「統合型校務支援システムの導入のための手引き」は働き方改革とつながります

皆さんこんにちは

今週からは2018年8月に公開された「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm

彼岸花 統合のイメージ

今回は、分割されて掲載されているファイルのそれぞれがどのようなものなのか、あらましをご説明させていただきます。行政職の皆様の必要に応じたところから読んでいただければと思います。私のお勧めは「用語の定義」ですが、そんなのは分かっているよ、という方は別の必要なところから読み進めてください。

名称 容量 内容
はじめに~第1章 PDF:1522KB P3に項目毎の想定している読者 P5に調査協力自治体
第2章 PDF:4448KB 基本モデルの定義・業務・機能・帳票
第3章~第5章 PDF:3156KB 導入留意事項・課題、共同調達・利用の運用保守留意点・課題
用語の定義 PDF:803KB 特に公簿の定義必見
別紙1 PDF:4476KB 業務一覧
別紙2 PDF:3711KB 機能一覧
別紙3~4 PDF:2116KB 帳票一覧、帳票項目一覧
別紙5-1 PDF:4408KB 調達仕様書ひな形 調達の目的、方針、対象範囲、契約期間・スケジュール、業務の要件
別紙5-2 PDF:2419KB 調達仕様書ひな形 システムの要件
別紙5-3 PDF:3420KB 調達仕様書ひな形 役務、納品、事業者に求める要件、その他留意事項
別紙6 PDF:4354KB 非機能要求事項
別紙7 PDF:3445KB セキュリティ要求事項+運用保守要件一覧

なぜ、今、統合型校務支援システム導入の手引きが公開されたかを考えると、「働き方改革」に他ならないと考えます。校務支援システムについては各自治体が導入し、長く運用を行っているところも多くあると思います。それが、先生方の校務負担の軽減に直結している自治体もあれば、かえって面倒になった状態が長く続いている自治体もあります。
それぞれの知見がたまってきた結果、どうすれば負担軽減につながるか、何が費用を押し上げ、負担を増しているのかが見えてきました。
何が一番必要かというと、「業務の平準化」ではないかと思います。
同じ自治体内でも、学校によって細かな校務のルールがいろいろと違います。通知表もおそらくどの学校も独自のものをお使いになっていた、あるいはお使いなのではないでしょうか。それらの細かな違いを忠実に再現するシステムでは、帳票のカスタマイズ、インターフェイスのカスタマイズ等が頻繁に発生し、結果費用を押し上げることにつながっています。また、ローカルルールを理解するまでに時間がかかり、ベンダー標準のテキストではシステムが使えない、という状態では校務の負担軽減効果は感じられないですね。

子どもたちのために一生懸命時間をかけて下さる先生方の、その時間のかけ方について、もう少し各校標準化したらよいのでは、という機運が働き方改革の広がりに伴って高まってきたように感じます。
時間を節約できるところは節約して、その作った時間を先生方には有効に使っていただきたいと思います。

また、小学生の子供を持つ保護者としても、通知表の自治体内標準化についてはとてもありがたく思います。通知表が各校独自ということは、評価項目自体も各校独自のものがあると推測できます。つまり、自分の子供がA小学校なら評価されないけどB小学校なら評価されるかもしれない、あるいはその逆、ということが発生しているのではないか、ということを考えてしまうことがあるからです。
自治体内でだいたい通知表が統一されていれば、この自治体に住んでいる限りどこに行っても同じように評価してもらえる、という安心感がでてきます。
併せて、いつまでも明かりのついている職員室を見るのは非常につらいものがあります。こんなに夜遅くまで頑張って仕事をした先生が疲れずに翌日子供たちの前に立って下さるでしょうか。もちろん、そのように頑張って下さる先生方ばかりだということは承知していますが、無理して頑張っていただくよりも、いつも疲れずにニコニコしてくださっている先生のところには子供たちを安心して送り出すことができます。
幸いICTを使えば負担軽減ができる世の中になってきました。先生方ご自身にも楽をすることについて肯定的に思っていただけるようになるといいなと思います。行政職の皆様も、そのあたりの先生方の心情をご理解いただいたうえで、導入を進めるとよりスムーズになるのでは、と思います。

何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

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