました。
Scratchを実際に触ってみて感じたことを書かせていただきましたが、体験してみて良かった点を以下にご紹介させていただきます。

まず、コードを書く必要がなくブロックを組み立てる感覚でプログラミングできるという点です。実際にプログラミングを作成するにはJavaやPythonといった言語を覚え、コードを記述していく必要がありますが、Scratchではコードをブロックで表現しているため、組み合わせるだけでプログラミングを体験することができます。
また、プログラミングが動作する様子だけではなく、どう作成したかも簡単に見ることができるため、授業等で使用する場合は互いに発表しあうことで新たな発見ができるのではないかと感じました。
しかし、授業で使用するとなるといくつか念頭に置く事項があると思われます。例えば操作は簡単にできますが、タイピングやマウスの使用方法を理解していないと作成は難しいのではないかと感じました。小学校でScratchを触る際は事前にタイピングやマウスの操作方法を学んでおくことが大切だと思われます。

また、いきなり一からプログラムを作成となると難しいと思うので初めは目的を作り、どのブロックを入れると目的通りの動作をするのか等、事前にテンプレートを作成し、段階を踏んで学習をする方が良いかと思います。

これから始まる小学校でのプログラミング教育の場では、Scratchが様々な場面で使われるようになってくるかと思われます。論理的思考力を育むには体験を通して学習することが必要ですが、その面でScratchはプログラミング教育ツールとして適していると思われます。ただ、パソコンに慣れていない子ども達も多いため、ある程度の事前準備が必要となります。
私たちはScratch等を使用した授業支援も行わせていただいております。プログラミングの授業等で何かお困りのことがございましたら、ご相談いただければ幸いです。

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今回まで月1回お届けしてきました常駐支援の日記も今回が最後となります。1年間ありがとうございました。常駐支援について、参考になれば幸いです。ご意見、ご質問等をどうぞよろしくお願いいたします。

<常駐支援日記 2月号>-重要!PC廃棄のデータ消去方法–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

みなさん、こんにちは。情報システム常駐支援を行っているYです。
2月は1年で最も寒い時期と言われています。空気の乾燥、室内外の寒暖差や、インフルエンザなど、体調管理が難しい時期でもありますが、手洗い、うがい、適度な換気や栄養のある温かい食事などを普段から気をつけて乗り切っていきたいと思います。私も毎日気をつけています。
年度末が近いため、備品の入れ替えを行っているところもあるかと思います。
入れ替えにはどうしても廃棄をしなければならないものが出てきます。そこで今回はPCを廃棄する際に重要なデータの消去について触れていこうと思います。今後PCを廃棄される時の参考になれば幸いです。

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PCを廃棄する際に注意しなければならないのが、機密情報の流出を防ぐことです。
PCには多くの個人情報や機密が入っています。作成した名簿ファイルや、web上のアカウント情報、写真や動画、場合によっては成績や校務に関わる情報など、数えると限りがありません。
廃棄を行う時にはこれらのデータ消去が不可欠になります。

さて、データを削除する場合、一般的には「ファイルをごみ箱に捨てて空にする」「PCを工場出荷状態に戻す」といった作業が思いつくと思いますが、その場合でも実はデータは完全に削除されていません。
上記の作業ではOSからデータが見えないように情報が変更されるだけで実際にはHDD上にデータの残骸が残っています。
そのため、特別なデータ復旧ソフトを利用すればこれらのデータを読み取ることができる可能性があります。
悪意のある第三者にデータを利用されないようにするには、完全にデータを読み取れなくする必要があります。では、データを消去する方法について例をご紹介していきます。

まず1つ目が、専用のデータ消去ソフトウェアを使用することです。
HDD全体に無意味なデータを何回も上書きすることで、データを読み取れなくします。
この方法ではPCを分解する必要がなく消去ができます。データ消去ソフトウェアはフリーソフトや有料のものがあり、PC購入の際に付属でついていることもあります。

次はHDDを壊すことでデータを読み取れなくする方法です。
壊すには物理破壊と電磁消去といった方法があり、物理破壊は「プラッタ」と呼ばれるHDD内の円盤状部品を電動ドリルなどで穴を開け破壊します。
電磁消去は強磁気をHDDに当てることでデータを消去します。この方法はHDDを取り出す必要があり、HDDは想像以上に頑丈なため、困難なことが多いです。
物理・電磁共に専用の機器が販売されており、そちらを使用すれば簡単かつ確実に消去できますが、数十万と高額であるため、導入を選びます。(私たちはこの専用機器で穴を開ける方法でも廃棄しています)

最後は専門業者に依頼するという方法です。
必要な処理は業者が行うため、手軽ではありますが、中にはデータ消去を行わない悪質な回収業者もいる可能性がゼロではないため、情報漏えい対策やマニフェストの発行を適切に行っている業者を選ぶ必要があります。
ポイントとしては、「ブライバシーマーク」や「ISMS/ISO27001」を取得しているか、データ消去方法を公開しているかなどを意識すると良いと思います。もちろん、多くの実績を持つ社会的信頼性の高い業者の方が依頼する側も安心してお願いできます。
ただし、多くの実績を持ち、防衛省等とも取引実績があり、ISO27001を取得していたB社のハードディスク及びデータ外部流出事件は記憶に新しいところです。
B社報告書

どんなに理論的に問題がなくても、結局情報漏洩の最後は人の運用だということが多いです。
では何をどうすればよいのか、というところは非常に難しいですね。自衛するにも容易ではないため、確実性を取るなら目の前でデータ消去、廃棄を確認する、というところになるでしょうか。

近年では個人情報を取り扱う機会も増え、それに伴う個人情報の流出が問題になっています。
ちょっとした情報漏えいが、大きなトラブルとなり、組織はもちろん身近な家族までも危害が及ぶこともありますので、取り扱いには常に注意が必要です。私たちも情報資産の管理には細心の注意を払い、業務を行っています。

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このような形で今後も月1回お届けしようと思います。常駐支援について、参考になれば幸いです。ご意見、ご質問等をどうぞよろしくお願いいたします。

<常駐支援日記 1月号>-無線LAN導入の最初の一歩–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

新年あけましておめでとうございます。情報システム常駐支援を行っているYです。
1月となり寒い日が続いていますが、学校・教育現場におかれましては4月に機器の年度更新を実施されるところも多く慌ただしくされているかと思われます。今回は無線LANを導入される際の参考になるような情報をご紹介させていただきます。

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 昨今では、学校現場での無線LAN環境の整備率が約40%ともいわれ、無線LAN環境が整ってきている教育現場も多くあるかと思います。
ですが今回は、その中でも初めて無線LANを整備し始めようとする場合などに参考になれば、ということで基本的な部分として、以下に情報をご紹介させていただきます。

さて、いざ無線LANルーター(アクセスポイント)を導入する場合、教室に取り付けようとした際には、いくつか考慮すべき点があります。
その中でもアクセスポイントの設置場所は重要です。設置場所が悪いと無線LAN環境を導入しても、電波が障害物等により届かなかったりすることがあります。
特にコンクリートや水槽、金属ラックは電波の妨害となりやすいため、そのような物が電波を遮らない場所に設置することが大切です。
また電波は円形に広がるため、床に近いところに設置するより、天井に取り付けた方が電波の広がる範囲が増え、無線が接続しやすくなります。
特に学校環境で考えた場合は、接続テストを実際に行って導入することが失敗しないことにつながってきます。

また、無線LAN環境整備の際に注意すべきもう一つの点は、電波干渉です。
無線LANの電波は主に2.4GHzと5GHzの2種類の周波数の電波を使用しており、その中でも2.4GHzの周波数は家電等様々な電気機器で使用されているため、電波干渉を起こしやすい周波数といえます。
一方5GHzは一般家庭で使用可能な機器は無線LANしかなく他の機器と干渉することはほとんどありません。ただ障害物に弱く通信範囲が狭いといったデメリットもあるため、設置する環境によって選択する必要があります。(必要に応じて双方の周波数を同時に利用することもあります)
学校現場では電子レンジが干渉することは少ないかも知れませんが、周辺環境だけでなく他の電気機器の影響を受けることもあるので、前述した接続テスト・現場調査の重要性は高いと言えます。

次は無線LAN環境で使用する通信規格も検討する必要があります。現在無線LANで使用できる代表的な規格は11b、11g、11a、11n、11acがあり、新しい規格である11ad、11axを搭載した商品の開発も進められています。
11bと11g、11aは旧来の規格であり、通信速度も遅いため、現在はほぼ他の規格に内包されるか代替されています。そのため、現実的な選択肢は11n、11acになるかと思われます。
なお、速度だけを見るのであれば現在普及している規格の中では11acが一番早く、規格上は最大で9.6Gbpsの速度が出ます。
次に早い11nの最大速度600Mbpsと比べても大きく違いがあります。だからといって11acの通信規格を選べばよいのかと問われると、一概にそうではありません。
11acが使用する周波数帯は5GHzとなるため、2.4GHz規格の機器を接続する必要がある場合には、どちらも利用できるように設定することも必要になります。

次に、無線LANに接続する機器をどのように設定するか、管理するかということも無線LAN導入の際には検討が必要です。
「誰でもつないでいい」、ということにはならないため、SSIDの設定とともに、事前暗号化キー(いわゆる無線LANパスワード)を設定することは当然ですが、機器のMACアドレスを事前登録した場合にのみ接続可能とするMACアドレス認証や802.1x認証と呼ばれる証明書やユーザーアカウント認証を検討することが必要になることがあります。
無線LAN導入の際には、規模や運用に合わせて、運用計画や整備計画、管理計画が必要になります。そういった計画策定や情報収集のご支援をさせていただくことも常駐支援として実施させていただいております。参考になれば幸いです。

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<常駐支援日記 12月号>-新年準備!サポート期限を振り返る–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

みなさん、こんにちは。情報システム常駐支援を行っているYです。
12月に入り、空気も寒くなってきました。2019年も終わりが近づき、2020年が目前です。5月から令和が始まった2019年ですが、本記事を見られている方で5月にWindows7のサポート期限について触れさせていただいたのを覚えていますでしょうか。実はWindows7以外にも、サポート期限が迫っているマイクロソフト製品がいくつかあるため、新しい年の準備として、再度いくつかサポート期限について取り上げたいと思います。

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 サポートが切れるとどのような問題があるかについては5月の記事でご説明させていただきましたが、こちらでも軽く触れさせていただきます。簡単にいうと、「セキュリティー上の修正、更新プログラムの配信が止まるため、悪意ある第三者の標的になりやすくなり、メーカーのサポートも受けられない可能性が高くなる」ことです。サポートを受けるためには期限が切れる前に新しいバージョンに移行する必要があります。
 では、各製品の期限についてです。Windows7が2020/01/14であるのは5月にご説明しましたが、それ以外にも「Office2010」が2020/10/13にサポート終了となっています。OfficeはWordやExcel、Powerpointなどのことですが、一度ご自身が使用されているofficeのバージョンをご確認いただくと安心です。確認するには、officeソフトを起動し、左上タブの「ファイル」-「アカウント」を見ていただくと、「製品情報」に「Microsoft Office Professional Plus 2013」のように表記されていると思いますので、確認いただければと思います。

また、「Windows Server 2008 および 2008 R2」もWindows7と同じ2020/01/14にサポートが終了しますので該当サーバーを導入されている場合はご注意ください。他のWindowsOSの期限ですが、「Windows8.1」は2023/01/10となっております。こちらはまだ3年ほど猶予がありますが、利用されている方はWindows7と同じく早めにWindows10への移行の準備をされることをオススメします。

Windows10を利用されている方も、各バージョンごとにサポート期限があるため注意が必要です。通常では、Windows10は定期的にバージョンが更新される大型アップデートを実装されていますが、各バージョンのサポート期限は約1年半ほどです。2018/04に配信されたバージョン「1803」も先月の2019/11/12にサポートを終了しております。バージョン「1809」も2020/05/12にサポートが終了するため、該当のバージョンをご利用の方は早めに最新版へアップデートされると安全です。Windows10のバージョン確認はデスクトップ左下「Windowsマーク」-歯車マークの「設定」-「システム」-「バージョン情報」よりご確認できます。

 改めて振り返ると身近なソフトでもサポート期限が迫っているものが意外とあったりします。特に今後メインとなるWindows10は従来よりも各バージョンのサポート期間が短いため、更新のタイミングやサポート期限に注意する必要があります。私たち常駐支援員もお客様に適切なタイミングでご案内ができるよう、情報を漏らさぬよう意識して集め、業務を行っています。
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<常駐支援日記 11月号>-プロジェクターを選ぶ際のポイント!–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

みなさん、こんにちは。情報システム常駐支援を行っているYです。
学校ではプロジェクターを使用する機会は多いと思いますが、その導入や更新などの際にどのような部分を注意すればよいか、は検討が容易ではありません。
昨今、用途によって様々な種類のプロジェクターがありますが、環境に適したプロジェクターを選ぶことが大切です。今回はプロジェクターを選ぶ際の検討ポイントについて、少しお話させていただければと思います。

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以前、「教室を暗くしなくても綺麗に投影できるようなプロジェクターはないか」と先生からご相談を受けたことがあります。よくよく話を聞いてみるとプリント等を記入しながら画面を見させたいといった要望が学校内で多かったため、そういったプロジェクターを購入されたいというお話でした。
今回のご要望に応えるには「映し出すスクリーンの大きさ」、「スクリーンまでの投影距離」を考慮し、適した輝度のプロジェクターを購入する必要があります。
輝度とは光源の明るさの表すもので、ルーメンと呼ばれる値で示されています。小型のプロジェクターのルーメンは主に3,000ルーメン前後のものが多いです。
明るい場所で動画等の映像を主な目的で使用するプロジェクターを想定した場合、スクリーンの大きさが80インチ程であれば、2,500ルーメンから3,200ルーメンのプロジェクターで日光に負けない明るさの映像を投影することができます。
ルーメンの数値は部屋の環境やスクリーンのサイズによって変化するので、事前に使用環境を調査しておくことが大切です。

他にも解像度やアスペクト比等も考慮することで投影画面の見易さが変わってきます。解像度は高ければ高いほどより細部まで表現が可能になるため、投影画面が綺麗に見えます。
動画等をプロジェクターで投影する機会が多い場合は解像度を考慮すると良いでしょう。
アスペクト比とは映し出した画面の縦横比のことです。16:9のアスペクト比のものが主流ですが、4:3のアスペクト比のものもあり、教室の広さに合わせて選ぶ必要があります。

また、最近では従来の水銀ライトを使用したプロジェクターではなく、レーザーやLEDライトを使用した小型のプロジェクターの数が多くなってきています。
ある程度のスペックを求めるとプロジェクターのサイズはそれに比例して大きなものを選択する必要がありましたが、LEDやレーザーにより小型で高スペックな機器が選べるようになりました。
他にもランプの交換時期が水銀ライトの場合は約1年(使用時間2000時間を想定)ですが、LEDやレーザーは約10年(使用時間200000時間を想定)使用でき、ランプ交換の手間を抑えることができます。
ただその分価格は高めになりますが、ランプ交換等の運用コストが低くなるので、そこと比較してどちらにするか判断する必要があります。

現在様々なプロジェクターが普及しており、スペックによって価格の差は大きく異なっています。だからといって安いプロジェクターを買ってしまうと画面が暗くてまったく見えなかったり、画面のサイズが小さくて遠くから見えなかったりして後悔してしまったら、元も子もありません。
私たちはプロジェクター等を含めたICT環境のサポートをしております。学校内の機器等で何かお困りのことがございましたら、ご相談いただきたいと思います。

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このような形で今後も月1回お届けしようと思います。何かございましたら、ご意見、ご質問等をどうぞよろしくお願いいたします。

<常駐支援日記 10月号>-もうすぐ終了!AdobeFlashについて–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

みなさん、こんにちは。情報システム常駐支援を行っているYです。
1996年に始まり、Web上で多くのユーザーに長年使用されていたAdobeFlashPlayerが2020年末に開発と配布を終了するとAdobeより告知がありました。今回はFlashについて少し詳しくお話しできればと思います。

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 まず、Flashとは何かということですが、web上に埋め込まれている動画やwebゲームなどで使用されている規格のことです。(動画ファイルではswfファイルと表記されます。)かつては、webに動画や音声を埋め込むためにFlashは非常に多く利用されてきました。
わかりやすいものとしては、YouTubeのような動画サイト、ちょっとしたwebサイトのアニメーションやサイト上で遊べるブラウザゲームといったものもFlashを活用して作成されていました。もしかしたら身近なサイトでもFlashが使用されていることもあるかもしれません。そんなwebのあらゆる場面で使用されてきたFlashですが、冒頭でも触れた通り2020年末にサポートと配布が終了となります。それは以下のような理由があります。
まず、セキュリティ上の問題です。かつてApple社スティーブ・ジョブズも指摘したようにFlashはセキュリティ上の脆弱性が多く、Flashコンテンツを利用、閲覧したPCを踏み台にしたマルウェア等の感染ケースなどが多く報告されてきました。そのため、FlashPlayerは頻繁に更新、脆弱性の修正を行っていますが、サポートが終了してしまうとそういった修正も止まってしまいます。
また、FlashはPC上でのマウス動作をメインとしているため、スマートフォンのようなタッチスクリーンには対応していません。現在でスマートフォンを利用していない方は非常に少ないと思いますので、こちらも問題となります。
上記のような理由もあり、現在ではHTML5やWebGLといったオープンな標準技術が進化していき、Flashのようなプラグインで実現していたような機能も標準技術での利用ができるようになってきたため、そちらへの移行が進められております。特にHTML5はスマホ環境にも強いとされ、現在最有力ともいえるフォーマットです。HTML5はFlashを使わずにタグを使用して、動画や音声をサイトに埋め込むことが簡単になりました。YouTubeなどの有名な動画サイトも現在ではHTML5のプレイヤーに移行しています。(現状はまだFlashも使えます)

2020年末のサポート終了に向けてIE/Edge、GoogleChromeなどのブラウザもFlashの機能の無効化、削除を進めています。あまりないかと思いますが、もしも運営しているホームページの中でFlashを使用されている場合、将来的に動作しなくなり、脆弱性を狙われるといった危険性を残すことになりますので、早めに移行計画を立て、安全な環境を作成することが重要です。

ICTやWebの技術などは日進月歩で様々な技術やプラットフォームが生まれては消えていくことがよくあります。私たちも常駐支援の中でお客様に情報提供できるよう、できるだけアンテナを高くして情報を集められるように意識しながら業務を行っています。

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