教育委員会行政職の皆様に送る 教育の情報化について抑えるべき10の資料と3観点

投稿日 | カテゴリー: ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業 成果報告書, クラウド導入ガイドブック, 小学校プログラミング教育の手引き, 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン, 教員の多忙化, 教育ICTガイドブック, 教育のIT化に向けた環境整備4か年計画, 教育の情報化に関する手引き, 教育の情報化の実態化に関する調査, 教育の情報化ビジョン, 教育の情報化加速化プラン, 教育委員会でコンピュータ関連の担当になったら最初に読む, 教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン, 教育情報化コーディネーター |

皆様こんにちは

教育情報化コーディネーター1級保持者が「教育委員会行政職」の皆様に「教育の情報化」について情報をご提供させていただいているHBI通信もおかげさまで100回を超えることができました。ありがとうございます。
 記事が多くなりましたので交通整理のために改めて目次を設定させていただきます。お仕事のお役に立てれば幸いです。

HBI通信イメージ

◆教育委員会でコンピュータ関連の担当になったら最初に読む

1 教育の情報化ビジョン(平成23年4月28日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/information-vision/
2 教育の情報化に関する手引き(平成22年10月29日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/information-manual/

 
これら2つの資料は、現在の教育の情報化を考えるうえでわかっていることが前提、という扱いの資料になります。公開されてから時間が経っていますが、まずこちらに目を通していただくことが必要かと思います。

3 教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(平成29年10月18日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e8%82%b2%e6%83%85%e5%a0%b1%e3%82%bb%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%aa%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%9d%e3%83%aa%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%99%e3%82%8b%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%a9/

待ったなしの対策を余儀なくされるセキュリティに関してまとまっている資料です。難しいと感じられる方も多い資料ですが、少しずつご一緒に読み解いていければと思います。

4 教育の情報化加速化プラン(平成28年7月28日策定)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%83%85%e5%a0%b1%e5%8c%96%e5%8a%a0%e9%80%9f%e5%8c%96%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3/
もっとも読みやすいと思われる資料です。10Pとまとまっており、今すぐ何を行うか、と具体的な事例が書かれています。

5 小学校プログラミング教育の手引き(平成30年3月30日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e5%b0%8f%e5%ad%a6%e6%a0%a1%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%89%8b%e5%bc%95%e3%81%8d/
2020年より必修化される小学校プログラミング教育についての手引きです。「今後こういうことを現場で行う必要がある」ということについてご理解いただくための資料になるかと思います。

◆事例を知りたくなった時に読む資料

6 教育ICTガイドブック(平成29年6月30日公表)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e8%82%b2ict%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af/
7 クラウド導入ガイドブック(平成28年5月20日公表)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e3%82%af%e3%83%a9%e3%82%a6%e3%83%89%e5%b0%8e%e5%85%a5%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af/

環境整備の道筋がわかる資料です。先進的な他自治体の事例も豊富に載っていますので、「提案されても想像がつかない」ようなことについて調べるとき重宝されるのではと思います。

8 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン(平成30年5月公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%83%85%e5%a0%b1%e6%b4%bb%e7%94%a8%e8%83%bd%e5%8a%9b%e3%82%92%e8%82%b2%e6%88%90%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e3%82%ab%e3%83%aa%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%83%bb%e3%83%9e/
先生方が普段どうやって子供たちの学びに向き合っているか、豊富で具体的な事例でICT活用を行いつつ今後の授業について考えるための資料です。どのような機器をどう使うか、のイメージが沸きやすいかと思います。

◆業務の参考となるもの

10 ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業 成果報告書
https://ict-help.jp/hbi/category/ict%e6%94%af%e6%8f%b4%e5%93%a1%e3%81%ae%e8%82%b2%e6%88%90%e3%83%bb%e7%a2%ba%e4%bf%9d%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e8%aa%bf%e6%9f%bb%e7%a0%94%e7%a9%b6%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e3%80%80%e6%88%90/
ICT支援員を活用したいときにどのようなことに気を付けて活用すれば費用対効果として最大限となるか等のヒントが満載です。

11 教員の多忙化
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e5%93%a1%e3%81%ae%e5%a4%9a%e5%bf%99%e5%8c%96/

そもそもなぜ先生は多忙なのでしょうか。ご自分が学校で見ていた先生と今の先生は何が違うのでしょうか?根本をご理解いただきたいと思います。

これらの記事をご確認いただいて、少しでも皆様の自治体の教育の情報化に貢献できれば幸いです。

研修をどこまでやるかを決めておくのは重要です

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
校務支援システム導入により花開くイメージ

今回は第5章5.3 稼働前の準備についてご説明させていただきます。

データ移行が発生すると、スケジュール的に非常に押すことが考えられるのですが、それでも運用テストは実施しておくべきです。
事務局が行う運用テストも必要ですが、手引きでは実際に利用する教職員のためのテスト期間として説明されています。そのメリットとして

  • 1 稼働前に不具合をなくすことが出来る
  • 2 マニュアルの正確性が確認できる

 があげられています。現場で必要な先生が実際に触ってみることで、やりたい操作を行うにはどうすればよいかということがわかりますね。また、マニュアルのどこを読めばよいか、ということについても確認ができます。メーカーが作るマニュアルは「機能マニュアル」であることもあります。つまり、使い方に沿ったマニュアルではない、ということが考えられるわけですね。
 そのため、手引きにもある通り研修の実施が欠かせません。
集合研修
各校訪問研修
マニュアル・動画の配布による研修も考えられます。
またそれぞれ権限の違う人たち「管理職向け」「管理職以外向け」「システム管理者向け」などに分けて研修を実施している例もあるということでした。
集合研修は効率的ですが、規模の大きな共同調達では現実的ではない場合もあります。
研修を行えばもちろん教職員の理解度も深まりますが、時間、場所、何より金額の制約が出てきます。全員に研修を行うのが理想ですが、手引きでは、集合研修は代表者に行い、参加していない教職員にはマニュアルや動画を配布して研修を行ったという方法が紹介されています。

 そのほかにも統合型校務支援システムに関する情報を周知していくというのも重要です。
 学校・教育委員会担当者に向けた周知
 児童生徒、保護者等に向けた周知
 がそれぞれ必要です。「保護者に周知が必要?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、手引きにある通り、通知表の様式が変わったりする可能性がありますので、事前に周知しておくことが重要ですね。

手引きには滋賀県草津市での通知表様式の変更周知の例が記載されています。非常に参考になりますので引用します。

説明方法

  • 1 草津市教育情報化推進計画に、校務支援システムの導入目的、実施スケジュール、目標成果指標等を記載し、草津市ホームページにて公表(平成28年3月)
  • 2 教育長名にて保護者向け文書を作成・配布し、校務支援システムによる成績処理並びに通知表の様式変更についての通知(平成28年4~5月)
  • 3 草津市学校業務改善プランに、改善策の一つとして校務支援システムによる情報共有と校務の効率化を記載し、草津市ホームページにて公表(平成29年3月)

という手順を踏んだとのことです。重要な考え方が記載されていますので抜粋します。
「学校から発信される情報にも公開の義務が求められている今、通知表を含めた帳票の様式変更に関するお知らせに限らずとも、学校から発信される情報に変更が生じた場合などは、各過程へ丁寧に説明を行うことも押さえておきたいポイントです」
とあります。事前に「変わるよ」と、伝えておけば、変わったものを見ても「ああ、変わったね」、と思うだけですが、突然変わると「聞いてない」になりがちですね。事前に言っておけば、ママ友同士で「えー、知らないよそんなの」「何言ってるの、ちゃんとお知らせ来たわよ」「え!またあの子お知らせを……!」と仲間内で解決されるわけですね。

 このように手順はたくさんありますが、必要なところを押さえておけば、導入後の混乱が最小限になります。

 次回は第2部第5章の続き、運用・保守についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

現実的なデータ移行を考える必要があります

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
校務支援システムが花開いていくイメージ

今回は第5章4.3調達の実施 第5章5.1 開発協議 第5章5.2 データ移行についてご説明させていただきます。

総合評価落札方式、プロポーザル方式のどちらで調達したかによって契約締結までの手順が異なることは行政職の皆様ならご存知だと思います。

総合評価落札方式の場合、総合点が最も高い者が落札者となりますね。決定後できるだけ速やかに公表することを推奨する、と手引きにある通り、公表することが重要です。

プロポーザル方式の場合、優先交渉権者となった事業者と契約内容の詳細について協議する手順を踏みますね。この交渉で、優先交渉権者との交渉が成立しなかった場合は、次の順位者と交渉し、合意に至れば契約を行います。交渉が成立した事業者と、随意契約を締結する形になります。

このように調達を実施した後、構築の段階に進みます。

まず、契約を締結した事業者と、開発協議を行います。
仮にパッケージシステムの導入だったとしても、マスターの決定や細かな表示項目、出力項目の調整等各種調整事項が発生するとありますので、この開発協議で細かいところをきちんと詰めておく必要があります。

 続いて、データ移行について話し合う必要があります。
 共同調達の場合、先行して校務支援システムを導入している自治体が入っているかもしれません。データ移行を行わない場合、これまで蓄積してきたデータが新しく導入される校務支援システムに引き継がれないということですから、手引きにもあるように、何らかの方法法でデータ移行を行うことを検討したほうが良いでしょう。

 蓄積されているデータは、例えば小学校の場合、指導要録に活かすことが出来るはずです。今の6年生の過去5年分のデータが旧システムにあり、6年生は新システム、となると、指導要録をどうするのかという問題がすぐに出てきますね。全員分印刷してそれを使う、ということにするのか、データ移行して同一システム内で参照できるようにするのか、ということ等現場の声を含めてよく検討しておく必要があります。(もっとも、データ移行した場合、「それらが正しくすべて移行されているか」という確認作業が発生するため、それが現実的かどうなのか考える必要があります)

データ移行の方法としては、手引きには学校担当者が移行する方法と、事業者が移行する方法の2つがあげられています。それぞれのメリット・デメリットは以下の表のとおりです。
データ移行方法とメリット・デメリット
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P140から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 先生がデータ移行を行うのは学校担当者の負担が非常に大きくなります。業者が行うためには旧システムのデータを事前に取り出しておく必要があるので、それを忘れないようにする必要がありますね。
 どちらで行うのか、メリットとデメリットをよく考えて、学校規模や個人情報の取り扱いなど優先して考えるものを事前に確認しておくとスムーズです。

 データ移行の留意点として、手引きでは6点あげられています。

1 データ移行の範囲、方法、費用対効果、メリット・デメリットを評価する
  異なる構造を持つ大量のデータを移行するのは非常に煩雑でミスも起こりやすく、手間も時間もかかります。ですので、移行の範囲についてはよくよく考えて決める必要があります。先ほど指導要録の例で申し上げましたが、「データ移行後本当に正しくすべて移行されているか」の確認の問題から、公簿に記載されている過年度のデータ移行は多くの自治体で行っていないということです。

2 APPLICに準拠した製品同士でも、個別対応が発生する場合がある
 APPLIC(一般財団法人全国地域情報化推進協会)が策定した「地域情報プラットフォーム標準仕様書」及び「教育情報アプリケーションユニット標準仕様」に完全準拠しており、準拠登録・相互接続確認製品マークを受けている製品同士のデータ移行であれば、データ項目が標準化されていることから、データ移行にあたっての調整が原則不要と考えられている、と手引きでは紹介されています。
 ですが、この仕様は「文科省や日本学校保健会が出している参考様式通り」に作成されていることが大前提としてあります。よって、指導要録や健康診断票のカスタマイズを行っている場合、すべてのデータが正しく移行されるとは限りません。さらに、複数のデータの一括出力・一括取り込みには対応していないとのことで、安易にAPPLICだから大丈夫、ということではないということをご理解いただいておくと安心です。

3 データ移行の作業費用が高額になる可能性がある
 RFIの段階で、データ移行作業にかかる費用の見積もりを取得しておくことを手引きも私も推奨します。とにかくデータを移動するというのは骨が折れる作業です。手間がかかるということは人を動かさなければならないので費用がかさみます。事前にある程度予想しておくことが重要です。

4 外字の移行について方針を決定しておく必要がある
 名前のために外字を登録している自治体も多いでしょう。その外字の新システムへの移行の方法、あるいは新システムで使用する外字については事業者と調整のうえ方針を決めておく必要があります。
 ある校務支援システムでは帳票毎に外字の設定が必要だということですので、そういう点もRFI時点で明らかにしておけるといいですね。

5 新システムの表記方法のルールを確認しておく必要がある
 例えば電話番号を市外局番から記載するのかどうか等、ルールは細かいところで違っていることが多いです。確認せずに移行して、0565-12-3456という電話番号が 0565-12 までしか入っていなかった、となると目も当てられません。必ず移行前に確認しておく必要があります。

6 次のシステム更改を見据えたデータ移行の考慮
 自治体が使用するシステムは、ずっとそのまま、というわけにいかないのが世の常ですね。新システムに更改する際に、旧システムの事業者が非協力的だったり、多額のデータ移行費用を請求する、というトラブルが起こるリスクも考えておかなければなりません。
 一番確実なのは手引きにあるように「システム更改に際しては、本システムに格納している全データについて、契約の範囲内でデータ抽出を行うこと」等を要求できるよう、調達仕様書に明記し、契約内容に含めて負うことです。

 実際にデータ移行を行った福井県では、小・中学校は生徒情報のみ必須、高等学校では在校生の在席データ、出欠データ、成績データ等を移行するとのことです。
 北海道では、データ移行は希望性、旧システムの利用状況に応じてデータ移行を希望した小中学校について実施したとのことです。

 それぞれの自治体に合ったデータ移行を考えていく必要がありますね。

 次回は第2部第5章の続き、稼働前の準備についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

手引きが推奨している調達方式のご紹介です

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
花開くイメージ

今回は第5章4.2調達方式の決定 についてご説明させていただきます。

実際に統合型校務支援システムを構築する事業者の選定を行うための調達方法について、行政職の皆様ならある程度想像できると思いますが、手引きでは明確に3種類の調達方法について、メリットとデメリットをあげて紹介されています。

 市民から預かった税金でできる限り安く調達する、という一般競争入札の最低価格落札方式では、おそらく一番安く調達できることになると思いますが、価格のみの競争のため、品質面での競争を比べる方法がなく、つまり、何とか品質を落として価格を下げた業者が落札すると、導入した効果が本当にあるのか、というような導入になってしまう可能性を秘めています。

 よって、手引きでは先行事例で採用された「総合評価落札方式」と「公募型プロポーザル方式」の2つを推奨しています。
 この2つの方法は、品質と価格の両側面から選定することが出来るとあります。
 一般的には、事業内容がある程度固まっていて、事業者の提案に係る部分が少ない場合は総合評価落札方式が、事業者の提案の余地が大きい場合はプロポーザル方式が適しているとされているということです。
 ただ、総合評価落札方式自体を採用していない自治体もあることから、ご自分の自治体では行うことが出来るかどうかを確認してから決めるとよいですね。

 手引きにある各方式のメリット、デメリットについては以下の表のとおりです。
調達方式の概要とメリット・デメリット

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P126から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 推奨されている2つの方法を採用した場合、評価基準を含む評価に関する資料の作成を行う必要があるとあります。
 おおよそ3つがあげられています。

  • 1 提案依頼書(実施要領)
  • 2 提案書作成要領
  • 3 評価基準書

 となります。
 入札情報で全国各地似たような事例が検索できますから、ぜひともそれを参考にしていただく必要があります。併せて、一般的にこのようなことを書く、という作成例が手引きP127~P134にも載っています。
 参考に作成していただくと、労力が節約できるのではと思います。 
 特に、力を入れていただきたいのは評価基準になります。共同調達を行う自治体内で何を最も重要視しているか、この評価基準書で明確に示すことが出来るからです。
 導入後の運用に力を入れたいのであれば、その提案の評価点を高くしておくべきです。そうすれば参加する業者も、導入後の運用が重要であると明らかになります。
 ただ、方針として評価基準書の公表を行わない、という自治体もあるかと思います。そこは方針に従っていただく必要はありますが、だからと言って評価基準をおろそかにしていては審査をする人員間のズレが発生することがあり、結果として正しくない評価になってしまう可能性が出てきてしまいます。
 手引きでもできるだけ評価基準等は公開したほうが良いとありますので、ご検討ください。
 評価基準を明らかにすると、そこに力を入れられてしまう、ということはありますが、どの業者も公平にその部分に力を入れたうえで、最も良い評価を得た業者が落札すればよいのです。
 先進事例の具体的項目がP135にありますので、取り入れたい項目等ご確認ください。P136には機能適合度を測るイメージも掲載されています。先行事例で使われて効果的だったと思われることが公開されていますので、ぜひご活用いただければと思います。

 次回は第2部第5章の続き、調達の実施についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

予算化には資料が不可欠です

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
実施計画が成功するイメージ

今回は第5章3.6 実施計画の取りまとめ、5章4.1予算化 についてご説明させていただきます。

今まで少しずつ確認していただいていた「実施計画について」をいよいよ取りまとめます。
共同調達の参加自治体間でそれぞれ取り決めてきたことを、形にして残しておくことが重要です。都度議事録を取っていたとしても、まとまって一か所に一度に見られるということはお互いの意思疎通がやりやすい状態だということですね。
手引きには

  • ・共同調達・共同利用のビジョンや目的
  • ・参加自治体の範囲
  • ・推進組織の体制
  • ・導入スケジュールや契約形態等を記載した計画書または計画書に相当する資料

を作成する必要があるとあります。
参加自治体どうしで話をするときも「あの最後に取りまとめた資料」を基に話すと意思疎通しやすいですね。

そのような過程を経て、予算化の局面に入ります。
手引きでは「5・2企画構想」~「5・3計画策定」までの結果を踏まえて予算を要求するとあります。
既に皆様ご存知の通り、そう簡単に予算要求は通りません。
そのため、予算化にあたっては必要経費(初期費用・運用維持費用)について、どのように予算措置をしていくか決める必要がある、とあります。
初期の導入期間が1年なら単年度の予算措置で大丈夫かもしれませんが、複数年にわたる場合などはそれぞれを単年度措置とするのか、複数年の債務負担行為とするかなどを検討する必要があります。自治体によっては複数年の債務負担行為の予算措置のハードルがものすごく高いこともありますので参加自治体間での情報交換も密にする必要がありますね。お金のことですので、綿密な調整・確認が必要です。

手引きの先行事例としては、協議会等がRFIで取得した情報に基づき、初期費用・維持費用を含めた複数年の総額費用について協議・決定し、各市町村がその内容を持ち帰り、債務負担行為として予算計上している例が見られたとのことです。

また、追加費用が発生する場合のルール決めも有用とあります。どんなに計画を立ててもどうしても予想外のことは起こりえます。その場合のルールを、発生する前に確認しておくと話がよりスムーズに進みます。

予算要求のためには資料作りが欠かせません。いつ、だれに対する資料なのかをよく考えて作成することと手引きにはあります。
特に財政課に対しては、以下の内容を具体的に示す資料の準備が必要とあります。
財政課に示す資料案

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P124から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 さらに、説得力を増すための資料として以下の資料が例に挙げられています
財政課への説得力を増す資料

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P125から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 税金がいかに有効に活用され、ここに投資をすることによってどのような効果が生まれるのか、具体的に説明する必要があります。ご自分の自治体の財政課ヒアリングの際、有効であった資料については参加自治体と共有し、必要な予算措置が取られるような説明ができるといいですね。
 定量化されたデータとしては大阪市の資料が有名です。ご活用いただくといいのではないかと思います。先進自治体の効果的な数値は説得力があるのではないでしょうか。

 次回は第2部第5章の続き、調達方式の決定についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

お金の話は先進事例を参考にして話すとよりスムーズです

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
協力して花開くイメージ

今回は第5章3.3.5 契約形態・費用負担の検討 についてご説明させていただきます。

 共同調達なので、どこがどのように契約し、費用をどのように負担するか、というのは重要な項目ですね。手引きには3パターンの例が載っています。
契約形態のパターン

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P121から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 いざ、というときにこのように例示されているものがあった、ということを思い出していただけると、事務作業の負担も軽減されるのではないでしょうか。また、これは国が出しているガイドラインですから、可能な限り偏りなく作成されているはずですので、自治体にも業者にも提示しやすく、話をしやすいですね。同じものを見て話ができるというのは非常に運用として楽です。

 続いて費用負担の例が示されています。
 まず決めなければならないのは

  • 1 都道府県の費用支援割合
  • 2 市区町村の費用案文方法

 です。また、情報システムの導入費用は「初期費用」と「維持費用」に大きく分けられます。初期費用の分担はどう、維持費用の分担はどう、と具体的に決めていく必要があるわけです。
 ただこの「初期費用」「維持費用」は、導入形態によって変わってきます。それらをまとめた図が手引きに掲載されていますのでご確認ください。
オンプレミスとクラウドの費目一覧
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P122から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 クラウド型だと検討項目が少なく、費用も抑えられるように見えますね。自治体の実情を踏まえてご検討いただけるとよいと思います。
 何を案分するかが明確になったら、都道府県による費用支援の検討を行うのが一番スムーズだと考えられます。先行事例より、都道府県の費用支援の考え方が掲載されていますので、参考になさってください。
都道府県の費用支援の考え方

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P122から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
県立校が含まれるか含まれないかで費用負担について様々な形態がとられていることがわかります。
 これらの先行事例を元に、ご自分の地域の実情に合った案分を検討されると、よりスムーズではないかと思います。

 県の費用負担が決まった後、市区町村の費用案分の方法について検討していただく必要があります。
 こちらも先行事例は大きく3パターンに分けられるので、これらを元に、納得いく方法を考えていただくといいですね。
費用案分方法

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P123から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 もちろんこの3パターンのうちどれかにしなければならないというわけではなく、パターンを元にして、最も納得いく方法を選択していただければと思います。

 次回は第2部第5章の続き、実施計画のとりまとめについてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

情報提供依頼をうまく活用すれば、こんなはずでは、を防げます

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
運用がうまくいき花開くイメージ

今回は第5章3.3.4 情報提供依頼(RFI) についてご説明させていただきます。

 情報提供依頼とは、情報システムの導入や業務委託等を調達するにあたり、事業者へ情報提供を依頼する行為、という風に手引きにあります。
 事前に確認することで、実現の見通しが立てやすくなります。たとえば運営委員会でどうしてもこの機能は必要だ、といったものが実装できそうなものなのかどうか、確認することが出来ます。
 オープンに行うことで、様々なメリットがあることが紹介されています。

  • ・「調達仕様書(案)」に記載している各種システム要件の実現可能性を確認できる
  • ・「調達仕様書(案)」に定義すべき事項が不足していないかを検証できる
  • ・想定しているシステムが、想定している予算の範囲に収まるかを検証できる
  • ・想定しているスケジュールの中でシステムの構築が可能かを検証できる
  • ・より有益な調達を行うための情報を事業者から収集できる

 よりよい調達には幅広い情報収集が必要ですが、幅が広くなりすぎると収拾がつかなくなります。ちょうどよい幅で情報を得られるのがRFIだと考えていただければと思います。
 手引きには6つのステップの例が紹介されています。参考になさってください。
RFI実施のイメージ

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P117から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 希望があっても実現が可能かどうか確認できるのが最も大きなメリットです。実現可能性の高い調達へつなげるために、確認しておいたほうがいいですね。
 どのような実施要領なのか、各地で公開されているものも参考になると思いますが、手引きにも記載項目例が示されています。このような例は、作業を行う際に非常に参考になりますので、そういうものがあったなということを覚えておいていただければと思います。
RFIの実施要項記載項目例

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P118から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 手引きには実際の書式の例も載っていますのでご確認ください。
 また、RFI回答用紙は事業者に回答してもらうための資料です。聞きたいことが聞けないのはとても残念なことなので、求める回答を明確にするためにも回答用紙に求めることがわかるための記載をしておくことが重要ですね。手引きには記載項目の例も載っていますので、参考になさってください。
RFI回答用紙の記載項目
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P120から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 せっかく調達するのですから、現場の役に立ち、費用対効果も高いものをと考えるのは行政職の皆様にとって当然のことだと思います。そのためにはこのように、事前に思うことを確認しておくのが重要だということをお考えいただければと思います。

 次回は第2部第5章の続き、契約形態・費用負担の検討についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

サービスレベルを決定しておくことがより良い運用へつながります

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
SLAを考えておくと後で花開くイメージ

今回は第5章3.3.3②イ サービスレベルの決定 についてご説明させていただきます。
運用開始後、かなりの確率で「頼んでもやってくれない(by自治体担当者)」「過剰な要求をされる(by業者)」という声が聞こえてきます。先人たちのその声が、この項目となって明確化されていますので、ぜひご確認いただければと思います。

自治体担当者と業者の担当者の間での解釈や認識の齟齬は起こらないほうが珍しいと考えていいでしょう。自治体はまず予算ありきの考え方、使わなければ来年減らされてしまう恐れがある、という恐怖を抱えていますし、業者はまず利益ありきの考え方、できる限り経費を削減しないと赤字になる、という恐怖を抱えています。お互い出発点が違うので、どうも話がちぐはぐだな、と思ったら必ず本音で確認する必要があります。
うんうん言って頷いているから了承してもらったと思っていたサービスが、「書面にないからやりません」ということは後から嘆いても何ともならないこととなります。
 お互いの認識を合わせるために、SLAを定めておくと安心だというのが手引きにあります。
 文書として残しておくことで、お互いの認識をその文書を元に確認できるため、齟齬が小さくなる可能性が大いにあります。
 手引きでは大阪市が調達仕様書で提示したSLA項目が紹介されています。ぜひご参考になさってください。
大阪市が調達仕様書で提示したサービスレベル

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P115から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 SLAの決定方法は2つ紹介されています。
 調達仕様書に具体的に確定できる場合、これは運用実績がある既存のシステムを導入する際に確定できるものになります。そのため、明文化しておくといいですね。もう一つは新規システム開発等で調達仕様書には具体的に確定できない場合です。この場合は調達仕様書には「SLAを締結する」という文言を入れて置き、後から独立した文書として締結するなどの方法も取ることが出来ます。
 入札者が適切な見積もりを行えるよう、仕様書の中に主要なサービスレベル評価項目とサービスレベルマネジメントのための運営ルール等を記載しておくと、「こんなはずじゃなかった」が抑えられます。

 とはいえ、過度に厳しい基準を設けると、それを達成するための費用が高額となり、共同調達のメリットが薄れてしまう可能性があります。
 首長部局の情報システム課とよく相談し、助言をもらって、既存のSLAに照らし合わせ、統合型校務支援システムにはどこを押さえておけばよいかということを話し合う必要があります。
 なお、手引きには、別のシステムのSLAをそのまま適用すると、過剰な要求レベルになることもあるので注意するようにと但し書きがあります。どうしても外せないことが何なのか、事務局の中でもよく話し合っておく必要がありますね。稼働率なのか、ヘルプデスクのサービスの質なのか等、運用を行う上で重要なポイントを記載しておくと安心です。

 次回は第2部第5章の続き、情報提供依頼(RFI)の実施についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

非機能要件をきちんと定義することで運用がスムーズになります

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
非機能要件のイメージ 梅

今回は第5章3.3.3② 非機能要件 についてご説明させていただきます。
 ここ最近ずっと細かく区切ってご説明をさせていただいていますが、これくらい丁寧に慎重に進めば校務支援システムを導入した効果が非常に発揮できると考えられます。普段の行政手続きを行っていらっしゃる行政職の皆様は、大体の流れが想像できるかと思いますが、例えば異動してきたばかり、だったり学校から着任したばかり、だったりした場合、まったく流れが想像できないという立場の方もみえると思います。3月は異動の季節で、辞令が発令されたらそれに従わなくてはならないですよね。全国にいらっしゃる大変な状況の皆様に少しでもお届けできればと思って書いております。
非機能要件は本来、発注者側で、業務・機能・帳票等の「機能要件」を踏まえて、システムに必要となる性能等を具体的に定義する必要がある、と手引きにはあります。しかし、非機能要件は、業務内容に直結しない、専門的で技術的要素の高い内容となっていることから、発注者側で要求項目を網羅することが難しく、発注者と受注者が互いの意図とは異なる理解をしたことに気づかないまま開発が進んでしまうことがあるという先達の事例を踏まえて、このような手順が必要になるということを述べています。
 既にご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、自治体の情報システムの調達における非機能要件の標準化の取り組みが行われており、「非機能要求グレード(地方公共団体版)」として公開されています。https://www.j-lis.go.jp/rdd/chyousakenkyuu/cms_92978324-2.html
本手引きでは、この「非機能要求グレード(地方公共団体版)」を活用して非機能要件を定義する手順が紹介されており、手元に物があってそれに対しての説明となりますから少しハードルが下がりますね。様々な条件を元に分類、パターン化されているのですが、統合型校務支援システムは、「情報の滅失、紛失又は当該情報資産が利用不可能であることによる社会的影響が限定される」かつ「災害対策として利用しない」システムであるということから、グループ②に分類されるとあります。位置づけを図示したものは以下の通りです。
非機能要求グレードにおける校務支援システムの位置づけ

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P113から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 例示がされているのでわかりやすいですね。これがすべてではありませんが、大体の場所がわかると何に気を付けなければならないのかということに気づきやすくいいと思います。ここで重要性や可用性、災害時の利用等を明確にした後、「非機能要求グレード(地方公共団体版)」に基づき、「可用性」、「性能・拡張性」、「運用・保守性」、「移行性」、「セキュリティ」、「システム環境・エコロジー」の6つの項目を定義していくとあります。以下に、各項目と、各項目で定義する内容を示します。
非機能要件で定義する項目と定義する内容
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P113から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
これを確認した後に、手引きの別紙6非機能要求グレード 統合型校務支援システム用シートを活用して実施すると、よりスムーズに考えが進むのではないかと思います。活用ステップは以下の通りです。
別紙6の活用ステップ

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P114から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 読んでもなかなか具体的なイメージが沸かないかもしれませんが、例えば実際に導入した他の案件に当てはめてみたり、他の先進的な自治体の担当者とお話しすると、「このことか!」とご納得いただける瞬間があるはずですので、流れを確認しつつ非機能要件についても定義を勧めていただければと思います。従来あまり重要視されてこなかった部分ですが、運用を開始してみると実はとても大切でした、という先人の知恵が詰まったものになりますので、ご確認ください。

 

 次回は第2部第5章の続き、サービスレベルの決定についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

業務の要件も、誰が見ても分かるよう明らかにしておくと後々物事がスムーズです

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
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順調にすくすくのびる校務支援システムのイメージ

今回は第5章3.3.3 業務の要件 についてご説明させていただきます。

 業務要件の定義では統合型校務支援システムを活用して実施する業務の内容を明らかにする、とあります。
 具体的に明らかにすべきことについて4つ挙げられています。

  • ・対象業務の範囲
  • ・業務の流れ、業務の実施タイミング
  • ・ユーザーの規模及び場所
  • ・統合型校務支援システムの導入による効果を確認するための「管理すべき指標」

 ということです。手引き2.3業務を合わせて参照するとよりイメージしやすいとありますので、ご確認ください。
手順は以下のように提案されています。
業務要件定義のステップ
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P107から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
上記表のステップ2で定義するとある各事項の具体例も挙げられています。このように書いてもらえるとイメージしやすいですね。ユーザーの規模、というのは教職員の数だけ数えがちですが、管理する児童生徒数も重要になってくること等改めて確認できます。
業務要件で定義する具体的事項
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P107から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

続いてシステムの要件についての説明があります。システム要件の中には「機能要件」と「非機能要件」の定義が必要だとあります。システムの要件で定める事項は以下の通りです。
システムの要件の全体像
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P108から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 機能要件では、4つの部分について要件を定めるよう提示があります。
機能要件の一覧
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P108から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 それぞれの要件、機能に関する要件と、帳票に関する要件とがステップごとに提示されています。具体的な内容は別紙に詳しく紹介されていますのであわせてご確認いただくといいかと思います。
機能に関する要件の定義ステップ
帳票に関する要件の定義のステップ
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P109から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 たくさん決めなければならないことがあり、大変に感じるかもしれませんが、これを参考に進めていけば「そういえばあれはどうなっている」ということが少なく、運用開始後がよりスムーズになります。

 別紙もご参考いただきながら着実にやっていくと、後がスムーズです。
 情報、データに関する要件と外部インターフェースに関する要件も同様にステップ1と2が提示されています。
情報・データに関する要件の定義ステップ
外部インターフェースに関する要件の定義ステップ
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P109から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

このあたりになると、具体的な話が固まってきている段階だと思います。そのため、運用開始後のことを見据えて決めていくことが必要です。運用開始前には委員会も集まりやすいですが、開始後に定期的に集まるということはなかなか費用の面で難しいものがあります。予算が付きにくいからですが、話せる間に決められることは決めておくことをお勧めします 

 次回は第2部第5章の続き、業務の要件についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

調達対象範囲を明確に定義しておくと後々考え方が伝わりやすいです

投稿日 | カテゴリー: 統合型校務支援システム導入のための手引き |

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
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校務支援システムで花開く様子

今回は第5章3.3.3-2 調達対象範囲 についてご説明させていただきます。
情報システムの調達には

  • ・全体構成
  • ・ハードウェア構成
  • ・ソフトウェア構成
  • ・ネットワーク構成

について定義する必要があると述べられています。統合型校務支援システムを調達する場合、ハードウェア構成とソフトウェア構成は、パッケージシステムによってある程度決まっていますので、事業者から提案を求めたほうが労力が少なくて済みます。ただ、その場合でも、手引きに述べられている内容は最低限定義する必要があるということで、今からご説明する内容は必ず定義をしていただく必要があるものだと思っていただければと思います。

・全体構成
 校務システムの設置場所、利用者の範囲、利用する端末等の全体像を図で示すことで共通認識を図ります。関連するシステムや端末の調達もあるなら、それがどう関連しているかを図に盛り込む必要があります。あまり難しい図ではなく、手引きに乗っているような概念図で大丈夫ですので、ご確認ください。
全体構成図のイメージ

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P101から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

この構成図では表せない設置場所、例えばデータセンターの要件や端末台数等は調達仕様書に詳細に定義する必要があります。イメージとして手引きに紹介されているのは以下の通りですが、これ以外にも求めるものは書いておく必要があります。データセンターの要件は、自治体の情報システム課が求めているレベルがありますので、特に情報システム課とよく話し合っておく必要がありますね。
設置場所の要件や端末台数等の定義のイメージ
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P101から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 また、クラウド型の場合はデータセンターが設置されている国の法令に従うことになりますので、予期せぬ情報の差し押さえ等が発生するリスクを考えると、国内のデータセンターを選択する必要がある、と手引きでは述べられています。今までは考えなくてもよかったのに、と思われることもおありかもしれませんが、だからこそ、多くの人の知恵を結集して、より良い情報システムの導入に繋げていけるといいですね。

・ハードウェア構成
 ハードウェア構成は、統合型校務支援システムのサーバー環境によって異なってきます。
 以下は自治体に置いて想定されるサーバー環境です。事業者は、教育委員会が定義した「可用性要件、性能・拡張要件」を踏まえてハードウェア構成を提案する必要がありますが、定義をしていることが前提ですので、仕様書にそれらの記載が必要です。仕様書に書いてあることが重要です。
サーバ環境の分類

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P102から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 ではどのようなサーバー環境を選ぶのが良いか、ということについて、考え方のヒントが手引きに掲載されています。
ハードウェア構成定義のチャート

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P103から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 これらはすべて「一か所集約」形式です。各学校あるいは各自治体にサーバーを置き構築する、ということは手引きでは考えられていません。あくまで共同調達のメリットを最大限に活かしていくという姿勢が貫かれていますね。

 
・ソフトウェア構成
 統合型校務支援システムはパッケージで導入することが共同調達の利点なので、それを前提として考えると事業者の提案があれば大丈夫だとも思いがちですが、そのパッケージを動かすためのミドルウェア等で保守を受けられないソフトウェアがある可能性があります。事業者が責任をもって保守できるソフトウェアを前提とする必要があるということを、確認しておく必要があると手引きで述べられています。
 情報セキュリティ対策のためのソフトウェアもパッケージベンダーに提案を求めておくと後々相性が悪い、ということも起こりません。確認しておく必要があります。

・ネットワーク構成
 統合型校務支援システムを安定して使うためにはネットワークを忘れてはなりません。
 各学校、各教育委員会、サーバーの設置場所をスムーズにつなぐために定義が必要です。
 ネットワーク構成要件で定義する項目について、手引きでは以下のように提案があります。
ネットワーク構成要件で定義する項目
統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P104から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 既存のネットワーク回線を活用する場合の検討のポイントが手引きのP105~P106に掲載されています。
 ネットワーク費用は、毎月かかることも多く、ここをできる限り無駄を省いて既存のものとうまく組み合わせることが、費用を抑えるために必要ですのでよく確認しておいてください。
 全2ページそのまま載せるのは引用の範囲を超える可能性があるため、リンク先をご確認いただければと思います。
 http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf

 

 次回は第2部第5章の続き、業務の要件についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。