非機能要件をきちんと定義することで運用がスムーズになります

カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き   パーマリンク

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
非機能要件のイメージ 梅

今回は第5章3.3.3② 非機能要件 についてご説明させていただきます。
 ここ最近ずっと細かく区切ってご説明をさせていただいていますが、これくらい丁寧に慎重に進めば校務支援システムを導入した効果が非常に発揮できると考えられます。普段の行政手続きを行っていらっしゃる行政職の皆様は、大体の流れが想像できるかと思いますが、例えば異動してきたばかり、だったり学校から着任したばかり、だったりした場合、まったく流れが想像できないという立場の方もみえると思います。3月は異動の季節で、辞令が発令されたらそれに従わなくてはならないですよね。全国にいらっしゃる大変な状況の皆様に少しでもお届けできればと思って書いております。
非機能要件は本来、発注者側で、業務・機能・帳票等の「機能要件」を踏まえて、システムに必要となる性能等を具体的に定義する必要がある、と手引きにはあります。しかし、非機能要件は、業務内容に直結しない、専門的で技術的要素の高い内容となっていることから、発注者側で要求項目を網羅することが難しく、発注者と受注者が互いの意図とは異なる理解をしたことに気づかないまま開発が進んでしまうことがあるという先達の事例を踏まえて、このような手順が必要になるということを述べています。
 既にご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、自治体の情報システムの調達における非機能要件の標準化の取り組みが行われており、「非機能要求グレード(地方公共団体版)」として公開されています。https://www.j-lis.go.jp/rdd/chyousakenkyuu/cms_92978324-2.html
本手引きでは、この「非機能要求グレード(地方公共団体版)」を活用して非機能要件を定義する手順が紹介されており、手元に物があってそれに対しての説明となりますから少しハードルが下がりますね。様々な条件を元に分類、パターン化されているのですが、統合型校務支援システムは、「情報の滅失、紛失又は当該情報資産が利用不可能であることによる社会的影響が限定される」かつ「災害対策として利用しない」システムであるということから、グループ②に分類されるとあります。位置づけを図示したものは以下の通りです。
非機能要求グレードにおける校務支援システムの位置づけ

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P113から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 例示がされているのでわかりやすいですね。これがすべてではありませんが、大体の場所がわかると何に気を付けなければならないのかということに気づきやすくいいと思います。ここで重要性や可用性、災害時の利用等を明確にした後、「非機能要求グレード(地方公共団体版)」に基づき、「可用性」、「性能・拡張性」、「運用・保守性」、「移行性」、「セキュリティ」、「システム環境・エコロジー」の6つの項目を定義していくとあります。以下に、各項目と、各項目で定義する内容を示します。
非機能要件で定義する項目と定義する内容
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P113から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
これを確認した後に、手引きの別紙6非機能要求グレード 統合型校務支援システム用シートを活用して実施すると、よりスムーズに考えが進むのではないかと思います。活用ステップは以下の通りです。
別紙6の活用ステップ

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P114から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 読んでもなかなか具体的なイメージが沸かないかもしれませんが、例えば実際に導入した他の案件に当てはめてみたり、他の先進的な自治体の担当者とお話しすると、「このことか!」とご納得いただける瞬間があるはずですので、流れを確認しつつ非機能要件についても定義を勧めていただければと思います。従来あまり重要視されてこなかった部分ですが、運用を開始してみると実はとても大切でした、という先人の知恵が詰まったものになりますので、ご確認ください。

 

 次回は第2部第5章の続き、サービスレベルの決定についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。