教育委員会行政職の皆様に送る 教育の情報化について抑えるべき10の資料と3観点

投稿日 | カテゴリー: ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業 成果報告書, クラウド導入ガイドブック, 小学校プログラミング教育の手引き, 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン, 教員の多忙化, 教育ICTガイドブック, 教育のIT化に向けた環境整備4か年計画, 教育の情報化に関する手引き, 教育の情報化の実態化に関する調査, 教育の情報化ビジョン, 教育の情報化加速化プラン, 教育委員会でコンピュータ関連の担当になったら最初に読む, 教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン, 教育情報化コーディネーター |

皆様こんにちは

教育情報化コーディネーター1級保持者が「教育委員会行政職」の皆様に「教育の情報化」について情報をご提供させていただいているHBI通信もおかげさまで100回を超えることができました。ありがとうございます。
 記事が多くなりましたので交通整理のために改めて目次を設定させていただきます。お仕事のお役に立てれば幸いです。

HBI通信イメージ

◆教育委員会でコンピュータ関連の担当になったら最初に読む

1 教育の情報化ビジョン(平成23年4月28日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/information-vision/
2 教育の情報化に関する手引き(平成22年10月29日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/information-manual/

 
これら2つの資料は、現在の教育の情報化を考えるうえでわかっていることが前提、という扱いの資料になります。公開されてから時間が経っていますが、まずこちらに目を通していただくことが必要かと思います。

3 教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(平成29年10月18日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e8%82%b2%e6%83%85%e5%a0%b1%e3%82%bb%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%aa%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%9d%e3%83%aa%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%99%e3%82%8b%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%a9/

待ったなしの対策を余儀なくされるセキュリティに関してまとまっている資料です。難しいと感じられる方も多い資料ですが、少しずつご一緒に読み解いていければと思います。

4 教育の情報化加速化プラン(平成28年7月28日策定)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%83%85%e5%a0%b1%e5%8c%96%e5%8a%a0%e9%80%9f%e5%8c%96%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3/
もっとも読みやすいと思われる資料です。10Pとまとまっており、今すぐ何を行うか、と具体的な事例が書かれています。

5 小学校プログラミング教育の手引き(平成30年3月30日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e5%b0%8f%e5%ad%a6%e6%a0%a1%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%89%8b%e5%bc%95%e3%81%8d/
2020年より必修化される小学校プログラミング教育についての手引きです。「今後こういうことを現場で行う必要がある」ということについてご理解いただくための資料になるかと思います。

◆事例を知りたくなった時に読む資料

6 教育ICTガイドブック(平成29年6月30日公表)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e8%82%b2ict%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af/
7 クラウド導入ガイドブック(平成28年5月20日公表)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e3%82%af%e3%83%a9%e3%82%a6%e3%83%89%e5%b0%8e%e5%85%a5%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af/

環境整備の道筋がわかる資料です。先進的な他自治体の事例も豊富に載っていますので、「提案されても想像がつかない」ようなことについて調べるとき重宝されるのではと思います。

8 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン(平成30年5月公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%83%85%e5%a0%b1%e6%b4%bb%e7%94%a8%e8%83%bd%e5%8a%9b%e3%82%92%e8%82%b2%e6%88%90%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e3%82%ab%e3%83%aa%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%83%bb%e3%83%9e/
先生方が普段どうやって子供たちの学びに向き合っているか、豊富で具体的な事例でICT活用を行いつつ今後の授業について考えるための資料です。どのような機器をどう使うか、のイメージが沸きやすいかと思います。

◆業務の参考となるもの

10 ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業 成果報告書
https://ict-help.jp/hbi/category/ict%e6%94%af%e6%8f%b4%e5%93%a1%e3%81%ae%e8%82%b2%e6%88%90%e3%83%bb%e7%a2%ba%e4%bf%9d%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e8%aa%bf%e6%9f%bb%e7%a0%94%e7%a9%b6%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e3%80%80%e6%88%90/
ICT支援員を活用したいときにどのようなことに気を付けて活用すれば費用対効果として最大限となるか等のヒントが満載です。

11 教員の多忙化
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e5%93%a1%e3%81%ae%e5%a4%9a%e5%bf%99%e5%8c%96/

そもそもなぜ先生は多忙なのでしょうか。ご自分が学校で見ていた先生と今の先生は何が違うのでしょうか?根本をご理解いただきたいと思います。

これらの記事をご確認いただいて、少しでも皆様の自治体の教育の情報化に貢献できれば幸いです。

教育ビッグデータの具体的な活用例は参考になります

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
大きな可能性を秘めている様子

今日は教育ビッグデータの現状・課題と可能性についてご説明させていただきます。

個人の学習記録データについて、簡易で継続的に、様々な種類のものを取ることが技術的に可能になってきている旨が述べられています。
 ただ、データを収集しても、データ項目やデータ収集の用語等が統一されておらず、ルールもなく、データ連携や分析が効果的に行われていないのが現状である、とも述べられています。
 私たちも日々の学校からのお問い合わせ、訪問記録等をデータベースに記録していますが、そこへの記載ルールや表現方法、使用する言語の定義等を1週間に1回程度は確認しています。そうでなければ、そのデータベースを分析、集計する際に大変な労力が必要になります。これは、集計業務をしたことがある方ならわかっていただけると思います。行政職の皆様はだいぶんお分かりいただけるのではないでしょうか。
同じ「校内LAN」という言葉が何を指しているのか、「ネットワーク」のことか「インターネットでのWEB閲覧」のことか、「校務支援システム」のことか、「校内LANを利用できるパソコン」のことか、文脈を確認しないまま同じ分類で集計・統計・分析を行うと正しい結果が得られません。
 手引きでは、将来的には医療や福祉の他分野とデータ連携することでよりきめ細かな指導・支援が可能となり得る、とあります。まったくその通りで、未来の教育に重要で不可欠な基盤となるものであることは明白なのですが、一つに結びつけられた個人のそのデータを閲覧してよいのはどのような権限を持った人なのか、自分で見ることは可能なのか、データ漏洩した場合の対処方法は等考えなければならないことはたくさんあります。
 ですので、諸外国ではどのように扱われているのか、「飛躍的な学びの改善」が行われているとされる、イングランド、アメリカ、オーストラリアが例示されています。

 教育ビッグデータを教育改善に活かしている典型例がイングランドである、ということだそうです。
各学校において、生徒・教員・学校管理に関するデータを蓄積、学校マネジメントや学校評価に利用しているとあります。教育水準局は、各学校のデータを活用して学校評価をしているということで、エビデンスに基づいた評価をしていると捉えることができますね。
 各学校では、MIS(管理情報システム)と呼ばれる校務支援システムに、出欠席、課題の提出状況、成績や所見等学習活動に関するデータが日常的に入力され、蓄積されているということです。出席簿に線を引くのではなく、パソコンに入力がされているわけですね。
 この校務支援システムは様々な条件でデータを抽出して相関を見る等の分析機能や、声がけが必要と思われる子どもを自動的にリストアップする機能等があり、教師の授業の設計や個別指導に活用されているとのことです。
 ここで、日本なら「学級経営をするうえで子どもたち一人一人の状態は自分が一番よくわかっている。心を持たない機械に何がわかる。」というような意見が出てきそうなところですが、先生方が一番子どもたちのことをわかっている、という前提で、その先生のアシストをしてくれるシステムだという理解をしていただければと思います。首長部局、特に財政は「先生が子どもたちを見ていればシステムなんかいらないじゃないか」という意見が出てきがちですが、40人の子どもたちの状況を瞬時に判断する特殊能力を持った先生は、いくら専門性が高いと言ってもそう滅多にいらっしゃいません。こういう能力は特に知力体力を消耗しますから、先生がお忙しくなれば感度は鈍るでしょう。そのため、疲れずいつも安定したパフォーマンスを発揮するシステムが先生をアシストし、「A君は先週に比べて今週の課題の提出率が10%落ちています」という事実を先生に伝え、先生が判断し、先生がA君に最適な言葉を選んで声掛けを行う、というように利用すればよいのではないでしょうか。

 イングランドでは、毎年学校向けとMIS提供企業向けの両方に、教育的な観点から蓄積すべきデータ項目を含むガイドラインを出しており、MISはこのガイドラインに併せて毎年改良されているとのことです。
 時代が変われば必要な情報も変わりますし、データを蓄積した結果、もっと必要なデータがわかったり、入力の手間に比べてこれは…というのが見つかったりするでしょう。毎年改定が大変なのか妥当なのか、現場の意見が聞きたいところですね。
 そして特筆すべきは、イングランド教育相や地方教育当局は、各学校のMISのデータを抽出することでその学校の様子を把握することができるため、各学校は行政からデータを聞かれることがなく、報告書を手作業でまとめる必要もない、というところです。
 先生の多忙感、負担感の大きな比率を占める「各省庁等からの調査」にかける時間がまるっと必要なくなるわけですから、それだけ子どもたちと向き合う時間がうまれますね。
 イングランド教育省はさらに、WEBベースの分析システムを学校向けに提供しており、MISに蓄積されたデータや全国学力テストの結果等を活用し、自分の学校と似た条件の学校とを比較することができる、とあります。他校の様子も学校は知ることができる、というのは驚きですね。
 学校の評価にあたっては、学校の平均値だけで判断するのではなく、コントロール外の環境を考慮し、子どもの学力がどれだけ伸びたかに着目して学校を評価する状況ごとの付加価値により測定する考え方が導入されているということです。学力テストで平均値が最下位だったから先生の給料を下げる、という考え方ではないということですね。
 データに基づいた教育改善の文化が根付いている、とありますが、いったいいつくらいからこのような文化になったのか、どれくらいで変化が見られたのか等、知りたいことはたくさんありますね。

 次回はアメリカ、オーストラリアについてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

発達段階に応じたICT機器の活用は自動車の運転のイメージと似ているかもしれません

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
未来に向かってのび行くイメージ

今日は2②発達段階に応じた活用 をご説明させていただきます。
 学校における先端技術の活用場面や頻度については、発達段階に応じた活用が必要であると述べられています。
 幼児期は直接的な体験が重要であることを踏まえ、園での生活に得難い場合に先端技術の活用をする、とあります。小学校低学年では、文字を書く、実測する、実験する、人と会話するときに感じる温度感や表情の変化等の実体験を通じた経験が重要であることに留意が必要である、とあります。
 実感するものがなければ先端技術を使って得られるもののも得られないのではないか、ということですね。今後急速に感知能力が変化していくと思いますが、感じることは重要ですね。例えば私はオオカミが近寄ってくる、というような感知はできませんが、遠い祖先はきっとそれができたはずです。その代わり私は「あの車はよそ見をしているから自転車の私が突っ込んでいったら確実にはねられる」という危険を察知できるようになりました。生活様式が変われば必要な感知能力は変わりますが、それが何なのか今は予想できませんね。よって現在大切にしたい感受性や触って初めて分かることなど、実際に試して子どもたちの世界をどんどん開いていく必要があります。
 また、想像する、空想する、ということができるようになるのは発達段階でいうと大体小学校1年生くらいから具体物の助けを借りて徐々に、ということが大まかに言われています。いきなり空想と現実が混ざった活動は混乱してしまいそうですね。
 ただ、成長につれて、スマートフォン等のICT機器を使用する機会が増える実態があることから、低学年のうちからICT機器を使用する機会を通じて情報活用能力や使用にあたっての留意点を学んでいくことも必要である、とあります。
 同じくらい重要なことですが、では現場としてはどう判断したらいいのでしょう、という内容ですね。
 ここで、学校における携帯電話の取扱い等に関する有識者会議(令和元年度)(第3回) 議事要旨http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/150/gijiroku/1420371.htmで非常に興味深い記載があったので少し長いですが引用します。

「禁止するよりも正しく生徒たちに携帯電話を使ってもらおう。ルールを学んでもらって、危険性を学んで正しく使う。これは、自動車教習所みたいな感じです。

自動車はとても便利なものです。でも、無免許運転で乗ったら大変危険です。ルールを知らない、運転の仕方を知らない、危険性を知らない、仕組みを知らない。これほど危険なものはない。
でも、みんな自動車教習所で車の乗り方を学びます。教習所に行って、一番最初に学ぶのは何でしたか。そうです。
怖い怖い事故に遭う場面を見せられて、自動車はこんなに怖いよと教えられますよね。
その後、自動車の仕組みを学んだり、交通法規をがんがん学ばされたりして、それから試験運転というか、第1段階の教習に入るみたいな感じでした。」
 スマートフォン等のICT機器がインターネットに接続されていると、そこは世界の入り口です。自動車の運転は言いえて妙だと思いました。ですので、いきなり小学校1年生にハンドルを握らせるのではなく、周囲の大人が個人の発達段階に合わせてステップアップしていくイメージをお持ちいただくとよいのではと思います。

 このような考え方をもとに、更なる実証・精緻化を行い、令和2年度内に「学校現場における先端技術利活用ガイドライン」が策定される予定であるとあります。
 ガイドラインはたたき台として非常に助かる資料ですので、首を長くして発行を待ちたいところですね。

 次回は教育ビッグデータの現状・課題と可能性についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

様々な先端技術は、想定以上の効果をもたらすかもしれません

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
様々な情報を集めて花開くイメージ

今日は2(1)学校現場で先端技術の効果的な活用を促進するためにの2 をご説明させていただきます。

 続いて登場するのはAIを活用したドリルです。
 各自の習熟度や状況に応じた問題を出題・自動採点するもの、とあります。これは民間で既に何社か開始しているタブレットの通信学習をイメージするとわかりやすいと思いますが、個々の子どもに合わせた効率的な知識・技能の学習が可能になります。実際我が家の子どもたちも通信学習を行っていますが、漢字の学習の際も「間違った漢字はとことんやる」「汚い字は読んでもらえない」「書き順もチェックされている」ということで、宿題の漢字ドリルよりも効果的に漢字を覚えています。子どもたちに学習方略が足りないからなのですが、従来の漢字ドリルの宿題が出ると、1画目をノートの最後まで書き、2画目を書き…と全く意味のないやり方をしていて天を仰いでしまいます。
 AIを活用したドリルや通信学習ですべて行うのではなく、取り入れたほうが効果的な分野に積極的に取り入れることが良いと思いますが、そのご判断は、先生がご専門ですね。

 次に、センシングです。センサーやマイク等を用いて意見交換を行う子供の会話等の情報を計測・数値化し、学びの状況の分析に活用する、とあります。
 発話量や視線のデータを取ることができるようになった現在、そのデータを用いてどう分析できるかはこれからの分野です。きめ細かな指導を行うための判断材料の一つとして活用していけるのではと思います。もちろん、これが全てになってはいけません。サッカーでも90分間のうち、その選手がどこにいたか、どこに向いていたか、どこにパスを出したか等分析が進んでいますが、それでその選手の全てがわかるわけではありません。

 最後に統合型校務支援システムがあげられています。これは、以前統合型校務支援システム導入の手引きで詳しくご説明した通りです。教職員の校務を電子化し、効率的に処理するためのものです。
 システムだけ導入しても手順を何一つ変えなければ意味がありません。システム導入を機に、学校でも大胆に無駄な労力のカットを行えるといいなと思います。(校務システムで送られてきた教委からの文書を印刷し、回覧し、起案書を付けて校長印をもらわないと文書の処理ができない、等は電子決済の導入でもっとスムーズにいくと考えられますよね)

 このように、先端技術でどのようなことがもたらされるか、様々な技術を例に述べられてきました。
 次回はそれらを発達段階に応じた活用をする必要があることについてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

学校における先端技術を使用するイメージについて確認しておくことも必要でしょう

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htmトップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
寄り添って発展していくイメージ

今日は2 学校現場における先端技術・教育ビッグデータの効果的な活用を促進するために をご説明させていただきます

続いて述べられているのがデジタル教科書・教材です。
学校教育法等の一部を改正する法律http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/seido/1407716.htmにより学習者用デジタル教科書の制度化が行われました。障害等により紙の教科書・教材を使用することが困難な子どもにとっては文字の拡大や音声読み上げ等により学習上の困難の軽減が期待される、とあります。
選択肢が増えるということは学習の機会も増えるということですね。
留意点は以前から言われている通り、単に視聴させるのみではなく、授業の中に効果的に取り込むことがあげられています。

次に協働学習支援ツールです。子どもの端末と教師の端末・電子黒板等を連携し、文書・画像ファイル等の教材・課題の一斉配布、画面共有・制御等を行うことのできるソフトです。これが行えると教員が個々の状況に応じた机間指導や声掛けが可能となる、発問をより効果的に行うことが出来る等のメリットがあげられています。
ただ、今後は専用のソフトウェアではなく例えばアカウント管理で共同で編集できる環境があればよい、というように取捨選択が行われていくかもしれません。現在の専用ソフトは一斉配布や一斉表示でアクセスが集中し、ツールが使用できなくなった場合の代替策を用意しておく必要がある、という通り授業中の肝心な時に固まることがあります。
いろいろな道を模索していけるよう私たちも頑張って勉強します。

その次に出てきているのがAR・VRです。
ARは拡張現実、VRは仮想現実の技術です。現実では体験できないことに関してリアルな疑似体験をすることが出来るものですね。これは今後の学習にどんどん取り込まれていくのではないかと考えられます。
特に、通常では経験できないことを疑似体験させることで、より効果的な学びを得ることが出来るメリットがあげられています。授業中に深海にはもぐれないですしサバンナの真ん中に立つこともできませんが、VRならそれが可能となるわけですね。
留意点としては「子どもの実体験も大切にする」です。これは先生方はもちろん大切にされていることですので重要です。ただ、授業中国語の先生がスイミーの世界に連れて行ってくれたり、社会の時間に江戸の飛脚が通った道を見せてもらったり、理科の時間にISS国際宇宙ステーションから地球を見下ろしたりできることって素晴らしいことではないでしょうか。
そういう体験を重ねることと、実際に体験できることを重ねることが、今後の子どもたちの生活の中心になっていくかと思うと、どんな変化が起きるのだろうとわくわくしています。

たった50年前、冬の夜にせめてラジオを聞かせたい、という歌が流行するような世の中だったのに、今や音楽は街中にあふれ、観劇の機会も観戦の機会も鑑賞の機会も格段に増えています。創作活動がどんどん行われ、クリエイティブな才能がどんどん出てきていますね。
 もっともっとクリエイティブな活動が盛んになるのだろうかととても楽しみです。

 次回は2(1)学校現場で先端技術の効果的な活用を促進するためにの続きについてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

ネットワークの安定はインフラとしての整備活動の基本です

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

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花がきれいに咲いた飛躍のイメージ
今日は2 学校現場における先端技術・教育ビッグデータの効果的な活用を促進するために をご説明させていただきます

一番最初に述べられているのが「必要性や有効性がわからない」といった声に対応するため、学習指導要領の求める資質・能力を育成、深化し、子どもの力を最大限に引き出すための先端技術の活用に関して基本的な考え方を示す、ということです。
 今までチョーク一本でやってきた、という自負がある先生もたくさんお見えです。今までこれでよかったんだから、なぜわざわざ操作が難しく授業を止めるような先端技術を使わなければならないのか、という声は根強く残っています。
 そのため、まとめではまず「遠隔・オンライン教育」を筆頭にあげています。
 同時双方向で学校同士をつないだ合同授業の実施や専門家等の活用などを行う、授業の一部や家庭学習等において間内をより効果的にする動画等の素材を活用する
 とあります。時間や空間を超えることができ、学習の幅を広げることが可能となるとあります。これにより授業内容の最適化や質の向上をもたらすことができる、ということです。
 HBI通信でも何度も申し上げている通り、通学して教育を受けることが困難な子どもや個別の学習支援が効果的な子ども等にとって学習機会の確保を図ることが可能になる、という効果が期待されています。平成30年9月には「遠隔教育の推進に向けた施策方針」が策定され、遠隔教育が効果を発揮しやすい学習場面や目的・活動例等を類型化するとともに制度の整備を行っているとのことです。
 あとは、「遠隔教育」実施中にネットワークが止まらない、という心配事さえなければいいということですよね。このネットワークに関してはとても苦労された先生、行政職の方も多いと思います。急速に技術が発展しすぎて、目に見えない情報の流れを理解して交通整理できる機器はいったいどれなのか、ということ、その機器にどのような設定を施せばよいかということ等がわかりにくく、仕様書にどう反映させていいのかもわからないことが多いですね。それを解決する一つの手段として「SINET」の利用が述べられていますが、こちらについてはまた今後ご説明いたします。
 今までここぞ、というときにネットワークが停止した経験をお持ちの先生も多くみえるでしょう。行政職の皆様としては、視察に行くとなぜか止まる、という現象に遭遇したこともおありだと思います。
 ネットワークについての安心感がないとこの分野は前に進みませんので、そのあたりはぜひとも構築業者が頑張る必要があることと、仕様書をきちんと書くために行政職の皆様も頑張る必要があるかと思います。私たちはご支援を頑張りますので、この「遠隔教育」については子どもたちのために実現していきたいと思います。

 次回は2(1)学校現場で先端技術の効果的な活用を促進するために、の続きについてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

遠隔教育のメリットのうち、特に距離を飛び越えることが述べられています

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

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未来に向かって花開くイメージ

今日は(4)現在の学校をめぐる状況と課題をご説明させていただきます

今までこのまとめで述べられていたようなことを実現するために、何が課題なのかということを書いてあります。実現に向けて克服すべき課題が多いということは、文科省も認識しているということですね

まずあげられているのがハード上の課題です
学校では、教育用コンピューターの配置や通信ネットワークが脆弱であり、地域間格差も大きいとあります。
また、学校で使うためのパソコン等の機器は、使い勝手が悪く、価格も市場の機器と比較して高く整備されている場合が多いとの声がある、ということも書かれています。
 後者については、ここで特筆されるほどのことである、ということですが、そもそも調達仕様書について精通している行政担当者が必要だということですね。PCスペックやネットワーク機器で使用に耐えうるのはどれくらいか、ということを考えるためにどうすればよいかということについて、知らなければならないことが非常に多すぎるということです。

 

 続いて利活用上の課題が3点あげられています。

  • ・どのような場面でどのような先端技術を活用した機器を利活用することが効果的か、実証実験等も少なく、明らかではない
  • ・データは期間や事業者ごとに異なる指標を使って収集しており某大なデータを集めても機関の間でデータの受け渡しが確保されていないため比較参照が出来ず、収集したデータが教育の質の向上に十分に活用されていない
  • ・セキュリティの確保やプライバシー保護の観点を重視しすぎていることからデータの利活用がすすんでいない

ということです。ですので、まとめではこれらの課題を克服するために

  • ・遠隔教育をはじめICTを基盤とした先端技術の効果的な活用の在り方と教育ビッグデータの効果的な活用の在り方
  • ・基盤となるICT環境の整備

についての方策をまとめた、とあります。
いろいろな課題があり、正直現場にいると何から手を付けてよいやら、という状態ですが、このまとめにより取り急ぎ上記2点の課題のための方策が案内されるということです。つまり、今後それを重視していくということがわかります。特に「遠隔教育」と言っていることから、地域間格差をできるだけなくしていこうという意図が読み取れます。生まれた場所に関わらず、質の高い教育を受けられるようにしていくという方針を私はとても歓迎します。

 次回は2(1)学校現場で先端技術の効果的な活用を促進するために についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

人が人を教えること、の専門性がますます高まりそうです

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
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未来に向かってはばたくイメージ
今日は(2)新時代に求められる教育とはの途中からご説明させていただきます

 学びにおける時間・距離等の制約を取り払い、個別に最適で効果的な学びや支援を行うためにICTを活用するということについて、先回までご説明させていただきました。
 その続きとして、可視化が難しかった学びの知見の共有やこれまでにない知見の生成、ということで教師の経験知と科学的視点のベストミックスについて述べられています。
 素晴らしい先生は今までもこれからもたくさん、たくさんみえると思います。ただ、その素晴らしい先生の取組について、可視化し分析し標準化する、ということについては非常に困難を伴っていました。
 授業を定量的に計測するということが難しいからです。
 ですが、まとめでは、これまでにない詳細さと規模で学びの記録が技術的に可能となることで、学習の認知プロセスがみえて、これまで経験的にしか行えなかった指導と評価等が学習のプロセスと成果に対する最大限正確な推定を根拠に行えるようになる可能性がある、と述べています。
 サッカーを例にとると、この推定も頷けます。プロサッカー選手が、ユニフォームの下に黒い計測用の下着(?)を付けているのをご覧になった方もいらっしゃるかと思います。あの計測で、サッカー選手がどこに多くいたか、どれだけ動いたか、どれだけダッシュしたか、その時の心拍数等を数値化することが出来るようになりました。その結果、今まで監督の経験知でしかわからなかったこと、このサッカーをしたいからこのポジションのこの動作が得意な選手を取ってくる、というようなことが可視化され、「データ革命」と言われるような戦術の急速な発展がみられるようになったのです。この傾向が2010年頃から加速度的に追及されるようになり、今では計測せずに戦術を考えて勝てる監督は本当に数少なくなりました。それまでは「サッカーを数字で計れるわけがない」意見が主流だったことを考えると大転換です。
 同じことが教育に起こるかもしれない、とまとめでは述べています。例示されているのは

  • ・様々なビッグデータを自動的、継続的かつ効率的に収集できるようになり、分析が可能となることで、各教師の実践知や暗黙知を可視化・定式化したり、新たな知見を生成したりすることが可能になる
  • ・ビッグデータの収集・分析を通じ、効果的な学習方法等の特定を通じ、これに基づいた学校経営やよりきめ細かな指導・支援が可能になる、また、それを国や地方公共団体の政策に活用することが可能になる
  • ・ベテラン教師の大量退職に伴って、ベテラン教師の実践知や暗黙知の一部をビッグデータ解析することを通じて若手世代へより円滑かつ効果的に引き継いでいくことが可能になる

 また、このビッグデータの利用を通して、校務の効率化を実現し、働き方改革につながることが見込まれる、ともあります。例示されているのは

  • ・子供の欠席等の情報や校内データについて、教職員・教育委員会等への即時共有ができるようになることで、書類作成や会議等を効率的・効果的に実施することが可能になる
  • ・遠隔技術を活用した教員研修や各種会議の実施で遠方への出張が不要となる、あるいは海外の日本人学校等との研修も可能になる
  • ・教師は場所を問わず定期テスト等の採点業務を行うことが出来る

 とあります。

 こういう風に良いことばかりを例示していくと、教師がいらなくなるのでは、という懸念が出てきますが、ますます教師は必要になります。人が人から直接学ぶことが出来る希少性を持った、「先生」という専門職はこれまで以上に重要性が増すと考えられる、とまとめでも述べられています。

 その後まとめの7ページ、8ページでは未来のイメージ・スナップショットとして、教師と子どもそれぞれの視点から「こんな風になるのでは」という予測がされています。行政職の皆様には、「もっとこうなるよ」というアイディアをお持ちの方も多いと思います。ぜひご確認いただいて、どういう環境でどういう子どもたちを育てていきたいか、そのためにICTをどう活用していこうか、という議論を活発にしていただければと思います。
 多様な子どもを育てるには、多様な大人の意見が必要です。たくさんの知恵を出し合って、よい状況を作っていければいいなと思っています。

 次回は(4)現在の学校をめぐる状況と課題についてご説明させていただきます。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

新時代に求められる教育を行う技術は既に存在します

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
今後のび行く可能性のある未来のイメージ

今日は(2)新時代に求められる教育とは、からご説明させていただきます

先回ご説明しましたように、単純な、仕様化できるタスクはきっとロボットやコンピューターにとってかわられていくでしょう。そうではない人間ならではの強みが必要である、とあります。
例示されているのは「高い志を持ちつつ技術革新と価値創造の源となる飛躍的な知の発見・創造」で、その能力の前提としては「文章の意味を正確に理解する読解力、計算力や数学的思考力などの基盤的な学力の確実な習得も必要」とあります。これらのことから、以下の2点の教育が必要だと言っています。

  • 1 膨大な情報から何が重要かを主体的に判断し、自ら問を立ててその解決を目指し、他者と協働しながら新たな価値を創造できる資質・能力の育成
  • 2 1を前提として、これからの時代を生きていくうえで基盤となる言語能力や情報活用能力、AI活用の前提となる数学的思考力をはじめとした資質・能力の育成

「他者と協働」というのは人間がここまで繁栄してきた最大の能力であると考えます。心の情動として現れる「仲良くしようね」も、打算でキツネとタヌキの化かし合いのようなことをしていたとする「共に前進しよう」でも構わないのですが、一人の人間の力では成しえないことを、大勢の人間が寄り集まって成し遂げる、ということが出来るわけですね。
土木工事は象徴的ですが、インターネットの発達ももちろんそうです。こういう理屈で情報をやり取りすることが出来るはずだ、ということを共通理解とし、今や世界中で今までと比べてはるかに簡単に情報をやり取りすることが出来るようになりました。今後はAIを「秘書のように」活用して、いろいろな物事を進めていくことが出来るようになるための前提知識が必要だということになりますね。

 続いて、更なる可能性が広がる「公正に個別最適化された学び」について述べられています。
 子どもの多様化、と書かれていますが昔から多様な子どもはいたわけで、それが知識も技術も未発達だったために一様な集団として取り扱われていただけだと思うのですが、その多様性に正面から向き合うことが重要となる、とあります。
 知識や技術が発達してきたからこそ、授業中前を向いて集中できない子どもはさぼってるとか性根が悪いとか根性が足りないとか親のしつけが悪いとか甘やかしているとかそんな次元の話ではなく、脳の特性としてそのような行動をとる、ということがわかってきたわけですね。同じことをやらせようとしても、人間の脳の特性はバラバラですから、そう簡単にうまくいく方法はなかなか見つからないぜ、ということです。
 ほかにも外国をルーツとし、母語が日本語ではない子どもも増えました。また、今までは出る杭として打たれまくっていたこともある特定の分野にとびぬけている子どもら、多様な子どもたちの個々の状況に最適な学びを進めていくことが重要である、とあります。
 これは本当に近年の技術の発達の結果ですからぜひとも実現していきたいところですね。自分ではどうしようもないことで大人から怒られる子どもがどんどん減っていってほしいと思います。

 そのために、教育ビッグデータを活用することの意義、が述べられています。
もちろん一足飛びになんでもうまくいくわけにはいきませんから、段階を踏んでいくわけですが、まず一番最初に述べられているのは「学びにおける時間・距離などの制約を取り払う」です。
 各場面において最適で良質な授業・コンテンツを活用することが出来るようにする、とあります。
 私は四国で生まれ育ちました。本州に行くときは船です。修学旅行も船で行きました。歌手がコンサートに来てくれることも、著名な美術展が開かれることも、ミュージカルの観劇機会もほとんどありませんでした(皆無ではないですよ)。それが、本州四国連絡橋が開通したおかげで、どれだけ本州との行き来が楽になったか、どういえば伝わるのかわからないくらい革新的な出来事でした。
 それが、今や技術を活用すれば、どこでも多様な学びが可能になる時代になったのです。橋を架けるのには長い年月と莫大なお金が必要ですが、インターネットを通じた疑似的な時間・距離の制約の取り払いでは言うほどお金はかかりません。

 こういうことを言うと「本物に触れてこそ学びだ」といつでも本物に触れる機会のある都会の人が主張するのですが、そこは全く否定していません。本物に触れることはものすごく重要な学びです。でも、それだけに拘泥していればみすみす様々なチャンスを逃してしまうのでは、今まで地方にいる、というただそれだけで子どもの可能性を伸ばし切れていなかったのではないか、ということを申し上げているのです。
 まとめに例示されているのは

  • ・多様な人材・リソースの活用が可能になり、普段触れることが難しい最先端のアカデミックな知見を授業や教材に活用することが可能になる
  • ・多様な人々との学び合いを行うことで、社会性を涵養する機会や多様な意見に触れる機会を増加させることが可能になる
  • ・母語が日本語ではない子どもに対する多言語翻訳システムの活用や、病気療養児に対する遠隔技術の活用により多様な学習方法を支援することが可能になる
  • ・支援を要する子どもにそれぞれ応じた先端技術を活用した教材を提供することで個々に応じた学びの支援が可能になる

 です。もうこれを聞いただけで私はとてもとてもとてもうれしくなります。

 宇宙飛行士の講演は、もう開催地だけのものではなくなるのです。保育園から中学校卒業までずっと同じ顔触れ、5,6人の環境だけで育つのではなく、様々な地域の子どもと触れ合うチャンスができるのです。今まで先生が何をしゃべっているのか理解できなかった子供も、翻訳の助けを借りて理解できるようになれば、授業中苦痛に耐える必要がなくなるのです。病気で行きたいのに学校に行けなくても学びをあきらめる必要がなくなるのです。
 そんなの理想だ、忙しい先生にどこまで何をやらせる気だ、というご意見もあるかと思います。
 でも技術はそれを可能にしているのです。先生に押し付ける、学校で考えてやれ、ではなく社会全体で、これからの宝である子どもたちの教育をもっともっと良くしていこう、という提案だと私は思います。

 何もない田舎が嫌で、私は関東の大学に進学しました。関東に住んでいるということは何という特権だと心の底から感じました。栽培されている農作物をぱっと見て私は何が栽培されているかわかりますが、関東の人は分かりませんでした。でも、私は山手線の内回りと外回りどちらに乗るべきかも私鉄の特急の意味も舞台を見に行くにはどうやってチケットを取るかも知りませんでした。ミュシャ展に行くのに予約がいるのではないかと真剣に悩み、調べる方法もなく途方に暮れていたら友達が気の毒がって連れて行ってくれた、というのも今は笑い話です。
 そういうギャップを感じたことのある方はとても多くいらっしゃるのではないでしょうか。
 これからの子どもたちに、選択する自由を満喫してもらいたい、そう強く思います。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

新しい時代にふさわしい学びにはICT環境が当たり前になることが必要です

投稿日 | カテゴリー: 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策 |

皆さんこんにちは

ICTに関する様々な動きが加速度的に出てきましたね。
文科省からは「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について が公開されました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm
トップページに重要なお知らせとして掲載される力の入れようです。
咲き誇る花が今後の発展を連想させるイメージ

今回ははじめにから1.新時代における先端技術・教育ビッグデータを効果的に活用した学びの在り方(1)来るべきSociety5.0時代 についてご説明させていただきます。

 はじめに、で述べられているのは、この方策がまとめられた経緯と意図です。
 2018年11月 新時代の学びを支える先端技術のフル活用に向けて~柴山・学びの革新プラン~http://www.mext.go.jp/b_menu/activity/detail/2018/20181122.htm
 2019年3月 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(中間まとめ)http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1411332.htm#1411332c
 2019年5月 教育再生実行会議 技術の進展に応じた教育の革新、新時代に対応した高等学校改革について(第十一次提言)https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/pdf/dai11_teigen_1.pdf
 が、それぞれ元になるものとしてあげられており、新時代に求められる教育の在り方や教育現場でICT環境を基盤とした先端技術や教育ビッグデータを活用する意義と課題について整理して、取り組み方策をまとめた、とあります。
 2019年4月には中央教育審議会に、新しい時代の初等中等教育の在り方についてが諮問されています。
 これとあわせて両輪として新時代の学校、子どもの学びを実現するための取組を加速していきたい、と結ばれています。
 今まで様々なプランや方策、手引きが出されてきた教育の情報課ですが、今回は特に「急速に進展した」印象を受けます。それだけ危機感が強まっているということでしょう。私たちもこの流れを逃してはまた「お金がなさすぎるけどICT機器を何とか充実させる」難題に直面するしかありませんので、機運を逃してはならないと先生方のお役に立てるようご支援を行っていきます。

 それでは、今文科省が考えている「新時代における先端技術・教育ビッグデータを効果的に活用した学びの在り方」とはどのようなものでしょうか。

 まず、2Pには「来るべきsociety5.0時代」として、以下の3点があげられています。

  • ・あらゆるモノがインターネトでつながるIoTにより、今までにない新たな価値が生み出される
  • ・人工知能(AI)により、必要な情報が必要な時に提供され、膨大なデータから最適解を導きだせる
  • ・ロボティクスの進展により人間の可能性が大きく広がる

 ということが考えられているということです。
 では、これらによって社会構造はどのように変革していくのでしょうか。
  まずは人間一人一人の個別の活動データ、リアルデータが取得可能となることから、消費者の個々のニーズに基づく革新的なサービスを生み出す者が新たな競争優位を確立すると考えられている、とあります。
 また、既存の市場や産業群を乗り越えてサービスを提供するプラットフォームビジネスも拡大するだろうとあります。
 産業だけでなく、行政分野でもこれまで以上にエビデンスに基づく政策立案の推進が可能になると見込まれている、とあります。
 つまり、データがたくさん取得でき、それを処理することが出来るようになることによって社会は大きく変わっていくということですね。

 電気の仕組みが発見された時、移動に電気が使えるとか、声や姿を電気で送れるとか、そういうことを予想して発見されたわけではありませんね。社会の根源的な発展にデータが寄与するのではないか、ということを予想していると考えられます。

 ですから、3Pでは雇用環境も変革すると述べられています。
 労働者に求められる能力は、創造性や協調性が必要な業務、非定型な業務、と予想されています。定型的な物、単純労働はロボットの得意とするところです。有名な「THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION 」https://www.oxfordmartin.ox.ac.uk/downloads/academic/The_Future_of_Employment.pdfで、AIにとってかわられる職業が予想されたのは衝撃的でした。そうではない部分の人間にしかできないことを実行する能力が必要だと考えられているわけです。つまり、そういった教育を必要としている、ということですね。

 次回は(2)新時代に求められる教育とは についてご説明したいと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

分類するのは行動を起こしやすくするためです

投稿日 | カテゴリー: 小学校プログラミング教育 |

皆さんこんにちは

小学校プログラミングに関する資料がここ最近どんどん出てきています。必修化が2020年と目前に迫り、全国の小学校の先生方にいろいろな情報が提供されています。
そのうちの
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1375607.htmで紹介されている、小学校プログラミング教育に関する資料より、まず「小学校プログラミング教育に関する概要資料」からご説明させていただきます。
これから花開いていく様子

概要資料ですが、12ページにわたったスライドで様々な情報が提示されています。
それだけプログラミング教育に関して理解をしておくことが多いというわけですね。

今回は「プログラミングに関する学習活動の分類」の部分のご説明をいたします。
教育課程では分類、整理が数多く出てきます。これは仕事のやり方でも同じですね。SEが要件定義の話をしているのにエンドユーザーが実装時の細かい要望ばかり主張する、というのは「何を話しているのか整理できていない」ため起こりがちではないかなと思います(ほかにも要因はたくさんありますが。同じ単語が違う意味を持つ人同士では話し合いが進みませんね)
学校でプログラミングに関する学習をしよう、と言った時に、目的もなく単にプログラミングソフトを触っておしまい、では導入の意義がありません。どのような目的で、どのような順番に、どのように行っていくと子どもたちにとって教育効果が上がるのか、ということを大体こうですよ、という形にまとめておくと、車輪を再発明する必要がないということですね。
そのため、プログラミング教育に関する資料では繰り返し以下の分類が出てきます。
大きく2つに分けて教育課程内と教育課程外、それぞれを分類して全部で6分類となっています。
小学校プログラミング教育の6分類

小学校プログラミング教育に関する概要資料(PDF)P8より引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/05/21/1416331_001.pdf

Aはおなじみ、「小5算数、小6理科、総合的な学習」が代表例ですね。この概要資料でもP9~P10で紹介されています。Cは学習で使う前に「プログラミングソフトを自由自在に操れるように必要なリテラシー」を覚えよう、というような授業です。先回も申し上げましたがいきなり1年生に「はい、ダブルクリック!」と言ってできるようにはなっていません。今後ますますそうなるのではと思います。よって必要なリテラシーを学ぶCが必要になるわけですね。Dは、もっともっと深く知りたい!という児童を集めてやっていくようなイメージです。
更に、EFに関しては、サッカーや水泳等のスクールをイメージしていただければと思います。学校でやってみてとても面白かったから、もっとさらに追及するために街のクラブに入る、という感覚ですね。
これらが分類ごとにまとまった「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」https://miraino-manabi.jp/ がP11で紹介されています。参考になるかと思います。

ここには工程のイメージも掲載されています。今年度、2019年度は 整備、模擬授業・研修、整備計画、整備決定 のサイクルだとスムーズだということですね。
小学校プログラミング教育の工程表
小学校プログラミング教育に関する概要資料(PDF)P12より引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/05/21/1416331_001.pdf
もちろん、現場では「プログラミング教育ばかりに力を入れるわけにはいかない」状況であることは間違いありません。さまざまなリソースを少しずつプログラミング教育に向けなければならないわけです。その意味で、管理職の先生が何を重要視して学校経営を行うか、というところも関係が深いですね。

 行政職の皆様も、「国がこういっている」だけだと「現場に負担ばかり押し付ける」と感じる人もいらっしゃるでしょう。ですので、これらの資料の意図を考えられるようになるために、一度講演を聞かれるとよいのではと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。