ICT活用のための研修についての言及です

カテゴリー: 2020教育の情報化に関する手引き   パーマリンク

皆さんこんにちは

2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。
GIGAスクール構想が立ち上がり、それに伴った内容に書き換えていたため公開が遅くなったとのことです。本編254ページ、付録も合わせると360ページという超大作なので、要所要所を確認しながら読んでいきましょう。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html
教育の情報化のイメージ

 今回は、教師の研修についてお送りします。

 ICTリテラシーを向上させるのに、自力で頑張りましょう!というのはナンセンスです。何度も申し上げますが、自力で何とかするためには自力で何とかするための時間とお金の余裕が必要です。なんでも自力でできるなら、世の中のサービス業は成り立たないでしょう。
 先生方は、自力で頑張ってしまう方が比較的多いと思いますが、我流は型を知ってこそ発揮できるものです。最初から我流で何でもできてしまう天才はなかなか出現しません。
 よって研修が必要になります。研修の方法や頻度、対象については膨大な研究データがありますので、年々様々改善されています。その知見を集めて、この研修が提案されているはずですので、ご確認ください。

 まずは校内研修リーダー養成研修です。
 全教員に研修を実施するのは非効率的ですので、校内で研修できるリーダーをまず育成しよう、というねらいですね。
 文科省からは「校内研修リーダー養成のための研修手引きhttps://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/10/wg3tebiki.pdf」が出されています。「ICTを活用した教育の推進に資する実証事業」ですので、ふんだんにICTを活用した事例が掲載されています。
 そこから抜粋して、手引きにもモデルカリキュラムの10コマの説明が掲載されています。校内研修リーダーは、この10コマを受講し、3コマ目から8コマ目を校内でそのまま実施することで伝達研修が可能となるということです。

モデルカリキュラム
校内研修リーダー養成のための研修手引き
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/10/wg3tebiki.pdf P4から引用

 1コマ目と2コマ目はリーダー養成研修に特化したもの、ということですので、教育センター等で校内研修リーダーのみが受講するものですね。
 それぞれの研修は極力短くまとめられています。中学校の先生なら空き時間に、小学校の先生も何とか放課後にやれる時間数です。
行政職の皆様は、そんな短くていいのか?と思われるかもしれませんが、短くても要点を伝えれば十分です。研修は長くやればよいというものではありません。学校の授業も同様ですね。
それぞれの研修で伝えたい事柄は表のねらい欄にありますから、ねらいが達成できれば1分でも構わないわけです。

 ただしそれは、先生方がICTを活用した授業を実施することに意義を感じていなければ、達成は不可能です。
 手引きでも効果的なカリキュラムの実施の欄がありますが、教育センター等が「ICTを通じて授業改善を図る」ことについての十分な情報発信や先進的取組について紹介する等し、受講者の教員が受講後の授業に繋げられるように配慮する必要がある、と述べられています。
 
 ICTを活用した授業は、今後必要でしょうか。どうなのでしょうか。
 行政職の皆様のいる自治体ではどうお考えでしょうか。

 現場の先生が必要性を感じなければ、いくら笛を吹いて旗を振ってもなかなか浸透しないものです。
 チョークと黒板を撤去する、というとおそらく大変なことになるでしょう。それは現場の先生が絶対に必要だ、と思っているからです。ではプロジェクターとパソコンを撤去する、となったら?
 チョークより抵抗はまだ少ないと思われるところが、現状ですね。

 ICT活用能力を上げる、そのためには研修がいる、というのはもっともな理論です。その大前提として「授業でICTを活用する」ことの価値について、先生方に重きを置いてもらうことが必要です。ではそれはどうしたらよいのか、ということについては「実際に活用して効果を実感する」ことが必要で、そのためには「実際に活用できるよう環境が整えられている(ハードルがほとんどない、あるいは低い)」ということが重要です。
 行政職の皆様としては「足りないくらい使いまくってるから追加」という理論が一番予算が通りやすいとは思うのですが、足りない状態で使いまくれるほど現場に余裕はありません。
 そのあたりを考慮していただけると、きっと教育委員会の事務作業はうまく回ると思います。

 次回は教師の養成・採用等についてご説明します。
 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。