教育の情報化加速化プラン3-4授業・学習面と校務面の両面でのICTの活用

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 皆さんこんにちは。「教育の情報化加速化プラン」のご紹介第4回です。
 本日は3-4 授業・学習面と校務面の両面でのICTの活用
 をご説明させていただきます。

 3-4では情報セキュリティ対策を講じることを大前提に、授業・学習面と校務面の両面でのICT活用を連携させることにより、よりきめ細やかな指導や教員の指導力の向上、データに基づく学級・学校経営等を可能とする観点から、システムの構築やデータ等の管理、活用方法等に関する実証研究の実施を検討する、とあります。

 

 3-4で説明されている項目は1つで、それが「スマートスクール(仮称)」構想に係る実証研究なのですが、この一言に尽きると思います。
 平成29年度より実施を検討ということですが、セキュリティを十分確保したうえで、子どもに関するデータを一元的に管理するために何が必要で、どういうことを整理していけばよいか、という実証実験を行うということですね。
 施策の中に具体例が以下のように挙げられています。

  • ・学校現場のニーズに即したユースケースの検討(「学習者視点」、「指導者視点」にもとづくデータの活用方法やテレワークを含む家庭や地域等との連携方策等)
  • ・個人情報を含む学習記録データ等の取扱いについての考え方の整理
  • ・情報セキュリティを含むシステム要件等の技術的課題 等

 昨今、様々なデータが集計・統計され、様々に活用されています。
 子どもに関するデータも同様で、身長・体重などの身体的データ、通知表のデータ、体力テストの記録データ、給食に関するデータ、出欠席に関するデータ、宿題に関するデータ、家庭の事情に関するデータ、表彰の記録に関するデータ、部活動のデータ等あらゆることがデータ化され、活用されています。
 それを、ばらばらに管理するのではなく一元化を行うことによって、子どもを総合的に見る大人の目を増やし、家庭との連携強化等を図っていく、ということですね。
 先生の勤務時間中に働いている親は多く、面談や電話相談は勤務時間外に行われることが非常に多いわけですが、データを共有することによって、先生と保護者のパイプを太くし、子どもの教育を二人三脚で行っていく、ということも考えられます。
 地域との連携も、例えば自治会の活動の様子や子供会の活動の様子を共有したり、ちょっとした気づきを共有することによって、子どもを地域ぐるみで育てていく、という活動を行えるようになるかもしれません。
 もっとも、「どこまで誰にどのような情報を開示するのか」、ということや「どういった手段で、共有するのか」、「そもそもそれを現場は望んでいるのか」など、考えなければならないことが多くあります。
 また、「システムが複雑化すると使い方がわからない」、という人が増え、かえって活用されなくなるということも考えられます。
 さらに、「そんなすべてをデータ化して管理・監視を行うのか」といった不安の声に対しても議論を尽くす必要があります。
物事にはすべてメリット・デメリットがあります。特に、今までになかった構想のこのICTの活用については、慎重かつ大胆な観点での議論・実証実験が必要です。

 私の父は小学校教諭だったということを以前お話ししましたが、実家に帰るたび父が言うには
「医学はこの100年でものすごく進歩した。ICTの技術も取り入れて、飛躍的に改善されている。100年前の医者に今手術しろ、といったらたぶん絶対にできない。翻って教員はといえばほとんど変わっていない。100年前の先生に今教壇に立ってもらっても授業してもらえる。これは素晴らしいことでもあるが、世の中がどんどん進歩しているのに教え方が進歩していないというのはいかがなものかと考えることも多い」
 ということなのです。それだけ黒板とチョークは偉大な発明だったということも言えますね。
 いろいろな考え方が世の中にあります。技術が進歩したからといって、その技術を必ず使わなければならないということではないですが、もしかしたらその技術を使ったらもっと素晴らしい教育ができるようになるのかもしれません。
ここで、文科省がその実験に乗り出した、ということは大きな転換期になるかもしれません。実証実験でどのような結論が出るのか興味深く見守っていきたいですね。

 

 次回は3-5教員の指導力の向上や地方公共団体・学校における推進体制についてご説明します