「教育支援」という仕事が成り立つことが、もっと広まるといいと思います

皆さんこんにちは

 7月に私大江が教育情報化コーディネーター1級に認定されました。今までご支援させていただいた自治体の皆様や、一緒に仕事をしてきた社員や関係各位、サイトを訪れてくださっている皆様、そして何より家族のおかげだと思っています。本当にありがとうございます。資格に恥じないようにますます精進していく所存です。よろしくお願い申し上げます。

寄り添うご支援
 

 弊社は経営理念として「教育の情報化に貢献し、豊かな社会と会社を目指します」を掲げています。

 創業以来、学校教育のご支援を行うことで、少しでも先生方の負担の軽減を行い、教育が良くなるお手伝いをしたい、という思いで業務を行っています。

 「じゃあ、それっていったいどういう仕事なの?」というご質問をいただくこともあります。たぶん、私の家族も私の仕事が何なのかよくわかっていないのだろうなと思います。
 「先生」なら大体想像つきますし「営業」も想像できます。では「教育支援」は?
 ……残念ながら現時点ではそんなにメジャーな言葉ではありません。
 ですが、教育支援業務として行わせていただいている、ヘルプデスクや保守契約の隙間の障害の切り分け、ネットワーク監視や仕様書の作成支援、ICT支援員の管理等は、どの自治体でも必要としていただいている業務です。必要としていただいている、ニーズがあるからこそ「教育支援」は仕事として成り立っているわけですね。

 教育委員会の組織は一般的に、役所の中の様々な部署の1つであり、行政職は定期的に異動します。指導主事等の教員出身の公務員も何年か指導主事等を経験すると現場の学校に帰ります。
 これは、組織の硬直化を防ぎ、人材を育成する意味で非常に重要なことですが、ICT環境にとっては課題を抱える要因にもなるのです。

 ご想像いただきたいのですが、昨日まで公園遊具の点検のために業者を指導してきた方が今日からはネットワーク機器の点検のために業者を指導する、という仕事を全く同様にできるでしょうか?

 領域固有性という言葉がビジネス界には存在しますが、「きちんと報告書を出しなさい」と指導はできても「その報告書の内容が妥当かどうか」について判断するためにはその領域のことがある程度わかっていなければなりません。
 昨日までの仕事が「子供たちに算数を教えていた」、だとよりハードルが上がることはご想像いただけると思います。
 もちろん異動があっても、新たな環境をご理解いただいていると思いますが、その際に「紙で引き継ぐ」のと「寄り添って聞ける人がいる」というのとでは理解度に差が出ることは明らかです。
 出入りの業者も様々なレベルの者がおり、「昨年まではこのようにしていただいていたのでいかがですか」の本音が「担当が変わって大変だから早く情報提供しよう」というものなのか「担当がわけのわかってないうちに言いくるめてわが社のシェアを拡大しよう」というものなのか、なかなか判断できないこともあると思います。
 そのため、「中立な立場で」「継続して」ICT環境について理解している存在が必要になるわけです。

 ネットワークはこの四半世紀で急激に発達しました。校内LANも、「職員室にちょっとインターネットの線を引こう」、というレベルではなくなっています。教育に使うネットワークですからフィルタリングもかけなければなりませんし情報漏洩にも目を光らせないといけません。これらについて、「異動したとたんネットワーク機器の更新があり、仕様書を書かなければならない」状態に立ったらどうなるでしょう。たとえ能力の高い人でも、とても難しい仕事になることが考えられます。とてもではないけど締め切りに間に合わないため、業者の言う通りの仕様書になってしまう可能性もあります。
 それがその自治体にとって良い結果をもたらすことになるでしょうか。

 もちろん、身を粉にしてより良い教育を実践するために頑張る業者も多くいますし、そういう業者しか生き残れませんから、大部分は安心だと思います。ですが、100%ではありません。そんな時に、「教職員の方々が行うより専門的」に、「お客様の立場に立ったソリューション」をご提供できるよう努力し、教育支援を行っていくのが弊社の役目だと考えております。

 私たちは教育委員会と、業者の間を取り持つコーディネートを行っています。
 教育委員会が実現したい環境を、業者が理解できるように伝え、業者が言っている条件を、教育委員会が腑に落ちる表現でご説明します。
 必要な内容を盛り込んだ仕様書案の作成支援を行いますし、RFI案についても作成支援を行っています。教育委員会が実現したい内容のための業者を呼んでヒアリングを行う段取りをつけたり、事業を行う業者の説明が不足しているようであればその指摘を行います。
 年度更新時に業者をまたいで網羅的に行わなければならないことをリストアップし、必要な説明文書を学校がわかるように作成し、進捗・進行を管理、無事に4月1日を迎えられる段取りを行います。

 このような間接業務について、以前は「必要なのか」、という議論も多く聞こえました。ですが、真ん中を取り持つコーディネートやコンサルという立場はどんどん重要視されてきています。技術が進み、社会が多様化している中で、専門家と非専門家がいきなり言葉を交わしてもうまくいかないことが増えてきたからです。

 私たちは現場が楽になるように現場の環境を構築する教育委員会のご支援を行います。また、直接現場にICT支援員を訪問させることで、こまごまとした先生方のお悩みを解決し、現場が楽になるご支援を行います。
 教育をよくしたい、その思いを忘れずに、中立でいられるよう意識し、自律し、頂いている信頼に恥じない業務を行っていきたいと考えています。

 全国で5人、女性では初という教育情報化コーディネーター1級の認定を機会に、弊社の姿勢を書かせていただきました。思いを新たに、頑張っていきます。
 ご意見、お問い合わせ等お気軽にお寄せください。よろしくお願い申し上げます。
 今後とも、HBI通信にお付き合いいただけると幸いです。

 

投稿者プロフィール

株式会社ハイパーブレイン
株式会社ハイパーブレイン
株式会社ハイパーブレインです。
教育の情報化に貢献し,豊かな会社と社会を作ります。