先生だけのお力ではなく、チーム学校のいろいろな大人がご支援できる仕組みが必要です

皆さんこんにちは

 小学校プログラミング教育の手引き第二版が公開されました。円滑なプログラミング教育の実施の推進のために作成された資料です。第一版については4月9日から6月11日にかけて、カテゴリー「小学校プログラミング教育の手引き」にてご説明をさせていただきました。http://ict-help.jp/hbi/category/%e5%b0%8f%e5%ad%a6%e6%a0%a1%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%89%8b%e5%bc%95%e3%81%8d/ 11月6日に第2版が公開されましたので、再度ご説明をさせていただければと思います。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1403162.htm

プログラミング的思考をもって飛躍する様子

今回は、「第四章」と「Q&A」の主な改訂場所を中心にご説明させていただきます。
主な改訂場所については、http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/06/1403162_03_1.pdf こちらに掲載されています。

第4章は、先生だけではなく広義の「チーム学校」として、どのようにプログラミング教育を推進していくかのアイディアが紹介されています。企業・団体や地域等との連携ということで、

  • 1 企業等との連携
  • 2 企業等の社会貢献プログラムへの参加
  • 3 ICT支援員等の活用
  • 4 市民ボランティア等の活用
  • 5 大学等との連携
  • 6 NPO等との連携
  • 7 学校放送番組の活用

があげられています。
 改訂箇所はICT支援員の働いている人数だということでしたが、平成28年度末では約2500名、平成29年度末では約2800人と増加している分が反映されています。
 支援員が学校に行く人数が増えればそれだけ先生のご負担も減っているということが考えられるため、もっとどんどん増えてほしいものです。

 ところで、企業・団体、地域等との連携を考えるときに、一番必要なことは、第一版の説明でも申し上げた通り、コーディネーターの役割を誰かが行うということです。
 学校と、企業とでは文化や風土、考え方が全く異なります。市民や団体も同様です。
 お互い、相手と自分のどこが違う、ということについて認識する時間が足りないため、同じ単語が違う意味を持つ、と気づくのが授業本番であるということも起こりがちです。
 また、企業や大学の場合、アシスタントをたくさん連れてくることも可能ですね。市民ボランティアもたくさん動員することが可能かもしれません。そこで行われるプログラミング教育を、担任の先生一人で実行するのは難しいと感じることもあるでしょう。
 アシスタントがたくさんいる場合のプログラミング教育は「子どもの自由な発想を妨げない」を主眼として行うことが可能です。ですが、それと全く同じ授業を担任の先生一人で行うことはほぼ不可能ですね。そのため、例えば大学と連携して授業を行うのであれば「大学の先生の言う通り」というスタンスではなく「担任1人でもできるような授業」という風に、ご相談いただくのが良いのかなと思います。
特に教員養成系の大学では、学校の先生出身の先生がおみえになったりしますので、きっとその思いをくみ取ってくださることだと思います。

 Q&AではQ1の解答がより詳細となり、Q2でA分類、B分類、C分類の違いが説明されている点が変更点となります。
 Q1はA~C分類の学習活動を様々な場面で取り入れながら、という、よりイメージしやすい文言となりました。様々な学習活動で取り入れられることはもちろん可能ですが、イメージが沸かないと難しいですね。
 それに合わせて、A、B、C分類とはそもそも、という説明がQ2に入っています。

 学習指導要領に例示されているのがA分類、例示はされていないが学習指導要領の各教科の指導内容に含まれるものがB分類、C分類は、

 プログラミング的思考を育む

 プログラムの働きや良さ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気づくことができるようにしうるとともにコンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育む

 という態度の育成のための時間と説明されています。
 そのため、導入初年度は何度も申し上げている通りC分類の授業が多めになることが考えられますが、それを活かして小学校6年間で身に付けさせたい技能を整理したり、段階を踏んでいくことを考えるといいですね。1年生でスクラッチを超操れるようになる必要はないです。ではどこまで、と考えたときに、「この授業を実現させたいから動く基本だけ」という風に考えるといいのではないでしょうか。

 このような形で、だんだん近づいてくる2020年の小学校プログラミング教育必修化に向けて、様々な取り組みがなされていますね。弊社も先生とお話をしながら、よりよいご支援ができるよう頑張っていきます。

 

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

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