共同調達、共同利用におけるメリットのご紹介

カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き   パーマリンク

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm

共同調達のイメージ

今回は第4章1共同調達・共同利用推進の背景と4章2共同調達・共同利用における先行事例 、4章3 共同調達・強度利用による効果についてご説明いたします。

まず、共同調達や共同利用推進の背景として、統合型校務支援システムの導入状況が示されています。
校務支援システムの導入状況

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第4章P68から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
「導入したいが予算がない」「事務体制がない」という2つの理由で、導入が進まないとされています。
小さな自治体では予算の確保も難しいですし、調達のための事務処理も大変、導入後の運用に割ける人手も足りない、という状況は全国で発生していると考えられます。

 そこで、複数の自治体で共同して統合型校務支援システムを調達・利用する有効性が紹介されています。統合型校務支援システムは特に都道府県が中心となって共同利用することによるメリットが大きいことから、都道府県による推進が期待されている、とあります。
現場の声も「教職員が転勤しても同じシステムを利用可能」「市区町村単位での調達は予算・体制的に無理」等都道府県による調達を期待しているものが上がっています。
有効かどうかの理由

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第4章P69から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 国も、共同調達・共同利用の推進へと動きを進めています。
 例えば、第3期教育振興基本計画に謳われていたり、統合型校務支援システム導入実証研究事業の予算が組まれ、実証が行われていることが紹介されています。

 となれば、先行事例が気になりますよね。どこか実際に導入され、実施されているのか、実施されているのならば具体的なメリットや課題が知りたいものです。
 71ページからはその先行事例が紹介されています。
先行事例

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第4章P71から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 小中高と同じシステムなのか、違うシステムなのか、あるいは県単位ではなく近隣単位なのかどうか等様々な先行事例があることがわかります。

 これらの先行事例より、大きなメリットが2点見えてきます。

  • ・コスト削減効果
  • ・引継ぎおよび情報の共有による負担軽減効果

 このうち、コスト削減については単純に考えても「割り勘」ですから、コストを抑えられそうですね。
調達時にはハードウェア、ソフトウェア、導入作業費等を話し合いによって負担割合を決めて負担し、運用時には運用・保守、維持管理等にかかる作業費用の削減を考えられます。
 この時、「同じものを皆で購入する」という意識が重要であると手引きにはあります。帳票等をできるだけ統一し、同じものをつかうことでより割り勘が効果的になります。帳票のカスタマイズ費用は非常にかかりますから、コスト削減を考えるなら思い切って帳票の見直しも図ったほうが良いとのことですね。
 また、改修が発生した場合でも、個々のシステムに改修を加えるのではなく、共同で利用している一つのシステムを改修すればよいので、自治体の数×改修費用、という計算は成り立たないという理屈にもなります。
 システム管理者もそれぞれの自治体で配置するのではなく、代表して、という風に考えることができれば管理コストの削減にもつながります。
 このように、共同だからこそ得られるコスト削減効果は非常に魅力的ですね。
 もう一点の引継ぎおよび情報の共有による負担軽減効果については、多くの例示がされています。
負担軽減効果例

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第4章P74から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 いろいろな校務支援システムがありますから、異動のたびに一から操作を覚えなおすというのは大変です。その点、県内の校務支援システムが統一されていれば、操作を覚えなおす負担の軽減が図れますね。
 更に、転出入処理の際の児童生徒情報の引継ぎや、小学校から中学校への進学時の引継ぎ、高校も同じシステムを利用していれば引継ぎができますね。
 また、教育委員会と学校の間の情報の受け渡しが容易になり、事務処理負担が軽減される、ということについては非常に深く頷けるところです。

 教育委員会と学校の間の情報のやり取りは非常に頻繁に行われます。国からの通知文、県からの通知文、調査の回答等統合型校務支援システムのグループウェア等の機能を利用することができれば、容易に情報共有できますね。私のご支援している自治体では、校務支援システムの導入以前は、県教委からのインターネットメールを市教委が受信、データを庁内ネットワークに移動して決裁を通してからまたインターネットメールで市内学校に送信し、市内学校では印刷して回覧……と非常に工数がかかる事務処理が行われていました。校務支援システム導入後は、スムーズに情報のやり取りを行われています。

 このようなメリットを考えると、「都道府県単位で教育の質の向上」が図られる、といえると手引きでは述べています。児童生徒情報の引継ぎ等がスムーズに行われるようになれば、子どもたちの環境も整えやすくなるでしょう。例えば、配慮の必要な子どもに対し、どのような指導が行われ、どのような配慮がなされたか、情報を引き継いでいくことができれば、校種が変わっても安心ですね。
 と、このようにメリットばかりを今回お知らせしましたが、もちろん留意点も発生します。
 次回は第2部第4章の続き、留意点についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。