クラウド導入ガイドブック 悩み3 どのような構成がよいかわからない

機器構成イメージ写真

皆さんこんにちは。総務省「教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016」についてご説明させていただく第4回目です。

本編5Pには「クラウドを中心としたICT環境の導入に当たっての課題・悩み」として以下のように12個の悩みが分けられています。
クラウドガイドブック悩み一覧
総務省:教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016(本編)P5 http://www.soumu.go.jp/main_content/000417631.pdf より引用

今回のお悩みは「どのような構成がよいかわからない」です。
 クラウドは導入したい、様々な授業見学等を通して、どんな授業ができるのかもだいぶんわかってきた、という状態になったら、次は業者に相談したり下見積を取ったりしてどれくらいの規模の話になるのか把握する必要がありますね。
 それにしても、「ではどんな機器がどれくらい必要なのか」、について考え始めると考えなければならないことが多すぎて、大変時間と労力が必要になってくる心配もあるのではないでしょうか。

 まず、構成を考えるにあたって必要なことは

  • ・ご自分の自治体が何をどこまで整備し終わっているのか

 ということをきちんと把握するということです。
「そんなこと当然じゃないか! うちはできている!!」 という方ばかりだとは存じ上げておりますが、整備を見直してみると、案外流用ができるシステムが見つかったり、根本的にインフラとしてできるかできないか、等発見も多いものです。

 この確認が終わったら、次に必要なことは

  • ・ご自分の自治体の現場の先生がやりたい授業はどのようなことか

 ということを把握しておくということです。
国や県の施策と合わせて、先生がやりたい授業を実現できる環境を整えるということは、確かな学力の向上への第一歩ということは間違いありません。

 ここまではっきりさせておけば、後は8Pにある「ネットワーク接続形態別の特徴」の表を参考に、どのようなネットワーク形態を採用するか、考えを絞りやすくなります。
 そのネットワークで、どのようなパターンで授業を実現していくか、という整備例が9Pから10Pに代表的なものを3つ取り上げて提示されています。
 ご自分の自治体で最も近いと思われるパターンを参考にして、第2章に書かれている構成要素毎の注意事項(例:ネットワーク、端末、ICT機器等)を見ながらどのような組み合わせにすれば一番やりたい授業を実現できるのか、ということを中心に考えていける形になっています。

 第2章には非常に詳しくどういうものを選べばよいか、ということが書かれていますが、1度読んでわかる、という具合にいかない場合も発生するかもしれません。
特に無線LANの設計が55Pから書かれていますが、学校での無線LANは非常にシビアな要求が行われるものとなります。
前提条件として

  •  ・授業で使うネットワークと校務で使うネットワークは分離しなければならない
  •  ・授業中途切れては困る
  •  ・一斉に40台程度が接続する
  •  ・人体や、教室の柱、壁等の遮蔽物が多い
  •  ・運動場側の校舎には大きなスピーカー等がある場合も多く、他放送設備への考慮が必要

 等々 文教分野での無線LAN工事を設計した経験がなければわからないものがたくさんあります。

弊社では様々なパターンの自治体の導入支援(固定設置型無線LAN タブレット一人1台導入や、移動式無線LAN タブレット40台を校内で共有 等)を行った経験から、見落としがちなポイントやここだけは予算をかける必要がある、等のご説明をさせて頂くことができます。どうぞお気軽にお問い合わせください。

 次回は「首長部局を説得できず、予算化できない」についてご説明させていただきます。

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