教育委員会行政職の皆様に送る 教育の情報化について抑えるべき10の資料と3観点

投稿日 | カテゴリー: ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業 成果報告書, クラウド導入ガイドブック, 小学校プログラミング教育の手引き, 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン, 教員の多忙化, 教育ICTガイドブック, 教育のIT化に向けた環境整備4か年計画, 教育の情報化に関する手引き, 教育の情報化の実態化に関する調査, 教育の情報化ビジョン, 教育の情報化加速化プラン, 教育委員会でコンピュータ関連の担当になったら最初に読む, 教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン, 教育情報化コーディネーター |

皆様こんにちは

教育情報化コーディネーター1級保持者が「教育委員会行政職」の皆様に「教育の情報化」について情報をご提供させていただいているHBI通信もおかげさまで100回を超えることができました。ありがとうございます。
 記事が多くなりましたので交通整理のために改めて目次を設定させていただきます。お仕事のお役に立てれば幸いです。

HBI通信イメージ

◆教育委員会でコンピュータ関連の担当になったら最初に読む

1 教育の情報化ビジョン(平成23年4月28日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/information-vision/
2 教育の情報化に関する手引き(平成22年10月29日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/information-manual/

 
これら2つの資料は、現在の教育の情報化を考えるうえでわかっていることが前提、という扱いの資料になります。公開されてから時間が経っていますが、まずこちらに目を通していただくことが必要かと思います。

3 教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(平成29年10月18日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e8%82%b2%e6%83%85%e5%a0%b1%e3%82%bb%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%aa%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%9d%e3%83%aa%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%99%e3%82%8b%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%a9/

待ったなしの対策を余儀なくされるセキュリティに関してまとまっている資料です。難しいと感じられる方も多い資料ですが、少しずつご一緒に読み解いていければと思います。

4 教育の情報化加速化プラン(平成28年7月28日策定)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%83%85%e5%a0%b1%e5%8c%96%e5%8a%a0%e9%80%9f%e5%8c%96%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3/
もっとも読みやすいと思われる資料です。10Pとまとまっており、今すぐ何を行うか、と具体的な事例が書かれています。

5 小学校プログラミング教育の手引き(平成30年3月30日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e5%b0%8f%e5%ad%a6%e6%a0%a1%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%89%8b%e5%bc%95%e3%81%8d/
2020年より必修化される小学校プログラミング教育についての手引きです。「今後こういうことを現場で行う必要がある」ということについてご理解いただくための資料になるかと思います。

◆事例を知りたくなった時に読む資料

6 教育ICTガイドブック(平成29年6月30日公表)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e8%82%b2ict%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af/
7 クラウド導入ガイドブック(平成28年5月20日公表)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e3%82%af%e3%83%a9%e3%82%a6%e3%83%89%e5%b0%8e%e5%85%a5%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af/

環境整備の道筋がわかる資料です。先進的な他自治体の事例も豊富に載っていますので、「提案されても想像がつかない」ようなことについて調べるとき重宝されるのではと思います。

8 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン(平成30年5月公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%83%85%e5%a0%b1%e6%b4%bb%e7%94%a8%e8%83%bd%e5%8a%9b%e3%82%92%e8%82%b2%e6%88%90%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e3%82%ab%e3%83%aa%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%83%bb%e3%83%9e/
先生方が普段どうやって子供たちの学びに向き合っているか、豊富で具体的な事例でICT活用を行いつつ今後の授業について考えるための資料です。どのような機器をどう使うか、のイメージが沸きやすいかと思います。

◆業務の参考となるもの

10 ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業 成果報告書
https://ict-help.jp/hbi/category/ict%e6%94%af%e6%8f%b4%e5%93%a1%e3%81%ae%e8%82%b2%e6%88%90%e3%83%bb%e7%a2%ba%e4%bf%9d%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e8%aa%bf%e6%9f%bb%e7%a0%94%e7%a9%b6%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e3%80%80%e6%88%90/
ICT支援員を活用したいときにどのようなことに気を付けて活用すれば費用対効果として最大限となるか等のヒントが満載です。

11 教員の多忙化
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e5%93%a1%e3%81%ae%e5%a4%9a%e5%bf%99%e5%8c%96/

そもそもなぜ先生は多忙なのでしょうか。ご自分が学校で見ていた先生と今の先生は何が違うのでしょうか?根本をご理解いただきたいと思います。

これらの記事をご確認いただいて、少しでも皆様の自治体の教育の情報化に貢献できれば幸いです。

具体的なモデルについて提案されています

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
ふさわしいハードウェアイメージ
今日は基盤となるICT環境の整備のうち、安価な環境整備に向けた具体的モデルの提示 についてご説明させていただきます。

 まとめの中で、今まで地方自治体による整備が進まなかった理由の一つとして、コスト面の課題が挙げられています。
 学習者用コンピューターについては、安価で一般に普及しているものを時代に併せて更新していくことが望ましく、総コストも下げられる、とあります。
 教育市場における学習者用コンピューターの価格は、店頭価格と隔たりがある、という印象をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。その理由として、様々なものが挙げられますので、「この理由を解決したから一気に安くなる!」というものは残念ながらありません。ですがこのままでは到底子供一人一台の学習者用コンピューターを実現することはできないわけです。
地方自治体が大量に一括調達を行うことが効果的、とまとめにはあります。ですが、ネットワークも違い、使っているソフトも違い、そもそも情報セキュリティポリシーが違う、という自治体間での大量一括購入というのはとても難しく、削減されたコストとそのために発生するコストを考えると、あまり現実的ではないように感じます。
そのため、学習者用コンピューターのコストを下げると同時に、大型提示装置等のそれに付随する機器、ソフトウェアのコストも下げていく必要がありますね。
そのためのモデル例が、まとめの29P~30Pに掲載されています。
このようなモデル例を出すには文科省は相当苦労したはずです。書いてあるスペックのものを取り扱っているメーカーが有利になるわけですから、あまり細かいところまでは書けない、でもあまりにおおざっぱではモデル例の意味がない、ということで、苦心の跡が見られます。

大型提示装置については

  • ・最後方の子どもの視認性を確保
  • ・装置の落下に対する安全性
  • ・教師が手軽に使える容易さ

が挙げられています。

学習者用コンピューターについては、機能として最低限

  • ・起動、スリープからの復帰が15秒程度以内
  • ・バッテリー駆動 カタログ値6~8時間以上
  • ・1.5㎏未満の軽量なもの
  • ・無線LAN接続機能
  • ・9~14インチ程度の画面の大きさ(可能なら11~13インチ)
  • ・ノートが他パソコンあるいはタブレット型パソコン
  • ・小学校中学年以上ではハードウェアキーボード必須
  • ・片側カメラ機能
  • ・音声出力端子
  • ・外部接続端子
  • ・メーカーによってサポートされているOS

以上の点が挙げられています。以下の点は必須ではないですが、明確に利用する目的があり、経費が十分措置されているのであれば検討してもよい点ということです。

  • ・耐衝撃機能
  • ・防水・防塵機能
  • ・ペン機能
  • ・SD、MicroSD端子
  • ・CD、DVDドライブ
  • ・両側カメラ

また、補償については

  • ・原則1年
  • ・センドバック方式
  • ・故障率を考慮した予備の常備

が挙げられています。さらっと続いていますが

  • ・端末管理、アカウント管理が可能であることが望ましい

とあげられています。クラウドを使うためにはアカウント管理が必須になるため、ここであげられていると考えられます。

通信ネットワークについては
「第三者の評価等も得ながら、誰もが理解できるシンプルなものとするとともに、ネットワーク機器等の性能も十分考慮したうえで、よりボトルネックの少ないものとすることが必要」とあります。
ネットワークは回線速度だけ良いものを契約しても、その途上にある通信機器の性能にも大きく左右されます。SINETへの接続も紹介していましたが、これは「将来の選択肢の一つ」であると書かれています。
安価で高速な通信が継続的に担保できる見通しが必要だとありますが、過渡期に未来を見据えて選択していくのはとても難しいことですね。
ただし、「ネットワークがつながっている」という状態は、今後「水道をひねれば水が出ます」と同じ程度のインフラとして考えられるようになっていくと思われます。
何がどうなるのが良いのか、正解を知っている人はおそらく一人もいませんので、現時点での知恵を絞って、考える必要があります。その知恵を絞るために、「学校におけるネットワークの知識を持った専門家」のリストが欲しい!と思うところではあります。そうも言っていられませんので、先進的な自治体や、信頼できる繋がりからの紹介はとても参考になると思います。ぜひ、聞いてみてください。

学習用ツールを含めたソフトウェアについても言及されています。
パソコンを使って効果的な学習を行うためにはソフトウェアが欠かせません。
必要最低限のツールとして

  • ・ワープロソフト
  • ・表計算ソフト
  • ・プレゼンテーションソフト

が挙げられています。
 重要なことは

  • ・端末、ソフトウェア、通信ネットワークを複合的に勘案して、すべてがストレスなく稼働するかを見極めて仕様を決定すること

 とあります。例えば、電子黒板で本格的に拡大すれば、蝶の鱗粉まで鮮明に見えます!というウリのソフトウェアは学習効果が非常に高いものですが、ネットワーク越しに全校で利用するとなると、おそらく無線環境では操作性に非常にストレスがかかります。実際に使う方法を考え、その時にストレスができるだけ少ないものを選定しないと、せっかく導入しても使われない、ということが発生するわけですね。
ここでもクラウドコンピューティングが優位であると紹介されていますが、実際に使う環境で試すことを強く推奨します。

最後は従来の学習者用サーバーの代替として教育クラウドが紹介されています。
 「当面各学校1台分のサーバーの設置を前提」としている文科省ですが、パブリッククラウドの積極的な活用を進める、とあります。教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン の改訂が待たれるところですね。

 次回は関係者の意識の共有と専門性をもった人材の育成・確保のための取組の推進ついてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

クラウドバイデフォルトの波が学校にも届きそうです

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
クラウドのイメージ

今日は基盤となるICT環境の整備のうち、クラウド活用の積極的推進 についてご説明させていただきます。

 文科省が平成29年10月に「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を作成し、各自治体がガイドラインを参考できる状態になりました。このHBI通信でも詳しくご説明させていただきましたね。
 ところがそれ以降、データの利活用に関する取り組みの促進、技術の進展による安全・安価なクラウドサービスの普及などの状況の変化、があり、それらを踏まえてICT環境整備のインセンティブや、ICT環境を維持管理するためのコスト低減を図ることが必要である、と述べられています。
 文科省もクラウドについて使っていこう、という方針になってきたということですね。もともと一概に禁止しているものではない、ということですが、ガイドラインをぱっと読んだだけでは「禁止している」と解釈することも考えられます。
 平成30年6月には各府省CIO連絡会議にて「政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針」が出され「クラウド・バイ・デフォルト」が決定されたとのことで、学校現場でも安全安心にクラウドを利用していくことが求められている状況ですね。
 そのため、文科省もガイドラインの改訂を図るとあります。3点あげられています。

  • 1 パブリッククラウドの利用を前提とした記述の整理
  • 2 サーバー・ネットワークの構築方法の整理
  • 3 情報資産分類の見直し・柔軟化

 です。こう並べてみると、感慨深い気持ちになります。学校現場のセキュリティと言えばひたすら「隔離・接続しない・触れない・やらせない」だったのですが、「便利なものを使う。だから使うためにどうすればいいか考える」に変わってきたな、と思います。
 ガイドラインの改訂が速く公開され、それに基づいてセキュリティを考えられるようになると色々はかどりそうです。

 次回は安価な環境整備に向けた具体的モデルの提示についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

SINETを小中学校へ開放するための文部科学省内WGの成果がとても楽しみです

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm

トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
ネットワークのイメージ

今日は基盤となるICT環境の整備のうち、SINETの初等中等教育への開放 についてご説明させていただきます。

 SINETは日本全国の大学、研究機関等の学術情報基盤として、国立情報学研究所(NII) https://www.nii.ac.jp/が構築、運用している情報通信ネットワークです。
高速で、安定しているネットワークで大学、研究機関等が接続しています。
「クラウドやセキュリティ、学術コンテンツを全国100Gネットワークで有機的につなぎ、800以上の大学等にハイレベルな学術情報基盤を提供します」とあります。2019年12月からは大阪と東京を結ぶ400Gbpsの国内回線が開通するほか、国際回線もあるということです。
詳しい内容はhttps://www.sinet.ad.jp/aboutsinet に掲載されていますが、最先端の研究成果が漏れては困りますから、高いセキュリティを誇っていると考えて差し支えないと思います。
 まとめでは「各学校から公衆網にVPN(Virtual Private Network)を組み合わせて直接SINET のノードへ接続することにより、超高速で大容量の通信が可能となる」とあり、回線速度や安全性を考えると非常に魅力的な物と考えられますね。
 もちろん、この「各学校から」というところをよく吟味しないといけないのは当然として、ネットワークの物理的な構築やセキュリティ対策、運用体制等様々な準備が必要、とあります。
高等教育機関が接続することが前提のネットワークのため、セキュリティ担当者やICTに詳しい担当者がいることが当然として運用されてきました。
小中学校へも開放、となると、1校に1名詳しい担当者がいることは望めませんし、自治体に一人、も難しい場合があります。そのあたりを文科省できちんと検討するとのことです。
 この開放により、大学教育の専門家と初等中等教育の専門家が一堂に会する検討体制を文科省に立ち上げ、ネットワークの検討と一体となって検討・準備を進める、とあります。とても素晴らしいことですね。ネットワークを繋げても、お互いの専門領域がかぶらないから接点がない、はとても残念なことです。せっかくシームレスに繋がれるのなら、先生同士の交流、専門家同士の交流も図り、交互作用によってより素晴らしい教育が生み出されていくとよいですね。

 次回はクラウド活用の積極的推進についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

文房具と同レベルのICT環境整備について言及されています

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皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
ICT環境整備

今日は基盤となるICT環境の整備のうち、ICT環境整備のあるべき姿と現状と課題 世界最先端のICT環境に向けて についてご説明させていただきます。

 そもそもICT環境が整備されていなければデータの蓄積もデータの入力もデータの活用もできません。現在の学校現場は、ICT活用は必須のものとなりつつある、ということは言えるでしょう。
 ですが、OECD国際教員指導環境調査(TALIS)2018 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/1349189.htm では授業での活用の惨憺たる有様が浮き彫りになっています。
中学校教員が「生徒に課題や学級での活動にICT(情報通信技術)を活用させる」という項目に、「いつも」「しばしば」と回答した割合は17.9%でした。私自身の体感では「え、そんなに活用してるんだ!すごいな中学校の先生」なのですが、世界はもっともっともっと先を行っています。参加48か国・地域平均は51.3%。日本は2番目に少ない状態です。ちなみにトップはデンマークの90.4%でした。

 まとめでは「もはや学校のICT環境は、その導入が学習に効果的であるかどうかを議論する段階ではなく、鉛筆やノート等の文房具と同様に教育現場において不可欠なものとなっていることを強く認識する必要がある」とあります。日本の現状は危機的状況であり、それを脱して世界最先端のICT環境に向かうためのロードマップを今年度中に策定する、とあります。2020年3月までに公開される予定とのことなので、これがとても楽しみですね。

 こういう状況であることを踏まえて、地方自治体でも整備を加速すること、ということが挙げられています。とはいえ、なぜ整備が進まないか、ということについてはこのHBI通信でも幾度もご紹介してきたように、「必要な機器の整備コストが高いこと、そもそもどのような整備を行うべきか判断がつかないこと」などがあります。

 教育委員会の整備の担当、ICT担当が機器に堪能で仕様書も書ける、などというのは現実には難しい話です。そのため、「2018年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」を踏まえ、「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度)」に基づき、地方財政措置がなされている、とあります。
 地方交付税のため、ICT環境の整備に使われているかどうか非常に難しいところなのですが、各自治体に確実に取り組んでいくことを求めています。求めるばかりではだめだということは文科省もわかっているため、全力で地方自治体の支援を行っていく、とあります。

  • ・調達にあたり参照できるよう学習者用コンピュータのモデルを示す
  • ・技術面の詳細については「ICT活用教育アドバイザー」が地方自治体のフォローアップを行う
  • ・地方自治体の質問に常時対応できる体制を整える

とのことです。モデルはこのまとめに後述されていますが、「常時対応できる体制」を整える、というのがとても心強いですね。楽しみです。

 次回はSINETの初等中等教育への開放についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

データを登録する際に標準化がされていると活用が進みます

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
めざす先に希望が見えるイメージ
今日はデータの標準化についてご説明させていただきます。

 教育ビッグデータを効果的に活用していくためには、収集するデータの種類や単位が収集者によって変わっていては困ってしまいますね。なので、相互に交換、蓄積、分析が可能となるようにデータの意味をそろえることが不可欠である、と述べられています。
そのためには

  • ・データ内容の規格をそろえる
  • ・技術的な規格をそろえる

必要がありますね。技術的な規格については既に流通している国際標準規格に合わせるといろいろと便利なことが予想できます。
データ内容については、各国により文脈が異なるため、それぞれ内容を定めている傾向にあるということです。たとえば掃除一つとっても、誰の仕事なのか、先生が指導する必要があるのか等について国によって考え方は違いますね。

 データ内容の規格については概ね 校務系データ(在席情報等)と学習系データ(学習の記録等)に分けられるとあります。文科省が早急に検討をすすめる、となっていますので、この標準化された規格でデータをそろえられるようになるといいですね。

 それと同時に、日本では学習指導要領が定められていますので、コードによって学習指導要領のどこにあたるものなのか、ということを共通で理解できるようにすると、とても便利ですよね。
 データの標準化やコードの統一は、便利、という風に申し上げていますが、おそらく一度それが成し遂げられた後はものすごいスピードで様々な化学反応が起こっていくと思われます。それはおそらく、子どもたちの未来にとって非常に役立つものになるのでは、と思います。少なくとも「わからないまま放っておかれている」子どもたちの数はどんどん減っていくと考えられます。
 標準化されたデータを元に躓いている子供たちの躓きポイントが全国で共有され、それを解決するための学習指導要領のこのコードに対応する部分の教材が効果的である、等有益な情報にアクセスしやすくなることが考えられます。
 効率よく学ぶ、ということの再定義が必要になってきそうですが、いろいろなものを創造するための知識は自分のうちにある必要があるのでは、と思います。検索すればわかる、ということを知っている必要があり、それが正しいかどうか判断できるための基礎知識は必要だと思うわけです。

 そのため、それらを育むために必要な知識を日本全国で良い方法を共有しながら身に付けられるようになる可能性があるのでは、と思っています。

 とはいえ、留意点も確認しておく必要があります。
 真っ先に挙げられているのが個人情報保護法制との関係です。まとめには個人情報保護に関する国や地方自治体で制定されている条例や法律が2000個近くある、とあります。
 これらを網羅するだけでもとても大変ですね。どのようなことがどこでは許されていて、どこでは許されていない、ということについて統一した見解があるとよいのですが、おそらくそれはとても困難なことです。まとめもこれ以上の言及はされていません。
 次にあげられているのがデータ解釈の際のバイアス問題です。
 AIのアルゴリズムは人間が作っています。そのため作り手の先入観等が無意識のうちに紛れ込んでしまう場合があったり、単純化、定式化することで複雑な背景が十分考慮されていなかったり、ということが考えられます。
 そのことを十分留意しながら活用していくことが必要、ということです。
 それらを踏まえたうえで、令和2年度中に教育ビッグデータの効果的な活用を促進するために一定の結論を得る、とあります。
 どのような議論がなされるか注視していきたいところですね。

  

 次回は基盤となるICT環境の整備についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

アメリカとオーストラリアのデータ活用です

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
のび行く可能性のイメージ

今日は教育ビッグデータの現状・課題と可能性についてご説明させていただきます。

先回はイングランドでした。アメリカでは、初等中等教育は各州の権限なので、個々の州ごとに取り組みが行われていましたが、それでは州の間のデータの比較ができないということで、CEDSと呼ばれるプロジェクトが始まったとのことです。
 そこでは未就学児教育から企業内研修まですべての分野における用語の定義やID体系を整理し、データの標準化が行われたということで、スケールの大きなすごいプロジェクトだったことがわかります。
 欠席の理由は11個の項目が定義されたりしているということで1700を超える用語の定義がされているという、非常に標準化が重要視されている状態だということがわかります。同じ言葉でも違う意味で使うことはよくある話ですね。
 しかも強制力は特になく参考として公開されているだけとありますが、多くのシステムや報告書はこの基準に従っているということです。基準が明確だとその報告書の指していることがより多くの人に伝わりますよね。
 これが教育ビッグデータ分析の基礎として機能しているということです。
 また、相互の比較を可能とするために、数学と英語で共通のカリキュラム標準「Common Core State Standards」が定められているとのことです。各項目のIDのおかげでシステムでの処理やデータ連携が容易になっているということです。
 また、イングランドのMISに似たSISと呼ばれるシステムに子どもの様々なデータを蓄積して活用しているとのことです。このデータ等を活用し、子どもの躓きを分析して適切な教材を提示したり、学力向上のためのヒントが表示されるというサービスが提供されているということです。ほとんどがWebベースで提供されているため、英語圏ならそのままこのサービスを活用している事例も多いということです。
 アメリカの場合、多様な教育を重視しながらも、統一のIDを使ってデータを連携しやすくしているという報告ですね。統一IDはデータベースを少しでも触ったことがある人なら、どれだけ重要なことかわかるかと思います。
 同じような見出しで違うデータだった、ということは日本では起こりがちですが、このような統一IDがあればきちんと比較することもデータを結合することも容易です。

 オーストラリアも州が初等中等教育に責任を持っているとのことです。
 州によりカリキュラムが異なっていた状態を、2013年からオーストラリアンカリキュラムとして統一したとのことです。これらのカリキュラムにはIDが付与され、デジタルで公開されているためデジタル教材と連携を図ったり、教材や授業案の共有に役立っているということです。
 子どもの情報、出欠席や成績、課題の提出状況等の学校で蓄積されたデータは、転校・進学する子どもの情報を次の学校に引き継ぐために活用されたり、州が分析したり、連邦が各州の教育状況を比較するためにも利用されている、ということです。
 データの規格はアメリカの規格をもとに想定されているとのことです。

 アメリカもオーストラリアも、そしてイングランドも、子どもたちのデータを様々に活用し、国の基礎的な資料として重要視していることが読み取れますね。
 日本では知りたいことはまず調査、になってしまい、現場は調査で忙殺されることがあります。
 学校基本調査のような児童生徒数や教職員数のデータは、イングランドのMIS、アメリカのSISのような仕組みを構築すれば、文科省ですぐ取り出せるようになりますね。
 膨大なデータがただそこにある、というだけではデータがないこととほぼ同じです。データは活用し、そのデータを使ってより良い生活を送ることができるように扱うことが重要であると考えます。
 そのためにどうしていけばよいか、日本の教育を良くしていくためにどのようにデータを扱うのかについて、まとめでは詳しく説明されています。
 次回はデータの標準化についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

教育ビッグデータの具体的な活用例は参考になります

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
大きな可能性を秘めている様子

今日は教育ビッグデータの現状・課題と可能性についてご説明させていただきます。

個人の学習記録データについて、簡易で継続的に、様々な種類のものを取ることが技術的に可能になってきている旨が述べられています。
 ただ、データを収集しても、データ項目やデータ収集の用語等が統一されておらず、ルールもなく、データ連携や分析が効果的に行われていないのが現状である、とも述べられています。
 私たちも日々の学校からのお問い合わせ、訪問記録等をデータベースに記録していますが、そこへの記載ルールや表現方法、使用する言語の定義等を1週間に1回程度は確認しています。そうでなければ、そのデータベースを分析、集計する際に大変な労力が必要になります。これは、集計業務をしたことがある方ならわかっていただけると思います。行政職の皆様はだいぶんお分かりいただけるのではないでしょうか。
同じ「校内LAN」という言葉が何を指しているのか、「ネットワーク」のことか「インターネットでのWEB閲覧」のことか、「校務支援システム」のことか、「校内LANを利用できるパソコン」のことか、文脈を確認しないまま同じ分類で集計・統計・分析を行うと正しい結果が得られません。
 手引きでは、将来的には医療や福祉の他分野とデータ連携することでよりきめ細かな指導・支援が可能となり得る、とあります。まったくその通りで、未来の教育に重要で不可欠な基盤となるものであることは明白なのですが、一つに結びつけられた個人のそのデータを閲覧してよいのはどのような権限を持った人なのか、自分で見ることは可能なのか、データ漏洩した場合の対処方法は等考えなければならないことはたくさんあります。
 ですので、諸外国ではどのように扱われているのか、「飛躍的な学びの改善」が行われているとされる、イングランド、アメリカ、オーストラリアが例示されています。

 教育ビッグデータを教育改善に活かしている典型例がイングランドである、ということだそうです。
各学校において、生徒・教員・学校管理に関するデータを蓄積、学校マネジメントや学校評価に利用しているとあります。教育水準局は、各学校のデータを活用して学校評価をしているということで、エビデンスに基づいた評価をしていると捉えることができますね。
 各学校では、MIS(管理情報システム)と呼ばれる校務支援システムに、出欠席、課題の提出状況、成績や所見等学習活動に関するデータが日常的に入力され、蓄積されているということです。出席簿に線を引くのではなく、パソコンに入力がされているわけですね。
 この校務支援システムは様々な条件でデータを抽出して相関を見る等の分析機能や、声がけが必要と思われる子どもを自動的にリストアップする機能等があり、教師の授業の設計や個別指導に活用されているとのことです。
 ここで、日本なら「学級経営をするうえで子どもたち一人一人の状態は自分が一番よくわかっている。心を持たない機械に何がわかる。」というような意見が出てきそうなところですが、先生方が一番子どもたちのことをわかっている、という前提で、その先生のアシストをしてくれるシステムだという理解をしていただければと思います。首長部局、特に財政は「先生が子どもたちを見ていればシステムなんかいらないじゃないか」という意見が出てきがちですが、40人の子どもたちの状況を瞬時に判断する特殊能力を持った先生は、いくら専門性が高いと言ってもそう滅多にいらっしゃいません。こういう能力は特に知力体力を消耗しますから、先生がお忙しくなれば感度は鈍るでしょう。そのため、疲れずいつも安定したパフォーマンスを発揮するシステムが先生をアシストし、「A君は先週に比べて今週の課題の提出率が10%落ちています」という事実を先生に伝え、先生が判断し、先生がA君に最適な言葉を選んで声掛けを行う、というように利用すればよいのではないでしょうか。

 イングランドでは、毎年学校向けとMIS提供企業向けの両方に、教育的な観点から蓄積すべきデータ項目を含むガイドラインを出しており、MISはこのガイドラインに併せて毎年改良されているとのことです。
 時代が変われば必要な情報も変わりますし、データを蓄積した結果、もっと必要なデータがわかったり、入力の手間に比べてこれは…というのが見つかったりするでしょう。毎年改定が大変なのか妥当なのか、現場の意見が聞きたいところですね。
 そして特筆すべきは、イングランド教育相や地方教育当局は、各学校のMISのデータを抽出することでその学校の様子を把握することができるため、各学校は行政からデータを聞かれることがなく、報告書を手作業でまとめる必要もない、というところです。
 先生の多忙感、負担感の大きな比率を占める「各省庁等からの調査」にかける時間がまるっと必要なくなるわけですから、それだけ子どもたちと向き合う時間がうまれますね。
 イングランド教育省はさらに、WEBベースの分析システムを学校向けに提供しており、MISに蓄積されたデータや全国学力テストの結果等を活用し、自分の学校と似た条件の学校とを比較することができる、とあります。他校の様子も学校は知ることができる、というのは驚きですね。
 学校の評価にあたっては、学校の平均値だけで判断するのではなく、コントロール外の環境を考慮し、子どもの学力がどれだけ伸びたかに着目して学校を評価する状況ごとの付加価値により測定する考え方が導入されているということです。学力テストで平均値が最下位だったから先生の給料を下げる、という考え方ではないということですね。
 データに基づいた教育改善の文化が根付いている、とありますが、いったいいつくらいからこのような文化になったのか、どれくらいで変化が見られたのか等、知りたいことはたくさんありますね。

 次回はアメリカ、オーストラリアについてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

発達段階に応じたICT機器の活用は自動車の運転のイメージと似ているかもしれません

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
未来に向かってのび行くイメージ

今日は2②発達段階に応じた活用 をご説明させていただきます。
 学校における先端技術の活用場面や頻度については、発達段階に応じた活用が必要であると述べられています。
 幼児期は直接的な体験が重要であることを踏まえ、園での生活に得難い場合に先端技術の活用をする、とあります。小学校低学年では、文字を書く、実測する、実験する、人と会話するときに感じる温度感や表情の変化等の実体験を通じた経験が重要であることに留意が必要である、とあります。
 実感するものがなければ先端技術を使って得られるもののも得られないのではないか、ということですね。今後急速に感知能力が変化していくと思いますが、感じることは重要ですね。例えば私はオオカミが近寄ってくる、というような感知はできませんが、遠い祖先はきっとそれができたはずです。その代わり私は「あの車はよそ見をしているから自転車の私が突っ込んでいったら確実にはねられる」という危険を察知できるようになりました。生活様式が変われば必要な感知能力は変わりますが、それが何なのか今は予想できませんね。よって現在大切にしたい感受性や触って初めて分かることなど、実際に試して子どもたちの世界をどんどん開いていく必要があります。
 また、想像する、空想する、ということができるようになるのは発達段階でいうと大体小学校1年生くらいから具体物の助けを借りて徐々に、ということが大まかに言われています。いきなり空想と現実が混ざった活動は混乱してしまいそうですね。
 ただ、成長につれて、スマートフォン等のICT機器を使用する機会が増える実態があることから、低学年のうちからICT機器を使用する機会を通じて情報活用能力や使用にあたっての留意点を学んでいくことも必要である、とあります。
 同じくらい重要なことですが、では現場としてはどう判断したらいいのでしょう、という内容ですね。
 ここで、学校における携帯電話の取扱い等に関する有識者会議(令和元年度)(第3回) 議事要旨http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/150/gijiroku/1420371.htmで非常に興味深い記載があったので少し長いですが引用します。

「禁止するよりも正しく生徒たちに携帯電話を使ってもらおう。ルールを学んでもらって、危険性を学んで正しく使う。これは、自動車教習所みたいな感じです。

自動車はとても便利なものです。でも、無免許運転で乗ったら大変危険です。ルールを知らない、運転の仕方を知らない、危険性を知らない、仕組みを知らない。これほど危険なものはない。
でも、みんな自動車教習所で車の乗り方を学びます。教習所に行って、一番最初に学ぶのは何でしたか。そうです。
怖い怖い事故に遭う場面を見せられて、自動車はこんなに怖いよと教えられますよね。
その後、自動車の仕組みを学んだり、交通法規をがんがん学ばされたりして、それから試験運転というか、第1段階の教習に入るみたいな感じでした。」
 スマートフォン等のICT機器がインターネットに接続されていると、そこは世界の入り口です。自動車の運転は言いえて妙だと思いました。ですので、いきなり小学校1年生にハンドルを握らせるのではなく、周囲の大人が個人の発達段階に合わせてステップアップしていくイメージをお持ちいただくとよいのではと思います。

 このような考え方をもとに、更なる実証・精緻化を行い、令和2年度内に「学校現場における先端技術利活用ガイドライン」が策定される予定であるとあります。
 ガイドラインはたたき台として非常に助かる資料ですので、首を長くして発行を待ちたいところですね。

 次回は教育ビッグデータの現状・課題と可能性についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

様々な先端技術は、想定以上の効果をもたらすかもしれません

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
様々な情報を集めて花開くイメージ

今日は2(1)学校現場で先端技術の効果的な活用を促進するためにの2 をご説明させていただきます。

 続いて登場するのはAIを活用したドリルです。
 各自の習熟度や状況に応じた問題を出題・自動採点するもの、とあります。これは民間で既に何社か開始しているタブレットの通信学習をイメージするとわかりやすいと思いますが、個々の子どもに合わせた効率的な知識・技能の学習が可能になります。実際我が家の子どもたちも通信学習を行っていますが、漢字の学習の際も「間違った漢字はとことんやる」「汚い字は読んでもらえない」「書き順もチェックされている」ということで、宿題の漢字ドリルよりも効果的に漢字を覚えています。子どもたちに学習方略が足りないからなのですが、従来の漢字ドリルの宿題が出ると、1画目をノートの最後まで書き、2画目を書き…と全く意味のないやり方をしていて天を仰いでしまいます。
 AIを活用したドリルや通信学習ですべて行うのではなく、取り入れたほうが効果的な分野に積極的に取り入れることが良いと思いますが、そのご判断は、先生がご専門ですね。

 次に、センシングです。センサーやマイク等を用いて意見交換を行う子供の会話等の情報を計測・数値化し、学びの状況の分析に活用する、とあります。
 発話量や視線のデータを取ることができるようになった現在、そのデータを用いてどう分析できるかはこれからの分野です。きめ細かな指導を行うための判断材料の一つとして活用していけるのではと思います。もちろん、これが全てになってはいけません。サッカーでも90分間のうち、その選手がどこにいたか、どこに向いていたか、どこにパスを出したか等分析が進んでいますが、それでその選手の全てがわかるわけではありません。

 最後に統合型校務支援システムがあげられています。これは、以前統合型校務支援システム導入の手引きで詳しくご説明した通りです。教職員の校務を電子化し、効率的に処理するためのものです。
 システムだけ導入しても手順を何一つ変えなければ意味がありません。システム導入を機に、学校でも大胆に無駄な労力のカットを行えるといいなと思います。(校務システムで送られてきた教委からの文書を印刷し、回覧し、起案書を付けて校長印をもらわないと文書の処理ができない、等は電子決済の導入でもっとスムーズにいくと考えられますよね)

 このように、先端技術でどのようなことがもたらされるか、様々な技術を例に述べられてきました。
 次回はそれらを発達段階に応じた活用をする必要があることについてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

学校における先端技術を使用するイメージについて確認しておくことも必要でしょう

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htmトップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
寄り添って発展していくイメージ

今日は2 学校現場における先端技術・教育ビッグデータの効果的な活用を促進するために をご説明させていただきます

続いて述べられているのがデジタル教科書・教材です。
学校教育法等の一部を改正する法律http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/seido/1407716.htmにより学習者用デジタル教科書の制度化が行われました。障害等により紙の教科書・教材を使用することが困難な子どもにとっては文字の拡大や音声読み上げ等により学習上の困難の軽減が期待される、とあります。
選択肢が増えるということは学習の機会も増えるということですね。
留意点は以前から言われている通り、単に視聴させるのみではなく、授業の中に効果的に取り込むことがあげられています。

次に協働学習支援ツールです。子どもの端末と教師の端末・電子黒板等を連携し、文書・画像ファイル等の教材・課題の一斉配布、画面共有・制御等を行うことのできるソフトです。これが行えると教員が個々の状況に応じた机間指導や声掛けが可能となる、発問をより効果的に行うことが出来る等のメリットがあげられています。
ただ、今後は専用のソフトウェアではなく例えばアカウント管理で共同で編集できる環境があればよい、というように取捨選択が行われていくかもしれません。現在の専用ソフトは一斉配布や一斉表示でアクセスが集中し、ツールが使用できなくなった場合の代替策を用意しておく必要がある、という通り授業中の肝心な時に固まることがあります。
いろいろな道を模索していけるよう私たちも頑張って勉強します。

その次に出てきているのがAR・VRです。
ARは拡張現実、VRは仮想現実の技術です。現実では体験できないことに関してリアルな疑似体験をすることが出来るものですね。これは今後の学習にどんどん取り込まれていくのではないかと考えられます。
特に、通常では経験できないことを疑似体験させることで、より効果的な学びを得ることが出来るメリットがあげられています。授業中に深海にはもぐれないですしサバンナの真ん中に立つこともできませんが、VRならそれが可能となるわけですね。
留意点としては「子どもの実体験も大切にする」です。これは先生方はもちろん大切にされていることですので重要です。ただ、授業中国語の先生がスイミーの世界に連れて行ってくれたり、社会の時間に江戸の飛脚が通った道を見せてもらったり、理科の時間にISS国際宇宙ステーションから地球を見下ろしたりできることって素晴らしいことではないでしょうか。
そういう体験を重ねることと、実際に体験できることを重ねることが、今後の子どもたちの生活の中心になっていくかと思うと、どんな変化が起きるのだろうとわくわくしています。

たった50年前、冬の夜にせめてラジオを聞かせたい、という歌が流行するような世の中だったのに、今や音楽は街中にあふれ、観劇の機会も観戦の機会も鑑賞の機会も格段に増えています。創作活動がどんどん行われ、クリエイティブな才能がどんどん出てきていますね。
 もっともっとクリエイティブな活動が盛んになるのだろうかととても楽しみです。

 次回は2(1)学校現場で先端技術の効果的な活用を促進するためにの続きについてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。