教育委員会行政職の皆様に送る 現役ICT支援員を最大限活用できる3つの項目

投稿日 | カテゴリー: プログラミング教育, 授業支援, 校務支援 |

皆様こんにちは。
毎月1回現役ICT支援員による現場ならではのお話をお届けしているICT支援員日記も60回以上更新をし、皆様から様々な反響を頂いております。ありがとうございます。
記事数が多くなってきましたので、目次を設定いたしました。

ICT支援員をご活用いただく際の参考になれば幸いです。なお、1万viewを超える大人気コンテンツ「パワーポイントですごろく作成」は、ICT支援員が現場の先生と1年生でも楽しめるものを、と工夫して考えついたものです。

ICT支援員イメージ
◆ICT支援員活用事例1

授業支援
https://ict-help.jp/ict_days/category/class-support/
小学校1年生から6年生まで、具体的にどのような授業でどのような支援を行ったか、写真付きでご紹介しています。「けいさつひみつブック」等おもしろコンテンツ満載です。

◆ICT支援員活用事例2

プログラミング教育支援
https://ict-help.jp/ict_days/category/%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%95%99%e8%82%b2/
長年Scratchに携わってきた支援員が、その経験を活かして「Scratchでプログラミングを行うには」という観点でご紹介しています。

◆ICT支援員活用事例3

校務支援
https://ict-help.jp/ict_days/category/%e6%a0%a1%e5%8b%99%e6%94%af%e6%8f%b4/
現場に出向いて実際に研修を担当する支援員が、現場の目線で校務支援システムの導入について「こうすればうまくいくのでは」というノウハウをご紹介しています。

ご活用の参考にしていただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

ICT支援員とGIGAスクール構想その4

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

こんにちは、ICT営業担当のMです。全6回のうち、4回目の連載になります。

前回まで、ICT支援員の在り方について、現場目線でのご意見やご要望をY先生よりいただきました。ICTについてリテラシーが高いことは当然。それに加えて児童心理学や育児に対する知識が必要。ICT支援員に求められることは多くあることを知りました。

今回は弊社ITCE1級保持者のOの理想の教育現場についてと、それに対するY先生の見解を伺いたいと思います。

 

M            前回、ICT支援員について沢山のご意見、ご要望をY先生にいただきました。私達はICTに対する知識を伸ばしていくことに重点を置くべきだと考えていましたが、児童心理学や育児の知識が必要だということが何より重要であることを知りました。本当にありがとうございます。

 

Y先生      こちらこそ、ありがとうございます。

 

M            今回から、ICT支援員目線での理想の教育についてITCE1級のOさんに伺いそれについてY先生よりご意見をいただければと思っています。早速ですがOさんにとって、理想の教育現場いうのはどういった形なのでしょうか。

 

O             GIGAスクール構想でのタブレット一人一台にしろ、スマホにしろそういった端末をノートや鉛筆と同じように文房具として使われている環境というのが最終形態なのかなと思っています。しかしそこには一足飛びでは行けないので、どのように段階を踏むのが良いのか考えています。子どもたちが問題ではなく、寧ろどちらかと言えば先生、保護者、地域の人のICTリテラシーが向上しないといけないのかなと。Y先生はどのようにお考えになりますか?

 

Y先生      なるほど。ちなみにICT機器を文房具のように使うということを文部科学省が   いつから言っているのかご存じですか?

 

O             かなり前から言っていますよね。情報活用能力についてはもう30年ほど前では  ないでしょうか?

 

Y先生      その通り、明記されたのが昭和64年。それから30年以上たっても現状です。 ここで、なぜノートのようにならないのか?という視点が重要です。結局、まずパソコン教室に行かなければならなかった。そんな時代だったということです。しかしGIGAスクール構想により一人一台のタブレットが来るとここに必然が生まれてきます。新しいデジタル教科書もWebブラウザとなり、一人の手元に行きやすくなりました。放っておいても先生たちが取り残されるだけでおっしゃるとおり子どもたちは変わってくると思います。家庭では既にやっていたりしますからね。そして、今回のコロナ渦ではっきりしてしまったんですが「学校にいかなくていい」ということです。私は正直これは正解だと思っています。

実は既に表向きには「コロナが怖い」という理由で学校に来ない子どももいます。

 

M            そういう子どもの成績とかはどのようになるのですか?

 

Y先生      文部科学省がそういった場合の代替を認めると言っていますのでレポートなんかを提出すれば1や2はつきませんよ。

 

M            そうなんですか!しらなかった…。

 

Y先生      先生たちのリテラシーを上げることに関しては私も努力してきましたが、はっきり言って無理です(笑)中学校は割とリテラシーの向上をしていく必然がでてきていまして、教科担任制なので情報共有という必然があり、様々なICTのソリューションを利用していくことで合理化されていくと思います。しかし、小学校は非常に厳しいです。完全に学級王国になっていますので。つまり、無理なものを無理してはいけません。先生方の講習会などに参加するとわかりますがリテラシーを上げようとする先生は放っておいても上がっていきます。上げようとしない先生は何をしても上がりません(笑)

 

M            なるほど…。どうしようもないんですね。

 

Y先生      人対人の中で全員が自分の考えを自分の思い通りに考えてもらえるなんてことはありえないんです。何かの行事を行うにしてもその行事に価値観を持てる子もいれば、体育祭や運動会などでは「運動嫌い!」とモチベーションが上がらない子もいます。そんな時、私は「風呂敷理論」というものを使っています。

 

O             「風呂敷理論」ですか。

 

Y先生      はい、風呂敷をテーブルの上に広げてどこか一端をつまみます。つまんだ瞬間はその箇所が少し上がるだけですが、それを思い切り引き上げると全部上がりますよね。これです。

 

O             なるほど!!

 

Y先生      リテラシーをあげたいところの先生にリモートの支援も含めて徹底的にあげてしまうんです。

 

M            風呂敷を上げると確かにつまんだところを発端に周りが上がっていき最終的には持ち上がりますよね。

 

Y先生      そうです。つまり、無理な人に上げてもらうことというのははっきり言ってかなり無駄なんです。

 

O             リテラシーを上げたい先生の高みを目指すことを「先生、こういう方法もありますよ!」という形で徹底的にご支援させていただくということですね。

 

Y先生      そうです。例えば、「ハイパーブレインの研修室でこういうことを19時から教職員向けに研修会を開いているのでよろしければ参加しませんか?」なんてことをしていくと効果的だと思います。

 

O             いいですね!!

 

Y先生      そして、その人のリテラシーがどんどんあがっていき、その人のクラス凄い!その先生に関わった子ども、保護者がすごい幸福感に満ちているとなれば、次に「興味はあったけど一歩踏み込めなかった」先生が巻き込まれていきます。最後にどうしてもそういったことを認められず、受け入れることができなかった先生は落ちこぼれていきます。それは自己責任ですね(笑)

 

M            まぁ確かにそうですよね…。

 

Y先生      仕方ないじゃないですか、教職員という特殊な人間は一筋縄ではいかない。理屈も通用しませんし、法律も通用しないんです。ずっと言っていますが独裁王国です。これは歴史にあるとおり、滅ぼすしかありません。先生や子どもを滅ぼすわけではなく、王国として滅ぼすという意味です。滅ぼす方法として一番被害が無いのが人海戦術で取り囲んで兵糧攻めにするしかないです。

 

M            まるで孫氏の兵法ですね(笑)

 

Y先生      無理やりに戦えばお互いケガをします。そういう方とは戦わない。その代わりに理解者を増やしていき、結果的にその人が「自分もやらなくちゃ」と変わってくれることは本当にすごいことなので、その時は何十倍も支援してあげてほしいです。

 

O             はい。もちろんです。

 

Y先生      先ほどからあえて結構きつい言葉を使っていますが、そういった先生に対して拒絶ではなく待ってあげる心をもってほしいです。

 

M             Oさんの理想の教育現場、未来の教育現場は今の話だと必然的にそうなっていくってことですか?

 

Y先生      なっていきます。すごく割合的には少ないですがそういったリテラシーが高い先生と具現化していってもらえればと思います。ある一つのクラスでも、そこから広がっていった学校でも、そこで徹底的に実行していってください。

 

“風呂敷理論”、また新しい考え方を教えていただきました。なるほど、確かに私も経験上、周りに引き寄せられ伸びていくことがありました。それは尊敬する先輩や友人以外でも、いくらその人間が苦手であっても素晴らしいことがあれば真似したり、参考にしたり。ICTを文房具にする未来もそういったことの積み重ねで現実的になっていくのかもしれません。次回も引き続きOの理想の教育現場についてお話ししていきたいと思います。

2010

ICT支援員とGIGAスクール構想その3

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

こんにちは、ICT営業担当のMです。今回は、全6回の3回目になります。

前回、Y先生よりICT支援員として持っていてほしい知識として児童心理学という分野を教えていただきました。以降、私も少し調べてみましたがなかなか奥が深い!

今回も引き続き私とOとY先生でICT支援員についてお話ししたいと思います。

 

M            前回は驚きました。ICT支援員はICTの知識などを求められるかと思いましたが寧ろ、子どもたちへの見方や接し方をご指摘されるとは。ただし、そういった心理という分野は難しいですね。

 

O             授業の見方にしろ、子供の様子にしろ、凄腕の解説者が一緒にいて指導を受けられれば、それはすごく良いことだと思います。

 

Y先生      もしよろしければ私が担当している自治体をハイパーブレインさんの実習に使ってもらってもいいですよ。マイクロバスで来てもらって(笑)

 

O             もちろん、先生が解説していただけるんですよね。それ本当に実現出来たら支援員も貴重な体験ができますね!

 

Y先生      私は立場上担当自治体のどの学校で教鞭をとっても良いことになっていますので「今日はお手伝いの先生が来ているよ」とできます。ぜひご検討ください(笑)本当にそういった実習を2,3回やったら良いと思いますよ。このようなお仕事でやめないで続けられている方々は間違いなく人が好きで子供が好きな方だと思います。そういう経験をすればきっと様々なところで役にたつのではないかな。

 

O             そうですね。本当にそう思います。ところで先生的には先ほど発達段階の知識とおっしゃっていましたが、なにかおすすめの本などはありますか?

 

Y先生      知識としては必要だと思いますが、そこまで本格的なものである必要はないと思います。そうですね…では、私が初任者指導で活用している資料をお渡ししますのでぜひご活用ください。

 

O             本当ですか!?ありがとうございます。

 

Y先生      最初はその程度のところをちょっとだけ意識していただけるだけで、実感が全然違って来ると思います。「今日あの子がこんな声かけてくれたことがうれしい」「こんなふうにできたのがうれしい」などを感じられるようになれると思います。

 

M             Oさんは担当されている新人のICT支援員を実際にそういった、教育現場で研修行ったりする機会はあるんですか?

 

O             去年から指導主事の先生にご指導をお願いしていまして、実際に指導主事の先生に担任の先生役をやってもらい、支援員が話しかけるロールプレイングを行いました。結果的には、Y先生がおっしゃる通り、効果てきめんで良い経験を得ることができました。

そのことから、やはりそういった学校現場を、そして自治体の教育方針をお判りになられている先生にご指導いただくことはとても良いことなんだと改めて実感させていただきました。もちろん今年度もお願いをする予定です。

 

Y先生      そうですね。そのような研修をやっていくことで効果を感じられるのであれば    やはり人、子供が好きな方が多くハイパーブレインさんにはいらっしゃるの    だと思います。そういったベースになるような機会をちょっとだけ設けていただくだけでも全然違うし、良い方向に進むと思います。

 

M            では、Y先生からICT支援員に対する知識以外の要望はなにかありますか?

 

Y先生      私ははっきりしていて、ICT支援員を仕事にされている方は既にリテラシーが高い方が多いのだと思っています。Offce系ソフトはこうすると良いとか、プログラミングであればScratchなどはこうやって操作するなんてことは当たり前に知っていらっしゃるのだと思います。そこでICT支援員に一番求められるスキルは、「子供と学ぶとはなんなのか。」ということです。結局そこが全て。

 

M            子供と学ぶ…ですか…。

 

Y先生      そうです。子供たちの学び方や、子供たちの変化は私でもいまだに「こうなんだ!」と気づかされることがあります。そうした時に感動であったり、喜びであったり値打であったり、と価値づけられる感覚をもっていてほしいと思います。どんな学校、どんな自治体、どんな先生であってもベースは子供なんだという感覚をもっていることが一番大切です。

 

O             なるほど!先生をご支援する、先生に伺う、という感覚ではなく子供と一緒に学んでいくという感覚ということですね。

 

Y先生      そうです。ICTで支援していこう!先生をご支援しよう!という感覚だと先生も支援員もどうしても辛くなっていくと思います。そうではなく、もちろん先生に求められれば支援するけれど、求められなければほっておく、先ほども言いましたが私達は「今やっているこの授業で子供たち少しでも良い思いをしていただく」という感覚を忘れてはいけません。

 

M             ICT支援員というのは先生の支援をするというイメージでしたが子供たちの支援をしていくということなんですね

 

Y先生      その表現では少し注意が必要なんですが子供たちの支援をするということは先生の支援をするということになる、ということです。ICTを理解したい先生にはどんどん関わっていただき、このICTの時代にそれを理解できない先生にはその子供に関わっていく、という感覚が結果理解できない先生の支援になっていくということです。

 

O             なるほど、もやもやしていて言語化できない部分が言語化されて腑に落ちました。

 

Y先生      ところでICT支援員の方は、学校に行く子どもたちに「先生」と呼ばれているのですか?

 

O             はい、呼ばれています。

 

Y先生      では絶対にわすれてほしくないのが「ICT支援員も子どもたちにとって先生」で あることです。そして「ほめる」ことを「おだてる」や「こびる」ということと混合しないように注意してください。

 

M            うーん…。そのつもりでも、難しいことですね。

 

Y先生      すごくわかりやすく、簡単な方法として「がんばった」を禁句にしてください。それだけで支援員の質が変わってくると思います。

 

M            「がんばったねー」って良くないんですか?

 

Y先生      具体性がないからです。「がんばったね」という包括するような言葉を使うとその子供が支援員の方と何をやったのかの実感が湧かないからです。支援員はICTの専門家なので先生の気づかない価値観、例えば「キーボードの操作が早くなったね!」とかそういった具体性を持った言葉を使うと良いと思います。

 

M            確かに!これはビジネスというか会社の新人社員にも言えるかもしれませんね!

 

Y先生      そうですね(笑)全然変わってくると思いますよ。

 

O             「今日がんばったねー!」ではなく「今日はホームポジション上手だったね!」と言ってあげるということですね。

 

Y先生      そうそう!もっと細かくてもいいです。「あそこから戻ろうとしたね!」とか、それが間違っていてもいいので「ホームポジションに行こうとしたじゃん」とか「それ上手くなるよ!」とか。

 

M            なるほどなー。そうなればお互い楽しくなりますもんね。私も上司に「がんばったね」と言われても「あー多分、分かってないなー」と思います。

 

Y先生      Oさんに具体的に言ってもらえるように頑張ってください(笑)こういうことは役割分担なんだと思います。メインに教壇に立つ先生がいて、支援員の方はあくま    で支援員なんだから目の届きにくい子どもたちの動きに心を配らせて数秒でも子供に「今日楽しかった!」という瞬間があればきっと楽しく支援員をやっていただけるんではないかと思います。

 

今回はかなり具体的に子どもたちへの接し方をご教授いただけました。”褒める”と”おだてる”を混合する。私も営業する中でどうしても”おだてる”ことをしてしまっていた気がします。もう少し具体的に”褒める”を意識していきたいと思いました。次回はOの理想の教育現場について伺いたいと思います。

2009

ICT支援員とGIGAスクール構想その2

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

こんにちは、ICT営業担当のMです。今回は、全6回中2回目になります。

前回はOよりY先生に忙しくてICT機器に触る気力のない、結果的にやる気のない先生に対しての対応“について伺いました。やはりそこには先生の質に対する問題が挙げられました。今回は前回に引き続きICT支援員はどのように支援を行えばよいのかをY先生に伺っていきたいと思います。

 

M            前回、ポストコロナで様々な分野でICTが台頭していくなか、ICTに関わることが難しい先生が多くいる。そういった変化する価値観を受け入れることが難しい先生に対して考えるよりも、目の前の子供たちのことを考えた方が良い。とのことでした。確かに、そのように考えていくのが健全な気がします。

 

Y先生      そうです。私達の中では「この一時間でこの子が気づいてくれれば良い」という考え方があります。年間千時間以上ある授業の中、全部納得できることなんてありえません。そうすると何も価値のない授業にしないためには、せめて「こないだあんなこと言っていたあの子がこの一時間でこんな風に言ってくれたらうれしいよな」ということを想定して授業を行います。支援員の方も同じような感覚で、最初は観察だと思いますが、2回目3回目と伺える関係性があるならば、納得がいく授業ができなくても「あの時あまり興味を持ってもらえなかったあの子が今日はあんなにウキウキしてくれている!」という風に考えていただければ皆が幸せになっていくのではないかと思います。

 

O             支援員も先生方と同じような心がけが必要ですね。

 

Y先生      もし、その次に心がけていただくとすれば、そのような形で種を撒いていただいた子どもを同じ形で増やしていくと、次へ次へと一人ずつ同じことをしなくてはなりませんので、2、3人ほど増えた段階できっかけだけ作ってあげて、「あとあの子と一緒にやってごらん」と協働で学習してもらうようにしていただくとより良いかと思います。そういうことを続けていくと、子供たちからO先生がいい!という声が出てくるかもしれません(笑)

 

O             なるほど。ですが、例えば「子供たちのことは私が一番分かっているんだ!」というタイプの自負の強い先生の時に「O先生がいい!」という風になると「あいつが来たせいだ」ということを言われたことがあります。

 

Y先生      そういった場合の対策があります。クラスで一番その授業が苦手な子供を見つけます。教室内を走り回って授業を聞いてくれなかったり、やる気がなかったり、目立つ子が絶対にいます。そういった子に気づいた段階でその先生に「ちょっとあの子の支援にいきますね」と一言声をかけて付きっ切りで授業をしてください。

 

O             なるほど!そこから広げていくんですね。

 

Y先生      そうです。そうすると隣の子が興味をもって「何してるの?」と絶対に言って    きます。そもそも支援員という立場なのであれば支援に徹すれば良いんです。

 

M            そういうことですか…。丸投げの先生であれば楽しく授業やればいいし、メインで立ちたい先生であれば支援に徹すればいいんですね。

 

Y先生      そうです。事前に打ち合わせだけしておきます。「なにか今日の授業でお困りなことあります?」とだけ聞いておいて、「ない」と言われたら「では支援させていただきますね」とだけ言っておけば良いです。

 

O             なるほど、では、その事前の打ち合わせのタイミングについてなんですが、例えばある自治体だと、FAXで事前にある程度の情報をいただいた上で、その日の朝に現場で伺い打ち合わせを行っていますが、事前打ち合わせが一番しやすいタイミングはいつだと思われますか?

 

Y先生      Oさんがおっしゃるタイミングが丁度だと思います。そこで何かを言われれば   コミュニケーションをとっていけばよいのではないかと。そもそもそういった打合せは短い時間で十分だと思います。あれやってこれやってと詰めようとすると、お互い辛いんじゃないでしょうか。子供は生ものなのでその時その時の気分で変化していきます。打合せが通用しないことが多いですから。逆にそういった気分の変化は「いつも元気なのになにかあったの?」といったコミュニケーションにつなげることもできますし。そうすると自負の強い先生から睨まれるので、「あ!すいません!」と笑顔で返してもらえれば良いかと(笑)

 

M            うわぁICT支援員って難しい仕事じゃないですか

 

Y先生      そうですよ。支援員に対して私は教育実習生として考えていますから(笑)

 

O             ICT支援員に対してそういった見方、考えをもっていただいて本当にありがたいです。しかし、ICT支援員は教員免許をもっていない者も、養成課程の勉強もしていない者も多くいます。そこで、先生がICT支援員に最低限もっておいてほしいスキルというか、勉強しておいてほしいことはありますか?

 

Y先生      ちょっとだけ勉強しておくと絶対いいものがあります。それは児童心理学です。

 

O             なるほど!

 

M            そんなのあるんですか?

 

Y先生      児童心理学の中に発達段階というのがあり、このあたりのことをちょっとだけ    勉強しておくとよいです。Mさん一緒に講習会にいきますか(笑)

 

M            ぜひ

 

Y先生      いや本当にそういうベース知識が必要だと思います。そして、次に目線であったりとか立ち位置であったりとか、そういった教員免許の有無に関わらず子供と関わるうえで必要な知識、イコール育児の知識ですね。これは、今は色々な育児の雑誌がありますし、そこから学べることも多いかと思います。

 

M            児童心理学に育児の知識ですかぁ…。難しそうです。

 

Y先生      言葉よりも態度や表情のほうが、小さければ小さい子ほど情報量が多くなります。

 

M            しかし、そのように児童心理学や育児の知識を得て、子供たちから人気がでるほど自負の強い先生からは「なに気に入られてるんだ」と嫌われてしまうような気がするんですがどうなんでしょう…。

 

Y先生      それがですね、独裁先生の特徴として自分が距離感を感じている子供と仲良くなってくれることは喜ばれる可能性が高かったりするんですよ。8、9割の確率で喜ばれると思いますよ。

 

M            えー!?

 

Y先生      なぜならその先生は自分の思い通りに動かしたいわけです。思い通りにならない子をその時間は支援員が見てくれるのだからありがたいに決まっているんです。

 

M            あー!先ほどの「クラスで一番その授業が苦手な子供」を見つけることはそういったことにもつながっていくんですね。

 

Y先生      そういうことです。そしてそういった子供を見つける目を養うために児童心理学や育児の知識が必要になってきます。ただ、やはりこういった知識はなかなか身につけることが難しいですね。教育実習生の人にも「こういった行動をした時はこういうことである可能性が高いからね」とか逐一教えて身に着けてもらっています。

 

児童心理学!恥ずかしながら初めてそういった分野があることを知りました。確かに子どもと接する私達はそういった知識も併せて持つ必要があるのかもしれません。今回はここまでです。次回もお楽しみに。

2008

ICT支援員とGIGAスクール構想その1

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

こんにちは、ICT営業担当のMです。
夏が始まり、これからGIGAスクール構想の動きもどんどん活発化し、導入の早い学校様は既に児童生徒が一人一台のタブレット(PC)を持っている。そんな状況下であると存じます。
そうなると、これから大事になるのは『このタブレットをどう学習に活用するか』だと思います。つまり、ICT支援員の活躍が必要不可欠であるということです。

そこで、今回もY先生にご意見をいただきました。しかし、私はあくまで営業のため、ICT支援員の細かい悩みや意見はわからない部分もあります。

そのため、今回は弊社のITCE1級保持者であるOを交えての対談を行い、それを皆さまにご紹介できればと思っています。全6回に分けて掲載させていただきますので、ぜひ、最後までお付き合いください。
 
M            先生、今回もよろしくお願いします。今回はICT支援員について伺いたく、弊社ITCE1級のOから何点か相談をさせていただければと思います。
 
O             Y先生、よろしくお願いします。
 
Y先生      Mさん、Oさんよろしくお願いします。
 
M             さっそくなんですが、Oさん、何か質問や、お聞きしたいことがあればお願いします。
 
O             はい、私達、ICT支援員が現場で先生とのやりとりの際、忙しくてICT機器に触る気力のない、つまり、結果的にやる気のない、という先生もやらざるを得ない状況になってきていると思います。そこで、そんなやる気のない先生をやる気にさせることはできるのでしょうか
 
Y先生      私、個人でお話しさせていただくとはっきり言って見捨てています(笑)
そもそも、そういう方は先生をやっていてはいけない。
ICT、デジタル化が進む世の中で、大学を出ていきなり先生と呼ばれて自分の価値観が全てである学級王国の中で長年生きている。考え方を変えられない先生というのはある意味歴史上の独裁者と変わらないと考えています。
元のベースがそれなので、そういう先生にとって相手が子供たちであろうと保護者であろうと、それが日本の法律であろうと自分のほうが上位に来る感覚の持ち主なんです。なので私の感覚の中ではそういう方にはやめていただくしかないというのが正直なところなんです。(笑)
 
M            な、なるほど……。
 
Y先生      ですが、目の前の子供たちを放っておくわけにはいかない。では、実際どうすればよいのか。私がやっているのはとにかくその方と事前に話をすることです。その方がやりたい授業であったり、いつも大事にしていることをとにかく掴んでその方向性で「こうするともっと合理化しませんかね?」と。
「合理的になります!」はもうアウトだと思います(笑)
 
M            たしかに、押し付けられた感がでてきてしまうかもしれません。
 
Y先生      そして、私が極力気をつけているのが、そんな時はなるべく複数を提示するようにしています。最低でも3つくらい。
「~なんですが合理化するならA、B、Cプランがありますがどうされます?」
というような感じで。他にも私は教職員だからできるのかもしれませんが、”遠隔操作”という方法を使っていたりします。そう呼んでるだけなんですが(笑)
 
M            遠隔操作ですか?
 
Y先生      はい。私もどうしてもそういった先生に動いていただかなければならなかったことが何度かあります。何を言っても聞いていただけない時、一番先生を動かせるのは実は子供なんですよ。その学級の子供たちと人間関係をガッツリ作ってその子たちから言っていただく。これが一番確実な方法です。
 
O              なるほど。その学級の子供たちに「先生!パソコン触りたーい!」って言っていただくイメージでしょうか?
 
Y先生      それだと少し弱いかもしれません。例えば小学校4年生だと警察や消防など、社会の役割で勉強しますが、絵だけだとわからないことが多くあります。そこで、私の場合ですが子供たちに「こないだTVで警察についての番組がやっていてすごくおもしろかったよ」と伝えます。そうすると子供たちは「先生!こないだTVでやってた番組が見たい!」と具体的に言ってくれます。
 
M            たしかにそうなるとその番組についてネットで調べざるを得ないですね。
 
Y先生      はい。その番組をNHKforSchoolで見られるか調べたり、やってなかったらアーカイブサービスから探したりする必要が出てきます。
そもそも、その先生はICTが無理なので頭ごなしに言っても絶対に聞いてもらえません。なのでこちらはそういった工夫をしていく必要があります。
最近は先生の質が問われています。10年ほど前から初任者指導が入り、強制的に1年間ですがガンガン教育、研修をしています。しかし、その時点でやめてしまう人が増えてきています。
 
O             良かれと思った研修で脱落してしまう人が増えている、ということですか?
 
Y先生      教員は事務処理が確かに多いのですが、それを教えるためとしか思えないような膨大な量の事務処理を最初に課す。そうなるとやめていってしまう事例が多くなった。これだと、法定人数に足りなくなるので今度はベースを下げる。こんなやり方では……。
これは国の政策の問題でもあるのですがはっきり言って給料も安いんです。最初の給料なんて十数万ですよ。
 
M            ええ!夢の公務員ですよね!もっと貰っているのかと思っていました。
 
Y先生      その給料で良い教員が集まるわけないですよね。この環境では若手はどんどん人材の質が下がっていく。ベテランは自分の経験で凝り固まってしまい自分とそれ以外というステレオタイプでの物の考え方になっていきますよね。
自分のいうことを聞く子供は良い子。聞かない子はそうじゃない。そういう見方をする先生が多く、そういう先生にはさっきの遠隔操作も通用しないんですよ。
その先生に「先生!~の動画が見たい!」なんて言ったら、子どもが何を言われるか。子どもの心が危ないですよね。
 
M            たしかに…。怖いですよね。
 
Y先生      つまり、一般企業が現状やっていることや、このポストコロナで変わっていこうとしている価値観を受け入れることがそもそも無理な人達に対して考えるよりも、目の前の子供たちに対して、「ICTを活用して世界や社会の価値観の一端をどうしたら経験させることができるかな?もちろんその先生のプライドを傷つけずに。」ということを考えた方が絶対に皆のためになると思います。
子供たちは世界や社会の一端を知ることで自分で学び始めるかもしれませんし、先生方は押し付けられないのでICT支援員に対して邪見に扱うこともありません。そして何よりICT支援員の方が嫌な思いをすることもないんじゃないでしょうか。

 

先生とICT、そしてその架け橋であるICT支援員。このバランスはかなりシビアであること。そして、今回私達だけでなくICTに関わるY先生もご苦労されていることが分かりました。
次回も引き続きY先生にICT支援員について、そして子どもたちへの接し方について伺っていきたいと思います。

2007

『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』第三回

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

こんにちは、ICT営業担当のMです。今回も前回に引き続き”『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』の第三回となります。
前回は驚くことがいっぱいでした。リテラシー向上のための動きは既に行われている。それがプログラミング教育やGIGAスクール構想である。そんな考え方があるとは……。
しかし、そんな中先生方の負担が増えるのではないかと私は心配しています。その辺のことを今回は聞いてみたいと思います。


M      先生、前回は驚くことがいっぱいでした。考え方次第なんですね……。
しかし、一方でリテラシーを向上するという、その変化のせいで先生への負担が大きくなるような気がします。教員の働き方の問題もあげられていますがどう思われますか?
Y先生 これは他者意識と事前共有、要はコミュニケーションですね。ここが大きいと思います。
M      他者意思と事前共有ですか?
Y先生 はい、例えば年度初めなんかそうなんですが、ひどい学校だと3時間くらい職員会議をしていますが、他者意識が足りないと私は感じています。
例えば、4月のスタートは~を大事にしましょうね!と細かな説明をしていますが、聞いたところで4月から配属されてきたばかりの先生が理解できるはずがないのです。
必要なことは校長先生の方針、年度初めに出すべき書類の案内、ある程度のスケジュールだけです。どれだけ時間がかかっても1時間半で終わります。


M      会議ばかりで仕事が終わらないということが書かれたビジネス書があった気します。
Y先生 そして、ICTは人を繋ぐことを知らない先生が多いことも事実です。
ITからICTのCが追加されている、Cはコミュニケーションですよね。
M      そうですね。確かにたまに先生になんでCが追加されてるの?Cの意味って何?と聞かれたことがあります。
Y先生 そして他者意識と事前共有ができればもっと時間を作ることができます。
例えば入学式があります。その内容を何かしら変更したいとします。
それを事前に、職員室で共有できるフォルダ内に保存しておく。
興味がある人、関係ある人はそのフォルダを見て、わからないことがあればコメントを入れ、修正箇所があれば、その先生が他の仕事をしている間に気が付いた人が添削や修正をする。あらかじめそういったコミュニケーションをとって連携しておくのです。
いざ、その提案内容の決定をする時、職員会議はあらかじめそういった共有が行われた後なのでほぼ話し合うことはなくなり短縮されます。


M      ああ、なるほど!会議が短くなることで、別のところで時間が使えるということですね。
Y先生 空いた時間については、もっと学年会議に時間を使ってほしいと思っています。
職員会議では子供の名前が出ることはよっぽどないのですが、学年会議は個々の名前が出てきます。子供の情報を共有することはとても大事なことなので長く時間をとっても良いと考えています。
M      職員会議を短くして子供達に時間を使う。とても良い環境ですよね。
ただ、子供たちに時間を使えば使うほど校務をやる時間が無くなる気がします。
理想のICT教育というのは一体どういうものなんでしょうか。
Y先生 私が考える理想のICT教育は先生の完全プロデューサー化です。
これは働き方改革にもつながります。
M      プロデューサー化ですか?
Y先生 お金のないプロデューサーです。予算は教員委員会にお願いすることになります(笑)子供たち一人一人の持ち味を的確に見極めてこの領域がこの子の才能だと感じたら、それを伸ばしていくイメージです。


M      現状は単元があり、決まったことを教えていき、決まった授業を何度もやっていますよね。しかし、ICTでどのように支援ができるのでしょうか。
Y先生 そもそも、私達先生というのはGoogleやWikipediaよりも知識はありません。
知りたいことは検索すれば私達が教えるより知識を得ることができるでしょう。
更に、今後AI技術が進み、教育の分野にシステムが導入され、型の決まった授業をやるだけであればAIのほうが完全に上だと思います。
そして、私達先生はAIができないことをサポートすることに専念します。
M      つまり、AIやGoogleなどのサービスを利用すれば先生方の時間が空き子供たちにその時間を使えるということですね。
Y先生 知識理解についてはICTのほうが絶対に上です。デジタル教科書もあればタブレットもあります。つまり、どこでも調べたり、学習することができます。
ところが、そういった方法で得た知識や頭脳から『その子らしさ』を見つけることは、現状AIでは難しいかと思います。
M      そこは感情のところですもんね。よく映画なんかでコンピューターには感情がないなんて言いますからね。
Y先生 技術は進んでいますが人間らしい感情をAIが持つことは、まだまだ遠いと考えています。もし、たまたま自分が得意な分野だったら先生が伸ばしてあげることもできます。


M      たしかにそんな未来だったら理想なのかもしれないですね。
私たちがご支援できることは安定した通信の提供ですかね。
Y先生 私としては安定しない通信なんかは寧ろ面白い教材になると考えています。
例えばインターネットに繋がらない端末があれば、なぜ繋がらないかを先生と子供達で考えるなんて、すごく面白い授業になると思います。
M      子供たちに障害切り分けをしてもらうんですか!?
Y先生 子供たちだけでなく先生も一緒に考えるんです。
現状、何か障害があったら何も考えずにMさんに助けてもらおうとしてしまいます。
寧ろこれを教材に使ったら面白いかもしれないという発想をしてほしいんです。


M      なるほど、そうすると私たちの仕事がなくなってしまいますね(笑)
Y先生 とんでもない。絶対に必要なんです。そこから先は技術や経験が必要不可欠だからです。
例えばインターネットに繋がらないという障害が発生したとします。
現状Mさんへ先生が問い合わせる時、再起動もしない、LANケーブルの抜き差しもしない。
考えずにすぐに問い合わせがありませんか?
M      そうですね。中には~したけど直らなかったとご説明いただける時もありますがほぼほぼ、そういったお問い合わせが多いですね。
逆に切り分けていただくとお忙しいのに申し訳ないと感じてしまいます。
Y先生 それがとても残念です。そういった症状は寧ろ考えるチャンスなんだと私は思っています。
それにそういった症状の時、Mさんへ『エラー〇〇』が出ているというメッセージだけでも伝えてもらえたら障害復旧が早くなりませんか?
M      確かにエラーメッセージはかなりのヒントになりますね。
Y先生 少しの思いやりや、考えるリテラシーがあれば障害復旧が早くなり問い合わせをした先生自体の時間も短縮され、結果助かるわけです。
エラーメッセージを伝えたり、再起動するのに技術なんて必要はないですよね。
M        そうですね、確かに障害切り分けを先生にやっていただくことで負担になると考えていましたが、少し角度を変えて見ると先生自体の助けになることもあるんですね。
Y先生 はい、少し角度を変えるだけなんです。


M      とても面白い話をありがとうございました。
全ての課題はリテラシー次第、そしてリテラシーの向上は既に進んでいる。そして、リテラシーの向上はGIGAスクール構想にもプログラミングにも自身の働き方にも影響していく……。そんな見方があるとは。
Y先生 リテラシーは他者への思いやりを意識するだけで自然と向上していきます。
そして、その思いやりを子供たちに伝えることが私達の仕事だと思っています。

M      先生、貴重なお話をありがとうございました。
Y先生 こちらこそ、お話しする機会をいただきありがとうございました。

Y先生はとても楽しそうに、自らの思いを話してくださいました。
本当に子供たちの未来に期待しているのだと思います。
先生は、対談中何度も『他者意識』と『世界基準』という言葉を使われていました。
つまり、『思いやり』ということです。これは人間にとって最も大切なことだと思います。
これから私達ハイパーブレインもこの『思いやり』を意識して、子供たちの未来のため、そして先生方のため、I『C』Tで支援していきたいと思います。

ICT教育についてY先生に聞いてみた!

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

皆さん、こんにちはICT営業担当Mです。今回は前回に引き続き”『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』の第二回となります。
前回、Y先生はGIGAスクール構想の課題は何より教員のリテラシーであるとおっしゃられました。しかしその課題を解決する方法は難しいと思います。今回はY先生にその課題解決についても聞いていきたいと思います。

M 前回、先生は『他者意識をもてるかが分岐点』そして、コンピューターをネットワークに繋げた瞬間、この意識が根源になるということでした。
確かに、インターネットというのは、どこに何が発信されているか、そしてどう思われているのか、いつも意識する必要がありますよね。これはICTリテラシーだけではなく人間としても重要だと思います。

Y先生 そうですね。そして、世界基準で物事を考えるということに結果つながります。

しかし、残念ながら子供たちの作業を無視して、自分の考えを押し通す先生は確かに存在しています。前回Bサイズの用紙や机のお話をさせていただきましたが、Bサイズから変えることができないということはそういうことなんです。

M なるほど……。自身のやり方を変えようとしないケースもあるということですね。

Y先生 そういうことです。この根源の問題を解決しなければGIGAスクールで一人一台のPCが利用できるようになっても結局使われずに終わってしまいます。

中には私が厳しくAサイズを使用するように指導していたものですからBサイズの用紙を隠して私のいない隙を狙って使用していた先生もいました(笑)

M ほんとですか。ああ……でも確かにそこまでするということは完全に自分のスタイルを変えたくないってことですよね……。

Y先生 これは大変な問題だと思っています。

子供を自分の価値観で、ステレオタイプで分類し、私の言うことは絶対だ。という授業のやり方をしていることになります。

そういう先生は大体PCに対して良く思っていないのが特徴です。

なぜならPCは論理的な処理しかしないから、思い通りにならなければイラつくのです。PCは命令通りに動いているのに命令が下手であれば思い通りに動かないのです。子供に対しては高圧的にすれば言うことを聞きます。

しかし、PCは高圧的になっても言うことを聞くことはありません(笑)

M 最初先生がBサイズの用紙についてお話しされたときは「?」でしたがなるほど、元を正そうとすればそういったところと繋がっているんですね。

Y先生 そういうことです。そして、世界の基準というのはそういった積み重ねからできています。B5だと小さすぎる、A4だと見やすい、そしてサイズを統一すれば コストも安く済む。ルールというのはある程度守っていく必要があるということです。

M これは根深い問題ですね……

Y先生 元々先生という職業は大学を出て、そのまま教員になっています。

他の仕事と言えば、おそらく家庭教師とか、塾とかそういったバイトが多かったのではないでしょうか。社会経験をしたことが一般人より少ないんです。

もちろん、これは国策が原因である部分も多く、『言うことを聞く人』が評価されてきたため、それをそのまま子供たちに対して強要しているからこういった現状になってしまったのだとも考えられます。

M ある意味、可哀想な気がします。これまで正しいとされてきたことですから。

急に方向転換は難しいです。これは先生だけではなくどの職業にも当てはまりますよね。ただ、そういった昔の気質というのは良い面もあるかと思いますが。

Y先生 おそらくですが、これからの未来はそういった気質はなくなっていく、というか通用しなくなると思っています。だからこそのGIGAスクール構想なのではないかと。

今のままでは日本は滅びてしまうと国は考えたのだと個人的に思っています。

M つまり、GIGAスクール構想で一人一台のPCを持つことで、もっと視野を広げて子供たちに学んでほしいということだと?

Y先生 視野を広げるというか世界基準で物事を見られるようになってほしいということですね。

GIGAスクール構想だけでなく、2020年度よりプログラミング教育と英語と道徳が必修化されます。

これらはバラバラに捉えがちなのですが、すべて繋がっているんです。プログラミング教育で論理的思考を学び、世界標準の言葉である英語を学ぶことで世界社会を理解する。でもあなたは日本人ですよね?日本人としての
アイデンティティを道徳で学び考えてほしい。そういった考えがあるのだと私は思います。

M ほんとだ!なんだか繋がってる気がします。

Y先生 これを三位一体と捉えている先生はおのずとコンピューターに対するリテラシーが高い人だと思います。

M 壮大すぎますね……

Y先生 リテラシーと聞くとなぜかコンピュータスキルをイメージする先生が多いのですが、そこじゃないんですよね。スキルについてはMさんに任せておけば良いのです(笑)

ところがリテラシーに関しては先生が自覚をもって自身と対話し続けることでしか向上しません。逆に言えばコンピューター用語をしらなくてもリテラシーは身につきます。

M なるほど、餅は餅屋ということですね。

そうなると、課題になってくるのは言い方が悪いのですが考え方を変えられない先生になってくるのだと思います。考え方を変えるなんてことは難しいと思うのですが。

Y先生 私はこれらの考え方を変える術自体がGIGAスクール構想であり、プログラミング教育なのではないかと思います。

M ええ!?GIGAスクール構想の課題はリテラシーが低い先生の存在でそのリテラシーを解決するためにGIGAスクール構想やプログラミング教育があるということですか?

Y先生 はい(笑)ある面白い話があります。

私が各学校の先生に対してプログラミングの講習をした際の話です。

ある学校に高圧的で有名な先生が居ました。それこそさっき言った考え方を変えられない先生ですね。その先生がプログラミングの授業を行うことになりました。

M おお……、その時点でリテラシーが高そうなのですが……。

Y先生 いえ、私が講習をすると先生は私のマネをするだけで中の数字を変えることくらいしかできなかったんです。

典型的な教科書人間ですね。そして、実際にその先生が授業を開始し、概要を説明すると子供はすぐに理解し、5分で先生が理解している範囲を抜いてしまったんです。

そうなると、理解できていないので先生も高圧的になれないのです。

先生は子供から聞いて、~は~という意味なんだねっていうことを確認することしかできなくなります。

そして、その先生は子供同士での相互活動を見守ることしかできなくなりました。

M そうなると結果その先生はより高度にプログラミングを理解せざるをえないということですね。

Y先生 それだけではなく、考え方自体を変えざるをえなくなりますよね。

今までどおりでは通用しなくなったのだと理解することが必要になってきます。

というより、そうであってほしいと思っています(笑)

リテラシー向上のためにGIGAスクール構想やプログラミング教育がある……。かなり驚きました。確かにそういった新しい風により変化が生まれ、その変化が当たり前になっていくことを人間は繰り返してきているような気がします。しかし、先生方への負担は今後大きくなるのでは……。次回はICTと働き方改革について伺ってみたいと思います。

ICT教育についてY先生に聞いてみた!

投稿日 | カテゴリー: インタビュー |

皆さん、はじめましてICT営業担当のMです。
私は教育委員会様や情報教育に精通している専門の先生とのコミュニケーションをメインに自治体のご要望に合わせ、最適な提案などをさせていただいております。
そのため、私からはいつもとは少し違う、教育の情報化を目指す自治体担当者様の意見などをご紹介できればと思います。

題して、『ICT教育についてY先生に聞いてみた!』です。Y先生にGIGAスクール構想の課題や働き方改革について先生目線でのご意見をいただきました。

第一回『GIGAスクール構想に向けて』、第二回『課題と対策』、第三回『働き方と他者意識』と3回に分けてお送りいたします。


M Y先生よろしくお願いします。
Y先生 よろしくお願いします。

M この記事を読む人に対して先生のことを簡単に教えていただけますか?
Y先生 うーん、一番近い言い方をすると初任者指導の先生ですね。

M 初任者指導?
Y先生 はい、それのICT支援に特化した感じです。

辞令をもらう本務校があり、決まった曜日に決まった学校を周りICTについて先生に指導するような仕事ですね。

M ICT支援員に近い印象ですね。

Y先生 そうですね。本来そういったICT支援のために活動する役目です。
また、ハイパーブレインさんでは授業に対して実質的なサポートはできても、授業作り自体は難しいかと思います。

M そうですね。私たちからは基本的に〇〇ソフトは~の機能があります。とか◇◇の機能を使えば□□の授業に利用できますといったご提案はできますが、先生に授業プランがあってこそだと思います。
Y先生 ソフトの機能を理解しても、授業プランを考えることが難しい。
そこで私がその授業プランを支援することになります。
『~の機能を使えば○○の教科に□□のように使えば子供たちが◇◇といった学びの姿に到達しますよ』という教員から子供たちへの目線で支援をさせていただいています。
それ以外にも、すこし違うところで例えば情報モラル講習の講師をやったりとかICTに関しては多方面で支援しています。

M なるほど、そうなると先生としては気になってくるのはGIGAスクール構想だと思います。
既に各メーカーからある程度の情報は出てきています。
ただ、まだはっきりしていない部分も多いのでOSはどれがいいかとかPCはどれにするか、などはとりあえず置いておいて、児童生徒一人一台の時代が来るにあたり、先生目線で見たときの課題や問題点などはありますか?
と言われても山ほどあるかと思いますが。

Y先生 いや、実は課題も問題点も要約すれば一つだけなんです。(笑)

M 一つだけですか!?
Y先生 はい!一つだけ。それは教員のリテラシーです。

M ああ!なるほど。確かにICT活用ということであれば一番よく聞く言葉です。
しかし、リテラシー、リテラシーと言われても記事を読む人も耳にタコができるほど聞いていると思います。
具体的に先生が考えるリテラシーとはなんでしょうか?
Y先生 世界基準です。

M 世界基準?
Y先生 はい、私の考えるリテラシーは世界の中のルールや約束事を守ることです。
そして、そのルールや約束事の中で日本人らしいを表現していく。
しかし、残念ながらなんとしても自分たちのルールを曲げたくない先生がかなり多いのが現状です。

M なるほど……
Y先生 具体的な例だと、B4サイズを使いたがっている先生がまだ多くいることです。

M B4ですか……
Y先生 はい、Bサイズの用紙というのはあくまで日本の規格です。
総務省からも各学校、各自治体にAサイズを利用するよう通達が出ています。
通達が出た時点で各学校はAサイズへの移行に動きましたが残念ながらいまだにBサイズのプリントを配っている先生がいるんです。

M こだわりなんでしょうか?そこまで悪いイメージはないのですが
Y先生 この問題は根がかなり深く、昔から問題だと思っています。
まず一つ、コストの問題です。

M 確かにAサイズだけであればBサイズの用紙を買う必要はなさそうです。
Y先生 それに加えプリンタ側のコストが上がるんです。

当時はAサイズのものはAサイズしか印刷できず、Bサイズを使用する場合はA3対応のものが必要でした。かなり高価なものでした。倍くらい違ったんです。

M なるほど……
Y先生 次の問題点、それは子供のノート、机がBサイズだったんです。

教科書も当時はBサイズでした。


M 確かに私が子供のころはBサイズの教科書でしたね。
Y先生 そうです。机に至っては現在もBサイズのものを使用している学校があります。しかし、リテラシーの高い自治体、学校は教科書がAになった段階ですぐにAサイズの机に買い替えたんです。

M ああ、なるほど。ここでリテラシーが出てくるわけですね。
つまり、その時点でBから離れられなくなっているということが問題ということですか?

Y先生 いや、離れていても離れていなくてもそこは問題ではないんです。

子供のノートがBサイズです。先生はプリントでBサイズを印刷します。

M ちょうどいい感じに思えますが。
Y先生 違うんです。あまりにぴったりすぎてはみ出てしまうんです。
結果、子供たちは用紙の周りをちょっと切ってノートに貼っていました。
もし、これがA5で印刷してあげていればノートに空きができますしプリントでいっぱいだったノートにメモ欄ができたりします。



M ああ!確かに!

Y先生 リテラシーの話に戻しますが、コストについてもプリントについても『他者意識をもっているか』が分岐点だと思っています。
つまり、思いやりの意識ということです。
コンピューターがネットワークにつながった瞬間にこの意識が根源になるのだと私は考えています。

GIGAスクール構想実現のための課題は何より”教員のリテラシー”が必要……それは他者意識を持てるか。大事なことであることは確かにわかりますがかなり難しい課題のような気がします。今回はここまで。次回はその課題への向き合い方について伺いたいと思います。

<常駐支援日記 3月号>-Scratchを使用したプログラミング学習–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

みなさん、こんにちは。情報システム常駐支援を行っているYです。3月となり、春も近づいてきたためか、暖かい日が多くなってきましたね。日中と夜間とで気温差が大きい日も多いので、皆様もお体には気をつけてお過ごしください。
さて、小学校では2020年度からプログラミング教育が必修となりました。ただ、プログラミングの授業といっても何をしたら良いかわからないという先生方も多いのではないでしょうか。今回は文科省からプログラミング教育の利用ツールとして挙げられているScratchについて、使用した際の体験談も交えて、お話させていただきたいと思います。

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まず、Scratchとはどのようなアプリか簡単にご説明させていただきたいと思います。Scratchは米国のマサチューセッツ工科大学のMITメディアラボという研究所が作成したビジュアルプログラミングアプリケーションです。命令のブロックを組み立てるだけでプログラミングを行うことができ、工夫次第ではゲームやアニメーションのようなプログラムが作成できますが、作成するには様々なブロックを組み合わせながら試行錯誤する必要があります。
実際に私自身Scratchを使用し、シューティングゲームを作成してみましたが、考えることが多く、思っていた以上に作成時間がかかりました。例えばキャラが発射した弾が敵に当たった場合、敵が消えるというプログラムを作成しようと思いましたが、敵に当たった場合といった判定をどのように作成するか悩みました。ふとブロック一覧を見てみると「〇色が△色に触れた時」というブロックが目についたので、ここでもしかしたら〇色で弾の色を指定し、△色で敵キャラの色を選択すれば意図した動作をするプログラムが作成できるのではないかと考え、そのようにプログラムを作成したところ、思ったとおりの動作をさせることができました。直接的な言葉の命令ブロックはなかなかありませんが、組み合わせることで様々な表現をすることができるため、そのようなアイディアを発見した時の喜びは子ども達も感じるのではないかと思いました。
Scratchを実際に触ってみて感じたことを書かせていただきましたが、体験してみて良かった点を以下にご紹介させていただきます。

まず、コードを書く必要がなくブロックを組み立てる感覚でプログラミングできるという点です。実際にプログラミングを作成するにはJavaやPythonといった言語を覚え、コードを記述していく必要がありますが、Scratchではコードをブロックで表現しているため、組み合わせるだけでプログラミングを体験することができます。
また、プログラミングが動作する様子だけではなく、どう作成したかも簡単に見ることができるため、授業等で使用する場合は互いに発表しあうことで新たな発見ができるのではないかと感じました。
しかし、授業で使用するとなるといくつか念頭に置く事項があると思われます。例えば操作は簡単にできますが、タイピングやマウスの使用方法を理解していないと作成は難しいのではないかと感じました。小学校でScratchを触る際は事前にタイピングやマウスの操作方法を学んでおくことが大切だと思われます。

また、いきなり一からプログラムを作成となると難しいと思うので初めは目的を作り、どのブロックを入れると目的通りの動作をするのか等、事前にテンプレートを作成し、段階を踏んで学習をする方が良いかと思います。

これから始まる小学校でのプログラミング教育の場では、Scratchが様々な場面で使われるようになってくるかと思われます。論理的思考力を育むには体験を通して学習することが必要ですが、その面でScratchはプログラミング教育ツールとして適していると思われます。ただ、パソコンに慣れていない子ども達も多いため、ある程度の事前準備が必要となります。
私たちはScratch等を使用した授業支援も行わせていただいております。プログラミングの授業等で何かお困りのことがございましたら、ご相談いただければ幸いです。

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今回まで月1回お届けしてきました常駐支援の日記も今回が最後となります。1年間ありがとうございました。常駐支援について、参考になれば幸いです。ご意見、ご質問等をどうぞよろしくお願いいたします。

<常駐支援日記 2月号>-重要!PC廃棄のデータ消去方法–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

みなさん、こんにちは。情報システム常駐支援を行っているYです。
2月は1年で最も寒い時期と言われています。空気の乾燥、室内外の寒暖差や、インフルエンザなど、体調管理が難しい時期でもありますが、手洗い、うがい、適度な換気や栄養のある温かい食事などを普段から気をつけて乗り切っていきたいと思います。私も毎日気をつけています。
年度末が近いため、備品の入れ替えを行っているところもあるかと思います。
入れ替えにはどうしても廃棄をしなければならないものが出てきます。そこで今回はPCを廃棄する際に重要なデータの消去について触れていこうと思います。今後PCを廃棄される時の参考になれば幸いです。

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PCを廃棄する際に注意しなければならないのが、機密情報の流出を防ぐことです。
PCには多くの個人情報や機密が入っています。作成した名簿ファイルや、web上のアカウント情報、写真や動画、場合によっては成績や校務に関わる情報など、数えると限りがありません。
廃棄を行う時にはこれらのデータ消去が不可欠になります。

さて、データを削除する場合、一般的には「ファイルをごみ箱に捨てて空にする」「PCを工場出荷状態に戻す」といった作業が思いつくと思いますが、その場合でも実はデータは完全に削除されていません。
上記の作業ではOSからデータが見えないように情報が変更されるだけで実際にはHDD上にデータの残骸が残っています。
そのため、特別なデータ復旧ソフトを利用すればこれらのデータを読み取ることができる可能性があります。
悪意のある第三者にデータを利用されないようにするには、完全にデータを読み取れなくする必要があります。では、データを消去する方法について例をご紹介していきます。

まず1つ目が、専用のデータ消去ソフトウェアを使用することです。
HDD全体に無意味なデータを何回も上書きすることで、データを読み取れなくします。
この方法ではPCを分解する必要がなく消去ができます。データ消去ソフトウェアはフリーソフトや有料のものがあり、PC購入の際に付属でついていることもあります。

次はHDDを壊すことでデータを読み取れなくする方法です。
壊すには物理破壊と電磁消去といった方法があり、物理破壊は「プラッタ」と呼ばれるHDD内の円盤状部品を電動ドリルなどで穴を開け破壊します。
電磁消去は強磁気をHDDに当てることでデータを消去します。この方法はHDDを取り出す必要があり、HDDは想像以上に頑丈なため、困難なことが多いです。
物理・電磁共に専用の機器が販売されており、そちらを使用すれば簡単かつ確実に消去できますが、数十万と高額であるため、導入を選びます。(私たちはこの専用機器で穴を開ける方法でも廃棄しています)

最後は専門業者に依頼するという方法です。
必要な処理は業者が行うため、手軽ではありますが、中にはデータ消去を行わない悪質な回収業者もいる可能性がゼロではないため、情報漏えい対策やマニフェストの発行を適切に行っている業者を選ぶ必要があります。
ポイントとしては、「ブライバシーマーク」や「ISMS/ISO27001」を取得しているか、データ消去方法を公開しているかなどを意識すると良いと思います。もちろん、多くの実績を持つ社会的信頼性の高い業者の方が依頼する側も安心してお願いできます。
ただし、多くの実績を持ち、防衛省等とも取引実績があり、ISO27001を取得していたB社のハードディスク及びデータ外部流出事件は記憶に新しいところです。
B社報告書

どんなに理論的に問題がなくても、結局情報漏洩の最後は人の運用だということが多いです。
では何をどうすればよいのか、というところは非常に難しいですね。自衛するにも容易ではないため、確実性を取るなら目の前でデータ消去、廃棄を確認する、というところになるでしょうか。

近年では個人情報を取り扱う機会も増え、それに伴う個人情報の流出が問題になっています。
ちょっとした情報漏えいが、大きなトラブルとなり、組織はもちろん身近な家族までも危害が及ぶこともありますので、取り扱いには常に注意が必要です。私たちも情報資産の管理には細心の注意を払い、業務を行っています。

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このような形で今後も月1回お届けしようと思います。常駐支援について、参考になれば幸いです。ご意見、ご質問等をどうぞよろしくお願いいたします。

<常駐支援日記 1月号>-無線LAN導入の最初の一歩–

投稿日 | カテゴリー: 常駐支援 |

新年あけましておめでとうございます。情報システム常駐支援を行っているYです。
1月となり寒い日が続いていますが、学校・教育現場におかれましては4月に機器の年度更新を実施されるところも多く慌ただしくされているかと思われます。今回は無線LANを導入される際の参考になるような情報をご紹介させていただきます。

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 昨今では、学校現場での無線LAN環境の整備率が約40%ともいわれ、無線LAN環境が整ってきている教育現場も多くあるかと思います。
ですが今回は、その中でも初めて無線LANを整備し始めようとする場合などに参考になれば、ということで基本的な部分として、以下に情報をご紹介させていただきます。

さて、いざ無線LANルーター(アクセスポイント)を導入する場合、教室に取り付けようとした際には、いくつか考慮すべき点があります。
その中でもアクセスポイントの設置場所は重要です。設置場所が悪いと無線LAN環境を導入しても、電波が障害物等により届かなかったりすることがあります。
特にコンクリートや水槽、金属ラックは電波の妨害となりやすいため、そのような物が電波を遮らない場所に設置することが大切です。
また電波は円形に広がるため、床に近いところに設置するより、天井に取り付けた方が電波の広がる範囲が増え、無線が接続しやすくなります。
特に学校環境で考えた場合は、接続テストを実際に行って導入することが失敗しないことにつながってきます。

また、無線LAN環境整備の際に注意すべきもう一つの点は、電波干渉です。
無線LANの電波は主に2.4GHzと5GHzの2種類の周波数の電波を使用しており、その中でも2.4GHzの周波数は家電等様々な電気機器で使用されているため、電波干渉を起こしやすい周波数といえます。
一方5GHzは一般家庭で使用可能な機器は無線LANしかなく他の機器と干渉することはほとんどありません。ただ障害物に弱く通信範囲が狭いといったデメリットもあるため、設置する環境によって選択する必要があります。(必要に応じて双方の周波数を同時に利用することもあります)
学校現場では電子レンジが干渉することは少ないかも知れませんが、周辺環境だけでなく他の電気機器の影響を受けることもあるので、前述した接続テスト・現場調査の重要性は高いと言えます。

次は無線LAN環境で使用する通信規格も検討する必要があります。現在無線LANで使用できる代表的な規格は11b、11g、11a、11n、11acがあり、新しい規格である11ad、11axを搭載した商品の開発も進められています。
11bと11g、11aは旧来の規格であり、通信速度も遅いため、現在はほぼ他の規格に内包されるか代替されています。そのため、現実的な選択肢は11n、11acになるかと思われます。
なお、速度だけを見るのであれば現在普及している規格の中では11acが一番早く、規格上は最大で9.6Gbpsの速度が出ます。
次に早い11nの最大速度600Mbpsと比べても大きく違いがあります。だからといって11acの通信規格を選べばよいのかと問われると、一概にそうではありません。
11acが使用する周波数帯は5GHzとなるため、2.4GHz規格の機器を接続する必要がある場合には、どちらも利用できるように設定することも必要になります。

次に、無線LANに接続する機器をどのように設定するか、管理するかということも無線LAN導入の際には検討が必要です。
「誰でもつないでいい」、ということにはならないため、SSIDの設定とともに、事前暗号化キー(いわゆる無線LANパスワード)を設定することは当然ですが、機器のMACアドレスを事前登録した場合にのみ接続可能とするMACアドレス認証や802.1x認証と呼ばれる証明書やユーザーアカウント認証を検討することが必要になることがあります。
無線LAN導入の際には、規模や運用に合わせて、運用計画や整備計画、管理計画が必要になります。そういった計画策定や情報収集のご支援をさせていただくことも常駐支援として実施させていただいております。参考になれば幸いです。

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このような形で今後も月1回お届けしようと思います。常駐支援について、参考になれば幸いです。ご意見、ご質問等をどうぞよろしくお願いいたします。