環境整備4か年計画は教育委員会内でのプランの策定について言及しています

皆さんこんにちは
教育のIT化に向けた環境整備4か年計画についてのご説明第3回です。
今回は「教育委員会内での整理」についてご説明いたします。
日々の業務で調整を行われている皆さんに少しでもヒントになればよいと思い書かせていただきますが、「そんなこともう知ってる!」という皆さんには復習になれば、と思います。

文科省出典

出典:http://jouhouka.mext.go.jp/school/pdf/2014ICT-panf.pdf (7P)

2 教育委員会内での整理 には

  • (1)学校現場で必要な機器、システム等の把握
  •   ・各学校や域内の情報教育研究会等へのヒアリング
  •   ・他地方自治体の整備状況の紹介
  • (2)複数年時に渡るICT機器整備の計画を策定
  • (3)教育委員会内で内容を精査
  • (4)ICT環境整備に必要な項目を積算

とあります。

 

まず、「現場に必要な機器」といえば現場にヒアリングが妥当ですが、現場のニーズは非常に多様化していて、Aという機器が絶対に必要な場合と、絶対に不必要な場合、ということも考えられます。
ですので、「域内の情報教育研究会等、先進的にICTを研究・推進している団体にヒアリングする」ということや「小委員会を組織してそこで議論する」等のある程度の意見の集約が必要になります。
また、他地方自治体の整備状況の照会も効果的です。
「校務支援システムを導入した」ということはわかっても詳細はなかなか公開された資料ではわかりません。
グループウェアは別のシステムで、あるいは給食システムも校務支援システム上で動かしている等、各地方自治体の現状は千差万別です。
よって、行いたいことが明確な場合、他地方自治体にアンケートを取ったりして詳細を聞くというのはとても参考になりますね。
また、他自治体にアンケートを取らせてもらった場合は、集計結果をその自治体にも報告するとより良いと考えられます。

 

そして、「複数年時に渡るICT機器整備の計画の策定」ですが、予算獲得にはこれが肝だといっても過言ではないと思います。
これは「教育委員会内で内容を精査」と同時進行のイメージです。
ICT主担当だけではなく、教育委員会内で「このような子供たちを育てるために必要なICT機器」について部長・課長級ともしっかり意見をすり合わせる必要があります。
教育委員会としてはしっかり将来を見据えて機器を導入することを考えていても、それが形としてまとまっていなければ首長部局では「単発で機械を入れられない」と考える人が必ずいます(行政の形としてそれは当たり前ですね)
ですので、「この地域の子どもたちをこう育てたい」「だからこういう機器をこの目的で、このように整備したい」「○年計画(5年計画が多いです)」ということをまとめたプランが説得力を持ちます。
そのプランの承認が得られれば、今後の更新は「プランに沿った」ものということで、予算化が非常にやりやすいわけです。
教育委員会内(あるいは地方自治体内)で大きな今後の教育計画が策定されていると思います。
その計画に沿って、未来の子供たちをICTを活用してどう育てるか、をポイントに策定することが重要です。

プランは公開されている自治体も多いですのでぜひ調べてみてください。
今年度に入って公開された主なプランは以下のリンク先から見ることができます。

大分県教育情報化推進プラン2016
http://kyouiku.oita-ed.jp/zaimu/2016/04/2016.html

豊田市学校教育情報化プラン
http://www.city.toyota.aichi.jp/pressrelease/1014045/1014135.html

そうすれば「ICT環境整備に必要な項目を積算」するのもおのずとやりやすくなります。
それを実現するためには、ネットワークの整備が必要なのかどうか等形あるものがあればうっかり見落とす心配も減ります。
うっかりしがちな「設定役務費」等も積算に入れておけば、予算が足りないからせっかく入った機械を先生がつなぐ、設定する、という心配もなくなりますね。
なお、弊社では教育支援業務で「積算の支援」も行っております。
複数メーカーからの下見積、積算時に必要な内容・項目等について、導入業者から切り離された立場で(ここが重要です)ご支援をさせて頂いております。
お問い合わせはお気軽にこちらhttp://ict-help.jp/contact.htmlまでお願いいたします。

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株式会社ハイパーブレイン
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