教育委員会行政職の皆様に送る 教育の情報化について抑えるべき10の資料と3観点

投稿日 | カテゴリー: ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業 成果報告書, クラウド導入ガイドブック, 小学校プログラミング教育の手引き, 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン, 教員の多忙化, 教育ICTガイドブック, 教育のIT化に向けた環境整備4か年計画, 教育の情報化に関する手引き, 教育の情報化の実態化に関する調査, 教育の情報化ビジョン, 教育の情報化加速化プラン, 教育委員会でコンピュータ関連の担当になったら最初に読む, 教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン, 教育情報化コーディネーター |

皆様こんにちは

教育情報化コーディネーター1級保持者が「教育委員会行政職」の皆様に「教育の情報化」について情報をご提供させていただいているHBI通信もおかげさまで100回を超えることができました。ありがとうございます。
 記事が多くなりましたので交通整理のために改めて目次を設定させていただきます。お仕事のお役に立てれば幸いです。

HBI通信イメージ

◆教育委員会でコンピュータ関連の担当になったら最初に読む

1 教育の情報化ビジョン(平成23年4月28日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/information-vision/
2 教育の情報化に関する手引き(平成22年10月29日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/information-manual/

 
これら2つの資料は、現在の教育の情報化を考えるうえでわかっていることが前提、という扱いの資料になります。公開されてから時間が経っていますが、まずこちらに目を通していただくことが必要かと思います。

3 教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(平成29年10月18日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e8%82%b2%e6%83%85%e5%a0%b1%e3%82%bb%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%aa%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%9d%e3%83%aa%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%99%e3%82%8b%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%a9/

待ったなしの対策を余儀なくされるセキュリティに関してまとまっている資料です。難しいと感じられる方も多い資料ですが、少しずつご一緒に読み解いていければと思います。

4 教育の情報化加速化プラン(平成28年7月28日策定)
https://ict-help.jp/hbi/category/read-first/%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%83%85%e5%a0%b1%e5%8c%96%e5%8a%a0%e9%80%9f%e5%8c%96%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3/
もっとも読みやすいと思われる資料です。10Pとまとまっており、今すぐ何を行うか、と具体的な事例が書かれています。

5 小学校プログラミング教育の手引き(平成30年3月30日公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e5%b0%8f%e5%ad%a6%e6%a0%a1%e3%83%97%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%95%99%e8%82%b2%e3%81%ae%e6%89%8b%e5%bc%95%e3%81%8d/
2020年より必修化される小学校プログラミング教育についての手引きです。「今後こういうことを現場で行う必要がある」ということについてご理解いただくための資料になるかと思います。

◆事例を知りたくなった時に読む資料

6 教育ICTガイドブック(平成29年6月30日公表)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e8%82%b2ict%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af/
7 クラウド導入ガイドブック(平成28年5月20日公表)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e3%82%af%e3%83%a9%e3%82%a6%e3%83%89%e5%b0%8e%e5%85%a5%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af/

環境整備の道筋がわかる資料です。先進的な他自治体の事例も豊富に載っていますので、「提案されても想像がつかない」ようなことについて調べるとき重宝されるのではと思います。

8 情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン(平成30年5月公開)
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%83%85%e5%a0%b1%e6%b4%bb%e7%94%a8%e8%83%bd%e5%8a%9b%e3%82%92%e8%82%b2%e6%88%90%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e3%82%ab%e3%83%aa%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%a9%e3%83%a0%e3%83%bb%e3%83%9e/
先生方が普段どうやって子供たちの学びに向き合っているか、豊富で具体的な事例でICT活用を行いつつ今後の授業について考えるための資料です。どのような機器をどう使うか、のイメージが沸きやすいかと思います。

◆業務の参考となるもの

10 ICT支援員の育成・確保のための調査研究事業 成果報告書
https://ict-help.jp/hbi/category/ict%e6%94%af%e6%8f%b4%e5%93%a1%e3%81%ae%e8%82%b2%e6%88%90%e3%83%bb%e7%a2%ba%e4%bf%9d%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e8%aa%bf%e6%9f%bb%e7%a0%94%e7%a9%b6%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e3%80%80%e6%88%90/
ICT支援員を活用したいときにどのようなことに気を付けて活用すれば費用対効果として最大限となるか等のヒントが満載です。

11 教員の多忙化
https://ict-help.jp/hbi/category/%e6%95%99%e5%93%a1%e3%81%ae%e5%a4%9a%e5%bf%99%e5%8c%96/

そもそもなぜ先生は多忙なのでしょうか。ご自分が学校で見ていた先生と今の先生は何が違うのでしょうか?根本をご理解いただきたいと思います。

これらの記事をご確認いただいて、少しでも皆様の自治体の教育の情報化に貢献できれば幸いです。

授業目的公衆送信補償金制度のFAQが便利です⑤

投稿日 | カテゴリー: 授業目的公衆送信補償金制度 |

皆さんこんにちは

授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

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本日は「FAQ」についてご説明いたします。先週まで見ていたページは改修されてFAQに統合されました。続きを見ていきましょう。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/faqs/を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

今回は、補償金のお支払いについてのFAQです。

支払いは、「教育機関の設置者」になりますね。教育委員会や学校法人等です。「制度を利用される当該年度の4月1日以降に、SARTRASのウェブサイト上から教育機関設置者と各教育機関(学校)の情報をご登録ください。また、当該年度の5月1日以降に教育機関ごとに補償金算定対象者数等を登録すると、補償金額が算出されます。」

ということですので、補償金支払い初年度の2021年5月1日以降、教育委員会や学校法人の担当者が支払いの手続きをする、ということになります。

続いて気になる、補償金の支払いを終えるまでは制度が利用できないか、ということですが、引用しますので確認してください。

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Q:補償金の支払いを終えるまでは、この制度は利用できないのでしょうか

A:お支払いを終える前でも、制度のご利用は可能です。ただ、2021年4月1日以降制度を利用する場合は補償金の支払いが義務付けられておりますので、お申し込みとお支払いの手続きを早めに進めていただきますようお願いします。2021年度は8月末までにお申し込みをいただき、9月末までにお支払いをいただきたいと考えています。予算などの事情でお支払いが遅れる場合はご相談ください。

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申し込みは8月末まで、支払いは9月末までに実施しなければならないということです。実施することが決まっていれば、当該年度は申し込み前でも利用することができるとのことですね。

では、補償金を支払わないとどうなるのでしょうか。

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Q:この制度を利用する場合、補償金の支払うことが必要だと承知しています。万一支払わないと法的にはどのような扱いになるのでしょうか。

A:この制度を利用した場合、教育機関の設置者は補償金を支払う義務が生じます。ですので、支払わなかった場合は、民法上の債務不履行となり、損害賠償責任を負う場合もありますので、ご注意ください。

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制度を利用したにもかかわらず、補償金を支払わなかった場合は損害賠償責任を負う場合もある、とあります。気を付ける必要がありますね。

それでは最後に、「著作物の利用実績を把握するためのサンプル調査」です。配分される補償金の割合を決めるためのものだということですね。「どの著作物が公衆送信されたのか把握する」ために必要です。

2021年度は以下の予定だということです。引用します。

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2021年度については、約1、000校の教育機関を対象に各校1か月程度の期間のご協力をお願いさせて頂く予定です。調査項目は、「教科等名・授業科目名」「学年」「履修者等の人数(合計)」「著作物の入手・掲載元の分類」「著作物の分類」「著作物の入手・掲載元名(書籍名、アルバム名、サイト名等)」「著作物名・タイトル・見出し」「著作者名・アーティスト名・出演者名・制作者名」、「発行・制作元」、「発行・発売時期」「利用した箇所・分量」、「個別の製品番号など」の報告をいただく予定です。

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以上、FAQを時間をかけてみてきました。必要な作業を実施して、うまく精度を活用していきたいですね。

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次回も、FAQの続きを見ていきます。

授業目的公衆送信補償金制度のFAQが便利です④

投稿日 | カテゴリー: 授業目的公衆送信補償金制度 |

皆さんこんにちは

「授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですの

で、詳しく見ていくことにしましょう。

 

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本日は「FAQ」についてご説明いたします。先週まで見ていたページは改修されてFAQに統合されました。続きを見ていきましょう。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/faqs/を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。まずに気になるNHKの内容を確認してみましょう。

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Q:NHKのテレビ番組やラジオ番組をオンライン授業で利用したいと考えています。それには、

① 教員が録画・録音した番組を授業で用いる目的のためにYouTubeへ履修生に限定をしてアップする

② ZOOM等の会議システムを使った授業で、履修生向けに共有したり、背後のモニターで映すものを履修生に視聴させたりする

③ 通信環境の整っていない生徒・学生にDVDに複製して渡す

などの方法が考えられますが、権利者の許諾が必要となりますでしょうか。

A:NHKの番組のご利用について、詳しくは こちらhttps://www.nhk.or.jp/nijiriyou/kyouiku.html をご覧ください。

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ということで、SARTRASでは直接の回答はせず、NHKのサイトで詳しい説明があります。必ず確認していただいて、不明点はSARTRASではなく、NHKに問い合わせる必要がありますね。教育的に役に立つ番組が多いですから、活用するために、きちんと確認する必要があります。

何度も繰り返していますが、「わからないのでまあいいか」で使っていてはいけません。必ず、最新の情報を確認する必要があります。

続いて運用指針についてです。

皆さん知りたい内容だと思いますので、長いですが引用します。

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Q:運用指針の策定経緯について教えてください

A:2018年の著作権法改正により著作権法第35条が改正され、補償金の支払いを条件として、遠隔授業等で著作物が無許諾で利用できることになりました。

教育機関で改正著作権法第35条に基づいて著作物を円滑に利用するには、同条の解釈に関するガイドラインを策定する必要があります。教育関係者、有識者、権利者が一堂に会した「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」が創設され、検討が行われています。

このガイドラインに相当するものとして同フォーラムで運用指針の検討が進められ、2020年12月21日に改正著作権法第35条運用指針(令和3(2021)年度版)がまとめられました。

 Q:この運用指針の内容について、教育機関にどのような方法で周知されるのでしょうか。

A:必要な情報については「一般社団法人 授業目的公衆送信補償金等管理協会」(SARTRAS)のウェブサイト内の著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」のページで公開しております。また、教育機関の設置者や教育機関に対するオンライン説明会等でも運用指針の内容について説明しております。オンライン説明会の動画、資料は こちらのウェブサイト から閲覧、入手できます。

また、今後もSARTRASのウェブサイトで随時、情報を掲載するとともに、制度利用のお申し込みをいただいた教育機関の設置者の方に対しても、メール等で積極的な情報発信を心がけて参ります。

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策定経緯と周知方法は上記にまとめられていますので、説明や理由が必要な場合は確認しておくといいですね。

続いて図書館について確認します。

図書館法では「大学図書館」が含まれないので、どうすればよいかというFAQです。

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Q:改正著作権法35条運用指針(令和3(2021)年度版)では、「学校その他の教育機関」に該当する例として「図書館」が入っており、根拠法令が図書館法となっています。図書館法では大学図書館は含まれません。小中学校や大学等の学校に設置されている図書館は「学校その他の教育機関」に該当せず、授業を行う場合は権利者の許諾を得る必要があるでしょうか。

A:教育機関内に設置されている図書館の運営を当該教育機関が行っているのであれば、そこで著作権法第35条を満たす授業が行われる限り、この制度の対象となると考えます。

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教育機関内に設置されている図書館で、その運営を当該教育機関が行っていれば大丈夫、ということですね。

その次は在外教育施設です。

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Q:私は在外教育施設(海外の日本人学校、補習授業校、私立在外教育施設等)の教員をしていますが、私の学校では日本の著作権法の第35条の適用を受けられず、著作権者の許諾を得て授業で利用しなければなりませんか。

A:海外にある教育機関内で授業のために著作物を利用する場合、その国の著作権法が適用されます。SARTRASでは海外の法律について把握しておりませんので、各教育機関で内容を確認の上、その法律に従ってくださいますよう、お願いいたします。

なお、日本法が適用されるかどうかを簡単にまとめると以下のようになります。

① 【海外→海外】海外の教育機関で、教員が、担任する児童生徒に授業のために著作物を送信する場合(児童生徒から担任の教員に送信する場合も同じ)

日本の法律は適用されませんので、本制度の対象外です。その国の法律が適用されますので、その内容をご確認ください(申し訳ありませんが、本協会では海外の法律は分かりかねます)

② 【日本→海外】日本国内の教育機関の教員が、一時留学等で海外にいる担任する児童生徒に授業のために著作物を送信する(海外から日本国内に送信する場合も同じ)

日本において発信又は受信が行われる場合は、本制度が適用され得ると考えます。

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海外日本人学校等ですね。海外では、その国の著作権法が適用されるとあります。

日本法が適用されるかどうかを簡単にまとめてありますね。

日本において発信又は受信が行われる場合はSARTRASの制度が適用されるということです。

実際に運用を開始しようとすると、様々な疑問が出てきますね。使えるか使えないかわからないなら使わない、ではなく、積極的にここのFAQを探していただくと、授業の活用の道が開けてくると思います。

行政職の皆様も、ここにこういう情報がある、ということについてご確認をお願いいたします。学校から相談があれば、ぜひこのページを教えてください。

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次回も、FAQの続きを見ていきます。

授業目的公衆送信補償金制度のFAQが便利です③

投稿日 | カテゴリー: 授業目的公衆送信補償金制度 |

皆さんこんにちは

授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

本日は「補償金制度 よくあるご質問(2020年4月)」についてご説明いたします。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/seidofaq/を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

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FAQのページでは回答が4つに分類されています。

1.授業目的公衆送信補償金制度について

2.著作物の利用について

3.運用指針について

4.教育機関の届け出、サンプル調査について

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

今回は、 その他の部分についてみていきましょう。

まず最初に、「授業で著作物を利用するのに貴協会の許可を得たい」という問い合わせです。これには明確に「著作権法第35条の適用範囲内で著作物を利用する場合は、誰の許可も必要ありません。また、当協会はそのような利用の許可を出す団体でもありません。」とあります。そのため、「SARTRASの許可を得て著作物を取り扱っています」という表記はありえない、ということですね。最近は何でも「○○の許可を得て」というような宣伝が増えています。ご注意ください。

続いては、他の権利団体とどういう関係なのか、ということの記載があります。引用で見ていきましょう。

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Q:JCOPY(一般社団法人 出版者著作権管理機構)、JRRC(公益社団法人日本複製権センター)、JASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)など著作権を管理する事業者と授業目的公衆送信補償金制度との関係を教えてください。重複することはないのでしょうか?(旧質問番号2-23)

A:JCOPYやJRRC等は、改正著作権法第35条では利用できない範囲について、権利者から委託を受けた範囲の利用の許諾、あるいは権利者による許諾(又は事務受託)の窓口となっている著作権等管理事業者ですので、SARTRASと業務が重複したり、管理事業者への使用料と補償金の二重払いが生じることはありません。これら管理事業者が著作権を管理、あるいは事務受託をしている著作物の改正著作権法第35条では利用できない利用については、それぞれの管理事業者までお問い合わせください。

(2020.5.10 一部変更)

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個々にあげられている団体は、改正著作権法第35条では利用できない範囲、をカバーする団体だと読み取れます。SARTRASと業務が重複したり、二重支払いにはなったりしない、という見解ですね。それでも、勝手に自分では判断せず、問い合わせてみたほうが安全であると考えられます。

続いては、まだ明確になっていないことの一つが取り上げられています。よく確認しておきましょう。

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Q:インターネット等で公開されてはいるものの、著作権者等が「複製、無断使用禁止」と明記しているイラストや画像などの著作物を、この補償金制度の運用指針の範囲で利用することは許されるのでしょうか。

A:当該イラストや画像などの著作権者等が、著作権法上権利が制限される場合のことに触れずに単に「複製、無断使用禁止」と記している場合、授業目的公衆送信補償金制度の対象に直ちになるかどうかは現時点ではまだ明確になっていません。当該著作権者等にご確認いただければと思います。

(2020.5.16 追加)

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これは難しい問題ですね。著作権法上権利が制限される場合に触れているのではなく、そのようなことは一切書かずに「複製、無断使用禁止」とだけ書かれている著作物のことは、まだ判断ができていないということです。そのような著作物はたくさんありますから、授業で使うためには著作権者に直接確認したほうが良いと思われます。

次回も、FAQの続きを見ていきます

授業目的公衆送信補償金制度のFAQが便利です②

投稿日 | カテゴリー: 授業目的公衆送信補償金制度 |

皆さんこんにちは

授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

本日は「補償金制度 よくあるご質問(2020年4月)」についてご説明いたします。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/seidofaq/を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

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FAQのページでは回答が4つに分類されています。

1.授業目的公衆送信補償金制度について

2.著作物の利用について

3.運用指針について

4.教育機関の届け出、サンプル調査について

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

 

今回は、 運用指針についてみていきましょう。

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Q児童・生徒が既に購入している直接記入する問題集、ドリル、ワークブック、テストぺーパー(過去問題集を含む)等の資料に掲載されている著作物を問題解説などのためオンライン授業で映すことは著作権者等の許諾を得る必要がありますか?(旧質問番号2-19)

A生徒等が既に購入しているものを映し出すだけであれば、「小部分」の利用であれば著作権者等の許諾を得なくても映すことは可能です。(2020.5.10 一部変更)

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既に購入しているものに関しては、小部分の利用であれば構わないということですね。買っているのだから全部いいだろうではないということが分かります。

こういう風に考えていくと、公衆送信だから特別なのか、それとも対面授業の時と同じように考えればいいのか、という疑問が出てきますね。以下にその回答があります。

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公衆送信する場合に著作権者等の許諾を得る必要があるかどうかについては、今までの対面授業と同様に考えてよいという理解でよろしいでしょうか。(旧質問番号2-20)

改正著作権法第35条の施行により、35条の適用範囲であれば多様な公衆送信の方法によって著作物を送信する場合、著作権者等の権利を不当に害さない場合には著作権者等の許諾が不要となりました。著作物が円滑に利用できるようになりましたが、著作物の利用できる範囲など著作権法第35条の要件は改正前と基本は同じです。令和2(2020)年度につきましては、  こちらでご覧いただける運用指針に沿ってご利用ください。この運用指針が、令和2(2020)年度における改正著作権法第35条に関する現時点でのガイドラインとなっております。(2020.5.10 一部変更)

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対面授業で気を付けていた方針を守ればよい、ということで大体の理解は合っていますが、でも、都度きちんと確認することが大切です。小部分の利用で、著作権者の権利を侵害しないことが大前提です。

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障がいのある児童を放課後に支援する、放課後等デイサービス(児童福祉法第6条)は改正著作権法第35条の対象となる教育機関に該当しますか?(旧質問番号2-21)

該当すると考えていただいて結構です。

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放課後等デイサービスは教育機関に該当すると考えて構わない、という見解が出ています。児童福祉法第6条に則って運営されているところに朗報ですね。

公衆送信するたびに都度都度許諾を得る、というのは非常に労力がかかります。

子どもたちにかかわる事業の場合は確認してみる価値がありそうです。

 

次回も、FAQの続きを見ていきます。

授業目的公衆送信補償金制度のFAQが便利です

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皆さんこんにちは

「授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

本日は「補償金制度 よくあるご質問(2020年4月)」についてご説明いたします。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/seidofaq/を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

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FAQのページでは回答が4つに分類されています。

1.授業目的公衆送信補償金制度について

2.著作物の利用について

3.運用指針について

4.教育機関の届け出、サンプル調査について

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

今回は、動画コンテンツについて確認していきます。 具体的に細かいFAQがあるので、目を通しておくと「どうだったっけ」と考える時間を減らすことができます。

授業でテレビ番組を映している様子を動画にとって公衆送信、という場合は小部分なら大丈夫だと明確に書かれていますので、「画面の映り込み!!!」を今後は気にする頻度が減るということですね。小部分というところが重要ですが、今までなら「画面に一瞬映ってた! 編集しなおさなきゃ!」というところに時間をかけていたわけですので、とても楽になります。

この後、現場で必ず疑問に出てくるであろうことが4つ続いています。FAQを引用します。

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Q映画やテレビドラマなどの市販Blu-rayやDVDを授業用の教材に複製の上取り入れて履修生に対してオンライン授業で公衆送信する場合、著作権者等の許諾は必要ですか?(旧質問番号2-15)

Aもっぱら家庭内での私的な視聴を目的に販売されているそれらのDVD等には、通常はコピーガードがかけられております。運用指針でも「今後検討」とされており、もしそのような利用をお考えの場合は、あらかじめ各映画・ビデオ会社までお問い合わせください。(2020.5.10 一部変更)

Q著作権法35条及び運用指針に従いオンライン授業をするにあたり、当該授業の中で教員自身が月額利用している動画配信サービスの動画を教室で流れている様子が公衆送信される場合、何か注意しなければならないことがありますか?(旧質問番号2-16)

A動画や音楽等の有料配信サービスを、契約者自身が個人として契約されている場合、個人で楽しむ目的以外でも利用することが可能かどうかは、契約時の条件に拠ることとなりますので、それぞれのサービスの利用規約等をご確認ください。(2020.5.10 一部変更)

Q著作権法第35条及び運用指針に従いオンライン授業をする場合でも、学校(教員)が授業で使うために購入した視聴覚資料を利用する場合、著作権者等の許諾が必要でしょうか?(旧質問番号2-17)

A35条及び運用指針の範囲であれば可能です。その際、特に、その利用行為によって児童生徒1人1人が購入することを前提とした商品の市場に悪影響を与えないよう留意する必要があります。例えば、児童生徒用の音声CDが販売されている場合に、指導用音声CDの音源を児童生徒が自由に利用できるようアップロードすることは「著作権者の利益を不当に害する」場合に相当する可能性があります。このような場合を含め、あらかじめ購入時の契約に利用方法の可否が盛り込まれている場合もありますので、それぞれの利用規約をご確認ください。(2020.5.10 一部変更)

 Q35条及び運用指針の範囲で著作物を利用した、いわゆるスタジオ型授業の様子を録画した映像を、公衆送信するのではなく、DVDに収め、児童生徒学生に郵送で配布する場合、著作権者等の許諾は必要ですか?(旧質問番号2-18)

A著作権法第35条1項や運用指針にしたがって著作物等を利用した授業の様子を録画したDVDであれば、児童生徒学生に郵送で配布する場合に著作権者等の許諾は不要であると考えられます。ただし、児童生徒学生に頒布するDVDの再頒布や、インターネットでの配信には、著作権者等の許諾が必要です。(2020.5.10 一部変更)

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市販のDVD等を授業のために複製して取り入れるということを考えた場合、通常はコピーガードがかけられており、補償金制度抜きで考えた場合にはコピーガードの解除を行って複製することは違法性を問われる可能性があるかと思われます。補償金制度下においてコピーガードを解除して複製することについては、運用指針でも「今後検討」ということなので注意が必要です。現時点では、発売元に問い合わせが必要ということを理解する必要がありますね。

先生方の中には有料配信サービス(に限らず有料のもの)を個人で契約してそれを授業で使う、ということを考える方が一定数いらっしゃいます。公費で買ってくれないなら自分で、というところですね。

ただ、そのサービスは「個人で楽しむ」が前提であることが多いため、公衆送信する・しない、もそうですが、そもそも授業で使用する際にも注意が必要です。著作権者の権利を侵害してはなりません。利用規約をよく読んでおくことが重要ですね。

視聴覚教材について、公費で購入したとしても、それで著作権者の権利を侵害してはなりません。指導者用の音声CDを児童生徒が自由に利用できるようアップロードする、というのはおそらく利益を不当に害する場合、に相当するのではないか、という見解が書かれています。

公衆送信ではなく、DVDにおさめて児童生徒学生に郵送で配布する場合は、35条及び運用指針の範囲で実施されているなら、1回は著作権者の許諾は不要だという見解も書かれています。ただ、再頒布、インターネット配信にするなら著作権者の許諾が必要、とあります。

どんなに細かく書いていたとしても、現場ではあれ? これは? と思うことが出てくると思います。確認をする癖をつけておきましょう。

ただ、誰もが閲覧できる公開状態のサイト等をリアルタイムで画面共有することはそのサイトを誰でも見ているのと一緒という見解が書かれてあります。これはどうして画面共有する必要があるのか? と思われる方もいらっしゃると思いますが、「ここについて話している」の「ここ」を共有する必要がある場合があるんですね。「このサイトの一番上のここ」「え? どこどこ?」ならまだいいですが、何も言わずに違うところを見て「何が何だかわからなかった」なんてことになるのは授業の意義がありません。情報を見つけることが主眼でない場合、同じものを共有するというのは非常に意義があるのです。

次回も、FAQの続きを見ていきます

 

授業目的公衆送信補償金制度のFAQは必見です

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皆さんこんにちは

「授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

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本日は「補償金制度 よくあるご質問(2020年4月)」についてご説明いたします。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/seidofaq/を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

FAQのページでは回答が4つに分類されています。

1.授業目的公衆送信補償金制度について

2.著作物の利用について

3.運用指針について

4.教育機関の届け出、サンプル調査についてそれぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

今回は、利用の主体についてのFAQです。このあたりから話がより詳細になってきて、具体的に挙げられています。引用も長いのですが、どの内容もとても大切なので、丁寧に見ていきましょう。

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Q:運用指針12ページの文化庁作成の表に記載がありませんが、初等中等教育でオンデマンド配信(動画や教材の異時送信)は著作権者等の許諾を得る必要がありますか?(旧質問番号2-13)

A:著作権法上、授業の過程で、担任の先生が担当するクラスの児童生徒に対して配信する場合は著作権者等の許諾を得なくてもできます。12ページの表に記載がないのは、著作権法以外の考え方によるものと理解しますが、今回のコロナウイルス感染症対応の一環として、文部科学省から発出された「新型コロナウイルス感染症対策のための臨時休業等に伴い 学校に登校できない児童生徒の学習指導について(通知)」(令和2年4月10日、2文科初第87号)>で、臨時休業ガイドラインに基づく必要な措置を講じることとされておりますので、初等中等教育でもできると考えております。詳しくは文部科学省又は文化庁へお問い合わせください。

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臨時休業ガイドラインが適応されている範囲は可能ではないか、という見解が述べられていますね。ただ、現在は全国一斉の臨時休業はおそらくないでしょうし、個別の臨時休業になってきますので、詳細は文部科学省又は文化庁に問い合わせるほうが良いでしょう。

続いては、自治体内で協力し合って作成する動画教材についてのFAQです。長いのですが引用します。

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Q:町内にある2つの中学校で協力して動画教材を製作することを計画しています。その時、2つの中学校の同じ教科の先生が協力して製作したものをそれぞれの中学校で自分が担任する生徒に配信して授業を受けさせる場合、著作権者等の許諾が必要でしょうか。

A:両中学校において、自分が担任する生徒に配信して授業を受けさせる目的で、各先生が実質的に製作に関与し、協力して製作した教材であれば、著作権者等の許諾を得なくても、それぞれの先生の担任する生徒に配信することはできます。ただし、製作した教材の中で、教科書・教師用指導書・指導用教材(指導者用デジタル教科書を含む)・生徒用教材に掲載されている著作物を利用する場合は、両方の中学校において、それらが本来あるべき態様で購入等がなされている必要があります。なお、同一校内の先生方が協力して教材を製作する場合、もしくは複数の学校の先生方が協力して教材を製作する場合を問わず、教材の製作に実質的に関わった先生以外の先生と当該教材を共有する場合は、著作権者の許諾が必要となります。

*上記について、二つの学校において同じ検定教科書を採択・使用していることを前提にして、利用する出版物(著作物)ごとに留意点を補足します。

①教科書は、両校の全員に配布(無償給与)されているので、必要と認められる限度内ならば許諾を得なくても利用できます。

 ②教科書に対応した教師用指導書・指導用教材(指導者用デジタル教科書含む)に掲載されている生徒への配布・提示用資料は、それぞれの学校で当該指導書・教材が購入されている場合は、 必要と認められる限度内ならば許諾を得なくても利用できます 。(それぞれで購入されていない場合は、購入していない学校においては「購入等の代替となるような態様」での利用となるため、小部分でも許諾が必要です。)

 ③生徒用の教材のうち一人一人が学習のために直接記入する問題集、ドリル、ワークブック、テストペーパー(過去問題集含む)等の資料に掲載されている著作物については、それらが掲載されている資料の購入等の代替となるような態様で利用する場合(例えば生徒各自に配信されるプリントに掲載する等)は、小部分でも許諾が必要です。

 ④その他、採択外の教科書等は、小部分ならば許諾を得なくても利用できます。

*教材を製作した先生が、当該授業を担任することが要件となります。実質的に教育委員会や教科研究会が主導して教材を製作して、所属している先生方が利用するような場合は、著作権法第35条の要件を満たさないため、著作権者の許諾が必要です。なお、新型コロナウイルス感染症対策による休校期間の学習のための教育委員会等の組織が主体となった教科書及び教科書に掲載された個々の著作物の利用については、著作権者が特別の配慮をしている場合もありますので、関係の著作権等管理事業者等にお問い合わせください。

(2020.5.16 追加 2020.5.28 一部追記)

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自治体内で協力し合って動画を作成した場合についての注意事項ですね。配慮すべきところが4点ポイントとしてあげられています。また、「教材を制作した先生が、当該授業を担任する」ことが要件であることが注意すべきポイントですね。法の解釈としては、例えば自治体内のスーパー先生が教材を作成した場合、そのスーパー先生以外の先生が使用するためには著作権者に許諾を得る必要がある、と読み取れます。

SARTRASとしてはここではこう説明する形になります。著作権者が特別の配慮をしている場合ももちろんありますが、なかなか実態に法律が追い付かない場合がありますね。現場としては何とも歯がゆいところですが、著作権者の利益を守っていかなければ、どのような著作物も生まれなくなってしまいます。良質の著作物をたくさん享受するためには、著作権者の利益の確保が大事です。

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Q:教員が参加する学会において公衆送信をする場合は、授業目的公衆送信補償金制度の適用はなく、権利者の許諾を得て行う、ということでしょうか。

A:運用指針でも、学会は著作権法第35条1項の「学校その他の教育機関」とは位置づけておらず、位置づけることも難しいと考えます。許諾を得てご利用いただければと思います。

(2020.6.7 追加)

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学会での公衆送信での発表に使うのは明確に著作権者の許諾を得る必要があると述べられています。オンライン学会の場合は事前に必ず許諾を得ましょうということですね。

面倒だな、と思われるかもしれませんね。その意見はどんどんあちこちに発信していきましょう。文化庁や、議員など、現場の意見を取り入れてもらって法律をどんどん良くしてもらいたいですね。

次回は、FAQの続きを見ていきます

授業目的公衆送信補償金制度のFAQが便利です

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皆さんこんにちは

「授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

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本日は「補償金制度 よくあるご質問(2020年4月)」についてご説明いたします。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/seidofaq/を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

FAQのページでは回答が4つに分類されています。

1.授業目的公衆送信補償金制度について

2.著作物の利用について

3.運用指針について

4.教育機関の届け出、サンプル調査について

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

 

今回は、配信に用いる媒体、配信方法です。

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Q:授業用の動画をYouTubeで配信したいのですが、配信の範囲と著作権の関係を教えてください。(旧質問番号2-10)

A:補償金制度の対象範囲内で配信される場合、公開先を、当該授業用動画をアップした先生が担当または担任する授業の児童生徒学生に限定されるような手当が必要です。YouTubeであれば、動画のプライバシーを「限定公開」や「非公開」に設定し、それらに従って運用してください。一般に公開される方法による場合は著作権者の許諾をえることが必要です。

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YouTubeならこのようにする、という具体的な方法が書かれているのはありがたいですね。限定公開や非公開として、特定の児童生徒学生のみが見られる状態にする、というのが重要です。

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Q:学校のホームページで配信したいのですが、配信の範囲と著作権の関係を教えてください。(旧質問番号2-11)

A:補償金制度の対象範囲内で配信される場合、公開先を、先生が担当または担任する授業の児童生徒学生に限定されるような手当が必要です。例えば、閲覧権限をID、パスワード管理によって付与していただくか、ファイルを暗号化し担当する授業を受ける児童生徒にパスワードを伝えて、それ以外の児童生徒には提示できないようにしてください。

もし上記のような方法によらず、学校のホームページに単にアップロードするだけで、誰でもダウンロードや視聴ができる場合は補償金制度の対象外となります。必要な権利者の許諾を得て行ってください。

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今度は学校のホームページです。ほとんどの学校がホームページを運営していますが、そこに掲載するなら閲覧制限をかけなければならない、ということですね。

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Q:授業の様子を録画した映像を児童生徒のために地域の民放やケーブルテレビで放映してもらう場合も公衆送信にあたると思いますが、著作権者等の許諾を得ることが必要ですか?(旧質問番号2-12)

A:著作権法第34条の「学校教育番組」以外のケースであることを前提に回答しますと、放送の目的が在宅の児童生徒の学修支援であっても、児童生徒以外も視聴できる一般向けの放送や有線放送での放映は補償金制度の対象外です。必要な権利者の許諾を得て行ってください。この場合、許諾を得るのは放送局なのか、教育機関設置者なのかは権利者と良く話し合って決めてください。

なお、一般の放送や有線放送における、生演奏や音楽CDなどでの音楽の利用については、権利者団体と放送局との契約により個別に許諾を得なくても良い場合があります。詳しくは放送局へお訊ねください。

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最後に、民放やケーブルテレビの質問です。熊本等一部の地域では、ケーブルテレビを利用した学びの取組がありましたね。そのような場合には、許諾をきちんと取らなければならないこと、権利者と話し合って誰が許諾を取るのか決めること、が明記されています。どうしたらいいんだ、という状態でないということは非常に仕事が進めやすいですね。

これら3種類の質問は、休校期間中の学びについて非常に手助けとなります。行政職の皆様は確認しておいて損はありませんので、ご確認ください。

次回は、FAQの続きを見ていきます。

授業目的公衆送信補償金制度のFAQを確認しましょう

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皆さんこんにちは

「授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

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本日は「補償金制度 よくあるご質問(2020年4月)」についてご説明いたします。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/seidofaq/を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

FAQのページでは回答が4つに分類されています。

1.授業目的公衆送信補償金制度について

2.著作物の利用について

3.運用指針について

4.教育機関の届け出、サンプル調査について

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

今回は、特に先生方が使いたい検定教科書のFAQを取り上げます。この検定教科書については、FAQで確認するだけではなく、各教科書出版会社等に確認することも繰り返し述べられています。著作権は難しい概念ですので、慎重に確認が必要だということですね。そうでなければ、著作権者の利益が守られず、いずれ新しい著作物が世に出なくなってしまいます。できる限りシンプルで、でも最大限著作権者の利益が守られる使いやすい仕組みにしていく必要があります。

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Q 教科書および指導用教材(紙面・画面・映像・音声)を用いた(紙面や映像等を映す、スライドを映す、音声を聞かせる、音読する)授業を撮影した動画を配信したいのですが、著作権者等の許諾が必要ですか?できる場合、何に注意すればよろしいですか?指導用デジタル教科書はいかがでしょうか。(旧質問番号2-7)

A 著作権者等の許諾を得ないでできる著作権法第35条の対象となる動画の配信は、授業が行われる単位の児童生徒への配信に限られます。補償金制度の下では、授業を撮影した動画に教科書に掲載されている著作物が映ったり、指導用教材の音声や映像等が入ったりしても、通常の場合は大丈夫です。先生が教科書を掲げる、読み上げる、パワーポイントのスライドに埋め込むなど、当該授業の過程でその目的の範囲であれば利用の方法は問いません。

指導者用デジタル教科書も指導者用デジタル教材も指導用教材の一種ですので、同様の利用方法が可能です。なお、学習者用デジタル教科書については、当該児童生徒分を購入していれば、同様の利用方法はもちろん、著作権法第33条の2により、児童生徒に対して直接配信することも可能です。いずれの場合も詳細は運用指針をご覧ください。

(2020.5.10 一部変更)

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補償金制度の下で大丈夫だ、という回答ですが、範囲が定められていますね。誰に対しても大丈夫だというわけではありません。注意しましょう。

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Q 小学校でのオンライン授業で教科書を使って授業をする予定ですが、現在コロナウイルス感染防止のため来校が禁止されており、教科書の配布ができない状況です。そのため、授業開始から来校が可能になるまでの授業で当該教科書の該当部分をコピーして、児童に送信して対応しようと考えていますが、権利者の許諾が必要でしょうか。

A やむを得ない事情による来校禁止によって、児童に教科書の配布ができない場合には、当該来校禁止期間中における緊急対応として、当該期間中のオンライン授業で扱う範囲に限定して、教科書の紙面の一部をコピーしたものを当該授業を受ける児童限定で送信することは、授業のために必要と認められる限度内であり、また著作権者の利益を不当に害することもないと判断することができます。したがって権利者の許諾は不要と考えられます。なお、教科書配布後は送信した当該データは不要であると思いますので削除するよう周知してください。

(2020.5.23 追加)

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やむを得ない事情の際、について書かれています。新型コロナウイルス蔓延防止のための全国的な休校は記憶に新しいところですね。その際に配付したものについては、後から削除するよう明記されています。必要な時に必要なものを、ということですね。

次回も、FAQの続きを見ていきます

 

授業目的公衆送信補償金制度を理解しておく必要があります

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皆さんこんにちは

授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

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本日は「補償金制度 よくあるご質問(2020年4月)」についてご説明いたします。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/seidofaq/

を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

FAQのページでは回答が4つに分類されています。

1.授業目的公衆送信補償金制度について

2.著作物の利用について

3.運用指針について

4.教育機関の届け出、サンプル調査について

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

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Q定期的に家庭向けに作成・配付している「学校便り」に新聞記事や歌詞のような著作物を利用してメールで在校生の家庭に届ける場合は著作権者の許諾が必要ですか?

Aはい、必要です。授業目的公衆送信補償金の制度の対象となるのは、学校その他の教育機関が授業の過程で行う利用ですので、「学校便り」はそれにはあてはまりません。

(2020.5.23 追加)

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学校便りはあてはまらない、と明確に回答されています。ということは、学級便りや学年便り、保健便りや給食便りなど、授業の過程で行うのではないたよりについてはあてはまらないと考えることが多そうですね。授業の過程でこれらのたよりを利用する、ということでしたらまた回答が変わると思いますが、授業の過程に使用しないものはダメだと考えたほうがよさそうです。

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Q学校のホームページへ著作物を掲載する場合、どこまでが権利者の許諾が必要で、どこまでが授業目的公衆送信補償金の対象なのかよくわかりません。教えてください。

A一般的には学校のホームページへ誰もが閲覧できるように著作物を掲載することは、目的にかかわらず、引用に該当しない限り許諾が必要であるとお考えください。

そのうえで、著作権法35条の対象となるかどうかにつきましては、改正著作権法第35条運用指針(令和2(2020)年度版)をご一読いただき、それぞれの記述の範囲内でご利用いただくことで、権利者の許諾を得なくても利用いただけることになります。また、このほかのFAQでもよくお問い合わせをいただく場面について考え方をお示ししておりますので、ご確認ください。

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ホームページへの著作物掲載は、目的に関わらず基本的に許諾が必要だという回答です。引用に該当する場合でも、引用だとわかるように明示し、引用は正しく実施しないといけません。

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Q運用指針での著作者の利益を不当に害することになる場合の例として、楽譜等が購入の代替となるような態様での複製や公衆送信が挙げられています。

A例えば、複数の曲が収録された楽譜集の中の一曲についてのみ全部を授業のために履修生に公衆送信する場合、購入の代替となるような態様に該当にあたり、権利者の許諾が必要でしょうか。

一曲のみの利用だとしても、もとの楽譜集全体の規模や、当該曲の占める割合等によって、購入の代替となるような態様に該当する可能性がありますので、著作権者又は発売元の出版社にお問い合わせください。

(2020.6.7 追加)

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一部でも確認が必要だと回答されています。具体的内容に踏み込んでもらえてるのはいいですね。

つまり、具体的に聞けば具体的な回答が得られる、というのはとてもありがたいことです。線を引くのは難しいので、自分の判断では間違っていた、ということは発生してしまいます。こういう場合は、と確認を取ることで安心して使用料を払い公衆送信ができる、というのは授業に余計な心配をする必要がなくてよいですね。

次回は、FAQの続きを見ていきます

授業目的公衆送信補償金制度を理解しておく必要があります

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皆さんこんにちは

「授業目的公衆送信補償金制度」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

2018年の著作権法改正により創設され、2020年4月にスタートした制度です。学校、自治体に大いに関係する制度ですので、詳しく見ていくことにしましょう。

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本日は「補償金制度 よくあるご質問(2020年4月)」についてご説明いたします。

新しい制度ですから、知りたいことはたくさんありますね。そう思った人たちから寄せられた質問に対しての回答が掲載されています。

https://sartras.or.jp/seidofaq/

を開いて、ブラウザの検索機能で聞きたいことを検索してみると、既に回答がある質問かもしれません。「どうなんだろう」と思い悩んでいる時間はもったいないので、まずは検索してみましょう。

FAQのページでは回答が4つに分類されています。

1.授業目的公衆送信補償金制度について

2.著作物の利用について

3.運用指針について

4.教育機関の届け出、サンプル調査について

それぞれのFAQの中から特に興味深いものをピックアップしておきましょう。

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Q:2021(令和3)年度以降の補償金の額は、どのくらいの金額の見込みでしょうか。これは、高等学校や中学校の生徒数など規模により変動するのでしょうか?いつ頃額は明らかになりますでしょうか?(旧質問番号1-2)

A: 補償金の額は文化庁長官の認可事項ですので、認可されるまでは決まりません。現在、算出の方法の考え方としては、通常の授業の場合、著作物等の種類や授業目的の公衆送信の回数に拘らず児童生徒学生一人当たりの年額を設定したうえで、補償金の算定対象となる人数を乗じる方式とする方向で検討しております。認可申請は、本会の希望としては2020年夏には行いたいと考えています。

(2020.5.10 一部変更)

https://sartras.or.jp/seidofaq/ より引用

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認可額は2021年2月現在既に決定されています。

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意見聴取の結果の授業目的公衆送信補償金の額への反映状況

https://sartras.or.jp/wp-content/uploads/ikenchosyukekkanogakuhenohaneijokyo.pdf P2より引用

児童生徒、学生一人当たりの金額で算出することになっています。設置母体が一括で支払うので、基準日となる日の人数となります。

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Q:この制度でどのような著作物が利用できるのですか。外国の著作物も対象ですか(旧質問番号2-1)

A:この制度では、国内外のすべての著作物が対象となります。「一般社団法人 授業目的公衆送信補償金等管理協会」(SARTRAS)に参加していない権利者団体が管理する著作物や権利者団体に所属していない者が権利を有する著作物も対象です。

https://sartras.or.jp/seidofaq/ より引用

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「すべての著作物」が対象となっていると明記されています。SARTRASに参加していない権利者団体が管理する著作物や、権利者団体に所属していない者が権利を有する著作物も対象ということですね。著作権者の利益を害さない程度で、著作物を公衆送信することができるようになるということはとても便利になります。

ところが、ここに注意するべきFAQがあります。

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Q:教育委員会がこの制度を利用して、著作物を公衆送信することはできますか(旧質問番号2-4)

A:この制度の対象となる主体は、改正著作権法第35条第1項において「教育を担任する者及び授業を受ける者」と規定されています。このため、個々の教員や児童生徒等ではなく、教育委員会等の組織が主体となる場合は、この制度の対象外となり、権利者の許諾を得る必要があります。なお、新型コロナウイルス感染症対策による休校期間の学習のための著作物利用については、著作権者が特別の配慮をしている場合もありますので、関係の著作権等管理事業者等にお問い合わせください。

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学校主体なのか、教育委員会主体なのかで大きく変わるということが書かれています。

教科書著作権協会のホームページトップにも、学校教育の場合と教育委員会の場合とが分かれて明記されています。新型コロナウイルス蔓延に伴う休校時の措置として、教科書を使った動画を撮影しようとした場合、教育委員会主導なら教科書著作権協会に許諾を得る必要があったわけですね。

著作権に関しては非常に線引きが難しいものです。安易に判断せず、確認して、正しい利用をしていく必要があります。そうでなければ、誰も何も生み出してくれなくなってしまうからです。自分だけがタダで利用できたらいいや、というような安易な考えでは、文化は死にます。作者に敬意と、適切な報酬がなければなりません。

次回は、FAQの続きを見ていきます。