ICT支援員養成講座がはじまりました

投稿日 | カテゴリー: e-ラーニング |

皆さんこんにちは。

2021年4月15日より、「ICT支援員養成講座」の申込みが開始されました。

待望の、「広く、必要最低限のICTと学校に関する知識をe-ラーニングで学べる」講座です。

弊社株式会社ハイパーブレインと、特定非営利活動法人情報ネットワーク教育活用研究協議会様とで、渾身の力を注いで作成しました。

 

この講座は、

・ICT支援員を目指している人、実際にICT支援員として働いている人はもちろん、

・教員になりたい学生

・学校で働く人(GIGAスクールサポーター、学校図書館司書、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、地域コーディネーター、学級運営補助員、スクールサポーター等)

・学校の先生、事務職員

・IT初心者で、これからIT関連の職で働こうとする人

にも非常に有意義な内容になっています。

 

もう申し込みたくなった方はこちらhttps://jnk4.org/e-LearningCourse/entry.phpをクリックしてください。

 

カリキュラムを確認してみましょう。

こちらは  A、情報技術基礎コース のカリキュラムです。情報処理推進機構(IPA)作成のITスキル標準V3、レベル1「職業人として備えておくべき、情報技術に関する共通的な基礎知識」の習得を目標としたコースです。例えば、A1-8とA1-9では「ネットワーク技術の活用」を学習しますが、これは、どの参考書や書籍を探しても分からなかった「なんとなくふんわりネットワークについての知識はあるけれど、理屈があまりよくわかっていないから絶対知らなきゃいけないことだけ知りたい」ニーズにぴったりです。

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A・情報技術基礎コースプログラムPDF→Aプログラム

 

B、ICT支援員自己研修コース はこちらのカリキュラムです。特定非営利活動法人情報ネットワーク教育活用研究協議会 ICT 支援員評価研究プロジェクトが作成した ICT 支援員養成プログラムに基づき、ICT 支援員として学校で働くことができるようになる自己研修のためのコースです。私もプロジェクトに参加していますが、「ICT支援員にこれだけは身に付けておいてもらいたい」内容を厳選しています。

ICT支援員の業務は、各自治体の仕様書により様々なものがありますが、そうは言っても、以下の内容は身に付けておきたいところです。そのうえで、仕様書に書かれている業務を実施していくと、おそらくとても働くのが楽になるはずです。とくにB3の知っておくべき法令・ポリシーは、労働基準法やハラスメントなど、ICT支援員自身が身を護るために知っておくべきものになります。知ることで、言われたまま一人で悩まずに済むようになります。

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B・ICT支援員自己研修コースPDF→Bプログラム

 

では、気になるお値段ですね。

以下のような料金体系です。開講特別価格で今とてもお得に受講できます。

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料金体系PDF→料金体系

何人か集まれるなら団体受講だと更にお得に受講できます。

団体受講は、代表者が申し込んでから1か月間は受講者を登録することができます。

例えば、15人集まったなら、20人分申し込んでおいて、最初に登録するのは15人、1か月以内に残り5名を集めれば都度登録することができます。追加できるのは1か月ですのでご注意ください。

 

受講までの流れとしては以下のようになっています。

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個人認証に必要なのは以下のものです。団体の場合でもそれぞれ個人で必要ですのでご準備ください。

1.受講する端末(最新版のGoogle Chrome、Safari、Microsoft Edgeが動作するPC等)

2.スマートフォン等(SMSが受信できる端末)

※スマートフォンでの受講が多いことから,認証の要件について見直しが行われ,現在はSMS認証は実施しておりません。

3.団体受講の場合、個人メールアドレス(PCからの受信ができる、あるいは「ict-help.jp」ドメインからのメールを受信できるもの)

4.団体受講の場合、3のメアドが受信できる端末。1や2と同じで構いません。

※メールアドレス認証や、SMS認証に時間制限があります。時間に余裕を持って操作してください。

 

内容を少し見てみたい、というご要望もきっとありますね。一部をご紹介いたします。

これはAB両方申し込んだ人の画面です。

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基本的に学習内容と、確認テストでできています。

例えば学習内容だと、

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このように、最初に問が示されます。このようなことを学習するんだな、ということが分かりますね。

その後で学習内容で詳しく学習します。

さらに、確認テストで定着を図ります。

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確認テストで合格すれば、次に進めます。

最後に総合まとめテストに合格すれば、修了証です。

 

学習内容を斜め読みして確認テストを受験しても、合格は難しく設定されています。きちんと自分に落とし込んで、しっかり学習ができてからでないと、受験しても不合格を繰り返すことになるでしょう。

 

実際に学校現場でどう考えればいいのか、どうすればいいのか、というのを自分に落とし込める内容になっています。ICT支援員はもちろん、学校の先生や教員になりたい学生が受講すると、「こういうことになっているなら、自分の授業の時にどうやってICT支援員を活用することができるか考えよう」という知識が身に付けられますし、ネットワーク等が不通になった場合に、何を確認すればよいのか、ということも分かるようになります。ICTを活用しなければならないけれど、どうも苦手意識が抜けない、という方には初学としてうってつけの教材です。

申込みはhttps://jnk4.org/e-LearningCourse/entry.phpからお願いします。

 

とても良い教材ですので、ぜひ、受講してみてくださいね。

 

令和の日本型教育とは㉝

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第4部「新時代の特別支援教育の在り方について」各論の2「障害のある子供の学びの場の整備・連携強化」を読んでいきます。

「障害のある子供の」というと、どういう子どもたちのことを考えるでしょうか。診断されなければ障害がないのでしょうか? 障害がある、ないできっぱり二つに分かれますか? 子どもたちはいろいろな個性があり、できる、できないについては凸凹があることは想像できますね。

そのため、「特別支援教育」は、すべての子どもに関わると思っていただいて、読んでいただけるといいのかなと思います。

答申では「就学前における早期からの相談・支援の充実」が冒頭で述べられています。心配なことがあるのなら、早期から相談をする、ということが重要であるとともに、相談をどこの誰にするのが良いか、という情報があまりなく、人的体制等は必ずしも十分ではない、と述べられています。

幼稚園・保育所・認定こども園等で、特別支援教育コーディネーターの指名等、園内体制の整備は急務であり、関係機関との連携、特別支援教育支援員の配置促進、外部専門家等との連携による人的体制の充実など、現在足りないと認識されていることが述べられています。

就学先について、インクルーシブな視点と、その子の状態に最も合った支援ができる環境と、よく話し合って決める状況があるといいですね。

ただ、そもそも「就学相談」「学びの場の検討」の支援についての検討および資料内容の充実が必要である、ということが述べられています。

その際には、特別支援学校、通級による指導、通常の学級等の学びの場の判断について、様々な関係者が多角的、客観的に検討すること、が述べられています。

この時の関係者には、もちろん、本人も入っていると私は考えます。「この子に判断は無理」とかではなく、話を聞き、それでみんなで考えた結果こうなったんだよ、ということを説明する必要があると思います。もちろん言えないことだってたくさんあるでしょう。言えることは言うし、聞けることは聞く、本人不在で決めない、ということを理想として申し上げます。

そんなこと現場の大変さを知っていれば言えない、ということは重々承知しています。問題なのは、現場が大変なのにそこに何も補充されない状況です。

教育をよくすることは、国の未来に対する最も効果的な投資です。財源は限られていますから、答申で述べられていることをすべて実現するのは現実的には無理だということは事実ですね。では、無理だから理想を書かない、言わない、ということではいつまでたっても何も変わりません。

こうなっている状態が理想ですよ、それに少しでも近づけていくために何をどうしていくか知恵を絞る、ということが必要です。

答申は、そのために出されていますし、例えばハイパーブレインは、それをきちんと理解したうえで、自治体に最も合った施策をご一緒に実現していきます

次回は第4部「新時代の特別支援教育の在り方について」各論の2障害のある子供の学びの場の整備・連携強化の続きを読んでいきます。

令和の日本型教育とは㉜

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第3部「新時代に対応した高等学校教育 等 の在り方について」各論の「5高等専修学校の機能強化」第4部「新時代の特別支援教育の在り方について」各論の1「基本的な考え方」を読んでいきます。

高等専修学校は、不登校や中退を経験した生徒が比較的多く在籍しており、様々な事情を抱えた生徒にとって学びのセーフティネットとしての役割も果たしている、とあります。

この役割が重要なことは認識されており、教育機能の強化に取り組むことが必要、ということですね。

答申を通して、取り上げられている内容については「大切」「強化する必要がある」ということが繰り返し述べられていますが、そのためのリソースを投入する必要があることは、少し考えたらわかることです。やらなければならないことをやるのであれば、そのためのお金も人もものも必要ですね。

続いて新時代の特別支援教育の在り方について読んでいきましょう。

基本的な考え方として、障害のある子供の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立つ、というのが大前提ですね。障害により特別な支援を必要とする子どもが在籍するすべての学校において実施されるものである、と言い切っています。

発達障害を含む、とありますので、これは今後社会的にも広がっていくと考えられます。例えば会社で働く発達障害の社員に対して、どういう支援が必要なのか、どのようにすればお互い働きやすいのか、というような知見がどんどん広がっていくといいですね。

話を学校に戻すと、通級による指導を受ける児童生徒が大きく増加していること、特別支援学校等だけですべての期待に応えることの難しさが述べられています。

「障害者の権利に関する条約」に基づく「インクルーシブ教育システム」の理念は今後重要視されていくと考えられます。障害のある子供とない子供が可能な限りともに教育を受けられる条件整備等が必要だと述べられています。

障害のために必要な配慮をすることが、障害がないとされている子供にもやさしいことだとすれば、インクルーシブ教育を推進していく必要がありますね。それが、現場の先生の献身的な負担がなく実現することができればそんないいことはありません。子どものために、という言葉で先生に負担を強いることが、今後はない状態にしていく決意がいりますね。

次回は第4部「新時代の特別支援教育の在り方について」各論の2障害のある子供の学びの場の整備・連携強化を読んでいきます。

令和の日本型教育とは㉛

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

皆さんこんにちは。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第3部「新時代に対応した高等学校教育 等 の在り方について」各論の1「3定時制・通信制課程における多様な学習ニーズへの対応と質保証を読んでいきます。」を読んでいきます。

定時制・通信課程については、勤労青年のみならず、多様な生徒が入学している実態にきめ細かく対応し、ということから答申は始まっています。

個々の生徒の状況に応じた学習活動や生徒指導、教育相談、進路指導など、多様な生徒がいるからこそ多様な対応が求められます。様々な外部専門家とも連携し、協議を行うための職員の配置促進等を図ることが望ましい、とあります。外部専門家と協働の得意な先生を配置するということですね。また、そういう先生を育成していかなければなりません。

通信教育の質の保障にも言及されています。最初に「関係法令を当然に順守」ということが述べられているということは、ともすると法令を順守することが難しい状況がある、ということですね。

通信制だから、ということで不適切な学校運営や教育活動が実施されてはならないということです。それを防止する観点からも情報公開を義務化する、ということなどが述べられています。

続いて、4 STEAM 教育等の教科 等 横断的な学習の推進 による資質・能力の育成 を読んでいきましょう。

STEMではなく、STEAMというところがポイントですね。ScienceTechnology Engineering Art Mathematics という要素です。人材育成の側面と、市民の育成の側面がある、と言っています。STEAM教育の特性を生かし、実社会につながる課題の解決等を通じた問題発見・解決能力の育成や、レポートや論文、プレゼンテーション等の形式で課題を分析し、論理だてて主張をまとめること等を通じた言語能力の育成等これから必要となる能力が紹介されています。

社会に開かれた教育課程、というところとSTEAM教育はよくなじみます。社会とのつながりをより科学的に実践していくことがSTEAM教育には含まれています。

高等学校の新学習指導要領で「総合的な探究の時間」や「理数研究」は、STEAM教育の狙いとするところと多くの共通点があることも指摘されています。世界的にもSTEAM教育は推進されており、日本も高等学校でそれを推進していこうということですね。ただ、何事も二元論に陥るのではなく(STEAM教育をしないなんて!!! という話ではなく)よりよい教育のために新学習指導要領の着実な実施と、その中で述べられている教育を実施する手段としてのSTEAM教育を融合し、もっと良いものを作り出していこう、と考えることが重要だということですね。

次回は第3部「新時代に対応した高等学校教育 等 の在り方についていて」各論の5高等専修学校の機能強化を読んでいきます。

令和の日本型教育とは㉚

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第3部「新時代に対応した高等学校教育 等 の在り方について」各論の1「高校生の学習意欲を喚起し、 可能性及び 能力を最大限に伸長するための各高等学校の特色化・魅力化」を読んでいきます。

答申では、まず最初に「スクール・ミッションの再定義」が掲げられています。存在意義や社会的役割等を明確化するということですね。ともすれば大学進学実績や就職実績など「出口がどうなっているか」が前面に出てしまいがちですが3年間通う生徒はどのような学びができるのか、地域や保護者受験生に対して、明確にしていく必要があると述べられています。つまり、「スクールポリシーの策定」が重要だということですね。入学から卒業まで、どのように教育活動を実施するか指針の策定が必要だ、と続いています。

普通科の高校が多くを占めるようになりましたが答申では「普通教育を主とする学科」の弾力化・大綱化が挙げられています。普通科、と全部ひとくくりではなく、当該学科の特色・魅力あふれる教育内容を表現する名称を学科名とすることを可能とするための制度的措置が求められる、とあります。大学の学部・学科名を見ると最近特色あるものがたくさん創設されていますね。「中国哲学文学科」は私が受験生の頃から気になっていたものですが、「電動モビリティシステム工学部電動車両システム工学科」と言われればもう一発で何を学べるのかわかりますね。

現代的な諸課題は、教室内の学びだけではなく、実際の現場に赴く等が必要だ、と述べられています。その通りですね。教室内で得た学びを、実際の場面で確かめることができれば一番いいですね。そのため、高等学校とそれらの関係機関(学びによってさまざまな相手が考えられますね)をコーディネートするコーディネーターの必要性についても書かれています。何をするにしても、今後は、「間を取り持つ人」が必要になってくると考えられます。調整コストは今まではあまり気にされてきませんでしたが、実は担当者の時間を相当使わなければならない仕事です。ツアーコンダクターのように「頼めば何とかしてくれようとする人」がいれば、旅行が快適に実施できるのと同じことですね。

普通科だけではなく、総合学科についても同様に、外部人材や地域資源の活用を推進することを求めています。

さらに、産業界と一体となって地域産業界を支える革新的職業人材の育成についても述べられています。いわゆる専門学校では、職業教育が実施されていますが、その職業を生業とする産業界の協力は不可欠ですね。最先端のことを学んで企業に来てくれれば、こんな力強いことはありません。

高等学校においても、様々な改善、改革が必要で、それらにICTを効果的に使えると良い、ということが述べられています。「これでいい」などという組織は世界中どこを探してもありませんので、課題を見つけたら解決していく、というPDCAサイクルをどんどん回すことができることを目指してご支援します。

次回は第3部「新時代に対応した高等学校教育 等 の在り方についていて」各論の3定時制・通信制課程における多様な学習ニーズへの対応と質保証を読んでいきます。

令和の日本型教育とは㉙

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

皆さんこんにちは。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第3部「新時代に対応した高等学校教育 等 の在り方について」各論の1「基本的な考え方」を読んでいきます。

高等学校についても答申で述べられています。義務教育機関ではありませんが、進学率が約99%となっています。そのため、義務教育において育成された資質・能力をさらに発展させながら生徒の多様な能力・適性、興味・関心ごとに応じた学びを実現することが必要である、と述べられています。

入試を経て、子どもたちがより自分の興味のあるものが学べる高校へと進学している、はずですが、答申では「学校生活への満足度や学習意欲が中学校段階に比べて低下しており」と述べられています。

さらに、産業構造や社会システムは急激に変化しています。少子化の進行に伴い、教育的機能の維持が困難になっている地域・学校も生じています。今何かを決定している人たちが高校生だった時代とは、まったく似ても似つかなくなっている、と思わなければならないです。

選挙権年齢、成年年齢が18歳に引き下げられますが、生徒に対して主権者たる自覚を深めていくための学びも求められています。突然高校だけでそれが実施されるわけではありませんので、義務教育段階での取り組みをより発展させることで、学びに向かう力の育成やキャリア教育の充実を図ることが必要であると述べられています。

高校の学習指導要領は2022年度、来年度から新しいものが年次進行で実施されます。義務教育段階と同じように、個別最適な学びと、協働的な学びが実現されるよう検討を進める必要がある、とあります。答申が出たのは2021年の1月ですから、早めに手を打とう、と言っていると考えられます。

もちろん高校も新型コロナウイルス感染症対応において、柔軟な取り組みが行われたとあります。オンライン一辺倒、オフライン一辺倒ではなく、最適な組み合わせを探ることが必要である、とあります。どちらか、ではなくどちらでも、という柔軟性が必要だということですが、それは現場の先生方にまたやることを増やす、ということになるということも忘れてはいけません。

なお、答申では、後期中等教育機関として、高等学校、専修学校高等課程、特別支援学校高等部がある、ということと、それらも高等学校と同様に重要な役割を担っている、とあります。これらの学校においても、令和の日本型教育をできる限り実施していこう、と考えていると思われます。

次回は第3部「新時代に対応した高等学校教育 等 の在り方についていて」各論の2高校生の学習意欲を喚起し、可能性及び 能力を最大限に伸長するための各高等学校の特色化・魅力化を読んでいきます。

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投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第2部各論の5「生涯を通じて心身ともに健康な生活を送るための資質・能力を育成するための方策」6「いじめの重大事態、虐待事案等に適切に対応するための方策」を読んでいきます。

健康教育について、答申でも述べられています。エビデンスに基づいて、というところが冒頭にありますが、フィーリングで何とかするのではなく、こうだからこう、ときちんと説明できた方が子どもたちも納得しやすいですよね。養護教諭の適正な配置で、健康増進のすべてを担う養護教諭がコーディネートするなど、より適切な健康教育ができますね。

食育についても述べられています。健康教育も食育も大切なことですから、答申には書く必要がありますね。

さらにいじめの重大事態、虐待事案等に適切に対応するための方策についても述べられています。いじめの認知件数が過去最高を更新していますが、それについては悪いことではないと思います。全国で、どんどん、「軽微な」件も含めて、いじめが認知されるようになったと考えられるからです。いじめをいじめとも認めてもらえず、誰にも認知されず、一人で耐えている子供が少しでも減ることを強く願います。「いじめられている方にも原因が」とか、「そのくらいのことで」とか、「相手に悪気はない、嫌だといったのか」とか、よくそんなこと言えるな、ということを平気で言う大人がいますが、大人の世界でもハラスメントには同様の対応をされることが非常に多いので、これは少しずつみんなの意識を変えるしかないのかな、と思っています。ハラスメントで苦しんでいる人に特に「嫌だと言ったのか」なんて、嫌だと言えるくらいならハラスメントの対象にはされていないと思います。嫌だと言えない人を狙ってハラスメントは発生します。そういうことをなくすためにも、子どものうちから、小さないじめを、軽微ないじめを、断固許さない、と対応できるような先生の余裕を私たちは作っていきたいです。

先生方には、生徒指導についての一層の積極的な充実や、困難の緩和、といったことが答申で述べられています。SOSの出し方に関する教育を含む、自殺予防の取組の推進についても述べられています。
いじめを苦にした自殺、なんてことは発生させてはいけません。絶対にいけません。そのためには、安心できる居場所、相談できる人、様々な方策をとらなければなりません。

ただ、先生方にそれらすべてを背負わせるにはあまりに酷です。私たちは外部人材としてできる支援を実施し、子どもたちの大切な命を守るための取り組みが先生方にできるように時間を創出します。

次回は第3部「新時代に対応した高等学校教育 等 の在り方についていて」各論の1基本的な考え方を読んでいきます。

 

令和の日本型教育とは㉗

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。
この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第2部各論の4「義務教育を 全て の児童生徒等に実質的に保障するための方策」①不登校児童生徒への対応②義務教育未修了の学齢を経過した者等への対応、を読んでいきます。

まず答申では、不登校児童生徒への対応が述べられています。令和元年度には18万人以上、という統計が掲載されています。不登校となるきっかけは様々ですが、学校が子どもたちにとって安心感、充足感が得られる場所ではない、ということは共通していると思われます。なので、学校が魅力的な場所になることが必要だと述べられています。

それと同時に、現在不登校の児童生徒への適切な支援が必要ですね。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置時間等の充実を図ることや、教育支援センターの機能強化、不登校特例校の設置促進などが挙げられています。不登校特例校については、例えば、岐阜市立草潤中学校 https://gifu-city.schoolcms.net/soujun-j/ は、市立中学校としての不登校児童生徒受け入れを実施しています。様々な学ぶ機会、選択肢が増えてくるというのは非常に素晴らしいことですね。

40人が一斉に同じことをしなければならない、という時代は変わりました。どの児童生徒も取りこぼさない、それぞれの魅力が輝くような学習を実施できる、そういう風に学習指導要領では述べています。そのため、学校の設備も環境も、教員を取り巻く意識も地域も、全部が変わっていかないと変わらないわけですね。全国で18万人もの子供たちが不登校になっている、学校にいけない自分を責めている子どもたちもいるでしょう。親や親族から学校に行かないことを責められたり、地域に心無い噂を立てられている、と感じる子供もいるでしょう。

でもそんな子供たちが18万人もいる、ということが問題ではないでしょうか。約960万人の小中学生の、およそ2%です。100人に2人です。これからますます少子化が進むなか、子どもたちから学ぶ意欲や場所を奪ってはいけません。答申では調査研究を進めていくとありますので、その結果が全国にシェアされ、より多くの子どもたちが楽しく学べる環境ができるよう私たちもご支援していきます。

続いて、義務教育未終了の学齢を経過した者等への対応ということで、夜間中学について述べられています。すべての都道府県に少なくとも一つの夜間中学が設置されるよう、すべての指定都市において夜間中学が設置されるよう促進する、とあります。

夜間中学に行きたいと願う多様な生徒に対応する実態を踏まえて、日本語指導補助者や母語支援員、スクールカウンセラー等の専門人材の配置を促進し、チームとしての学校を推進する、とあります。

多様な学びの場所を提供するためには、多様な児童生徒に対応できる多様な人材が必要ですね。そのためには、様々な専門家と学校が一丸となって児童生徒の学びを支える体制を作らないといけません。

それの成功事例を積み重ねて、チーム学校がうまく機能する環境を整えていきたいですね。

次回は第2部各論の5「生涯を通じて心身ともに健康な生活を送るための資質・能力を育成するための方策」について読んでいきます。

令和の日本型教育とは㉖

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

皆さんこんにちは。

 

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第2部各論の3「義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方」②義務教育9年間を見通した教師の養成等の在り方を読んでいきます。

答申では、教員免許状の学校間の垣根は低くなってきている、とあります。「誰一人取りこぼさない」ということを考えると、教師には「一層学校段階間の接続を見通して指導する力や、教科等横断的な視点で学習内容を組み立てる力など、総合的な指導力を教職生涯を通じて身に付けることが求められる」とあります。例えば、小学校教諭と中学校教諭の免許状の両方を取得することは、教員の資質としては非常に素晴らしいものですが、2つの教職課程を同時に学生に求めることは、負担がかなり大きいです。

私が学生の頃、1つ下の後輩が小中高すべての教員免許を取得しましたが、それはそれはとても大変でした。

そのため、この答申では、「小学校と中学校の教職課程それぞれに開設を求めていた授業科目を共通に開設できる特例を設けることにより、学生が小学校と 中学校の 教諭の 免許状を取得しやすい環境を整備する必要がある。」とあります。負担を減らして、小学校と中学校両方に必要なことを学んだ教員が現場で教えることができるような工夫をしようとしているということですね。

また、制度的に、一定の勤務経験を有する教師は一定の講習を受講することで他の学校種の教諭の免許状を取得することは可能となっていますが、細かなところで要件が定められていて、「一定の勤務条件」に当てはまらないために、免許状取得が困難になっているケースがあるということです。

そのため、要件の弾力化についても提言されています。

ここでは義務教育の話をしていますので、小中学校の両方の免許状を取得する方法について述べられていますが、「様々な子どもがいる」「発達段階が違う」ということを、先生方がきちんと学んで教壇に立つ、ということは保護者や児童生徒の立場からしてもとても喜ばしいことですね。先生方のご負担ができるだけ増えない形で、より「教える」ということの専門性を活かした教職課程を実施していってもらいたいものです。

次回は第2部各論の4「義務教育を 全て の児童生徒等に実質的に保障するための方策」について読んでいきます。

令和の日本型教育とは㉕

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第2部各論の2「9年間を見通した新時代の義務教育の在り方について」(3)義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方を読んでいきます。

今回のこの答申で、世の中がびっくりした一つに「小学校高学年からの教科担任制の導入」があります。義務教育9年間を見通した教育課程を支える指導体制の構築が必要だということについては、どなたも異論はないでしょう。それをうまく実現するため、「令和4年度をめどに」小学校高学年からの教科担任制を本格的に導入する必要がある、と述べています。

どの教科で実施するのか、学校規模、地理的条件等の違いも踏まえて効果的な指導体制の在り方を検討する必要がある、とあります。

答申では外国語、理科、算数を対象とすることが考えられます、とあります。

教科担任制のメリットとしては、

  • 系統的な指導による中学校への円滑な接続が図れる
  • 教科指導の専門性を持った教師によるきめ細かな指導を可能とする
  • 授業の質の向上を図れる
  • 理解度、定着度の向上と学びの高度化を図れる
  • 教員の持ち込ます宇野軽減や授業準備の効率化により、教育活動の充実や負担軽減に資する

ということが挙げられています。いいことずくめのようですね!

令和4年度予算要求にも「新しい時代の学びの環境整備(義務教育費国庫負担金)~小学校における高学年の教科担任制の推進と35人学級の計画的な整備~」として総額1兆5147億円が計上されています。ものすごい金額ですが、前年比マイナス17億円です。

義務教育国庫負担金の中で、「小学校高学年における教科担任制の推進」については、2000人の定員改善予算が含まれています。(優先的に専科指導の対象とすべき教科) 外国語、理科、算数、体育という注釈付きです。

全国2万校以上ある小学校に2000人の定員改善というのがどういうことなのか、ということは難しい問題ですね。学校間の調整もとても難しいことになるでしょう。自治体内でやりくりするにも、各学校に満遍なく上記4教科の先生がいらっしゃるか等も難しい問題だと思います。

次回は第2部各論の3「義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方」について読んでいきます。

令和の日本型教育とは㉔

投稿日 | カテゴリー: 令和の日本型教育 |

皆さんこんにちは。

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第2部各論の2「9年間を見通した新時代の義務教育の在り方について」(2) 教育課程の在り方③カリキュラム・マネジメントの充実に向けた取り組みの推進を読んでいきます。

カリキュラム・マネジメントという言葉はよく聞きますが、要するに「ちゃんと学習するために上手に学習の予定を立てる」ということです。「去年通り」とかではなく、「足並みをそろえて」のために一番低いレベルに合わせるとかでもなく、子どもたちのより良い学びのために、全体を見渡して、良い方向にもっていく、ということが必要です。算数だけ、国語だけ、1学級だけのことを考えるのではなく、教科横断的な視点に立った資質・能力の育成や、教科等の枠を超えた横断的・総合的な学習の推進等教科間のつながりを意識して、教育の目標を明確化する、と答申にはあります。もちろん、児童生徒や学校、地域の実態を適切に把握することが大前提です。

標準授業時数、というものが定められており、何年生の教科何某は年間何時間の授業、ということが決められています。

量的な取り組みのための枠組みとして、重要な意義を持っている、と答申にはあります。ですが、一方では負担について考慮する、学習状況に課題のある児童生徒も含めて教えることが可能なのか、ICTを活用した柔軟なあり方について検討が必要、という指摘もあります。

新型コロナウイルス感染拡大防止のための臨時休業等も考えると、教育活動や時間の配分等を再検討し、学校の授業における学習活動を重点化する等のカリキュラム・マネジメントを実施する重要性が指摘された、とあります。

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2か月間の休校の後、例えば7時間授業を実施した学校、夏季休業中に登校した学校等、子どもたち、先生方への負担はすさまじいものがありました。何とかなっているので、のど元過ぎている扱いをされますが、これは考えなければならないことです。同じことが起こった時に、また全く同じような対応しかしない、というのは困ります。

そのため、カリキュラム・マネジメントのもとに柔軟に判断対応できる体制が必要になってくると考えられます。教育委員会においても、各学校の持っている裁量を明確にすることが求められます。

定量的な学習時間の批判も多くありますが、これは一定の総授業時数の確保による教育の機会均等という観点から設定されたものであるという視点は忘れてはいけません。家庭環境に恵まれた、できる子だけがどんどん勝手に進み、家庭環境に恵まれなかったために学習がうまく進まない子どもが置いてきぼりになるようなことはあってはなりません。

そういった点でも、「カリキュラム・マネジメントを実施して策定した教育課程に関してはどのような考えのもと実施しているか、ということと併せて公表することとすべきである」と答申では述べられています。

次回は第2部各論の3「義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方」について読んでいきます。