学習者用デジタル教科書は文科省の令和3年度予算にも計上されています

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皆さんこんにちは

2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html

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本日は追補版第7章 デジタル教科書の効果的な活用についてご説明します。

一番最初に手引きで述べられているのは、学校教育法等の一部を改正する法律等の法令が平成31年4月1日から施行され、必要に応じて紙の教科書に変えて学習者用デジタル教科書を使用することができるようになったことです。紙だけを教科書と認める、という時代は終わったということですね。

学習者用デジタル教科書については、地域や学校及び児童生徒の実態等に応じて、使用するかどうかどのように使用するかについて判断することになる、とあります。

効果的な活用の在り方は「教科書についてICTの特性・強みを活かすことを可能とするものが学習者用デジタル教科書、これをプラットフォームとして多様なICTを関連付けてとらえ、授業全体の流れの中で紙とデジタルを適切に組み合わせることが期待される」、とあります。様々な場面で、様々な状況をカバーすることができるようになるということですね。紙の教科書だけでは、勉強することが難しかった児童生徒が、ICTの力を借りて飛躍できればとてもいいですね。

仕様に当たり留意すべき点としては、「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/139/houkoku/1412207.htm」で述べられたことが再掲されています。健康に関することももちろん掲載されていますし、特別な配慮を必要とする児童生徒への配慮についても詳しく書かれています。

令和3年度の文科省の予算では、学習者用デジタル教科書の購入に関する費用が計上されています。行方を注視して、活用したい児童生徒に行き渡るようにご支援していきます

次回は、追補版第7章 遠隔教育の推進についてお送りします。

デジタル教科書は可能性を広げます

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2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html

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本日は追補版第7章 デジタル教科書やデジタル教材等についてご説明します。

手引きには、ICTを日常的に活用するために、必要な環境を整えることと、教員が機器の操作等に習熟するだけではなく、それぞれの教材・教具の特性を理解し、指導の効果を高める方法について絶えず研究することが求められている、とあります。

絶えず研究することは重要なのですが、絶えず研究する内容がたくさんありすぎて困ってみえるのが今の先生ですね。そのため、デジタル教科書はじめデジタル教材に関しては、研究しよう、と気合を入れて使っていただくことだけではなく、とにかく日常で使ってみよう、ちょっと表示してみよう、ちょっと拡大してみよう、という風に普通に使う、という経験を繰り返していただくのがいいのかな、と思います。

デジタル教科書は、紙の文字、という機能だけの教科書から、動画・アニメーション・音声による教科書の理解、書き込みや消去を何度でもできるため、トライ&エラーの回数が増える、その児童生徒に合った適切な提示方法を選ぶことができる、という今までの教科所だけでは実現が難しかったことができるようになるわけです。

例えば、目の不自由な児童生徒にとって、点訳教科書がないと、いつでも自由な時に自分の意思で教科書を読む、ということは難しい状態でした。ですが、デジタル教科書なら、何度でもプロの俳優による朗読を聞くことができます。これだけでも、とても学習の幅が広がると思いませんか?

それに併せて、デジタル教材、学習用ソフトウェア、教育用コンテンツ、も有用なものを使うことを推奨されています。自作についても言及がありますが、著作権に配慮したり、公衆送信に当たるかどうか等も確認が必要ですね。それがとても大変な作業になっているので、SARTRASのような団体が、使用料を預かって使用を簡便にする、という取り組みも始まっています。

次回は、追補版第7章 デジタル教科書の効果的な活用についてお送りします。

合理的配慮の手段としてICTは大いに活用できます

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2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html

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本日は追補版第7章 特別支援教育におけるICT環境整備についてご説明します。

手引きではまず「特別支援学校施設整備指針」を引いています。一人一人の障害の状態及び発達の段階や特性に応じた教育をする必要があり、それらを支援する様々な教育機器等の導入などを可能とする高機能かつ多機能な施設環境を確保することが重要である、と述べられています。

障害の状態は個人個人本当に違います。同じ診断名でも、これならこの環境、というのが決まっているわけではありません。そのため、柔軟な対応がより必要になるわけです。その子どもが卒業したら、違う子供にとってその機器や環境が最適なのか、という問題が常に発生します。

ICTの利用方法については3つの工夫する点が挙げられています。

1 コンピュータの選定 授業用機器はタブレット型、などと決めてしまうのではなく、デスクトップ、ノート等柔軟に選ぶことができたり、モニターの大きさもいくつか選択できるといいのではないか

2 周辺機器・ソフトウェアの整備 特別支援教育教材ポータルサイトhttp://kyozai.nise.go.jp/ で示された機器などを参考に整備することが望まれる

3 通信環境の整備 病院内の学級や訪問教育等様々な学習環境で教育を受けることが考えられる。他の児童生徒と同様に教育を受けられるようにする配慮が必要

ICT環境の整備は、様々な教育活動と関わります。英語でタブレットを利用して発音のチェックをする、ということはよくある活動ですが、その際にどのような固定機器がよいかや、発声を補うためにどのような方法を用いるか、英語の学習として身に付けるには何が効果的か等、多面的な視点での教育の最適化が必要です。

特別支援教育は、学校全体で取り組む必要がありますね。同様に、ICT関連のことも学校全体で取り組む必要があります。今まで正直、最優先というわけではなかったこれらの教育活動についても、どうにか先生方が上手く活用できるよう発展していくといいと思います。私たちはそのご支援を実施して行きます。

次回は、追補版第7章 デジタル教科書やデジタル教材等についてお送りします。

 

 

 

 

 

財政措置の方針に目を配り、ICTに活用できるようにすることが必要です

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2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

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本日は追補版第7章 ICT環境整備の推進方策についてご説明します。

ICTの環境整備が進んでこなかった大きな理由の一つは金額が非常にかかることです。パソコン1台を買うのに様々なお金がかかりますね。ボリュームディスカウントできるだろう、というところもありますが、では学校現場で使うパソコンはどのようなものが適切なのでしょうか? ほとんどの自治体は、小学校1年生と中学校3年生が使う端末を同時に調達します。設定が全く同じで大丈夫でしょうか? ケースは? キーボードは必要、不必要? お絵かきソフトは? など、検討事項がいくつもあります。一斉授業では同時にアクセスすることも多いですし、GIGAスクール構想後でもとにかくインターネットに快適に接続されることが重要ですね。では、そこでどれくらいのスペックのどのようなものを調達すればよいのでしょうか。今までは日本中の自治体でばらばらとその知見が散逸していました。しかし、GIGAスクール構想を踏まえて、「学校の実情を踏まえた安価に環境を整備するためのモデル例」が手引きの213ページから215ページにも掲載されています。

大型提示装置が一番にあります。この大型提示装置は「一人1台入るなら必要ないだろう」という意見が必ず出てきますが(主に財政課)同じものを見る、という学習行為による相互作用を考えると現在はあったほうが授業として効果的だと考えられます。今後の子どもたちの世界がどう変わっていくかはわかりませんが、画面共有の技術が上がっていけば、いらなくなるかもしれませんね。街頭テレビでみんなでかたずをのんでワールドカップを見るのではなく、個別のデバイスでそれぞれ見たい角度で見る、なんて風景が定着すれば変わるかもしれません。

続いて学習者用コンピューターについての必要最低限が示されています。小さな自治体で、一人何役もこなさなければならない指導主事や、そもそもICT担当がいない行政職の皆さんも、下見積もりを取りやすくなったはずです。ネットワーク、ソフトウェア、教育クラウドについても同様ですね。

また、「SINET」に関しても言及があります。GIGAスクール構想でネットワークを整備するにあたり、SINETと接続ガンガンできますよ! というところまで整備が進んでいればよかったのですが、これは話が出てから実現しようとする時期までの間が短すぎました。手引きにも将来の選択肢の一つ、となっています。各学校から、公衆網にVPNを組み合わせて、SINETのノードに接続することで超高速で大容量の通信が実現できるとありますが、SINET自体は超高速でも、そこまで接続しに行くための公衆網が超高速でなければあまり意味はありません。

この章では最後に「関係者の意識の共有」「専門性を持った人材の育成・確保」についてあげられています。「関係者」は、教育委員会内だけではなく、首長部局、学校、教員、保護者、地域住民等たくさんのステークホルダーと考えればよいと思います。できるだけ広い範囲で意識を共有できれば、事業も進みやすいですね。また、専門人材については、「ICT活用教育アドバイザー」の活用について述べられていますが、リストを見ると確かにこの方たちに聞けばなんとかなりそうだ! という人材ばかりです。積極的な活用を推進したいですね。事務局がもう少し上手に機能してくれるともっといいなと思うのですが。

次回は、追補版第7章特別支援教育におけるICT環境整備についてお送りします。

財政措置の方針に目を配り、ICTに活用できるようにすることが必要です

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2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

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本日は追補版第7章 ICT環境整備の財政措置についてご説明します。

手引きでは最初に地方財政措置についてとりあげています。全国どこでも標準的な行政サービスとして学校のICT環境の整備をするということが大前提になっています。

すべての地方が自身の財源だけで、行政サービスを一定に実施することができればよいですが、人口や産業の偏りから、それはとても難しいことだとわかりますね。どの地域に住む国民にも一定の行政サービスを提供できるよう保証するのが地方交付税という制度です。愛知県には不交付団体がありますが、私の故郷にはありません。

この地方交付税は、使途を縛らず、一般財源として交付されます。地方によって必要なお金の配分が違うから当然ですね。ところが、教育のICT化を進めるために交付された地方交付税が、その通りには使われていないという現実があります。文部科学省が予算化し、地方交付税として交付してきたお金が全て教育のICT化に使われていたとしたら、3クラスに1クラス分程度のパソコンは、子どもたちに行き渡っていたはずなのです。

一般財源として交付されると、喫緊の課題を解決することに使われるのは当然のことですね。それでも、教育の情報化は、必要なことだという共通理解を作っていくことが必要です。GIGAスクール構想で、国から補助金を得てICT環境を整えても、次の更新は待ったなしでやってきます。タブレットパソコンは1度買えば10年使える、というものではありませんね。そのため、教育の質の向上に向けて、それぞれの教育の情報化ビジョンをしっかり構築することが極めて重要である、と手引きでは述べています。

整備を実施する際には、基準となる数字が必要ですね。児童生徒一人1台にタブレットパソコンを買うのに、児童生徒数は大体これくらいかなー、という状況で仕様書をつくる自治体はどこにもありません。

大体、人口の動態についての予測は各自治体で行われていますし、児童生徒数、学級数、学校数をもとに補助金等も算出されます。あるきまった日の状態で算出しなければ、仕様書は作ることができません。ですが、もちろん人口は流動しているわけで、整備が終わったら計画時と学級数が違っていました、はよくあることです。そのために、予備を持たせて整備をしたいところですが、「無駄を省け」の大合唱がそれを阻み、結果として学級数が増えた学校の児童生徒は、アクセスポイントが足りない教室で授業を受ける必要が出てきたりするのです。児童生徒に一定のICT環境を整備することもできなくなってしまいます。

そのあたりを、さまざまな方面に丁寧に説明し、特に議員の中にも賛同者が増えれば、環境が整備されることにつながり、結果として子どもたちは一定のICT環境を得られてうれしいですし、子どもたちがうれしければ先生も保護者も地域もうれしいですね。そうすると、あの議員のおかげだ! ともなり、議員もきっとうれしいでしょう。現場の声に耳を傾ける、というのはこういうことをいうのではないかな、と思います。

次回は、追補版第7章ICT環境整備の推進方策についてお送りします。

環境を整えることは必要最低限です

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2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

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本日は追補版第7章 ICT環境整備の在り方についてご説明します。

12月のオリジナルは、GIGAスクール構想についてさらっと述べられただけでしたが、2020年4月に閣議決定された「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」まで入っています。

第2期振興基本計画以降、教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度)、第3期教育振興基本計画の3クラスに1クラス分程度整備への財政措置が詳しく述べられています。

特に手引きには「学校の ICT 環境整備については,平成 6 年度より地方財政措置が講じられており,文部科学省としては,まずは,各学校の設置者が学校において ICT 環境を整え、それを適切に活用した学習活動の充実を図ることの必要性を認識するとともに、それを踏まえた計画的な整備が行われるべきと考えている。」とあります。これは何度も強調されていますが、このように文科省が主張し、地方財政措置を取ってきたにもかかわらず、日本のICTを活用して勉強する率はOECD加盟国の中でも最低といって過言ではない、という状況にあるわけです。

そのため、令和元年6月に公布・施行された学校教育の情報化の推進に関する法律において、国が環境整備の施策を講ずる、地方公共団体は国の施策を勘案し、施策の推進を図るよう努める、とあります。

法律にして徹底して環境を整備する、ということになったわけですね。

令和元年12月には「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」が閣議決定されました。補正予算として計上されたものをもとに、ICT環境の整備が急速に進んでいます。更に令和2年度補正予算で、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」のために、一人1台端末の早期実現等が謳われ、整備が加速しています。

つい1年前の今頃は、ラグビーワールドカップで日本中が沸き立っていた頃ですね。その時に一人1台が実現すると思っていた人はごくごく少数の人でしょう。それが、1年後にはもう日本中の小中学生が一人1台持っていると言っても過言ではない状況になっているのです。どんどん新しい施策が発表されますので、文科省の情報を注視することが手引きにも書かれています。

203ページから209ページにかけては「学校におけるICT環境の整備方針」が引用されています。GIGAスクール構想以前の、3クラスに1台分の台数での整備基準ですが、デジタル教科書やソフトウェアなどの考え方が参考になります。ぜひご確認ください。

 

次回は、追補版第7章ICT環境整備の財政措置についてお送りします。

 

手が届けられなかったところに届けられるようになります

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2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

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本日は追補版第4章 重複障害等のある児童生徒のICTの活用についてご説明します。

 

手引きでは、特別支援学校には複数の障害を合わせ有する児童生徒が在学している、とあります。

各教科の目標及び内容に関する技巧の一部を取り扱わなかったりするなど、柔軟な対応が必要なのは言うまでもありません。

視覚障害と聴覚障害を併せ有する児童生徒が、コミュニケーション手段として指点字を活用する、ということも手引きでは紹介されています。紹介されているのは指点字だけですが、例えば手書き文字、触手話、点字筆記、ローマ字式指文字などを活用したり、残っている視力を活用した文字筆記、弱視手話、残っている聴力を活用した音声発話など、たくさん方法があります。

東京盲ろう者友の会等に詳しく掲載されています。

私が実際に指点字を見たときには、流れるようにコミュニケーションがとられていて、とてもきれいだ、と思いました。両手の人差し指、中指、薬指を点字の6点に見立てて文字を打ちます。街中を歩いているときは、それで手引きも兼ねていました。風がそよそよ吹いている、ということや、信号で止まるということなどを指点字で話していました。

手引きではほかに、肢体不自由と知的障害を併せ有する児童のことが取り上げられています。AACと呼ばれる拡大代替コミュニケーションを取り入れた指導が多くあるということです。様々なアシスティブ・テクノロジーを活用して他者とやり取りをする、ということは、表現する力を高めることに繋がり、自分の思いを相手にわかってもらう機会が増えるということになりますね。

実践事例では、話し言葉がなく、知的障害と肢体不自由を併せ有する児童が、VOCA(Voice Output Communication Aid)例えばhttps://www.p-supply.co.jp/products/index.php?act=detail&pid=627 のような装置。 を利用して、歩行訓練と、他者とのかかわりを生み出す活動が掲載されています。使えるものは何でも使ってみるという姿勢が重要だということですね。

 

次回は、追補版第7章についてお送りします。

手が届けられなかったところに届けられるようになります

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本日は追補版第4章 病気療養中の児童生徒のICTの活用についてご説明します。

 

手引きでは、病気の状態や学習状況により、各教科や特別活動等での体験的な活動を伴う内容の実施が困難なことがある、ということが述べられています。治療の方針等で身体活動の制限が伴う場合もある、とあります。要は、その子、その子に合った治療が優先されるため、学習活動において配慮が必要だ、ということですね。病気を治すのが一番ですが、治療しつつ学習をする権利が子どもたちにはあります。手引きで有効である、と述べられているのは、病室でも使用しやすいデジタル教科書やオンライン教材の活用です。また、学習活動できる時間が限られることも多いため、教育内容を適切に精選すること、できる限りシミュレーションや調べ学習など多様な内容を含むことなどが述べられています。

院内学級が併設されている病院もありますね。そこに、インターネット環境を整備するだけで、学習の質が格段に高まった、とお聞きしたことがあります。常設ではなく、利用する学年も教科書もばらばらの子供たちに、適切な教材を外から運んでくる、というのはとても大変なことです。インターネットに接続できれば、そこで探すことができます。全てインターネットで済ませよう、などとはどの先生も全く思っていらっしゃいません。子どもたちの世界を広げる有効な手段として活用できますね。

また、前籍校との交流も重要です。院内学級がある大きな病院に、親元を離れて入院している子供もたくさんいます。そんな孤独を癒してくれる手段の一つとして、前いた学校のお友達と話をする、一緒に授業を受ける、という体験は重要です。

手引きでは、実際に同時双方向型配信授業を実施した例なども掲載されています。

病気療養中は、思うように学習が進まないことの方が多いです。学習しようにも治療が辛く起き上がれない、あるいは容体に波があり、計画を立ててもその通りに実施できない、などは日常茶飯事です。ですが、そういうときこそ、本人が望むのならたくさんの同年代の子どもたちと触れ合う機会を得られるといいですね。ICTはそのお手伝いができるはずです。今まで、少数だからとあまり手が伸びていなかった部分に、手を届けることができるようになるのはとてもうれしいことです。

 

次回は、重複障害等の児童生徒のICTの活用についてお送りします。

肢体不自由のある児童生徒のICTの活用

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本日は追補版第4章 肢体不自由のある児童生徒のICTの活用についてご説明します。

手引きでまず述べられているのは、適切な支援機器の適用と、きめ細かなフィッティングが必要、ということです。どんな子供にも適切な支援機器が必要ですが、肢体不自由のある児童生徒の場合、より工夫が必要になりますね。手引きにもありますが、同一部位の障害であっても、実際に情報機器や支援機器を身体の状態等に合わせて利用する場合などは、ニーズにより微妙に必要なものが異なります。また、身長が伸びた、時間が経過して可動範囲が変わった、体調が変化した等で微妙に変わってきます。

ICT機器は、肢体不自由のある児童生徒の手足を伸ばします。もちろん他の全ての子どもたちの手足を伸ばすのですが、例えば、今まで文字が自力で書けなかったために、思いを伝える方法が限られていた子供が、入力装置を得たために自分の好きな時に好きなように文字が書ける、というのはとても大きな喜びです。我慢しなければならなかったことが、我慢せずに済むのはとてもとてもうれしいことです。

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Why equality is not the same as equity  US Department of State

https://yali.state.gov/why-equality-is-not-the-same-as-equity/ より引用

同じ支援をするのではなく、必要なところにはより合った支援を、という概念をよく表している図ですね。日本語のサイトでは公的なところがこれらの概念を言っているのを見つけられなかったので、アメリカ国務省の一部分を見つけてきました。

最近のOSにはユーザーのアクセシビリティをあげるための様々な機能が搭載されています。それらを使うことも工夫の一つですね。複数のキーを同時に押さなくても済むような設定や、マウスを使わずにキーボードだけで操作できる設定等、確認すると使えそうなものがたくさんあります。児童生徒と話し合いながら、良いものを選んでいけるといいですね。

 

Windows: https://www.microsoft.com/ja-jp/enable/products/windows-default.aspx

MAC: https://www.apple.com/jp/accessibility/mac/

次回は、病気療養中の児童生徒のICTの活用についてお送りします。

情報機器が役に立つなら様々な状況を考えて使いましょう

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2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

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本日は追補版第4章 知的障害のある児童生徒のICTの活用についてご説明します。

手引きには、障害の状態や経験等に応じて、適切な補助入力装置やソフトウェアの選択が必要である、とあります。どのような障害を持つ子どもたちに対してもそうですが、社会的自立に当たっては職業自立の可能性を追求する、という趣旨があります。だからこそ、情報機器の扱いに慣れておくことは必要な学習課題である、と手引きにあります。

知的障害、と一口に言っても、障害の程度は子どもによって様々ですし、どのようなソフトウェアが適切なのか、ということについても、過去こうだったから未来永劫ずっとこう、というものではありません。そのため、多くの情報を知っておく必要がある、ということですね。こういうソフトウェアがある、という知識はもとより、こういう時にこういうソフトウェアが効果的だった、ということも知識ですね。

情報教育を実施するにも、学習の支援を実施するにも、子どもの特性の理解が必要です。

こだわりが強い子どもに、理解を求めないまま、突然情報機器を押し付ければ嫌がるでしょうし、時間だからと取り上げれば嫌だと抵抗するでしょう。

それが、機器の破損や、感情を処理できずに残念ながら暴れてしまう、ということもあるかもしれません。

本人だってきっと好きで暴れたりはしませんし、したくない、でもどうしてもそうなってしまう、という苦しさを抱えている子供も多いですね。そこを寄り添って支えていくことに、情報機器は役に立つことが多いため、手引きにもこのように詳しく取り上げられるわけです。

次回は、肢体不自由のある児童生徒のICTの活用についてお送りします。