情報活用能力、という言葉が持つ意味は時代とともに少しずつ変化しています

カテゴリー: 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン   パーマリンク

皆さんこんにちは

 「次世代の教育情報化推進事業「情報教育の推進等に関する調査研究」成果報告書」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1400796.htm の1つである
情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン-平成29年度 情報教育推進校(IE-School)の取組より-http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/11/1400884_1_1.pdf についてご説明させていただきます。

未来にのび行くイメージ

本日は 第2章 情報活用能力の変遷についてご説明をさせていただきます。

 社会の情報化は急速に進展しています。情報通信機器が広く個人に普及し、情報の受け手と送り手を誰もが担うことができるようになったとあります。
 大量の情報の取捨選択、情報の表現、コンピュータや情報通信ネットワークを活用しコミュニケーションを効果的に行う能力が必要になってきましたね。
 また、ネットワーク上の有害情報、悪意のある情報への対応も喫緊の課題としていつも挙げられています。
 更に、情報手段を効果的に活用し、多様な情報を結びつけることで様々なものを創造していく、課題解決につなげるという情報社会の進展に主体的に対応できる能力も求められています。
 これらを「情報活用能力」と呼んでいるわけですが、この考え方が深化してきているということで、その概念の移り変わりについて説明がされています。

 おおよそ、人はそれに初めてであった時の印象が強いわけですから、「このくらいの年代の先生はこういうことを情報活用能力と考えている」、と予想を立てることでコミュニケーションのずれを防ぐことも可能だと考えられます。同じ言葉を使っていても、それの指す意味はどんどん変化している、ということは最近の社会情勢からよくあることだと考えられますね。

「情報活用能力の育成」という観点について考えると、最初は臨時教育審議会(昭和59年から62年)や教育課程審議会(昭和60年から62年)等における検討を経て、子供たちに情報活用能力を育成することは重要だ、ということが示されたとあります。
 「情報及び情報手段を主体的に選択し活用していくための個人の基礎的な資質(情報活用能力)」を読み書きそろばんに並ぶ基礎基本と位置づけたのは臨時教育審議会第2次答申(昭和61年)で、これが今日の情報教育の基本的な考え方となっている、ということです。
 教育課程審議会答申でもさらに情報活用能力についての提言が示され、これらの答申を受けて、平成元年告示の学習指導要領では中学校技術・家庭科において選択領域として「情報基礎」が新設されました。「学校で情報活用能力を育成しましょう」、の第一歩ということですね。

 続いて平成10・11年告示学習指導要領では小学校、中学校ともに「コンピュータや情報通信ネットワークなどに慣れ親しみ、適切に、積極的に活用する」という文言が織り込まれています。高校に情報科が新設されたのもこの時の学習指導要領ですね。
 また、平成9年には「情報化の進展に対応した初等中等教育における情報教育の推進等に関する調査研究協力者会議第1次報告」で、情報活用能力を焦点化し、3つの観点が示されました。今日の情報活用能力の3観点と呼ばれているものです

  • A 情報活用の実践力
  • B 情報の科学的な理解
  • C 情報社会に参画する態度

皆さんもお聞きになったことがあるのではないでしょうか

 その次には平成20・21年告示学習指導要領で、小中ともに「各教科等の指導に当たっては」と、各教科でもコンピュータを活用する等の文言が盛り込まれています。
 今でも教育支援界隈で、まずはこれを読んでおけ、と渡される「教育の情報化に関する手引き」は平成22年にまとめられていますが、情報教育の目標と系統性の意義、発達の段階に応じて各学校段階で身につけさせる情報活用能力、情報活用能力を身につけさせる各教科等の学習活動について解説されています。弊社のような立場の人間は、これらをしっかり理解したうえで、行政職の皆さんや先生からご質問があれば答えられるようにしていることが重要だと考えております。

 そして、平成28年12月の中教審答申では「情報活用能力は「教科等の枠を超えたすべての学習の基盤として育まれ活用される資質・能力」」とされ、重要性が指摘されました。
 そのなかで情報活用能力についても各教科において育むことを目指す資質・能力と同様に「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」及び「学びに向かう力、人間性等」の3つの柱によってとらえていくことが提言されています。
 その答申を踏まえて、平成29年3月公示の学習指導要領では情報活用能力を、学習の基盤となる資質・能力と位置づけ、教科等横断的な視点から教育課程の編成を図り、各学校のカリキュラム・マネジメントの実現を通じて育成することとした、ということです。具体的に身につけるべき事柄が列挙されているのも特徴ですね。

 このように、時代がすすむにつれ、少しずつ言葉の範囲も変わってきていることがわかります。「これからの時代を生きるために情報活用能力が必要不可欠である」、という認識で、それを実現するためのご支援を行えるよう、業務に励んでおります。

 来週は第2章の続き、IE-Schoolにおける実践研究を踏まえた情報活用能力の体系的な整理をご説明させていただければと思います。

先進的な取り組みの内容が、全国に共有されるというのは本当にいいことですね。取り組む際のハードルがぐっと低くなりますし、イメージがわいて、考えなければならないことの輪郭が見えやすくなるように思います。
何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。