先端技術の導入は、先生の重要性を再認識することにつながります

カテゴリー: 2020教育の情報化に関する手引き   パーマリンク

皆さんこんにちは

2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。そして、その後のICTを取り巻く状況の大きな変化に対応して、2020年6月に追補版が発行されました。要所要所を確認しながら読んでいきましょう。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html

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本日は追補版第7章 先端技術導入の意義についてご説明します。

手引きには「多様な子どもたちを誰一人取り残すことのない、「公正に個別最適化された学び」を実現する上で」ICTを活用することで「これまで得られなかった学びの効果がうまれるなど、学びを変革していく大きな可能性がある」とあります。

4つの視点での効果が挙げられています。これまでも繰り返しお伝えしてきたことですが、ICTを活用して、これらのことができるようになるととてもいいな、ということになります。

1 学びにおける時間・距離などの制約を取り払う

2 個別に最適で効果的な学びや支援

3 可視化が難しかった学びの知見の共有やこれまでにない知見の生成

4 校務の効率化

 

です。

1は想像がしやすいですね。コロナ禍の中、オンラインで授業を実施するということに理解が深まったと考えることもできるでしょう。それまでは「オンラインなんて難しくて……」と言えば済んでいたものが、やらざるを得ない状態になり、多くの人にその知見が蓄積されました。今後もその利点を活かしていけるといいですね。

2は子どもの状況に応じた問題を、先生の経験だけではなくAIで補うことで、もっと子供に最適な学習を提供できるのでは、ということになります。AIが提案したものを先生がチェックすることで、子どもたちのより深い学びに繋がりそうです。

3は大いに期待したいところです。今まで「いい先生」の授業をまねるのは、とても難しいことでした。可視化されていない部分で先生が何を考えているか、言っているか、しぐさはどうか、等見ているつもりで見えていない部分はたくさんあるはずです。実践知や暗黙知についての言語化が進むことは、教育界全体にとても良い影響を及ぼすはずです。知識として頭の中に入っていることを実践することで経験となり、それが先生方の血肉になっていくわけですが、その知識がどんどん洗練されて「なんとなくこう」ではなく「理論的にこう」となれば、理解しやすさも各段に変わります

4は校務で必要なデータと学習で必要なデータを融合することで、二重登録の手間などを減らしていこう、というものですね。校務系と授業系が完全に物理的に分断されている自治体もありますが、今後は「論理的分離」が主流になってくることだと考えられます。セキュリティの面で注意しなければならないことを注意したうえで、利便性も効率も上がる方法が全国に広まるといいですね。

また、手引きには「現時点の技術から想定される効果」としてこれらが挙げられており、今後の技術の進展によって、現在では想像もできない効果が次々と加わることが想定される、とあります。

先端技術を導入する、というと「AIが先生をできるわけがない」という反論をよくお聞きします。まったくその通りです。特に初等教育の先生は、今後やすやすとAIには代替できないでしょう。AIを導入するのは先生の代わりではなく、先生の手足を長くするためです。先生のアシスタントとして、AIが働き、最終決定をするのは人間、すなわち先生が実施する、それだけでとてもとても学校での学習効果は飛躍に向上すると考えられます。さらに、「多様な主体との関わり合いの中で課題の解決や新たな価値の創造に挑んだりすることは,いかに先端技術が進展しても人が人からしか学び得ないことである。このような,人が人から直接学ぶことができる希少性から,教師はこれまで以上に重要性が増す」とも述べられており、AIを導入することで先生を代替するどころか、役割・重要性がより高くなることが考えられます

いかに、先生にAIなどの先端技術を活用いただくサポートをできるか、という点についても私たちは考えてご支援をしてまいります。

 

次回は、追補版第7章 教育ビッグデータの可能性についてお送りします。