学校教育の情報化の実態化に関する調査 トピックス2

みなさんこんにちは。
学校教育の情報化の実態化に関する調査http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/jouhouka/kekka/1260031.htmについての掘り下げたお話をさせて頂ければと思います。

未来への道イメージ

昨夏、平成28年3月1日現在の学校教育の情報化の実態化に関する調査の結果が文科省より発表されましたが、驚いたのは

  • ・教育用パソコン1台当たりの児童生徒数
  • ・普通教室の無線LAN整備率
  • ・普通教室の電子黒板整備率

が、各市町村単位のランキング形式で発表されたことです。
参照:http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2016/10/13/1376818_3.pdf

今回は、
・教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数 0.7台 岡山県備前市
http://www.city.bizen.okayama.jp/
に注目してご紹介したいと思います。
教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数全国トップは0.3台 という自治体があり、備前市は全国17位なのですが、備前市よりランクが上の自治体はすべて「村あるいは町」単位です。
小学校12校、中学校5校、高校1校という規模でのこの整備台数は群を抜いていると考え、どのような施策がとられているのか調べてみることにしました。

学校数 学級数 児童生徒数
小学校 12 86 1377
中学校 5 36 841
市立高校 1 4 55
合計 18 126 2273

出典:備前市の統計(平成28年度版)統計 平成28年5月1日現在
http://www.city.bizen.okayama.jp/data/open/cnt/3/4063/1/04kyouiku.pdf

平成28年5月11日に
岡山大学大学院教育学研究科 笠井准教授、ベネッセコーポレーションと教育振興に関する産学官連携協定を締結して推進しているとあります
http://www.city.bizen.okayama.jp/busyo/sougouseisaku/kikaku/seisaku/houkatsu_2.html

毎日新聞によると、
市立小中学校17校の全児童・生徒にタブレット端末を無料貸与し、家庭学習にも利用しているとのことです。台数は約2500台。
http://mainichi.jp/articles/20170218/ddl/k33/100/530000c
学校にコンピュータ室があることを考えると、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数 0.7人というのもうなずけます。

ホームページには備前市教育ロードマップ2015-2019(5か年中期計画)が公開されていて、その1P目に「ICTを活用したフューチャースクールの推進(メディア教育を含む)とあります。
備前市ロードマップ
http://www.city.bizen.okayama.jp/data/open/cnt/3/2759/1/ro-domappu2015-2019ver21.pdf

入札結果が公開されているのは27年度、28年度ですので、そこからこの整備関連の事業を探してみると、
平成28年8月23日付

  • 伊部小学校フューチャールーム整備工事 665万円
  • 吉永小学校フューチャールーム整備工事 666万円

http://www.city.bizen.okayama.jp/data/open/cnt/3/3099/1/280823.pdf
平成28年10月25日付

  • 備前中学校フューチャールーム整備工事 830万円
  • 東鶴山・日生東小学校フューチャールーム整備工事 783万円
  • 片上小学校フューチャールーム整備工事 780万円
  • 三石小学校フューチャールーム整備工事 712万円
  • 香登小学校フューチャールーム整備工事 586万円

http://www.city.bizen.okayama.jp/data/open/cnt/3/3099/1/281025.pdf
平成28年11月22日付

  • 伊里小学校フューチャールーム整備工事 732.5万円

http://www.city.bizen.okayama.jp/data/open/cnt/3/3099/1/281122.pdf

平成28年12月16日付

  • 吉永中学校フューチャールーム整備工事 1072万円
  • 三石中学校フューチャールーム整備工事 840万円
  • 西鶴山小学校フューチャールーム整備工事 690万円

http://www.city.bizen.okayama.jp/data/open/cnt/3/3099/1/281216.pdf

平成29年1月13日付

  • 日生西小学校フューチャールーム整備工事 1055万円
  • 伊里中学校フューチャールーム整備工事 1152万円
  • 日生中学校フューチャールーム整備工事 944.4万円

http://www.city.bizen.okayama.jp/data/open/cnt/3/3099/1/H290113.pdf

と、かなりの予算をかけて
教室内装(壁、床配線)の 改修、ICT機器・備品の整備
を発注しています。各建築会社が落札していますが、ICT機器の調達がどのように行われているのか非常に興味深いですね。

伊里中学校の学校だよりを見ると
http://www.edu.city.bizen.okayama.jp/iri-jhs/common/UserFiles/files/mirai28171.pdf
「今年度工事三昧」「トイレ、門扉、防水、フューチャールーム、グランド」と学校にお金をかけている様子が読み取れます。
学校だより抜粋

同じPDFのフューチャールームの写真ですが、とてもすごい整備の様子がうかがえます。

これらの整備をもとにし、先生方の研修、ICT活用推進協議会での議論を経て備前市ICT指導計画が策定されるとのことですので、この成果をぜひとも全国に共有して頂きたいところです。
備前市の財政力指数を調べたのですが、2014年で0.48という数字でした。決して高いとは言えない数字ですが、教育に非常に力を入れていることがわかります。

広報びぜん2017年4月号によると
29年度予算のうち
「学力向上実践研究事業」5594万円
教育用タブレットの活用、教材開発、学力調査の実施など産学官連携による学力向上研究を前年度に引き続き行います
とあります。
http://www.city.bizen.okayama.jp/data/open/cnt/3/4420/1/1704full.pdf

 引き続き取り組みを公表して頂き、参考にしていきたい自治体です。

 今後も発表資料に注目して、行政職の皆様のお役に立てる記事をお伝えしていきます。

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