ICT支援員養成講座がはじまりました

投稿日 | カテゴリー: e-ラーニング |

皆さんこんにちは。

2021年4月15日より、「ICT支援員養成講座」の申込みが開始されました。

待望の、「広く、必要最低限のICTと学校に関する知識をe-ラーニングで学べる」講座です。

弊社株式会社ハイパーブレインと、特定非営利活動法人情報ネットワーク教育活用研究協議会様とで、渾身の力を注いで作成しました。

 

この講座は、

・ICT支援員を目指している人、実際にICT支援員として働いている人はもちろん、

・教員になりたい学生

・学校で働く人(GIGAスクールサポーター、学校図書館司書、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、地域コーディネーター、学級運営補助員、スクールサポーター等)

・学校の先生、事務職員

・IT初心者で、これからIT関連の職で働こうとする人

にも非常に有意義な内容になっています。

 

もう申し込みたくなった方はこちらhttps://jnk4.info/e-LearningCourse/entry.phpをクリックしてください。

 

カリキュラムを確認してみましょう。

こちらは  A、情報技術基礎コース のカリキュラムです。情報処理推進機構(IPA)作成のITスキル標準V3、レベル1「職業人として備えておくべき、情報技術に関する共通的な基礎知識」の習得を目標としたコースです。例えば、A1-8とA1-9では「ネットワーク技術の活用」を学習しますが、これは、どの参考書や書籍を探しても分からなかった「なんとなくふんわりネットワークについての知識はあるけれど、理屈があまりよくわかっていないから絶対知らなきゃいけないことだけ知りたい」ニーズにぴったりです。

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A・情報技術基礎コースプログラムPDF→Aプログラム

 

B、ICT支援員自己研修コース はこちらのカリキュラムです。特定非営利活動法人情報ネットワーク教育活用研究協議会 ICT 支援員評価研究プロジェクトが作成した ICT 支援員養成プログラムに基づき、ICT 支援員として学校で働くことができるようになる自己研修のためのコースです。私もプロジェクトに参加していますが、「ICT支援員にこれだけは身に付けておいてもらいたい」内容を厳選しています。

ICT支援員の業務は、各自治体の仕様書により様々なものがありますが、そうは言っても、以下の内容は身に付けておきたいところです。そのうえで、仕様書に書かれている業務を実施していくと、おそらくとても働くのが楽になるはずです。とくにB3の知っておくべき法令・ポリシーは、労働基準法やハラスメントなど、ICT支援員自身が身を護るために知っておくべきものになります。知ることで、言われたまま一人で悩まずに済むようになります。

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B・ICT支援員自己研修コースPDF→Bプログラム

 

では、気になるお値段ですね。

以下のような料金体系です。開講特別価格で今とてもお得に受講できます。

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料金体系PDF→料金体系

何人か集まれるなら団体受講だと更にお得に受講できます。

団体受講は、代表者が申し込んでから1か月間は受講者を登録することができます。

例えば、15人集まったなら、20人分申し込んでおいて、最初に登録するのは15人、1か月以内に残り5名を集めれば都度登録することができます。追加できるのは1か月ですのでご注意ください。

 

受講までの流れとしては以下のようになっています。

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個人認証に必要なのは以下のものです。団体の場合でもそれぞれ個人で必要ですのでご準備ください。

1.受講する端末(最新版のGoogle Chrome、Safari、Microsoft Edgeが動作するPC等)

2.スマートフォン等(SMSが受信できる端末)

3.団体受講の場合、個人メールアドレス(PCからの受信ができる、あるいは「ict-help.jp」ドメインからのメールを受信できるもの)

4.団体受講の場合、3のメアドが受信できる端末。1や2と同じで構いません。

※メールアドレス認証や、SMS認証に時間制限があります。時間に余裕を持って操作してください。

 

内容を少し見てみたい、というご要望もきっとありますね。一部をご紹介いたします。

これはAB両方申し込んだ人の画面です。

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基本的に学習内容と、確認テストでできています。

例えば学習内容だと、

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このように、最初に問が示されます。このようなことを学習するんだな、ということが分かりますね。

その後で学習内容で詳しく学習します。

さらに、確認テストで定着を図ります。

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確認テストで合格すれば、次に進めます。

最後に総合まとめテストに合格すれば、修了証です。

 

学習内容を斜め読みして確認テストを受験しても、合格は難しく設定されています。きちんと自分に落とし込んで、しっかり学習ができてからでないと、受験しても不合格を繰り返すことになるでしょう。

 

実際に学校現場でどう考えればいいのか、どうすればいいのか、というのを自分に落とし込める内容になっています。ICT支援員はもちろん、学校の先生や教員になりたい学生が受講すると、「こういうことになっているなら、自分の授業の時にどうやってICT支援員を活用することができるか考えよう」という知識が身に付けられますし、ネットワーク等が不通になった場合に、何を確認すればよいのか、ということも分かるようになります。ICTを活用しなければならないけれど、どうも苦手意識が抜けない、という方には初学としてうってつけの教材です。

申込みはhttps://jnk4.info/e-LearningCourse/entry.phpからお願いします。

 

とても良い教材ですので、ぜひ、受講してみてくださいね。

 

令和の日本型教育とは⑱

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第2部各論の1「幼児教育の質の向上について」の続きを読んでいきましょう。

幼児教育を担う人材の確保・資質及び専門性の向上では、真っ先に「処遇の改善」が挙げられています。

幼児教育を担う保育士や幼稚園教諭の給与がその重要性に対して非常に低いということが叫ばれて久しい状況です。厚生労働省宮城労働局には以下のような調査結果が掲載されています。

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https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/var/rev0/0119/7609/ho3.pdf P1より引用

女性の方が勤続年数が長いのに平均給与が低いという点も問題ですが、平均で220万円程度の年収で、保育士を生涯の職業としてずっと続ける魅力があるかどうか、というところも問題です。

文部科学省の学校教員統計調査によると、幼稚園教諭と小学校教諭の年収はおよそ100万円違います。

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https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kyouin/kekka/k_detail/1395309.html 調査結果の概要P11より引用

とにかく、待遇の改善が急務であることは間違いありません。ただ、答申では
「このため、 処遇改善等の必要な施策を引き続き実施するとともに、 地方公共団体が主導して幼児教育関係団体や幼稚園教諭の教職課程を有する大学等と連携し、新規採用の促進、離職防止・定着促進、離職者の再就職の促進といった総合的な人材確保策を推進していくことが必要である。」と述べるにとどまっています。

続いて述べられているのは、資質向上で、研修の充実が話題になっています。幼児教育の分野(にも限りませんが)は、新しい知見がどんどん出てきています。それを、教職員が学ぶ場所が必要だということですね。

学び続けることによって、専門性を高めていく、ということも述べられています。より上位の免許状取得についても述べられています。注には、第二種免許状を取得している幼稚園教諭には、第一種免許状を取得する努力義務がある、とありますが、現在の幼稚園教諭は第二種免許が70%ということでした。第二種と第一種の違いは、第二種(短大卒業程度)第一種(大学卒業程度)という点ですが、つまり、2年分の勉強をすることでより専門性を高めていくという意図ですね。

さらに、質の評価の促進についても述べられています。私は保育園に非常にお世話になったので「預かってくれるだけでもありがたいんです本当にありがとうございます」という気持ちが正直なところです。それは、園の先生方にはとてもご尽力していただき、大変よくしていただいたからだと思います。とはいえ、第三者から評価する目が必要なことには変わりありません。

答申にも「教育活動その他の園運営の状況について評価し、その成果を施設の運営や環境づくり、 教育課程等や指導などに生かすことにより、持続的に改善を促す PDCA サイクルを構築することが必要である。」と述べられています。どんなに良い組織でも、他者の目からの評価は必要です。

その際に、専門的知見からの助言はとても有効です。単なるクレーマーで声の大きい人の意見を聞くのではなく、毅然と対応しなければならない場合は対応するための根拠を、専門家が入ることによって蓄積できるのではないかと思います。

答申にも「各幼稚園等が評価疲れを起こさないよう効果的・効率的に実施できるものにするよう留意する必要がある 。」と述べられています。評価される理由をきちんと理解して実施しないと、やればやるだけ対応に疲れる、というのは困ったものになりがちです。保護者アンケート等も、そのことを保護者によく理解してもらったうえで実施できると非常に有効だと思います。

次回は第2部各論の1「幼児教育の質の向上について」の続きを読んでいきます。

 

令和の日本型教育とは⑰

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第2部各論の1「幼児教育の質の向上について」を読んでいきましょう。

大前提として、この答申は、文部科学省が出している、という理解が必要です。もちろん、「幼児教育施設における教育等の内容の基準である幼稚園教育要領(平成 29 年文部科学省告示第 62 号)、保育所保育指針(平成 29 年厚生労働省告示第 117号)、幼保連携型認定こども園教育・保育要領(平成 29 年内閣府・文部科学省・厚生労働省告示第1号)(以下「幼稚園教育要領等」という。)が平成 29 年3月に告示され、子供に育みたい資質・能力1等を共通化して明確にするなど、その内容について一層の整合性が図られたところであり、平成 30 年度から新幼稚園教育要領等に基づいた現場での実践が始まっている。」(幼児教育の質の向上について(中間報告) P4より引用)ということにはなっています。ですが、幼稚園教諭と保育士では国家資格が違います。整合性を取るために現場の先生方、保育士方はとても熱心に働いていらっしゃいますが、学校入学時には「様々なバックボーン」であることの理解が必要ですね。

さて、基本的な考え方として答申では3点述べられています。

  • 人格形成、教育の基礎を培う
  • 生活体験が不足しているという課題
  • 幼児教育の充実、人材確保、専門性向上、体制の構築等が必要

かつては「子ども相手なんだから簡単だろう」という意識がどこかにあり、幼稚園教諭や保育士について、賃金の課題は大きく取り上げられないというような論調があったこともありました。ですがそれは大きな間違いです。幼児期の発達の特性を理解し、待つべきところは待つ、手を出さなければならないところは手を出す、伴走者であることの専門性が高く求められる職業ですね。また、保護者との緊密な連携も必要です。保護者の悩みを解決したり、困りごとを察知して適切な場所に紹介をしたりしている先生、保育士は非常に多くいます。

つい先日、2021年8月23日に施行された学校教育法施行規則の一部を改正する省令では、「スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーに関する規定を幼稚園に準用させること」という改定がなされました。スクールソーシャルワーカーが幼稚園にも入って、困っている保護者に適切な支援を実施することで、子どもも保護者も早いうちから必要な支援が受けられるというのは非常に大切なことです。

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答申では、幼児教育施設では環境が子どもの発達にとってどのような意味があるのかといった環境の教育的価値について研究を積み重ねていくことも重要だ、とあります。子どもたちが学ぶ集団、環境で、困っている保護者も助け、つらい思いをする子どもが減ることは国全体が良い方向に向かっていくために必要なことだと考えられます。先生の専門性を高め、適切な支援人員を配置し、チーム学校の理念がどの教育段階でも取り入れられることが今後必要になってくるでしょう。

また、小学校教育との円滑な接続の推進を図ることが必要、とあります。筆者の子どもたちは、「命にかかわらない限りなんでもOK」の緩い公立保育園に通っていたのですが、小学校になって、規律を求められたときに、先生の言うことを聞く・聞かないで評価がとても違うことに、非常にギャップを感じた、と言っていました。

40人の子どもを一人で面倒を見なければならない小学校の先生が、規律を重んじるのは当然です。そうでなければ40人に対して授業はできません。ですが、今後「個別最適化」を実現していくためには、必要な規律と、そうでない規律が区別されて、子どもたちの小学校へのハードルが下がるといいな、と思います。

そのためには、幼児教育施設と小学校の双方の教職員が、両者の教育について理解を深め、教育上の課題を共有していくことが重要である、とあります。相手のことを知らなければ「なぜこのようなことになっているか」の理解ができません。双方の教職員とも、子どもたちのことを思わない人はいないはずです。合同で研修を実施することなどで、理解が深まるといいなと思います。

次回は第2部各論の1「幼児教育の質の向上について」の続きを読んでいきます。

令和の日本型教育とは⑯

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

皆さんこんにちは。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第1部総論の5「「令和の日本型学校教育」の構築 に向けた ICTの活用に関する基本的な考え方」の続きを読んでいきましょう。

(3)ICT環境整備の在り方 については、課題がよく認識されています。

・ネットワークが高速大容量であること

・教育情報セキュリティポリシー等でクラウドの活用を禁止しないこと

ですね。各自治体の個人情報保護審査会の皆さんは教委から上記に関するセキュリティポリシーの提案がない場合には「なぜ、どうしてなのか」と言ってほしいくらい、クラウド活用が今後当然の時代になっていきそうです。

また、数年後に迎える端末の更新についても「できるだけ早急に関係者間で丁寧な検討を行っていく」ことが必要であると述べられています。

また、ICT人材の確保と学校の働き方改革についても何度も繰り返し述べられていることですね。

このように、課題が明確になっているのですから、それを実現するために何が必要なのか、という議論をしていきたいものです。お金がないならそのお金をどうしたら出せるのか、個人情報保護審査会等に諮る労力がとても大変だということなら、それをどうしたら大変でなくせるのか、限られた人で考えていてはアイディアも枯渇します。特に首長部局の情報システム課との連携や、財務課との連携が重要になってくるでしょう。教員出身の指導主事は、首長部局の職員をあまり知らないこともありますが、行政職の皆様は同期入庁や異動前に一緒に働いていた等人脈をお持ちでしょう。こういう時こそ発揮していただいて、「教委って何考えてるかわかんない(から協力したくてもできない)」という状況を打破していただければと思います。

一人1台が入った今、その端末を活用して授業を実施する必要があります。政治的な意味合い以前に、学習指導要領で「個別最適化」「協働学習」を推進し、主体的・対話的な深い学びを実践することを求められ、一人も取りこぼさない教育を目指すなら、端末を活用する以上に効率的な方法を知りません。

子どもたちは自治体の宝です。その子どもたちが楽しく学び、みんな取りこぼされずに教育を受ける権利を享受できる機会です。行政職の皆様も、ICT支援員も、授業を実施することはできませんが、環境を整えることはできます。行政職の皆様がお持ちの能力を、今ここで発揮していただくととてもいい方向に進むのでは、と思います。

次回は第2部各論の1「幼児教育の質の向上について」を読んでいきます。

令和の日本型教育とは⑮

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皆さんこんにちは。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第1部総論の5「「令和の日本型学校教育」の構築 に向けた ICTの活用に関する基本的な考え方」を読んでいきましょう。

(1)学校教育の質の向上に向けたICTの活用 では、先週も申し上げた通り、「教育の質を向上するためにICT機器、ICTの持つ特性を最大限に活用する」ということが述べられています。個別最適化にしろ、協働的な学びにしろ、先生に「頑張って準備するように!」と押し付けるのではなく、ICTをこのように活用するとそれが実現できますよ、ということをお伝えしていきたいですね。

その児童生徒にとって良い教育、というのは「何が良い教育だったか」をきちんと記録に残すことから始まります。授業中だけで全員の様子を把握するのはとても難しいですので、あとから提出物やノートを見返して記録が進むといいですね。これらをアナログ機器を使ってやるとなると相当大変です。では、エクセルで管理したら簡単か、というとそうでもないですね。なぜなら、個人の使い勝手に特化されるため、その先生内だけで完結してしまい、せっかくのデータが「その先生以外使えない」状態になってしまいがちだからです。行政職の皆様は、先生方とよく話していただいて、「どんなシステムやソフトを入れたら先生方が効率よく作業できるか」ということを考えていただく必要があります。

児童生徒一人一人に寄り添う教育をしたい、ということは先生方なら表現は違えど全員思ってみえるはずです。一人一人の個性なんかいらない、社会の歯車を量産するんだ!! という先生にはついぞお目にかかったことがありません。

(2)ICTの活用に向けた教師の資質・能力の向上 では、ICTを活用するために、養成・研修全体を通して教師が必要な資質・能力を身に着けられる環境を実現することが必要である、とあります。養成段階での話がようやく現実味を帯びてきました。

私は、教育学部でないところで教員免許を取得したため、「教育学部だったらきっとちゃんとICT機器の使い方とか教えてくれるんだろうな、いいなあ」と勝手に思っていました。ところが、教育大学の大学院に進学したところ「電子黒板使う練習したいんだけどどこにあるのかわからない」という学生があまりに多いことに驚きました。そこかしこに電子黒板はあるし、図書館にデジタル教科書も入っているのに、「それが電子黒板だと気づかない」「使い方がわからない」学生がたくさんいたのです。

ちゃんとカリキュラムの中に入っていない場合があることを知りました。あくまで電子黒板の使い方はオプションで覚えるもの、ということもあるのです。

しかし今後は、養成課程できちんとICT機器の使い方や、位置づけ、何のために使うのか、ということを理解した先生がこれからどんどん現場に入ってくる、と考えることができます。その先生方にとって右腕となることができるよう、私たちもICT機器を活用するご支援を続けていきます。もちろん、どの世代の、どのような先生方もご支援していくプロフェッショナルでありたいと思っています。お若い先生がのびやかにどんどんうまく使って行かれるように考えていくのは、新しい仕事なので、今からワクワクしています。

次回は第1部総論の5「「令和の日本型学校教育」の構築 に向けた ICTの活用に関する基本的な考え方」の続きを読んでいきます。

 

 

令和の日本型教育とは⑭

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

皆さんこんにちは。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」5「「令和の日本型学校教育」の構築 に向けた ICTの活用に関する基本的な考え方」を読んでいきましょう。

6 社会構造の変化の中で 、持続的で 魅力ある学校教育を実現する、では、特に「団塊ジュニア世代が高齢者になる」時代のことを危惧しています。私も団塊ジュニア世代ですが、人口の構造が大きく変わるな、というのは思っています。ということはつまり、地方の子どもたちの数はますます減っていくわけで、学校の統廃合の話がどんどん進んでいくことも考えられますね。

そのため、答申では魅力的で質の高い教育を地方でも確保、ということと、そこに高齢者を含む多様な地域の人材が学校教育にかかわるということを述べています。

続いて5.「令和の日本型学校教育」の構築に向けたICTの活用に関する基本的な考え方 を読んでいきましょう。

この答申で繰り返し述べられていることですが、再度引用しておきます。「これまで繰り返し述べてきたように、「 令和の日本型学校教育」 を 構築 し、全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びを実現するためには、学校教育の 基盤的なツールとして ICT は必要不可欠なものである。」ということですね。

もはやICT機器を活用して授業をすることは傍流ではなく、特別な日の特別なことでもない、ということを言っています。繰り返し言われているということは、それだけ変容を求めているわけですね。つまり、学校現場での「ICT機器の特別感」を払しょくし「日常的に使う」ことが当然のようにしていく必要があるということです。

ICT機器を使わなくても立派な授業ができる! という先生はたくさんいらっしゃいます。ですが、それは今までの学習指導要領にのっとった、「一斉授業」を前提とした授業でのお話です。今度の新学習指導要領では「個別最適化」について「誰一人とりこぼさない」ことを実現していこう、と言っています。これをICT機器を使わず先生に頑張れ、と押し付けるのはとても無理な話です。ICT機器を活用するのは教育の質の向上という文脈の中でなされることである、と答申は述べています。

働き方改革しかり、新学習指導要領実施しかり、先生方にとっては何一つ減ることがない上のプラス、に感じられることが進んでいるのですが、ICT機器を活用することは、授業を受けるのに鉛筆とノートを用意しましょう、というのと同じレベルのことである、という理解が進んでいく必要があります。

また、「ICT機器の活用を目的化しない」「健康面での配慮も必要」ということも併せて述べられています。そして、「教員に求められる資質・能力」についても変化していくであろうと述べられています。その通りですね。今まで以上に教員にはファシリテート能力が求められる時代となりつつあります。「監督(あるいは上司、あるいは先生など)の言うことだけ聞いていればいい! 愚直に言われたことをやっていればいい!!」という人ではなく「自らの学習を調整しながら学んでいくことができるようになる」人を学校教育は目指していくことになります。

私たちも、20年以上前からICT(当時はその言葉はありませんでしたが)を学校で活用するご支援を実施しています。そのノウハウの蓄積がお役に立てることであればいくらでもご支援を実施したいと考えておりますので、どうぞご遠慮なくお問い合わせください。

次回は第1部総論の5「「令和の日本型学校教育」の構築 に向けた ICTの活用に関する基本的な考え方」の続きを読んでいきます。

令和の日本型教育とは⑬

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」を読んでいきましょう。

(5)感染症や災害の発生等を乗り越えて学びを保障する では、今まさに世界中で直面している、「学校に突然行けなくなる事態」についての学びの保障について書かれています。

新型コロナウイルス感染がこんな重大事になるとは世界中の誰も思っていなかったと思います。が、学校には行けなくなり、休校が長期にわたりました。これを機に、子どもたちの意識向上だけではなく、トイレの乾式化・洋式化や特別教室等への空調設備の設置等の議論も高まっているのは悪いことではありません。皆さんのオフィスに和式トイレしかない、暗くて狭いトイレしかない、という状態で仕事の効率が上がりますか? どうして子どもたちなら「我慢して使え」になるのかわかりませんが、既に時代は「勉強できるなんてありがたい」をとっくに通り越しているのです。「国の将来の財産である子どもたちに対して教育すること」は国家戦略としてとても重要で、そのために環境を整えていく必要がありますね。何度も言いますが、空調の整備もトイレの整備も必要最低限です。皆さんが働く職場に空調がなくて平気ですか? 大人こそ体温調節機能等が発達しているのですからまだ体温調節機能が未発達の子どもたちにこそ空調設備は重要です。

答申では、このことを最初に持ってきています。てっきり休校時の話かと思ったのですが、きちんと重要事項の優先付けを行ってくれているんだな、と感じました。

そして次の話題は臨時休業です。やむを得ず実施する場合も、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門スタッフや、市町村、児童相談所、警察等の関係機関との連携をはかることが書かれています。何を想定しているか、というと、虐待の防止ですね。ほかにも、答申のここでは触れられていませんが臨時休業に伴って、小さな子供がいる家庭での「親が休めない」事情への配慮や、「親が休んだ結果職を失った、収入が減った」等の問題にも対処する必要はあります。感染対策のために人の流れを制限するのは必要な措置ですから、そのために起こる様々な事象に行政は取り組んでいく必要がある、ということですね。

続いて述べられているのは、感染症に対する差別や偏見、誹謗中傷等を許さない、ですね。正しい知識で恐れることが大事なので、憶測に基づく噂話などはするべきではありません。学校がどれだけ心を砕いて対応をしているのか、ということについては地域や保護者と連携し、活動を知ってもらい、家庭での行動にもつなげてもらう、ということができるといいですね。

今まさに起こっている事象ですから、対応も手探りになってしまう部分がどうしてもあります。だからこそ、通信が発達しているこの時代、良い施策は共有して、効果的な事例を活用して、対応していくことができるようになるといいですね。

次回は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」の続きを読んでいきます。

令和の日本型教育とは⑫

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

皆さんこんにちは。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」を読んでいきましょう。

(4)履修主義・修得主義等を適切に組み合わせる では、今までの組み合わせ方を変えることも必要ではないか、ということについて書かれています。少し長いですが、それぞれがどのような内容なのか引用してみましょう。

現行の日本の学校教育制度では、

  • 所定の教育課程を一定年限の間に履修することでもって足りるとする履修主義
  • 履修した内容に照らして一定の学習の実現状況が期待される修得主義
  • 進学・卒業要件として一定年限の在学を要する年齢主義
  • 進学・卒業要件として一定の課程の修了を要求する課程主義

の考え方がそれぞれ取り入れられている。

とのことです。

修得主義や課程主義は、一定の期間における個々人の学習の状況や成果を問い、それぞれの学習状況に応じた学習内容を提供するという性格を有する、とあります。これこそ新学習指導要領で述べられている「個別最適化」に当てはまりそうですね。ただ、答申では、「個別での学習が強調された場合、多様な他者との協働を通した社会性の涵養など集団としての教育の在り方が問われる面は少なくなる」とあります。難しい塩梅のところですね。個別最適化が行き過ぎると、「じゃあなぜ学校にわざわざ通うんだ」という議論がどうしても出てきますね。もちろん、学校に通わないという選択肢もあったほうがいいと思いますが、全員が通わないことしか選べないというのは残念なことです。

今の日本では、制度上原級留置(進級しないで同じ学年を繰り返して履修)はありますが、基本的に年齢主義だ、という風に手引きではあります。制度上の原級留置を、義務教育段階で実施するには、まだまだ社会的に負の影響が多いと考えられます。

答申でも、年齢主義を基本に置きつつも、教育課程を履修したと判断するための基準については、履修主義と修得主義の考え方を適切に組み合わせ、それぞれの長所を取り入れる教育課程の在り方を目指すべきである、と述べています。今すぐ絶対に修得主義! という風にはなっていませんが、それを考えていく必要がある、と述べていますね。

また、個別最適な学び及び協働的な学びとの関係が述べられています。

  •  修得主義の考え方を生かして、指導の個別化により、すべての児童生徒の資質・能力を確実に育成すること
  •  修得主義と履修主義の考え方を組み合わせて、学習の個性化により、探究的な学習を充実すること
  •  履修主義の考え方を生かし、協働的な学びにより児童生徒の個性を生かしながら社会性をはぐくむ教育を充実する

とあります。何度も繰り返し述べられていることですが、個別最適な学びと協働的な学びを実現していくために、必要な考え方を丁寧に書いているというところですね。

ICTを活用することで、先生方のご負担が減るよう、そして、子どもたちの楽しい学び、すべての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実できるよう、私たちはご支援していきます。行政職の皆様は、この考え方を根底に、自治体の子供たちの未来をご一緒に作っていきましょう。

次回は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」の続きを読んでいきます。

令和の日本型教育とは⑪

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」を読んでいきましょう。

(3) これまでの実践とICTとの最適な組み合わせを実現する は、これまでも何度も何度も言われてきたことですね。ですが、今回はかなり様々なことが、かなりハードル低く実現できそうなところまでテクノロジーは進化してきました。

答申では、以下のようなことに寄与する、と言って6点あげられています。

1 新学習指導要領の着実な実施

2 学びにおける時間・距離などの制約を取り払うこと

3 すべての子供たちの可能性を引き出す、個別に最適な学びや支援

4 可視化が難しかった学びの知見の共有やこれまでいない知見の生成

5 学校における働き方改革の推進

6 災害や感染症等の発生等による学校の臨時休業等の緊急時における教育活動の継続

一番最初に述べられているのが「新学習指導要領の着実な実施」です。着実に実施するために、ICTを活用せよ、という答申になっているわけです。

それぞれの項目には例示があります。その例を読めば、なるほどこういうことか、ということが想像できそうです。

例えば、2を聞くと「遠隔教育」がぱっと思い浮かぶようになりました。数年前は、そこから先が困難を極めていましたね。まず、大型提示装置が足りない、集音するマイクの知見が足りない、遠隔で通話するためのテレビ電話機能を持ったアプリの使い方がわからない、そもそもそのアプリがとても不安定である、通話をし続ける回線が確保できない、すぐ途切れる……ご支援の中でも「どうしてそうなるか」がわからず、学校現場で四苦八苦していたものです。それが、今では「Zoom使えばできる」「Teams使えばできる」「Meet使えばできる」と先生方がぱっと思い浮かべることができるようになったのですから、大きな進歩です。回線さえ何とかなれば、GIGAスクール構想で一人1台のタブレットを持ち、併せて多くの自治体で整備された大型提示装置を使えば、今日打ち合わせて明日授業、ということも可能になってきています。これが今後はもっと気軽に行えるようになることでしょう。

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ご支援している自治体はとても広く、都市と山間の学校の交流も盛んなのですが、お互い70kmも離れていると、気軽に遊びに行くわけにいきません。ですが、気軽に遠隔授業を実施することで、ここぞという「一緒に遊ぶ」機会が非常に有意義なものとして位置付けることができます。自分の周囲にはない刺激が得られる貴重な機会となるわけです。

また、4はとても重要な視点です。集合知を残していく必要が高まっています。私が、愛知教育大学で2年間学んだ時に痛感したことは「愛教大の学生は愛教大に通学しているというただそれだけで先生がどういうことを大切にしているのか分かっている」ということです。「授業が1番大切」「子供のことを一番に考える」ということについて、学生に授業で習ったのかと聞くとそんなことを習った覚えはない、と言います。が、例外なく、どんなに授業に出てこない不真面目な学生でも(失礼)この2点の価値観は共通して持っていたのです。驚きました。私が指導教官にそれを指摘すると「たしかに」ということになり、二人してどうしてだろう、と首をひねったものです。今でもわかりません。

教育支援を実施する企業の社員は、これらの価値観を理解することがとても重要です。そうでなければ、先生方とお話しするときにすれ違いが発生し、同じ言葉を使っても話が通じない、ということになってしまうことがあります。ではこの価値観を育成するための教育方法が確立されているかというと、残念ながら「一口では言えないんだけど」と、なかなか効果的な説明ができないでいる、というのが現状なのです。

これが可視化されて、共有されれば、教育現場で働く大人にとってこんないいことはありません。

これらのことから、答申では「ICTはこれからの学校教育に必要不可欠なものであり、基盤的なツールとして最大限活用していく必要」があると述べています。同時に「その活用自体が目的でないことに留意が必要である」とも述べています。

バランスが大事だということですね。これからは、どういう場面でICTを活用するのか、どういう場面で紙の活動をするのか、という見極めも必要になってくるということですね。

次回は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」の続きを読んでいきます。

令和の日本型教育とは⑩

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」を読んでいきましょう。

(2) 連携・分担による学校マネジメントを実現するには今のままでは学校は業務が多すぎるので、連携と分担をマネジメントする必要がある、というところから始まっています。

業務を適正に分担するために、様々な連携を実施する、ということですね。続いて少し長いですが、画期的な文言なので引用します。

教師とは異なる知見を持つ外部人材や スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等の専門スタッフなど 多様な人材が指導に携わることができる学校を実現することが求められる。 また、事務職員が校務運営に参画する機会を一層拡大し、主体的・積極的に財務・総務等に通じる専門職としての役割を果たすことが期待される

外部スタッフの力を借りることを、こんなに頭に持ってきているわけです。だいぶん変わってきましたが、学校現場にスクールカウンセラーが入った当初は「黒船の襲来」とまで言われていました。今では外部スタッフが、その専門性を活かして、チーム学校としてやっていこう、という形がかなり浸透してきたと考えられますね。そして、その力を借りないと先生方が疲弊して大変なことになるという警鐘が鳴らされているわけです。

また、「子供たちの教育は、学校・家庭・地域がそれぞれの役割と責任を果たすとともに、相互に連携・協働してこそ効果が上がる」とあります。学校が全てを背負うのは間違いです。深夜のスマホのトラブルが「学校の責任だ」と言い張る保護者はたくさんいますが、果たしてそうでしょうか。そのスマホは、保護者が買い与え、おそらく保護者が料金を支払っているもののはずです。そして、トラブルが起こったのは家の中です。もちろん学校での人間関係が関わっていることは当然ですが、だからと言って保護者の責任が全くないかのようにふるまうのは、とても残念なことです。みんなで「どうすれば子供のためになるのか」を考えることのできる関係でありたいものです。

また、地域との連携はPTAやコミュニティスクールはもちろん、児童相談所等の福祉機関・NPO・地域スポーツクラブ・図書館・公民館等の社会教育施設などとの連携も欠かせません。普段から公民館と連携していれば、「ちょっと気になるんだけど…」と小さな芽の時に各所連携して対応できる可能性が高まります。

その音頭を取ることを期待されているのは、やはり学校でしょう。学校はうまく音頭を取って、連携先・分担先にちょっとずつ仕事を割り振って、全部背負い込まずに済むようにしたらいいと思うのです。その仕事が負担なんだよ、ということはあると思いますが、分担したからその仕事全てなくなるか、というわけでもないことは承知していただければと思います。全てなくなるためには丸投げするしかありませんが、もともと学校で必要としてやってきたことのはずです。学校の関わる割合を減らしていって、負担を減らす、という風に考えていただければと思います。

次回は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」の続きを読んでいきます。

 

令和の日本型教育とは⑨

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」を読んでいきましょう。

(1)学校教育の質と多様性、包摂性を高め、教育の機会均等を実現する、ですが、とにかく新しい時代を子どもたちは生きるわけで、そこに必要となる資質・能力をより一層確実に育むためにどうするか、という出だしから始まります。全編この方向で貫かれています。

基礎学力を保証することが第一社会性を育むことが第二に書かれています。学校では基礎学力を保証することが大事だということですね。「勉強なんかできなくてもいい」という価値観は否定されるものではありませんが、学校で過ごすほとんどの時間が授業という学習の時間である子どもたちが、何を言っているのかわからない苦痛の時間を過ごさせるのは得策ではありません。少しでもわかりやすく、人生において自分の道を切り開けるように、基礎的な学力は子どもの様々なシチュエーションに合わせて保障されるべきだと私は考えます。そのために、多様で柔軟な仕組みを整備すること、と答申にはあります。

そこで出てくるのが、「そんなスーパー先生どこにいるんだ」です。まったくその通りです。理想を口にするのはとても簡単ですが、それを実行するのはとてつもなく困難です。

そのため、答申でも、「学校に十分な人的配置を実現し」とあります。人的配置をしなければならないことは国も重々承知しているわけです。

その配置を活用して、例えば性同一障害や性的思考・性自認に悩みを抱える子供に、安心して学べる環境を整えることの重要性も書かれていますし、一人一人の内的ニーズや自発性に応じた多様化を軸にした学校文化となることを求めているのです。

ICTの活用では、度々話題に上るのが、「現に学校教育になじめないでいる子供に対して、実質的に学びの機会を保障していく」ことと「離島・中山間地域等の地理的条件に関わらず教育の質と機会均等を確保すること」が挙げられます。

これは、憲法第14条及び第26条、教育基本法第4条の規定に基づく教育の機会均等を真の意味で実現していくことが必要である、と述べられています。更に、機会均等とは、教育水準を下げる方向での均等を図るものではなく、教育水準を上げる方向で均等を実現すべき、とも述べられています。大変よくわかっている答申だなとつくづく思います。

教育の機会均等は、憲法で規定されているのです。だから、実現のために努力しなければならないものだと私は考えます。都市部で生まれ育つことのアドバンテージが大きいとも考えられる現在、地方の子どもがGIGAスクール構想で得た一人1台の端末を活用して、様々な体験ができ、アウトプットをできる状況になってほしいと思います。そのためのご支援を粛々と進めてまいります。

ただ、そんなことを言っていても、先生方ご自身が「全ての家庭にICT環境が整っていないので学びの保障のためにICTは活用しない」ということや、域内で足並みをそろえる必要がある、と一番遅い足並みに揃えたりすることに対して、疑問を持たれないことがあったとすれば、それが問題であると私は考えます。お一人お一人の先生方が主体的に、「どうしたらよいのか」と考える姿を子どもたちに見せていただけることによって、子どもたちは多様性を学ぶでしょう。現実に行動するのがとても難しいことは分かっています。なので、「え、そうかな?」と思われたことを大事にしていただきたいと思います。

行政職の皆様は市民からのクレームが最も困られることだと思います。誰だって困るのですが、少数の声の大きな人のために黙っている一般市民も困っているのです。10年後を見据えて、行政職の皆様が学校を後押しして、一人1台端末を積極的に活用するように推進していただけると、先生方はとてもとても安心されると思います。

次回は第1部総論の4「「令和の日本型 学校教育」の構築に向けた今後の方向性」の続きを読んでいきます。